第104回 — 衛生
演習モードで解く次のうち、食品に含まれる硝酸塩と第二級アミンから、消化の過程で胃内にお
いて生成する発がん物質はどれか。1つ選べ。
- 1○ジメチルニトロソアミン
- 2✕Trp–P–1
- 3✕アフラトキシンB1
- 4✕サイカシン
- 5✕プタキロシド
正答: 1
感染型食中毒の原因となる細菌はどれか。1つ選べ。
- 1✕Staphylococcus aureus
- 2✕Clostridium botulinum
- 3✕Aspergillus flavus
- 4✕Kudoa septempunctata
- 5○Campylobacter jejuni
正答: 5
原虫を病原体とする再興感染症はどれか。1つ選べ。
- 1✕クリプトスポリジウム症
- 2○マラリア
- 3✕重症急性呼吸器症候群(SARS)
- 4✕中東呼吸器症候群(MERS)
- 5✕コレラ
正答: 2
ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の主な要因となる疾患として、最
も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1✕脂質異常症
- 2✕COPD
- 3✕高血圧症
- 4○骨粗しょう症
- 5✕逆流性食道炎
正答: 4
ある地域の1 年間の人口動態を調べる際、必要でないのはどれか。1つ選べ。
- 1✕出生数
- 2✕死亡数
- 3○老年人口
- 4✕婚姻数
- 5✕離婚数
正答: 3
次のうち、地球温暖化係数は最も小さいが、地球温暖化への寄与度が最も大き
いのはどれか。1つ選べ。
- 1✕メタン
- 2○二酸化炭素
- 3✕一酸化二窒素
- 4✕ハイドロフルオロカーボン
- 5✕六フッ化硫黄
正答: 2
化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審法)で定める第一種特定
化学物質はどれか。1つ選べ。
- 1✕クロロホルム
- 2✕四塩化炭素
- 3○ポリ塩化ビフェニル
- 4✕2,3,7,8–テトラクロロジベンゾ–p–ジオキシン
- 5✕スクラロース
正答: 3
湖沼の富栄養化の進行に伴い、アオコを形成する藍藻類が産生し、肝毒性を示
す物質はどれか。1つ選べ。
- 1✕ペンタクロロフェノール
- 2✕ジクロラミン
- 3○ミクロシスチン
- 4✕ジェオスミン
- 5✕2–メチルイソボルネオール
正答: 3
体内組織の酸素欠乏を起こしやすく、建築物環境衛生管理基準が10 ppm 以下
となっている室内汚染物質はどれか。1つ選べ。
- 1○一酸化炭素
- 2✕二酸化炭素
- 3✕アンモニア
- 4✕二酸化窒素
- 5✕二酸化硫黄
正答: 1
水域における生活環境の保全に関する環境基準において、河川にのみ定められ
ている項目はどれか。1つ選べ。
- 1✕水素イオン濃度(pH)
- 2○生物化学的酸素要求量(BOD)
- 3✕化学的酸素要求量(COD)
- 4✕浮遊物質量(SS)
- 5✕溶存酸素量(DO)
正答: 2
A~Eの構造をもつビタミンに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。

- 1✕Aは、ピルビン酸脱水素酵素やα–ケトグルタル酸脱水素酵素の補酵素として
エネルギー産生に関与する。A(ピリドキサール=ビタミンB6)は、アミノ酸のアミノ基転移反応や脱炭酸反応の補酵素としてアミノ酸代謝に関与する(ピルビン酸脱水素酵素の補酵素はチアミン)。 - 2○Bは、ビタミンB12 によるメチル基転移を介して、ホモシステインからのメチ
オニンの生合成に関与する。 - 3○Cは、プロリンやリシンの水酸化酵素の補酵素としてコラーゲン合成に関与す
る。 - 4✕Dは、血液凝固因子プロトロンビンのグルタミン酸残基のγ–グルタミル化に
関与する。D(レチノール=ビタミンA)は、光を感知するロドプシンの成分として視覚機能に関与する(プロトロンビンのグルタミン酸残基の修飾に関与するのはE=ビタミンK)。 - 5✕Eは、光を感知するロドプシンの成分として視覚機能に関与する。E(ビタミンK)は、血液凝固因子プロトロンビンのグルタミン酸残基のγ–グルタミル化(カルボキシル化)に関与する。
正答: 2・3
食品添加物A~Eに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

HO
- 1✕Aは、輸液成分としても利用される酸化防止剤である。Aは、輸液成分としても利用される甘味料(糖アルコールのソルビトール)であり、酸化防止剤ではない。
- 2○Bは、アスパルテームと同様、ペプチド結合をもつ甘味料である。
- 3✕Cは、かんきつ類の輸入品に使用される保存料である。Cは、かんきつ類の輸入品に使用される防かび剤(フルジオキソニル)であり、保存料ではない。
- 4✕Dは、金属封鎖型の酸化防止剤である。D(α–トコフェロール)は、フェノール性水酸基をもつラジカル捕捉型(連鎖反応抑制型)の酸化防止剤である。
- 5○Eは、酸性で効果の高い保存料である。
正答: 2・5
自然毒による食中毒に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○ジャガイモに含まれるソラニンは、コリンエステラーゼ阻害作用を示す。
- 2✕フグ毒テトロドトキシンは、神経や筋肉のNa+ チャネルを開口することによ
り神経症状を引き起こす。フグ毒テトロドトキシンは、神経や筋肉のNa+ チャネルを遮断することにより神経症状を引き起こす。 - 3✕青梅の種子中のアミグダリンから発生する青酸は、メトヘモグロビン血症を引
き起こす。青梅の種子中のアミグダリンから発生する青酸は、ミトコンドリアのチトクロム酸化酵素を阻害し細胞呼吸を阻害する。 - 4○テングダケ科のキノコに含まれるα–アマニチンは、RNA ポリメラーゼII阻害
により細胞毒性を引き起こす。 - 5✕サンゴ礁に生息する魚の肝臓で生合成されるシガトキシンは、シガテラを引き
起こす。シガトキシンは、有毒な渦鞭毛藻に由来し食物連鎖で魚に蓄積されるものであり、魚の肝臓で生合成されるものではない。
正答: 1・4
マイコトキシンに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1✕ステリグマトシスチンは、肝毒性を示す。
- 2✕シトリニンは、腎毒性を示す。
- 3✕ニバレノールは、造血機能障害を示す。
- 4✕パツリンは、食品中の最大基準値が設定されている。
- 5○アフラトキシンのうち、アフラトキシンB1 のみ食品中の最大基準値が設定さ
れている。
正答: 5
少子・高齢化に関する我が国の人口指標の数値の大小関係について、正しいの
はどれか。2つ選べ。
- 1○平成28 年の合計特殊出生率> 平成28 年の総再生産率
- 2✕平成28 年の健康寿命> 平成28 年の0 歳平均余命
- 3✕平成28 年の年少人口指数> 平成28 年の老年人口指数
- 4✕昭和60 年の平均初婚年齢> 平成28 年の平均初婚年齢
- 5○平成28 年の粗死亡率> 昭和60 年の粗死亡率
正答: 1・5
閉経後の健康な女性を無作為に2 つの集団に分け、一方の集団にはエストロゲ
ン・プロゲステロン併用療法を施し、もう一方の集団には偽薬を投与して長期にわ
たる追跡調査を行った結果を図に示した。この療法による疾患の発症リスクに関す
る記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

相対危険度
※ バーは95%信頼区間を示す。
- 1✕乳がんの発症リスクは、有意に増加した。乳がんの発症リスクは、95%信頼区間が1を跨ぐため有意な増加とはいえない。
- 2○脳卒中の発症リスクは、有意に増加した。
- 3✕大腸がんの発症リスクは、有意に増加した。大腸がんの発症リスクは、減少傾向であり、有意な増加ではない。
- 4✕子宮内膜がんの発症リスクは、有意に減少した。子宮内膜がんの発症リスクは、95%信頼区間が1を跨ぐため有意な減少とはいえない。
- 5○股関節骨折の発症リスクは、有意に減少した。
正答: 2・5
予防接種法に定める予防接種に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1○インフルエンザは、個人の発症又はその重症化の防止に比重を置くため、B 類
疾病に分類されている。 - 2✕日本脳炎の予防接種には、トキソイド由来のワクチンが用いられる。日本脳炎の予防接種には、不活化ワクチンが用いられる。
- 3○ポリオのワクチンは、ジフテリア、百日咳、破傷風のワクチンとともに4 種混
合ワクチンとして接種される。 - 4✕水痘に対して、ワクチンの任意接種が行われている。水痘に対しては、定期接種が行われている(任意接種ではない)。
- 5✕原虫感染症に対して、ワクチンの任意接種が行われている。原虫感染症に対するワクチンは現時点で行われていない。
正答: 1・3
母子感染とその予防に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕水平感染とは、母親から胎児又は新生児に病原体が直接伝播する感染様式であ
る。垂直感染(母子感染)とは、母親から胎児又は新生児に病原体が直接伝播する感染様式である。 - 2✕ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、母子感染することはない。ヒト免疫不全ウイルス(HIV)は、母子感染(産道・母乳等を介した垂直感染)することがある。
- 3○HBs 抗原陽性の母親から生まれてくる児には、出生後、抗HBs 人免疫グロブ
リンとB 型肝炎ワクチンを投与する必要がある。 - 4✕梅毒トレポネーマに対して、人工栄養哺育などにより母乳を介した感染を防ぐ
対策がなされている。梅毒トレポネーマに対しては、妊婦健診での検査と母体治療により胎内感染(先天梅毒)を防ぐ対策がなされている。 - 5○妊娠初期に妊婦が風しんに罹患すると、先天性風しん症候群を起こすことがあ
る。
HBs:B 型肝炎(HB)ウイルス粒子の外郭を構成するタンパク質
正答: 3・5
職業病を誘発する化学物質とそれにより生じる健康障害の主な症状及び特殊健
康診断に用いられる尿中バイオマーカーの組合せのうち、正しいのはどれか。2つ
選べ。
化学物質 健康障害の主な症状 尿中バイオマーカー
- 1✕ベンゼン 再生不良性貧血 安息香酸
- 2✕トルエン 中枢神経抑制 メチル馬尿酸
- 3○トリクロロエチレン 中枢神経抑制、肝障害 トリクロロ酢酸
- 4○無機鉛 低色素性貧血 δ–アミノレブリン酸
- 5✕カドミウム 神経障害 β2–ミクログロブリン
正答: 3・4
第II相代謝反応を担う硫酸転移酵素が必要とする補酵素はどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
シトクロムP450 による薬物代謝に関する記述のうち、正しいのはどれか。2
つ選べ。
- 1✕補欠分子としてFAD が必要である。補欠分子としてヘム(鉄ポルフィリン)が必要である(FADはNADPH–P450レダクターゼの補欠分子)。
- 2✕薬物代謝に利用される電子は、NADPH からNADPH–オキシダーゼを介して
供給される。薬物代謝に利用される電子は、NADPH からNADPH–シトクロムP450レダクターゼを介して供給される。 - 3○シトクロムP450 に結合した酸素分子は、還元的に活性化され、基質の酸化に
利用される。 - 4○還元反応を触媒することがある。
- 5✕還元型が酸素分子と結合すると450 nm に吸収極大を示す。還元型が一酸化炭素(CO)と結合すると450 nm に吸収極大を示す。
正答: 3・4
化学物質の毒性試験に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕単回投与毒性試験の目的の1 つは、許容一日摂取量(ADI)を決定することで
ある。単回投与毒性試験の目的の1 つは、急性毒性(致死量LD50 等)を明らかにすることであり、ADIは長期投与毒性試験から求める。 - 2✕単回投与毒性試験は、食品添加物の申請に要求される。単回投与毒性試験は、医薬品の申請に要求される。
- 3○反復投与毒性試験の目的の1 つは、無毒性量(NOAEL)あるいは最小毒性量
(LOAEL)を決定することである。 - 4○遺伝毒性試験には、DNA 損傷を検出する試験法と、染色体異常や遺伝子突然
変異を検出する試験法がある。 - 5✕催奇形性試験は、動物愛護の観点から、げっ歯類のみで行うことが推奨されて
いる。催奇形性試験は、げっ歯類と非げっ歯類の2種で行うことが推奨されている。
正答: 3・4
アルコールの中毒と代謝に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選
べ。
- 1✕エタノールの代謝によって生じるアセトアルデヒドにより、頭痛や悪心、嘔吐
などが引き起こされる。 - 2✕欧米人に比べて、日本人ではアルデヒド脱水素酵素(ALDH)の活性が低い人
の割合が高い。 - 3✕アルコール依存症の患者は、ウェルニッケ脳症などのビタミンB1 欠乏症を起
こすことがある。 - 4○メタノールの眼毒性は、メタノールがギ酸に代謝されることによって低減され
る。 - 5✕メタノール中毒患者の治療にエタノールが用いられることがある。
正答: 4
電離放射線の被ばくに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕胸部X 線撮影や胃のバリウム検査による被ばくは、内部被ばくである。胸部X 線撮影や胃のバリウム検査による被ばくは、外部被ばくである。
- 2○神経組織の放射線感受性は、造血組織に比べて低い。
- 3○食品中に含まれる40K は、天然放射性核種である。
- 4✕脱毛や白内障は、しきい線量を超える放射線に被ばくした際に生じるので、確
率的影響と呼ばれる。脱毛や白内障は、しきい線量を超える放射線に被ばくした際に生じるので、確定的影響と呼ばれる。 - 5✕白血病やがんは、微量な放射線に被ばくした場合でも発生する可能性があるの
で、確定的影響と呼ばれる。白血病やがんは、微量な放射線に被ばくした場合でも発生する可能性があるので、確率的影響と呼ばれる。
正答: 2・3
残留塩素による大腸菌の99%不活性化に要する濃度と作用時間の関係を図に示
した。水の塩素処理及び図に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

99%不活性化に要する作用時間(分)
- 1○次亜塩素酸(HClO)は、次亜塩素酸イオン(ClO-)と比較すると、同濃度あ
るいは同作用時間では、大腸菌の99%不活性化の効果が高い。 - 2○ClO- は、水道水質基準を満たしていれば、大腸菌を10 分以内に99%不活性化
することができる。 - 3✕モノクロラミン(NH2Cl)は、水道水の水質管理目標値(残留塩素1 mg/L 以
下)において大腸菌を10 分以内に99%不活性化することができる。モノクロラミン(NH2Cl)は、殺菌力が弱く、同条件で10分以内に99%不活性化することはできない(図参照)。 - 4✕3 種の残留塩素を比較した場合、有効塩素濃度(C)と99%不活性化に要する
作用時間(T)の積(CT 値)が大きいほど大腸菌に対する消毒効果が高い。有効塩素濃度(C)と99%不活性化に要する作用時間(T)の積(CT 値)が小さいほど大腸菌に対する消毒効果が高い。 - 5✕HClO、ClO- 及びNH2Cl は、いずれも水泳プールに係る学校環境衛生基準にお
いて、水道水質基準と同様の基準値が定められている。HClO、ClO- 及びNH2Cl は、遊離残留塩素としての基準が定められており、水道水質基準とは同様ではない。
正答: 1・2
ウィンクラー法による水中の溶存酸素量(DO)の測定法の概略を以下にまと
めた。
カリウム(KI)・アジ化ナトリウム溶液1 mL を加え、栓をした後、転倒混和し、
静置する。
して転倒混和する。
を用いてチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。


上清
試料水
沈殿
この方法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕操作Aでアジ化ナトリウムを加えるのは、試料水中の亜硝酸イオンと溶存酸素
との反応を促進させるためである。操作Aでアジ化ナトリウムを加えるのは、試料水中の亜硝酸イオン等の還元性物質による干渉を除くためである。 - 2○操作Aによって生じた沈殿は、亜マンガン酸である。
- 3○操作Aを行った後、上清中のDO は、この操作の原理上、ゼロとなる。
- 4✕操作Bにより沈殿が消失し、溶液が黄色になるのは、硫酸酸性下でKI が還元
されるためである。操作Bにより沈殿が消失し、溶液が黄色になるのは、酸性条件下でマンガン酸化物がヨウ化物イオンを酸化し、遊離したヨウ素(I2)の色である。 - 5✕操作Cにおける滴定の終末点の前後で溶液の色は無色から青色へ変化する。操作Cにおける滴定の終末点の前後で溶液の色は青色から無色へ変化する(ヨウ素デンプン反応の消失)。
正答: 2・3
大気汚染物質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○二酸化硫黄から生じる硫酸ミストは、他の硫黄酸化物と比べ、目や気道粘膜へ
の刺激が強い。 - 2✕ザルツマン法を用いて、一酸化窒素と二酸化窒素を分別定量する際は、二酸化
窒素を一酸化窒素に還元しなければならない。ザルツマン法を用いて、一酸化窒素と二酸化窒素を分別定量する際は、一酸化窒素を二酸化窒素に酸化しなければならない。 - 3○一酸化窒素は、ヘモグロビンと結合してニトロソヘモグロビンを生成し、血液
の酸素運搬能を低下させる。 - 4✕光化学オキシダントの年平均濃度は漸減傾向にあり、全国的に環境基準を達成
している。光化学オキシダントの年平均濃度は環境基準を全国的に達成していない。 - 5✕光化学オキシダントの測定では、溶液導電率法によりオゾンを定量する。光化学オキシダントの測定では、中性ヨウ化カリウム法(又は紫外線吸収法)によりオキシダントを定量する。
正答: 1・3
室内環境衛生に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○アスマン通風乾湿計において、乾球温度と湿球温度が同じ室内では、相対湿度
が100%である。 - 2✕カタ係数が同じ乾カタ温度計を用いた場合、38 °Cから35 °Cまで下降するのに
要する時間が短いほど、乾カタ冷却力は小さい。カタ係数が同じ乾カタ温度計を用いた場合、38 °Cから35 °Cまで下降するのに要する時間が短いほど、乾カタ冷却力は大きい。 - 3✕感覚温度は、アスマン通風乾湿計及び黒球温度計を用いて求めることができ
る。感覚温度は、気温・湿度・気流から算出される指標であり、乾湿計及び黒球温度計から求めるのは作用温度である。 - 4○気温と気湿が同じ室内では、気動が大きいほど乾カタ冷却力は大きい。
正答: 1・4
マニフェスト制度に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕循環型社会の形成を目的として、廃棄物リサイクル利用を促進する制度であ
る。産業廃棄物の適正な処理(不法投棄の防止)を目的として、排出事業者が委託事業者に交付する産業廃棄物管理票の制度である。 - 2○マニフェストとは、排出事業者が委託事業者に交付する産業廃棄物管理票のこ
とである。 - 3✕廃棄物のうち、特別管理産業廃棄物のみを対象にマニフェストの交付が義務づ
けられている。廃棄物のうち、産業廃棄物全般が対象であり、特別管理産業廃棄物のみではない。 - 4✕排出事業者が産業廃棄物を自ら処理する場合も、マニフェストの交付は必要で
ある。排出事業者が産業廃棄物を自ら処理する場合は、マニフェストの交付は不要である。 - 5○排出事業者及び処理業者が、産業廃棄物の不適正処理を行った場合、刑事処分
を受けることがある。
正答: 2・5
137-140 共通の設問
新生児マススクリーニングは、先天性代謝異常を出生直後に早期発見し、
栄養療法による早期治療を目指す事業である。近年、新たな新生児マススクリーニ
ングとしてタンデムマス法を用いた脂肪酸代謝異常症の検査が始まった。検査でき
る主な脂肪酸代謝異常症には、カルニチンパルミトイルトランスフェラーゼ–1
(CPT–1)欠損症、極長鎖アシルCoA 脱水素酵素(VLCAD)欠損症、中鎖アシ
ルCoA 脱水素酵素(MCAD)欠損症がある。図1 はヒトにおける長鎖脂肪酸と中
鎖脂肪酸の代謝の概略である。ミトコンドリアにおいて、VLCAD は長鎖脂肪酸、
MCAD は中鎖脂肪酸のβ 酸化に関与する。なお、3 種の代謝異常症に関わる酵素

中鎖脂肪酸 長鎖脂肪酸

図1 脂肪酸の代謝経路
図2 は、タンデムマス法により測定した新生児A~Eの血液試料中のアシルカ
ルニチン分子種の定量結果である。それぞれの疾患の診断基準を以下に示す。
C8 、C16 及びC18 の数字は、アシルカルニチンに含まれる脂肪酸の炭素数を、
C14:1 は、炭素数と二重結合が1 つあることを表す。またC0 は、遊離カルニチ
ンを表す。ここでは炭素数12 以上を長鎖脂肪酸、炭素数8 と10 を中鎖脂肪酸とす
る。
<疾患の診断基準>

図2 の測定結果から考えられる新生児A~Eの疾患名と、図1 の代謝経路に基づい
て実施すべき栄養療法の組合せのうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
新生児 疾患名 実施すべき栄養療法
- 1✕A CPT–1 欠損症 頻回哺乳による低血糖の防止
- 2○B VLCAD 欠損症 中鎖脂肪酸トリグリセリドを構成成分とするミルクの使用
- 3✕C MCAD 欠損症 中鎖脂肪酸トリグリセリドを構成成分とするミルクの使用
- 4○D CPT–1 欠損症 中鎖脂肪酸トリグリセリドを構成成分とするミルクの使用
- 5✕E MCAD 欠損症 頻回哺乳による低血糖の防止
正答: 2・4
226-227 共通の設問
58 歳男性。健康診断の結果が、体重72 kg、血清クレアチニン値
1.0 mg/dL、BUN 20 mg/dL、空腹時血糖値122 mg/dL、HbA1c(NGSP 値)
6.5%、BMI 25.6 であったため、かかりつけ医を受診した。かかりつけ医での検査
の結果、耐糖能異常と診断され、食事療法と運動療法を開始した。仕事上、夜勤が
あり、食生活が不規則で十分な改善効果が得られなかったため、以下の薬剤を処方
され薬局を訪れた。患者は、この薬剤の服用は初めてで、服用方法や副作用につい
て不安を抱いている様子であった。
(処方)
ボグリボース口腔内崩壊錠0.2 mg 1 回1 錠(1 日3 錠)
1 日3 回 朝昼夕食直前 14 日分
前問の服薬指導の根拠となる糖質の消化・吸収に関する記述のうち、正しいのは
どれか。2つ選べ。
- 1✕マルトースは、グルコースよりも小腸からの吸収効率が高い。マルトースは、そのままでは吸収されず、マルターゼによりグルコースに分解されてから吸収される。
- 2○マルターゼは、α–グルコシダーゼである。
- 3✕スクロースは、グルコースとフルクトースがα1 →4 結合したものである。スクロースは、グルコースとフルクトースが異頭炭素同士(α1↔β2)で結合したものである(α1→4結合はマルトース)。
- 4○二糖類が消化されずに小腸管腔内に滞留すると、浸透圧性の下痢を起こしやす
くなる。 - 5✕ボグリボースは、ラクトースの分解を阻害する。ボグリボースは、α–グルコシダーゼ(マルターゼ・スクラーゼ等)の作用を阻害する。
正答: 2・4
228-229 共通の設問
15 歳女性。身長150 cm、体重29 kg。精神的ストレスから最近6 ヶ月で
10 kg の体重減少があり、月経もない。診察の結果、神経性無食欲症(拒食症)と
診断された。特に最近3 週間はほとんど食事を摂っておらず意識障害を生じたた
め、両親に伴われ来院し、緊急入院となった。入院後も食事に強い拒否を示したた
め、NST(栄養サポートチーム)の管理下で中心静脈栄養法を行うこととなった。
入院直前のこの患者の栄養状態に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選
べ。15 歳女性の基礎代謝基準値(kcal/kg 体重/日)を25 とする。
- 1✕基礎代謝量は、同性、同年代の健常人に比べ高い値を示している。基礎代謝量は、低栄養状態のため同性・同年代の健常人より低い値を示している。
- 2○身体を構成するタンパク質の分解により生成した糖原性アミノ酸からの糖新生
が亢進している。 - 3○脂肪酸の分解により生成したアセチルCoA からのケトン体の合成が亢進して
いる。 - 4✕コレステロールもエネルギー産生に利用されている。コレステロールはエネルギー産生には利用されない。
- 5✕体重が40 kg に回復した場合、身体活動度を1.5 とすると、推定エネルギー必
要量は2,000 kcal/日となる。体重が40 kg に回復した場合、推定エネルギー必要量は25×40×1.5=1,500 kcal/日となる。
正答: 2・3
230-231 共通の設問
28 歳女性。8 月10 日の夜間に下痢、発熱、腹痛を訴えて救急外来を受診
した。医師が問診したところ、同日の昼間に料理教室で卵を用いた洋生菓子を作
り、それを食べたとのことであった。一緒に料理教室に行った友人5 人も同じ物を
食べ、同じ症状を訴えているという。問診の結果から、医師は細菌性食中毒を疑い
抗菌薬を投与することにした。
後日、洋生菓子の原材料である液卵(卵黄)と当該患者の下痢便から共通して医
師が予想したものと同じ細菌が分離・同定された。細菌性毒素は検出されなかっ
た。この患者の食中毒の原因菌として最も可能性が高いのはどれか。1つ選べ。
- 1✕ボツリヌス菌
- 2✕カンピロバクター・ジェジュニ
- 3○サルモネラ属菌
- 4✕セレウス菌
- 5✕黄色ブドウ球菌
正答: 3
232-233 共通の設問
5 歳女児。保育園でシラミ症が集団発生し、母親と共に皮膚科を受診し
た。皮膚科医より第二類医薬品であるスミスリン®L シャンプー(注)で頭を洗うよ
うに指示を受け、薬局を訪れた。
(注:スミスリン®L シャンプー:成分 フェノトリン(4 mg/mL))
スミスリン®L シャンプーに含まれるフェノトリンは殺虫剤の成分である。フェ
ノトリンの構造式はどれか。1つ選べ。

N

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
234-235 共通の設問
60 歳男性。ジェノタイプ2 型のC 型慢性肝炎と診断され、初回治療とし
てDAAs(Direct acting antivirals)が投与されることになった。なお、この患者
の腎機能は正常である。
この患者から聴取した生活習慣や過去の経験のうち、C 型慢性肝炎に罹患した原
因として可能性が低いのはどれか。2つ選べ。
- 1○鹿肉の生食
- 2✕入れ墨や不衛生なピアスの穴あけ処置
- 3✕20 歳代での手術時の輸血
- 4○海外旅行中の生水の摂取
正答: 1・4
236-237 共通の設問
58 歳男性。CD20 陽性のびまん性大細胞型B 細胞性リンパ腫と診断され、
R–CHOP 療法による治療が行われることになった。
前問で選んだ薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕直接発がん物質である。間接発がん物質(代謝活性化を受けて発がん性を示す物質)である。
- 2○ナイトロジェンマスタードの誘導体である。
- 3○シトクロムP450 により代謝的活性化を受け、DNA をアルキル化する。
- 4✕エポキシ体の形成を介してDNA 付加体を形成する。アルキル化によりDNA付加体を形成する(エポキシ体の形成を介さない)。
- 5✕発がんプロモーション作用を有する。発がんイニシエーション作用を有する(プロモーションではない)。
正答: 2・3
238-239 共通の設問
小学生が大麻を吸引した事件が起きた。事件が発生した地域の学校薬剤師
会の依頼により麻薬取締官が、学校薬剤師を集めて大麻の成分、作用や分析法につ
いて講義を行った。
大麻に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1✕乾燥させた大麻の葉は、一般にマリファナと呼ばれる。
- 2✕大麻の向精神作用の本体は、テトラヒドロカンナビノールである。
- 3○大麻の向精神作用の本体は代謝されにくいため、尿中から主として未変化体が
検出される。 - 4✕大麻使用の有無を簡易検査するには、尿を検体とするキットが用いられる。
- 5✕大麻成分の分析には、ガスクロマトグラフ法や高速液体クロマトグラフ法が用
いられる。
正答: 3
240-241 共通の設問
58 歳男性。地元のがんセンターに入院し、検査の結果、去勢抵抗性の前立
腺がんと診断された。骨転移も認められている。主治医は、患者に対し、放射性医
薬品による骨転移巣の治療を検討していることを説明した。
治療の目的で用いられる放射性医薬品に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1○標的組織に高い選択性を示す。
- 2✕診断用放射性医薬品と同様、標的組織から速やかに消失することが望ましい。治療用放射性医薬品は標的組織に滞留し放射線を持続的に照射することが望ましい。
- 3✕α 線を放出する核種は使用されない。α線を放出する核種(例:ラジウム–223)も使用される。
- 4○放出される放射線により腫瘍細胞のDNA が損傷される。
- 5✕数年程度の半減期をもつ核種が使用される。数日〜数週間程度の半減期をもつ核種が使用される(数年は長すぎる)。
正答: 1・4
242-243 共通の設問
73 歳女性。友人に勧められたミネラルウォーターで医薬品を服用して良い
か、かかりつけ薬剤師に相談した。そこで薬剤師は女性のお薬手帳を確認した。現
在服用中の薬とミネラルウォーターの成分一覧は以下のとおりであった。
(処方薬1 ) アレンドロン酸錠35 mg
(処方薬2 ) ワルファリンK 錠1 mg
(処方薬3 ) グリメピリド錠1 mg
(処方薬4 ) アセトアミノフェン錠300 mg
(処方薬5 ) シプロフロキサシン錠200 mg
ミネラルウォーター成分一覧 100 mL 当たりの元素含量

このミネラルウォーターの総硬度(mg/L)はどれか。1つ選べ。ただし原子量
は以下のとおりとする。
H 1.00、C 12.0、O 16.0、Na 23.0、K 39.1、Mg 24.3、Ca 40.0
- 1✕110
- 2✕140
- 3✕300
- 4✕1,100
- 5○1,400
正答: 5
244-245 共通の設問
学校校舎の老朽化のために一部(図工準備室)の建替えが行われた。建替
えた校舎を利用した生徒から、目、鼻、のどの刺激、めまいの訴えが続いた。養護
教諭から学校薬剤師に相談があり、学校薬剤師はこの教室内の空気中の化学物質検
査を行うことにした。
前問で選択した原因物質を測定するための学校環境衛生基準に基づいた測定法は
どれか。2つ選べ。
- 1✕検知管法
- 2✕ザルツマン法
- 3○ジニトロフェニルヒドラジン誘導体化法を用いた高速液体クロマトグラフ法
- 4○ガスクロマトグラフ― 質量分析法
- 5✕酵素免疫測定法
正答: 3・4