第102回 — 薬理
演習モードで解く受容体刺激薬(アゴニスト)の結合部位に不可逆的に結合する遮断薬(アンタ
ゴニスト)を加えることにより、アゴニストの用量-反応曲線が点線Aから実線B
のように変化した。正しいのはどれか。 1つ選べ。ただし、余剰受容体はないもの
とする。

- 1✕
- 2✕
- 3○
- 4✕
- 5✕
正答: 3
Gタンパク質共役型受容体はどれか。 1つ選べ。
- 1✕心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)受容体
- 2✕ストリキニーネ感受性グリシン受容体
- 3✕ニコチン性アセチルコリン受容体
- 4○ヒスタミンH₂受容体
- 5✕インスリン受容体
正答: 4
シルデナフィルと硝酸薬の併用により増加し、血圧降下の主因となる物質はど
れか。 1つ選べ。
- 1✕サイクリックAMP
- 2○サイクリックGMP
- 3✕一酸化窒素(NO)
- 4✕イノシトール三リン酸(IP₃)
- 5✕ジアシルグリセロール
正答: 2
ナファゾリンの充血除去作用の機序はどれか。 1つ選べ。
- 1○アドレナリンα₁受容体刺激
- 2✕アドレナリンα₂受容体遮断
- 3✕アドレナリンβ₁受容体刺激
- 4✕アドレナリンβ₂受容体遮断
- 5✕アドレナリンβ₃受容体刺激
正答: 1
GABA トランスアミナーゼを阻害し、抗てんかん作用を示すのはどれか。 1つ選べ。
- 1✕ガバペンチン
- 2✕エトスクシミド
- 3✕ジアゼパム
- 4✕ゾニサミド
- 5○バルプロ酸
正答: 5
Ca²⁺チャネル遮断作用により効果を示す抗不整脈薬はどれか。 1つ選べ。
- 1✕ソタロール
- 2○ベラパミル
- 3✕リドカイン
- 4✕ニフェカラント
- 5✕ピルシカイニド
正答: 2
K⁺チャネル開口作用と分子内からの一酸化窒素(NO)遊離作用を併せもつ狭
心症治療薬はどれか。 1つ選べ。
- 1○ニコランジル
- 2✕ベプリジル
- 3✕ミノキシジル
- 4✕グリベンクラミド
- 5✕硝酸イソソルビド
正答: 1
トリクロルメチアジドにより血中濃度が低下するのはどれか。 1つ選べ。
- 1✕Ca²⁺
- 2○Na⁺
- 3✕低密度リポタンパク質コレステロール(LDL-C)
- 4✕尿酸
- 5✕グルコース
正答: 2
カテコール-O-メチルトランスフェラーゼ(COMT)を阻害し、Oddi括約筋を
弛緩させる排胆薬はどれか。 1つ選べ。
- 1✕ポリエンホスファチジルコリン
- 2✕グリチルリチン
- 3✕ウルソデオキシコール酸
- 4✕パパベリン
- 5○フロプロピオン
正答: 5
ビルダグリプチンの血糖降下作用の機序はどれか。 1つ選べ。
- 1✕α-グルコシダーゼ阻害
- 2✕ATP感受性K⁺チャネル遮断
- 3✕アルドース還元酵素阻害
- 4○ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害
- 5✕グリコーゲン合成酵素阻害
正答: 4
チアマゾールの作用機序はどれか。 1つ選べ。
- 1✕甲状腺ホルモン受容体遮断
- 2○甲状腺ペルオキシダーゼ阻害
- 3✕甲状腺刺激ホルモン(TSH)受容体遮断
- 4✕副甲状腺ホルモン(パラトルモン)分泌抑制
- 5✕カルシトニン分泌抑制
正答: 2
シロスタゾールの血小板凝集抑制作用の機序はどれか。 1つ選べ。
- 1✕プロスタノイドIP受容体刺激
- 2✕セロトニン5-HT₂受容体遮断
- 3✕シクロオキシゲナーゼ阻害
- 4○ホスホジエステラーゼⅢ阻害
- 5✕トロンボキサン合成酵素阻害
正答: 4
抗アレルギー薬エピナスチンの作用機序はどれか。 1つ選べ。
- 1○ヒスタミンH₁受容体遮断
- 2✕トロンボキサンA₂合成阻害
- 3✕プロスタノイドTP受容体遮断
- 4✕プロスタグランジンE₂合成阻害
- 5✕プロスタノイドEP受容体遮断
正答: 1
ゲンタマイシンの作用機序はどれか。 1つ選べ。
- 1✕葉酸合成阻害
- 2✕細胞壁合成阻害
- 3○タンパク質合成阻害
- 4✕DNA 複製阻害
- 5✕DNA からRNA への転写阻害
正答: 3
抗腫瘍薬パクリタキセルの作用機序はどれか。 1つ選べ。
- 1✕DNA アルキル化
- 2○チューブリン脱重合阻害
- 3✕アロマターゼ阻害
- 4✕トポイソメラーゼⅡ阻害
- 5✕ピリミジン代謝阻害
正答: 2
細胞膜受容体の細胞内情報伝達系に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1○アセチルコリンNM受容体(筋肉型ニコチン性アセチルコリン受容体)を刺激
すると、イオンチャネルが開口し、終板電位が発生する。 - 2✕ヒスタミンH₁受容体を刺激すると、Gsタンパク質を介してアデニル酸シク
ラーゼが活性化され、細胞内サイクリックAMP(cAMP)濃度が上昇する。Gqタンパク質を介してホスホリパーゼCを活性化(IP₃・ジアシルグリセロール産生) - 3✕アドレナリンα₂受容体を刺激すると、Gqタンパク質を介してホスホリパーゼ
Cが活性化され、イノシトール三リン酸及びジアシルグリセロールが産生され
る。Giタンパク質を介してアデニル酸シクラーゼを抑制(cAMP減少) - 4○オピオイドμ受容体を刺激すると、Giタンパク質を介してアデニル酸シク
ラーゼ活性が抑制され、細胞内cAMP濃度が減少する。 - 5✕セロトニン5-HT₃受容体を刺激すると、イオンチャネルが開口し、抑制性シ
ナプス後電位が発生する。興奮性シナプス後電位が発生する
正答: 1・4
交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕サルブタモールは、アドレナリンα₁受容体を選択的に刺激して、血管平滑筋
を収縮させる。アドレナリンβ₂受容体を選択的に刺激する(気管支平滑筋を弛緩) - 2✕クレンブテロールは、アドレナリンα₂受容体を選択的に刺激して、血管平滑
筋を弛緩させる。アドレナリンβ₂受容体を選択的に刺激する(気管支平滑筋を弛緩) - 3○ドブタミンは、アドレナリンβ₁受容体を選択的に刺激して、心筋収縮力を増
大させる。 - 4✕チモロールは、アドレナリンα₁受容体を選択的に遮断して、眼圧を低下させ
る。アドレナリンβ受容体を遮断する(β遮断薬) - 5○フェニレフリンは、アドレナリンα₁受容体を選択的に刺激して、散瞳を引き
起こす。
正答: 3・5
副交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕ピペリドレートは、アセチルコリンM₂受容体を選択的に遮断して、胃酸分泌
を抑制する。アセチルコリンM₁受容体を選択的に遮断する - 2○オキシブチニンは、アセチルコリンM₃受容体を遮断して、膀胱平滑筋収縮を
抑制する。 - 3○ネオスチグミンは、コリンエステラーゼを可逆的に阻害して、手術後の腸管麻
痺を改善する。 - 4✕トロピカミドは、アセチルコリンM₃受容体を刺激して、瞳孔括約筋を収縮さ
せる。遮断して瞳孔括約筋を弛緩させる(散瞳) - 5✕シクロペントラートは、毛様体筋のアセチルコリンM ₁受容体を刺激して、
シュレム管を開放する。遮断して毛様体筋を弛緩させる(調節麻痺)
正答: 2・3
下記の化学構造を有する局所麻酔薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。

- 1○薬物Aは、血中偽性コリンエステラーゼにより容易に分解される。
- 2✕薬物Bは、血中偽性コリンエステラーゼにより容易に分解される。分解されない(アミド型は肝臓で代謝される)
- 3✕薬物Cは、血中偽性コリンエステラーゼにより分解されない。分解される(エステル型)
- 4○薬物Bは、生理的pH においては、イオン型と非イオン型の平衡状態で存在
し、非イオン型が速やかに細胞内に入る。 - 5✕薬物Cは、生理的pH においては、イオン型と非イオン型の平衡状態で存在
し、細胞内では非イオン型がより強くNa⁺チャネルを遮断する。
CH3
薬物B N
薬物C N CH3
H2Nイオン型がより強くNa⁺チャネルを遮断する
正答: 1・4
全身麻酔薬、麻酔補助薬及び催眠薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1✕プロポフォールは、メラトニン受容体を選択的に刺激し、催眠作用を示す。GABA_A受容体を刺激して催眠作用を示す
- 2✕チアミラールは、γ-アミノ酪酸GABAA受容体のバルビツール酸結合部位に作
用し、細胞外へのCl⁻流出を促進する。細胞内へのCl⁻流入を促進する - 3○レミフェンタニルは、血液中の非特異的エステラーゼにより速やかに代謝され
るため、作用持続時間はモルヒネよりも短い。 - 4○ゾルピデムは、γ-アミノ酪酸GABAA受容体のα₁サブユニット(ω₁受容体)
に選択的に作用し、催眠作用を示す。 - 5✕エスタゾラムは、セロトニン5-HT₁A受容体に部分刺激薬として作用し、催眠
作用を示す。GABA_A受容体のベンゾジアゼピン結合部位に作用して催眠作用を示す
正答: 3・4
痛みを伴う疾患に用いられる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1○アミトリプチリンは、下行性疼痛抑制系の神経終末でのセロトニン及びノルア
ドレナリン再取り込みを阻害し、痛覚情報伝達を抑制する。 - 2✕トラマドールは、シクロオキシゲナーゼ-2を阻害し、プロスタグランジンの産
生を抑制する。オピオイドμ受容体を刺激し、セロトニン及びノルアドレナリン再取り込みも阻害する - 3○プレガバリンは、求心性一次知覚神経の電位依存性Ca²⁺チャネルのα₂δサブ
ユニットに結合し、神経伝達物質の遊離を抑制する。 - 4✕スマトリプタンは、セロトニン5-HT₁B/₁D受容体を遮断し、片頭痛を緩和す
る。刺激する(アゴニスト) - 5✕デュロキセチンは、γ-アミノ酪酸GABAB受容体を刺激し、筋緊張を伴う疼痛
を緩和する。セロトニン・ノルアドレナリン再取り込みを阻害する
正答: 1・3
中枢神経疾患治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕ラモトリギンは、K⁺チャネルの活性化により神経細胞膜を過分極させ、抗て
んかん作用を示す。Na⁺チャネルを遮断して抗てんかん作用を示す - 2✕ガランタミンは、グルタミン酸NMDA 受容体を遮断して神経細胞内へのCa²⁺
流入を抑制し、認知機能障害を改善する。アセチルコリンエステラーゼを阻害する - 3○エンタカポンは、末梢におけるカテコール-O-メチルトランスフェラーゼ
(COMT)を阻害して、レボドパの脳内移行量を増加させる。 - 4✕フェニトインは、電位依存性L型Ca²⁺チャネルを選択的に遮断し、抗てんか
ん作用を示す。電位依存性Na⁺チャネルを遮断する - 5○タリペキソールは、ドパミンD₂受容体を選択的に刺激し、錐体外路障害を改
善する。
正答: 3・5
高血圧症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1○プロプラノロールは、傍糸球体細胞からのレニン分泌を抑制する。
- 2○アリスキレンは、アンギオテンシンIの産生を抑制する。
- 3✕カプトプリルは、一酸化窒素(NO)の産生を抑制する。ブラジキニンの分解(ACE)を抑制しNO産生を促進する(ACE阻害)
- 4✕カンデサルタンは、アンギオテンシンⅡの産生を抑制する。アンギオテンシンⅡのAT₁受容体を遮断する
- 5✕エプレレノンは、アルドステロンの分泌を抑制する。ミネラルコルチコイド受容体(MR)を遮断する
正答: 1・2
消化器に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕ドンペリドンは、ドパミンD₂受容体を遮断して副交感神経終末からのアセチ
ルコリンの放出を抑制し、止瀉作用を示す。アセチルコリンの放出を促進して消化管運動を促進する(制吐・消化管運動機能改善) - 2○ラモセトロンは、セロトニン5-HT₃受容体を遮断して腸管運動を抑制する。
- 3○ロペラミドは、オピオイドμ受容体を刺激して腸管運動を抑制する。
- 4✕プログルミドは、ヒスタミンH₂受容体を遮断して胃酸分泌を抑制する。ガストリン受容体を遮断する
- 5✕アコチアミドは、プロスタノイドFP受容体を刺激して胃酸分泌を抑制する。アセチルコリンエステラーゼを阻害する
正答: 2・3
脂質異常症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1○クリノフィブラートは、リポタンパク質リパーゼ(LPL)の発現を増加させる
ほか、アポリポタンパク質C-Ⅲの発現抑制を介してLPLの活性を亢進させる。 - 2○プロブコールは、肝臓においてコレステロールの異化排泄を促進するほか、抗
酸化作用を示す。 - 3✕イコサペント酸エチルは、コレステロールの腸肝循環を抑制して血中の低密度
リポタンパク質コレステロール(LDL-C)値を低下させる。主に中性脂肪を低下させる(肝臓でのVLDL産生・分泌抑制等) - 4✕フルバスタチンは、アセチルCoA からのヒドロキシメチルグルタリルCoA 産
生を選択的に阻害することで、コレステロール合成を抑制する。HMG-CoA還元酵素を阻害する - 5✕エゼチミブは、小腸からのコレステロール吸収を抑制するほか、肝臓における
コレステロール産生を減少させる。小腸のNPC1L1を阻害しコレステロールの吸収を抑制する
正答: 1・2
骨粗しょう症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕デノスマブは、抗TNF-α(腫瘍壊死因子-α)抗体で、前駆細胞から破骨細胞
への分化を抑制する。抗RANKL抗体 - 2✕テリパラチドは、カルシトニン受容体を刺激し、破骨細胞による骨吸収を抑制
する。副甲状腺ホルモン受容体を刺激し骨形成を促進する(間欠投与) - 3✕ミノドロン酸は、メバロン酸経路のファルネシル二リン酸合成酵素を活性化
し、骨芽細胞から骨細胞への分化を促進する。阻害し破骨細胞の骨吸収を抑制する - 4○カルシトリオールは、ビタミンD受容体を刺激し、腸管からのカルシウム吸収
を促進する。 - 5○ラロキシフェンは、エストロゲン受容体に対し、骨組織ではエストロゲン様作
用を示すが、乳房では抗エストロゲン作用を示す。
正答: 4・5
血液・造血組織に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1○ダルベポエチンアルファは、赤芽球前駆細胞に作用して赤血球への分化・増殖
を促進し、腎性貧血を改善する。 - 2✕メコバラミンは、胃切除後の患者において低下している食物からのビタミンB₆
の吸収を促進し、巨赤芽球性貧血を改善する。ビタミンB₁₂ - 3✕葉酸は、血漿中の鉄の造血組織への移行を促進し、鉄芽球性貧血を改善する。DNA合成(核酸合成)に必要で巨赤芽球性貧血を改善する
- 4○フィルグラスチムは、顆粒球系前駆細胞からの好中球産生を促進し、好中球減
少症を改善する。 - 5✕ミリモスチムは、トロンボポエチン受容体を刺激し、血小板減少症を改善する。GM-CSF受容体を刺激する
正答: 1・4
抗アレルギー薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕オマリズマブは、B細胞におけるIgE産生を抑制する。IgEに結合する(抗IgE抗体)
- 2✕ケトチフェンは、トロンボキサン合成酵素を阻害する。ケミカルメディエーターの遊離抑制及びヒスタミンH₁受容体遮断
- 3○ラマトロバンは、プロスタノイドTP受容体を遮断する。
- 4✕スプラタストは、IgEに結合し、肥満細胞からのケミカルメディエーターの遊
離を抑制する。Th2細胞からのIL-4・IL-5産生を抑制してIgE産生を抑制する - 5○プランルカストは、ロイコトリエン受容体を遮断する。
正答: 3・5
抗ウイルス薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1○バラシクロビルは、アシクロビルに変換された後、単純ヘルペスウイルス由来
のチミジンキナーゼでリン酸化され、ウイルスDNA の複製を抑制する。 - 2✕リトナビルは、インフルエンザウイルスのNS3-4A プロテアーゼを阻害し、
感染細胞からのウイルスの遊離を抑制する。HIVのプロテアーゼを阻害する - 3✕テラプレビルは、C型肝炎ウイルスのノイラミニダーゼを阻害し、ウイルス
RNA の合成を抑制する。C型肝炎ウイルスのNS3-4Aプロテアーゼを阻害する - 4✕ザナミビルは、HIV のプロテアーゼ活性を阻害し、ウイルス構成タンパク質
の産生を抑制する。インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを阻害しウイルスの遊離を抑制する - 5○ジドブジンは、感染細胞内でリン酸化され、HIV 逆転写酵素を競合的に阻害
する。
正答: 1・5
194-195 共通の設問
患 者:72歳男性。
既往歴:高血圧で降圧剤を内服。
現病歴:1年ほど前より尿勢の低下、排尿回数の増加がみられ、とくに飲酒後の排
尿困難を感じていたが放置していた。その後、数種の一般用医薬品を服用したとこ
ろ排尿ができなくなり、下腹部膨満感が出現。間欠的に激しい痛みも出現したた
め、救急車にて来院した。尿道カテーテルを留置したところ800mLの尿の流出が
あった。2日間カテーテルを留置後に抜去したところ、自排尿は得られたが前立腺
容積も大きく、残尿も多かったため経尿道的前立腺切除術を施行した。前立腺特異
抗原(PSA)値は3.9ng/mLであった。
患者に聞いたところ、次の成分を含む一般用医薬品を服用したことがわかった。

- 1✕ヒスタミンH₁受容体遮断
- 2✕ヒスタミンH₂受容体遮断
- 3○アセチルコリンM₃受容体遮断
- 4✕アドレナリンα₁受容体遮断
- 5✕ロイコトリエンCysLT₁受容体遮断
正答: 3
246-247 共通の設問
53歳男性。尿酸値が高く、3週間前より処方1で治療を開始。その2週間
後、尿酸値が改善されなかったので処方2及び処方3が追加となった。
(処方1)

処方された薬物及び前問で挙げた薬物の作用機序として、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1○プロスタグランジンE₂の産生を抑制する。
- 2✕尿酸を酸化してアラントインと過酸化水素に分解する。プロスタグランジンE₂の産生抑制・尿酸トランスポーター阻害
- 3✕代謝物のオキシプリノール(アロキサンチン)がキサンチンオキシダーゼを阻
害する。プロスタグランジンE₂の産生抑制・尿酸トランスポーター阻害 - 4○腎臓の尿細管において尿酸トランスポーターを阻害する。
- 5✕T細胞のチューブリンに結合し、微小管の脱重合を抑制して安定化する。プロスタグランジンE₂の産生抑制・尿酸トランスポーター阻害
正答: 1・4
248-249 共通の設問
26歳女性。妊娠30週。妊娠高血圧症候群で経過観察中、切迫早産のため
入院し、以下が処方された。
(処方1)

処方2の作用機序に関する記述として正しいのはどれか。 1つ選べ。
- 1✕アドレナリンβ₁受容体を選択的に遮断することにより、心拍出量を減少させ
る。中枢性のアドレナリンα₂受容体を刺激することにより、交感神経活性を低下 させる。 - 2✕エンドセリンETA受容体を遮断することにより、血管平滑筋を弛緩させる。中枢性のアドレナリンα₂受容体を刺激することにより、交感神経活性を低下 させる。
- 3✕アドレナリンα₁受容体を選択的に遮断することにより、血管平滑筋を弛緩さ
せる。中枢性のアドレナリンα₂受容体を刺激することにより、交感神経活性を低下 させる。 - 4○中枢性のアドレナリンα₂受容体を刺激することにより、交感神経活性を低下
させる。 - 5✕ドパミンに変換されてドパミンD₂受容体を刺激することにより、交感神経活
性を低下させる。中枢性のアドレナリンα₂受容体を刺激することにより、交感神経活性を低下 させる。
正答: 4
250-251 共通の設問
72歳男性。腎実質性高血圧症で循環器内科を受診し、以下の処方箋を持っ
て薬局を訪れた。
循環器内科
(処方1)

前問の「生じる可能性が最も高い事象」の発現機序として正しいのはどれか。
1つ選べ。
- 1✕L型Ca²⁺チャネル遮断
- 2✕ドパミンD₂受容体遮断
- 3✕ヒスタミンH₂受容体遮断
- 4○アルドステロン分泌抑制
- 5✕インスリン分泌抑制
正答: 4
252-253 共通の設問
20歳女性。統合失調症と診断され、3ヶ月間、薬物治療が継続されてい
た。副作用は特にみられなかったが症状が改善されないため、主治医はクロルプロ
マジン塩酸塩錠を1日300mg から450mg へ増量した。
(処方)

この処方が引き起こす可能性がある副作用について、その発現機序はどれか。
2つ選べ。
- 1✕アンギオテンシン AT₁受容体遮断により歯肉肥厚が起こる。カルシウム拮抗薬やフェニトインによる歯肉肥厚(AT₁受容体遮断では起こらない)
- 2○アセチルコリンM₃受容体遮断により眼圧亢進が起こる。
- 3○ヒスタミンH₁受容体遮断により眠気が起こる。
- 4✕アドレナリンα₁受容体遮断により錐体外路障害が起こる。起立性低血圧が起こる
- 5✕ドパミンD₂受容体遮断により起立性低血圧が起こる。錐体外路障害が起こる
正答: 2・3
254-255 共通の設問
68歳女性。脳 塞で1ヶ月間入院した後退院し、以下の処方箋を持って薬
局を訪れた。
(処方)

いずれの処方薬の薬理作用にも該当しないのはどれか。 1つ選べ。
- 1○フリーラジカルを消去し、酸化的ストレスによる神経細胞の障害を抑制する。
- 2✕キニナーゼⅡを阻害し、ブラジキニンの分解を抑制する。
- 3✕H⁺,K⁺-ATPaseを阻害し、酸分泌を抑制する。
- 4✕PPARα(ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体α)を刺激し、高密度リポタ
ンパク質コレステロール(HDL-C)を増加させる。 - 5✕活性代謝物が血小板ADP受容体を遮断し、血小板凝集を抑制する。
正答: 1
256-257 共通の設問
65歳男性。COPD(慢性閉塞性肺疾患)治療のため、以下の処方箋を持っ
て薬局を訪れた。
(処方1)

前問の「注意すべき副作用」の発現機序として誤っているのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕心臓におけるアドレナリンβ₁受容体の刺激
- 2○傍糸球体細胞におけるアドレナリンβ₂受容体の刺激
- 3✕心臓におけるアセチルコリンM₂受容体の遮断
- 4✕唾液腺におけるアセチルコリンM₃受容体の遮断
- 5○T細胞でのサイトカイン産生抑制による免疫抑制
正答: 2・5
258-259 共通の設問
36歳女性。乳がん手術後、以下の薬物療法が開始された。
(処方)

A の薬物の作用機序として正しいのはどれか。 1つ選べ。
- 1○乳腺のエストロゲン受容体(ER)を遮断する。
- 2✕ヒト上皮増殖因子受容体2型(HER2)を遮断する。乳腺のエストロゲン受容体(ER)を遮断する。
- 3✕アロマターゼを阻害する。乳腺のエストロゲン受容体(ER)を遮断する。
- 4✕活性酸素を発生させ、DNA 鎖を切断する。乳腺のエストロゲン受容体(ER)を遮断する。
- 5✕ゴナドトロピン放出ホルモン(GnRH)受容体を刺激する。乳腺のエストロゲン受容体(ER)を遮断する。
正答: 1
260-261 共通の設問
38歳男性。急性リンパ性白血病と診断され、以下の化学療法が開始され
た。
(処方1)
注射用シクロホスファミド水和物1,200mg/m²(無水物換算)

前問の支持療法に用いる薬物の作用機序で、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕尿酸トランスポーターを阻害する。セロトニン5-HT₃受容体遮断またはG-CSF受容体刺激
- 2✕DNA をアルキル化し、DNA 合成を阻害する。セロトニン5-HT₃受容体遮断またはG-CSF受容体刺激
- 3○セロトニン5-HT₃受容体を遮断する。
- 4○G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)受容体を刺激する。
- 5✕PPARγ(ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体γ)を阻害する。セロトニン5-HT₃受容体遮断またはG-CSF受容体刺激
正答: 3・4
262-263 共通の設問
50歳女性。発熱、咽頭痛を主訴として受診し、入院することとなった。入
院時に薬剤師が持参薬を確認したところ、下記の薬剤を服用していることが分かっ
た。服薬コンプライアンスは良好であった。
入院時検査値:体温38.7°C、血圧108/72mmHg、赤血球数180× 10⁴/μL、
白血球数2,200/μL、血小板3× 10⁴/μL、
血清クレアチニン値0.7mg/dL、BUN 18mg/dL、
AST 25IU/L、ALT 30IU/L、空腹時血糖値96mg/dL、
Na140mEq/L、K 4.2mEq/L、Mg 2mEq/L、
胸部X線検査では肺に異常所見なし。
持参薬の内容
(薬袋1)

前問の「原因となった可能性の高い持参薬」の標的分子として正しいのはどれ
か。 1つ選べ。
- 1✕グルココルチコイド受容体
- 2✕シクロオキシゲナーゼ
- 3✕カルシニューリン
- 4○ジヒドロ葉酸還元酵素
- 5✕ファルネシルピロリン酸合成酵素
正答: 4
264-267 共通の設問
58歳男性。手術不能の直腸がんと診断され、以下に示すレジメンに従った
化学療法を施行することとなった。
(レジメン)

処方薬の作用機序として正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕血管内皮細胞増殖因子(VEGF)受容体に結合する。血管内皮増殖因子(VEGF)自体に結合する(受容体ではなくリガンドに結合)
- 2○トポイソメラーゼIを阻害する。
- 3✕DNA をアルキル化する。トポイソメラーゼI阻害(イリノテカン)またはチミジル酸合成酵素阻害(フルオロウラシル)
- 4○チミジル酸合成酵素を阻害する。
正答: 2・4