第99回 — 物理・化学・生物
演習モードで解く塩化ナトリウム結晶中で働く相互作用のうち、主要なものはどれか。 1つ選べ。
- 1✕ロンドン(分散)力
- 2✕水素結合
- 3○静電相互作用
- 4✕疎水性相互作用
- 5✕双極子-双極子相互作用
正答: 3
下図は、ある反応の平衡定数K の自然対数を絶対温度T (K)の逆数に対してプ

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
懸濁液における粒子の沈降速度と比例関係にあるものはどれか。 1つ選べ。ただ
し、粒子は球状であり、ストークスの法則が成り立つものとする。
- 1✕分散媒の密度
- 2✕粒子の密度
- 3✕分散媒の粘度
- 4✕粒子の半径
- 5○粒子の半径の2乗
正答: 5
「0.0120」で表される数値について、有効数字の桁数はどれか。 1つ選べ。
- 1✕桁
- 2✕桁
- 3○桁
- 4✕桁
- 5✕桁
正答: 3
次の測定法のうち、最もエネルギーが低い電磁波を用いるのはどれか。1つ選べ。
- 1✕赤外吸収スペクトル法
- 2○核磁気共鳴スペクトル測定法
- 3✕X線回折測定法
- 4✕紫外可視吸光度測定法
- 5✕蛍光光度法
正答: 2

- 1✕
- 2✕
- 3○
- 4✕
- 5✕
正答: 3
次のうち、求核置換反応でないのはどれか。 1つ選べ。
NaNH2
- 1✕N Cl NH3 N NH2
O O
Cl (CH3)2NH N(CH3)2 - 2✕HBr
- 3✕(CH3)3COH (CH3)3CBr
O O
OH CH3OH OCH3 - 4✕HCl
HNO3 NO2 - 5○H2SO4
正答: 5
AとBが互いにジアステレオマーの関係にあるのはどれか。 1つ選べ。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
ルイス酸はどれか。 1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
ベンズアミド1g に200mLの有機溶媒を加え、200mLの水とともに分液ロー
トで振り混ぜた。静置後に二層となり、ベンズアミドは主に上層に含まれていた。
このとき使用した有機溶媒はどれか。 1つ選べ。
- 1✕アセトニトリル
- 2✕メタノール
- 3✕クロロホルム
- 4○酢酸エチル
- 5✕アセトン
正答: 4
気管の内面を覆う上皮組織を示す模式図はどれか。 1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
下半身のリンパ液が集まる脈管はどれか。 1つ選べ。
- 1✕右リンパ本幹
- 2○胸管
- 3✕右鎖骨下動脈
- 4✕腹大動脈
- 5✕下大静脈
正答: 2
一酸化窒素合成酵素(NOシンターゼ)により一酸化窒素(NO)を生成するア


- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
真核細胞におけるメッセンジャーRNA(mRNA)の開始コドンに対応するア


- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
抗ウイルス活性を示すサイトカインはどれか。 1つ選べ。
- 1○インターフェロンα(IFN-α)
- 2✕インターロイキン2(IL-2)
- 3✕エリスロポエチン(EPO)
- 4✕腫瘍壊死因子α(TNF-α)
- 5✕顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)
正答: 1
⁹⁰Srは以下に示す放射壊変により、放射性核種⁹⁰Y を経て、⁹⁰Zrの安定核種に
なる。⁹⁰Y の放射能の時間推移を示す曲線はどれか。 1つ選べ。ただし、時間ゼロ
における⁹⁰Srの放射能は5× 10⁴Bqとする。
90 Sr →- 90 Y →- 90 Zr
28.8年 64.1時間


- 1✕
- 2✕
- 3○
- 4✕
- 5✕
正答: 3

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
- 6✕
正答: 2
ある薬物Aの水に対する溶解度は5w/v%であり、1次反応速度式に従って分
解し、その分解速度定数は0.02h⁻¹である。この薬物1.5g を水10mLに懸濁さ
せたとき、残存率が90%になる時間(h)に最も近い値はどれか。 1つ選べ。ただ
し、溶解速度は分解速度に比べて十分に速いものとする。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
表面・界面張力に関する記述のうち正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1○表面・界面張力は表面・界面過剰ギブズ自由エネルギーとして表すことがで
き、その単位はJ/m²で表される。 - 2✕油滴が水中に存在するとき、サイズが小さい油滴ほどエネルギー的に安定であ
る。 - 3✕界面活性剤とは、表面・界面過剰ギブズ自由エネルギーを増大させる化合物の
総称である。 - 4○食塩水は、純水に比べて表面張力が大きい。
- 5✕ヘキサンは、純水に比べて表面張力が大きい。
正答: 1・4
低分子やイオンの水溶液中における拡散係数D に関する記述のうち正しいのは
どれか。 2つ選べ。ただし、理想状態における拡散を仮定する。
- 1✕D は水和による影響を受けない。
- 2○D は溶液の粘度に反比例する。
- 3○D は絶対温度に比例する。
- 4✕D は溶質の半径に比例する。
- 5✕D は溶質の濃度に比例する。
正答: 2・3
以下の記述は日本薬局方アスピリンの定量法に関するものである。
「本品を乾燥し、その約1.5g を精密に量り、0.5mol/L水酸化ナトリウム液50mL
を正確に加え、二酸化炭素吸収管(ソーダ石灰)を付けた還流冷却器を用いて10
分間穏やかに煮沸する。冷後、直ちに過量の水酸化ナトリウムを0.25mol/L硫酸
で滴定する(指示薬:フェノールフタレイン試液3滴)。同様の方法で空試験を行
う。
0.5mol/L水酸化ナトリウム液1mL= ア mg C₉H₈O₄ 」
定量法に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。ただし、アスピリン
の分子量は180.16である。
- 1✕「精密に量る」とは、指示された数値の質量をその桁数まで量ることを意味す
る。 - 2○下線部の操作は、アスピリンの加水分解反応(けん化)を促進するために行
う。 - 3○空試験により、空気中の二酸化炭素が0.5mol/L水酸化ナトリウム液に溶け込
んだ影響を補正することができる。 - 4✕0.25mol/L硫酸の代わりに0.5mol/L塩酸で同様の操作を行うと、 ア に
示した対応量は2倍になる。 - 5✕ア に入る数値は90.08である。
正答: 2・3
液体クロマトグラフィーに関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕質量分布比(k’)が小さいほど、試料はカラムに保持されやすい。
- 2✕同一の分離条件で2つの化合物の保持時間が同じ場合、分離係数(α)は0で
ある。 - 3○理論段数(N )が大きい値を示すほど、優れた分離系である。
- 4✕テーリングしたピークのシンメトリー係数(S)は、1.0より小さい。
- 5○ピークの完全分離とは、分離度(Rs)1.5以上を意味する。
正答: 3・5
電気泳動法に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1○イオン性物質の移動速度は電場の強さに比例する。
- 2✕SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動では、タンパク質は陽極から陰極に向
かって泳動される。 - 3✕SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動では、ゲルの濃度が高いほど、タンパ
ク質の移動度が大きくなる。 - 4○等電点電気泳動では、電極間にpH 勾配を形成させてタンパク質の分離を行
う。 - 5✕アガロースゲル電気泳動でDNA を分離するには、試料に臭化エチジウムを加
える必要がある。
正答: 1・4
次の記述は、酸が混在する中性医薬品の純度試験に関するものである。以下の
試験から求められる酸の残存量は、硫酸に換算して何%以下か。最も近い値を つ
1つ選べ。ただし、硫酸の分子量を98.08とする。
「本品5.0g を新たに煮沸して冷却した水50mLに溶かし、フェノールフタレイ
ン試液3滴及び0.01mol/L水酸化ナトリウム液0.60mLを加えるとき、液の色
は赤色である。」
- 1○0.006
- 2✕0.012
- 3✕0.12
- 4✕0.3
- 5✕0.6
正答: 1
X線回折法に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1○X線源のターゲット(対陰極)にはCuやMoが用いられる。
- 2✕測定には、連続X線が通常用いられる。
- 3✕X線結晶構造解析では、回折斑点の強度から結晶の格子定数が求められる。
- 4○粉末X線回折法では、結晶構造に基づいた同心円状の回折像が得られる。
- 5✕X線を結晶に照射すると、主にその物質中の原子核の強制振動が起こり、散乱
X線が生じる。
正答: 1・4
次の構造式で示される日本薬局方収載医薬品クロラムフェニコールの正しい化

1つ選べ。
- 1✕2,2-Dichloro-N-[(1S,2S)-1,3-dihydroxy-3-(4-nitrophenyl)propan-1-yl]acetamide
- 2✕2,2-Dichloro-N-[(1S,2S)-1,3-dihydroxy-1-(4-nitrophenyl)propan-2-yl]acetamide
- 3✕2,2-Dichloro-N-[(1S,2S)-1,3-dihydroxy-3-(4-nitrophenyl)propan-2-yl]acetamide
- 4✕2,2-Dichloro-N-[(1R,2R)-1,3-dihydroxy-3-(4-nitrophenyl)propan-1-yl]acetamide
- 5○2,2-Dichloro-N-[(1R,2R)-1,3-dihydroxy-1-(4-nitrophenyl)propan-2-yl]acetamide
正答: 5
芳香族性を示すのはどれか。 2つ選べ。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 2・4
メトキシベンゼン(アニソール)Aの一般的な合成法を以下に示した。これに
関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
ONa OCH3
+ +
CH3 Na
B C A
- 1○SN2機構で進行する。
- 2✕カルボカチオン中間体を経由して進行する。
- 3○ヨードメタン(C)の代わりにCH3SO3CH3を利用することができる。
- 4✕プロトン性極性溶媒を使用すると反応が速く進行する。
- 5✕Aは、DとEから合成することも可能である。
Br
+ A +
CH3ONa NaBr
D E
正答: 1・3
主生成物の構造が正しいのはどれか。 2つ選べ。ただし、すべての反応は終了
後、適切な後処理を施してある。
O LiAlH4
- 1○N N
CH3 CH3
CO2H CHO
LiAlH4 - 2✕NaBH4
- 3○CH3CH2CH2COCl CH3CH2CH2CH2OH
O O O LiAlH4 OH - 4✕C C C H
LiAlH4 - 5✕CH3CH2CO2CH3 CH3CH2CH2CH2OH
正答: 1・3
アスコルビン酸(ビタミンC)中の、下線をつけたH原子のうち最も酸性度が


- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
- 6✕
正答: 5
ドネペジル(A)は、α,β-不飽和カルボニル化合物(B)を生成するアル
ドール縮合を経て合成される。このアルドール縮合において用いられるカルボニル


- 1○
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
- 6✕
正答: 1・5
アミノ酸(C)の生合成過程の一部を示した図に関する記述のうち、正しいの
はどれか。2つ選べ。
X NADH+H+ NAD+ H
H NH3 N H N H CO2
O C CO2
CO2 H H
H
A B C
- 1✕Aはアスパラギン酸を酸化すると得られる。
- 2○AからBへの変換において生じるXは水である。
- 3✕Bはラクタム構造をもつ。
- 4○BはNADHによって還元されて最終的にCになる。
- 5✕Cの名称はヒスチジンである。
正答: 2・4
生薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕ハンゲはサトイモ科カラスビシャクの塊茎を用いる生薬で、消炎、利尿を目的
に用いられる。 - 2✕バクモンドウはユリ科ジャノヒゲの茎を用いる生薬で、鎮咳、去痰を目的に用
いられる。 - 3○サンシシはアカネ科クチナシの果実を用いる生薬で、鎮静、利胆を目的に用い
られる。 - 4✕ケイヒはクスノキ科Cinnamomum cassia Blumeの根を用いる生薬で、健胃、
解熱を目的に用いられる。 - 5○シャクヤクはボタン科シャクヤクの根を用いる生薬で、鎮痛、鎮痙を目的に用
いられる。
正答: 3・5
強心配糖体ジギトキシンに関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
O
CH3
=R
CH3 H3C
17H
O C
O OH H3C
1 H D
O OH A H
3 OH
OH RO
OH H H
- 1○アグリコンであるジギトキシゲニンはイソプレノイド経路で生合成される。
- 2○構成糖は、2,6-ジデオキシ糖のD-ジギトキソースである。
- 3✕17位にβ,γ-不飽和5員環ラクトンが結合したカルデノリド類である。
- 4✕ステロイド骨格のA/B 環、B/C 環、及びC/D 環はいずれもtrans 配置であ
る。
正答: 1・2
日本薬局方エテンザミドは、化合物Aを経て合成される。図はAの¹H-NMR
スペクトル(400MHz、CDCl₃、基準物質はテトラメチルシラン)である。Aの構
造は1~5のうちどれか。 1つ選べ。なお、アとカのシグナルは重水(D₂O)を添
加するとほぼ消失した。

- 1○
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 1
図は、膵臓の顕微鏡写真であり、形態の異なる領域(A及びB)が観察され
る。これらの領域は、それぞれ内分泌あるいは外分泌に関わっている。正しい記述


- 1○
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 1・5
骨格筋、心筋及び平滑筋に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕骨格筋の収縮には、ムスカリン性アセチルコリン受容体が関与する。
- 2✕心筋細胞では、細胞外からのCa²⁺流入は、細胞質のCa²⁺濃度の上昇に関与し
ない。 - 3○平滑筋は、細胞内cAMP濃度が上昇すると弛緩する。
- 4✕骨格筋、心筋及び平滑筋の収縮は、いずれも運動神経によって調節されてい
る。 - 5○クレアチンリン酸は、骨格筋においてATPの供給源となる。
正答: 3・5
ヒトにおける脂肪酸の代謝に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選
2つ選べ。
- 1○マロニルCoA は、アセチルCoA のカルボキシル化により生成する。
- 2✕炭素数が奇数の脂肪酸が主に生合成される。
- 3✕デサチュラーゼ(不飽和化酵素)による反応では、主にトランス型の不飽和脂
肪酸が生合成される。 - 4✕オレイン酸からアラキドン酸が生合成される。
- 5○脂肪酸のβ酸化では、アシルCoA が2炭素単位ずつ連続的に酸化分解される。
正答: 1・5
乳酸脱水素酵素(lactate dehydrogenase:LDH)は、下記の反応を触媒する
酵素である。

1つ選べ。
- 1✕反応液は、血清(被検試料)、L-乳酸、NAD⁺及び緩衝液から成る。一定時間反応させた後、反応液の340nmの吸光度の減少を測定する。
- 2✕試料である血清を加えない反応液を調製し、これについても同様に測定する。一定時間反応させた後、反応液の340nmの吸光度の減少を測定する。
- 3✕活性測定に用いる緩衝液のpH は、8.5に調整する。一定時間反応させた後、反応液の340nmの吸光度の減少を測定する。
- 4○一定時間反応させた後、反応液の340nmの吸光度の減少を測定する。
- 5✕血清中の本酵素の活性は、心臓傷害の指標になると考えられる。一定時間反応させた後、反応液の340nmの吸光度の減少を測定する。
正答: 4
図はミトコンドリア及びその一部を拡大した模式図である。ミトコンドリアの
部位1~4に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
1
2(1と3の間)
3
4
- 1○細胞質でつくられたNADH は、1を通過できるが3は通過できない。
- 2✕クエン酸回路に関わる酵素は、主に2に存在する。
- 3○電子伝達系(呼吸鎖)の構成成分であるユビキノン(補酵素Q、CoQ)は、主
に3に存在する。 - 4✕NADH に由来する電子が電子伝達系を移動するとき、4におけるH⁺(プロト
ン)の濃度は2よりも高くなる。 - 5✕電子伝達系に共役する酸化的リン酸化によって、ATPが2で生成される。
正答: 1・3
染色体及びDNA に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1○ヒストンの化学修飾により、クロマチンの構造が変化する。
- 2✕転写が活発に行われている染色体の領域では、ヌクレオソームが凝縮してい
る。 - 3✕DNA は、RNA に比べてアルカリ加水分解を受けやすい。
- 4○真核細胞の染色体末端にあるテロメアは、DNA 末端の保護に寄与する。
- 5✕DNA 水溶液(pH 7.0)は、280nmで吸収極大を示す。
正答: 1・4

1つ選べ。
- 1✕3’末端に付加されるポリ(A)(ポリアデニル酸)は、mRNA の安定性に関与
する。5’末端のキャップ構造は、転写開始反応に関わる。 - 2✕多くの遺伝子において、ポリ(A)の付加に関与するシグナル配列が存在す
る。5’末端のキャップ構造は、転写開始反応に関わる。 - 3○5’末端のキャップ構造は、転写開始反応に関わる。
- 4✕核内低分子リボ核タンパク質(snRNP)は、スプライシングに関与する。5’末端のキャップ構造は、転写開始反応に関わる。
- 5✕スプライシングにより、1つの遺伝子から複数種のmRNA がつくられること
がある。5’末端のキャップ構造は、転写開始反応に関わる。
正答: 3
1950年代後半、F.M.バーネットは、多様な抗原に対して特異的な免疫応答が
起こるしくみを説明するためにクローン選択説を提唱した。クローン選択説の内容
に合致する記述はどれか。 2つ選べ。
- 1✕リンパ球の抗原受容体の多様性は、受容体ポリペプチド鎖がさまざまな抗原を
鋳型として、それぞれに特異的な折りたたまれ方をすることで生み出される。 - 2○個体発生の段階で多様なリンパ球クローンが生成し、その中から特定の抗原と
結合する受容体をもつクローンが選択され増殖する。 - 3✕ある抗原に反応するリンパ球は、その抗原とは異なる抗原に結合する抗体を分
泌する細胞に分化する。 - 4○自己成分に強く反応するリンパ球クローンは、免疫系が未成熟な時期に周囲の
自己成分と接触することにより除去される。
正答: 2・4
抗体産生に関わる免疫細胞の役割に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1✕抗体産生細胞(形質細胞)は、T細胞が抗原刺激を受け分化した細胞である。
- 2○抗体産生には、2型ヘルパーT(Th2)細胞が分泌するIL-4、IL-5、IL-6な
どのサイトカインが重要である。 - 3✕マクロファージや樹状細胞は、抗原断片を主要組織適合遺伝子複合体(MHC)
クラスI分子に結合させ、ヘルパーT細胞に対して提示する。 - 4✕活性化されたT細胞の分泌するIL-2は、キラーT細胞の増殖及び分化には関
与するが、ヘルパーT細胞には作用しない。 - 5○抗原によるリンパ球活性化における共刺激シグナル(補助シグナル)は、抗原
受容体とは異なる細胞膜成分を介する。
正答: 2・5
インフルエンザウイルスに関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1✕インフルエンザウイルスは、遺伝子としてRNA をもち、レトロウイルス科に
分類される。 - 2○A型インフルエンザウイルスに含まれる赤血球凝集素(ヘマグルチニン)とノ
イラミニダーゼは、エンベロープに存在しスパイク構造物(突起)を構成する。 - 3✕赤血球凝集素は、増殖した子孫ウイルスが感染細胞から離脱するのを促進させ
る。 - 4✕ノイラミニダーゼは、ウイルスが宿主細胞に感染するときに、細胞表面の受容
体認識及び結合に関わる。 - 5○赤血球凝集素及びノイラミニダーゼには、それぞれ抗原性の異なる複数の種類
が知られる。
正答: 2・5
196-197 共通の設問
病棟の看護師から、点滴静注しているラインの側管からジアゼパム注射液
を注入したところ、ラインに残存する他の注射液と混ざり、白濁してしまったとの
問い合わせが薬剤部にあった。
25°Cにおけるジアゼパム水溶液(20μg/mL)の注射筒基材への吸着はpH 依存
性を示す。pH 3.2におけるジアゼパムの注射筒基材への吸着が2.3μg/mg であっ
た。pH 7.0における吸着に最も近い値(μg/mg)はどれか。 1つ選べ。ただし、
ジアゼパムのpKa=3.5、吸着によるジアゼパムの濃度変化は無視できるものとし、
吸着は分子形薬物濃度に比例するものとする。また、log 2=0.30、log 3=0.48
とする。
- 1✕0.1
- 2✕2.0
- 3✕3.5
- 4✕5.5
- 5○7.0
正答: 5
198-199 共通の設問
84歳男性。急性膵炎で緊急入院し、注射用ナファモスタットメシル酸塩
10mg を投与することになった。
ナファモスタットメシル酸塩製剤に亜硫酸塩を含む注射剤を混合した場合、及び
混合しない場合の残存率の経時変化を求めた(図1)。また、pH と分解速度定数


べ。ただし、これらの実験は37°Cで行った。
2つ選べ。
- 1✕残存率の対数と時間との間に直線関係が認められることから、2次反応とみな
すことができる。 - 2○

- 3✕亜硫酸塩なし、pH 5~7の範囲において、加水分解反応は酸触媒作用により
促進される。 - 4○亜硫酸イオンは、触媒作用により分解速度を増大させる。
- 5✕図のデータから加水分解反応の活性化エネルギーを求めることができる。
正答: 2・4
200-201 共通の設問
3歳男児。急性白血病で化学療法を施行中であるが、感染症治療のため、
以下の処方せんが発行された。
(処方)
CH3 RO
HN N RO
N O O OR
OR xAl(OH)3・yH2O
RO O
F O CO2H OR RO OR
R=SO3Al(OH)2
ノルフロキサシン スクラルファート
Cl Cl Cl Cl OH
N N O
N N N N
H3C N
O O O O H
アセトアミノフェン
H OR H OR
及び鏡像異性体 及び鏡像異性体
O H3C H CH3
R= N N
N N N
イトラコナゾール
以下の表は、処方された薬物の物性を示したものである。薬物間相互作用が予想
される組合せはどれか。 2つ選べ。
オクタノール/
性状 溶解性 pKa値
水分配係数
白色の粉末。水又はエタノール(95)
におい及びにほとんど溶けない。
- 1○該当資料なし pKa=0.43~1.19
味はない。希塩酸、水酸化ナトリ
ウム試液に溶ける。
エタノール(99.5) に
logP=5.62(pH 6.0) - 2✕白色の粉末。極めて溶けにくく、水 pKa=3.70
logP=5.67(pH 8.1)
にほとんど溶けない。
白色の結晶メタノール、エタノール - 3✕又は粉末。(99.5)に溶けやすく、logP=0.51(pH 7.4)pKa=9.50
水にやや溶けにくい。
白色~微黄エタノール(99.5) に
色の結晶性溶けにくく、水にほと
pKa₁=6.34 - 4○の粉末。光んど溶けない。希塩酸、logP=-0.37(pH7.0)
pKa₂=8.75
によって徐々水酸化ナトリウム試液
に着色。 に溶ける。
正答: 1・4
202-203 共通の設問
35歳女性。関節リウマチで通院中の患者に以下の処方せんが発行された。
(処方)
メトトレキサートカプセル2mg 1回1カプセル(1日2カプセル)
土曜9時、21時 6日分
メトトレキサートカプセル2mg 1回1カプセル(1日1カプセル)
日曜9時 6日分
葉酸錠5mg 1回1錠(1日1錠)
月曜9時 6日分
サラゾスルファピリジン腸溶錠250mg1回2錠(1日4錠)
1日2回 朝夕食後 42日分
メトトレキサートの治療薬物モニタリングには、イムノアッセイが利用されてい
る。イムノアッセイに関する記述のうち、誤っているのはどれか。 1つ選べ。
- 1✕メトトレキサートのような低分子は抗原性を示さないので、抗体作製には、高
分子と結合させる必要がある。 - 2✕競合法では、測定対象物質の存在量に依存してシグナル強度が減少する用量依
存曲線が得られる。 - 3○蛍光偏光イムノアッセイでは、蛍光標識した抗原が抗体に結合すると抗原の回
転運動が減少するため、蛍光偏光度は減少する。 - 4✕Enzyme multiplied immunoassay technique(EMIT)は、均一系イムノアッ
セイの1種である。 - 5✕凝集比濁法では、免疫複合体の形成により粒子が凝集する性質を応用してい
る。
正答: 3
204-205 共通の設問
58歳男性。がんの転移の有無を診断するため、フルデオキシグルコース
(¹⁸F)を用いた陽電子放出断層撮影法(PET)検査を実施することとなった。
PET に関する記述のうち、正しいのはどれか。 1つ選べ。
- 1✕¹¹C、¹⁸F、²⁰¹Tlはいずれも陽電子を放出する核種であり、PET に利用される。放射性核種から放出された陽電子は、生体内の電子と結合して、ほぼ180度の 方向に2本のγ線を放出して消滅する。
- 2✕PET で用いられる¹⁸F核種は、¹⁸OにX線を照射することで製造される。放射性核種から放出された陽電子は、生体内の電子と結合して、ほぼ180度の 方向に2本のγ線を放出して消滅する。
- 3○放射性核種から放出された陽電子は、生体内の電子と結合して、ほぼ180度の
方向に2本のγ線を放出して消滅する。 - 4✕PET はX線CT と組み合わせることにより、安定同位体で標識した薬物の体
内動態を画像表示することができる。放射性核種から放出された陽電子は、生体内の電子と結合して、ほぼ180度の 方向に2本のγ線を放出して消滅する。 - 5✕PET の核医学画像からは対象臓器の機能情報は得られない。放射性核種から放出された陽電子は、生体内の電子と結合して、ほぼ180度の 方向に2本のγ線を放出して消滅する。
正答: 3
206-207 共通の設問
63歳男性。脂質異常症と診断され、食事療法及び運動療法とともにフルバ
スタチンナトリウム錠20mg による治療を受けていたが、改善がみられなかった。
そこで、以下の処方に変更された。
(処方1)
フルバスタチンナトリウム錠20mg1回1錠(1日1錠)
1日1回 就寝前 14日分
(処方2)
コレスチミド錠500mg 1回3錠(1日6錠)
1日2回 朝夕食前 14日分
フルバスタチンナトリウムのほかにも、以下の例のように分子内にフッ素原子が
導入された医薬品が数多く開発されている。医薬品の設計において水素原子をフッ


HO
2つ選べ。
- 1○炭素-フッ素結合は切断されにくいので、生体内での安定性が高まる。
- 2✕親水性の向上により、吸収が促進される。
- 3✕フッ素は電気陰性度が大きいので、分子のイオン化が促進される。
- 4○分子全体の大きさにはほとんど影響を与えずに生物活性が増強される。
正答: 1・4
208-209 共通の設問
61歳男性。2日ほど前から左側腹部に軽度の疼痛があり、皮疹が認められ
た。帯状疱疹と診断され、以下の薬剤が処方された。なお、検査値を確認したとこ
ろ、AST は31IU/L、ALT は23IU/L、クレアチニンクリアランスは40mL/min
であった。
(処方1)
バラシクロビル塩酸塩錠556mg (注)1回2錠(1日6錠)
1日3回 朝昼夕食後 7日分
(注:バラシクロビルとして500mg)
(処方2)
アセトアミノフェン錠300mg 1回1錠(1日3錠)
バラシクロビルは、加水分解によりアシクロビルに変換され活性を発現する。切


- 1✕
- 2✕
- 3○
- 4✕
- 5✕
正答: 3
210-212 共通の設問
40歳女性。身長154cm、体重54kg。造血幹細胞移植の前治療で注射用
シクロホスファミド水和物をシクロホスファミド(無水物換算)として50mg/kg/day
で投与することになった。なお、点滴静注の場合は、シクロホスファミド(無水物
換算)100mgあたり5mLの注射用水を用いて溶解後、1日当たりの必要量(X mL)
を量りとり、補液で希釈し用いる。
シクロホスファミド(A)は、ヒト肝ミクロソーム中のシトクロムP450(P450)
によりメチレン炭素に水酸基が導入され、B、Cを経てホスホラミドマスタード
(E)に代謝されたのち、最終的に活性体であるナイトロジェンマスタード(F)
となる。Step1において水酸基が導入される炭素はAの1~5のうちどれか。つ
1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
Step3においてEとともに生じる化合物Dとして最も適切な構造はどれか。つ
1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
213-214 共通の設問
53歳女性。開腹手術にて大腸がんを切除した。手術は予定通り終わり、手
術後2日目から大建中湯が処方された。
大建中湯に配合される生薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1○サンショウは、辛味成分としてヒドロキシ-α-サンショオールを含有する。
- 2✕ニンジンは、精油成分としてギンセノシドRg₁を含有する。
- 3✕カンキョウは、苦味成分として[6]-ギンゲロールを含有する。
- 4○コウイは、甘味成分としてマルトースを含有する。
正答: 1・4
215-217 共通の設問
70歳女性。腰痛を訴え来院した。骨密度が低下していることが明らかにな
り骨粗しょう症と診断され、以下の薬剤が処方された。
(処方1)
アレンドロン酸錠35mg 1回1錠(週1錠)
週1回 起床時 4日分
(処方2)
ケトプロフェンテープ40mg(10× 14cm非温感) 28枚
1日1回 腰に貼付
1年経過後の腰椎骨密度測定値は、若年成人平均値の65%で、半年前の値より
3%下がっていた。さらに椎体骨折が1か所認められ、腰痛症状も改善されていな
かった。そこで、以下の処方に変更となった。
(処方3)
皮下注射(自己注射) テリパラチド(遺伝子組換え)皮下注キット 600μg
1回20μg1日1回 28日 1本(28回分)
骨粗しょう症は、体内のカルシウム代謝と深く関わっている。生体のカルシウム
イオン(Ca²⁺)濃度の調節に関する記述のうち、正しいのはどれか。 2つ選べ。
- 1○細胞膜にはATPの加水分解エネルギーを用いて細胞外にCa²⁺を排出するCa²⁺
ポンプが存在する。 - 2○腸管からのCa²⁺の吸収は、カルシトリオール(活性型ビタミンD₃)により促
進される。 - 3✕カルシトニンは骨吸収を促進し、血漿中へのCa²⁺遊離を増加させる。
- 4✕腎臓におけるCa²⁺の再吸収は、副甲状腺(上皮小体)ホルモンによって抑制
される。
正答: 1・2
218-219 共通の設問
57歳男性。身長165cm、体重70kg。20歳代前半よりほぼ毎日、日本酒
にして1日3合(540mL)程度の飲酒を続けている。1年ほど前に下肢のむくみ
を自覚し、近医を受診した結果、肝機能障害を指摘されたが放置していた。最近、
全身の倦怠感を強く感じるようになり来院した。非代償性肝硬変と診断され、以下
の薬剤が処方された。
(処方1)
スピロノラクトン錠25mg 1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝昼食後 14日分
(処方2)
フロセミド錠40mg 1回1錠(1日1錠)
1日1回 朝食後 14日分
(処方3)
ラクツロースシロップ65% 1回10mL(1日30mL)
1日3回 朝昼夕食後 14日分
(処方4)
カゼイ菌散 1回1g(1日3g)
(処方5)
イソロイシン・ロイシン・バリン顆粒4.15g1回1包(1日3包)
肝臓の機能と非代償性肝硬変の病態に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1✕分枝鎖アミノ酸は、主に肝臓で代謝される。
- 2○アルブミン産生の低下は、浮腫の誘因となる。
- 3○アンモニアから尿素への変換の低下は、肝性脳症の誘因となる。
- 4✕ビリルビンからヘモグロビンへの変換が抑制されると、黄疸が生じる。
- 5✕ヘパリン合成が低下すると、出血傾向となる。
正答: 2・3
220-221 共通の設問
65歳男性。一過性脳虚血発作と診断され、血栓・塞栓の治療のため以下の
薬剤が処方された。
(処方)
チクロピジン塩酸塩錠100mg1回1錠(1日2錠)
1日2回 朝夕食後 14日分

- 1✕血小板の活性化により、顆粒に含まれているプロスタグランジンI₂が放出される。
- 2✕アデノシン二リン酸は、血小板のGタンパク質共役型受容体を刺激して、アデ
ニル酸シクラーゼを活性化する。 - 3✕セロトニンは、ホスホリパーゼCの活性化を介して、血小板の凝集を抑制する。
- 4○プロトロンビンから変換されたトロンビンは、フィブリノーゲンからフィブリ
ンを形成する。 - 5○プロトロンビンの生合成過程には、ビタミンK依存的な反応が含まれる。
正答: 4・5
222-223 共通の設問
56歳男性。身長165cm、体重63kg。直腸がんと診断され、フルオロウ
ラシル・ホリナートカルシウム・イリノテカン塩酸塩水和物療法(FOLFIRI)と
セツキシマブ(遺伝子組換え)製剤との併用療法が開始された。
図は、動物細胞の構造を模式的に表したものである。セツキシマブの標的分子で
ある上皮増殖因子受容体(EGFR)の細胞における局在について、正しい場所を示
しているのはどれか。 1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
224-225 共通の設問
65歳女性。身長162cm、体重56kg。B細胞性非ホジキンリンパ腫と診
断され、次の治療を受けることになった。
(処方1)
d-クロルフェニラミンマレイン酸塩錠2mg 1回3錠
アセトアミノフェン錠200mg 1回2錠
リツキシマブ(遺伝子組換え)製剤投与30分前 1回分
(処方2)
リツキシマブ(遺伝子組換え)製剤10mg/mL 1回600mg
用時10倍希釈 1週間間隔で点滴静注
リツキシマブについて、医薬品添付文書から(a)~(c) の情報が得られた。こ

(a) 本剤は、マウス-ヒトキメラ型のモノクローナル抗体である。
(b) 本剤を実験動物に静注投与した結果、末梢血液中のB細胞(Bリンパ球)
数は著しく減少したが、T細胞(Tリンパ球)数には変化を認めなかった。
(c) ヒト補体の存在下で、本剤をCD20陽性のヒト培養細胞に作用させたとこ
ろ、その50%が溶解したが、同じ条件でCD20陰性の細胞は溶解しなかっ
た。
2つ選べ。
- 1✕マウス抗体の定常部とヒト抗体の可変部を遺伝子工学的に融合し作製された抗
体である。 - 2✕CD20分子に含まれる複数のエピトープ(抗原決定基)を認識し結合する。
- 3○T細胞に比べ、B細胞への結合能が高いと考えられる。
- 4○古典経路による補体活性化を誘導すると考えられる。
正答: 3・4