第97回 — 物理・化学・生物
演習モードで解く希薄溶液の束一的性質でないのはどれか。1つ選べ。
- 1✕蒸気圧降下
- 2✕凝固点降下
- 3✕沸点上昇
- 4○表面張力低下
- 5✕浸透圧
正答: 4
ある化合物の25 °Cにおける分解が、半減期3 日の一次反応に従うとする。この
化合物100 mgを6 日間、25 °Cで保存したときの残存量として、正しいのはどれか。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
Ag2CrO4 の溶解度がS (mol/L)であるとき、溶解度積(K sp)と溶解度の関係式として、
正しいのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
電気泳動において、イオン性物質の移動速度と比例するのはどれか。1つ選べ。
- 1✕イオン性物質の半径
- 2○イオン性物質の電荷
- 3✕溶液の粘度
- 4✕溶液のpH
- 5✕電極間の距離
正答: 2
紫外可視吸光度測定法において、吸光度と比例するのはどれか。1つ選べ。
- 1✕透過度
- 2✕透過率
- 3○試料の濃度
- 4✕比吸光度の対数
- 5✕モル吸光係数の対数
正答: 3
以下の反応はどれに分類されるか。1つ選べ。

- 1✕置換反応
- 2○脱離反応
- 3✕付加反応
- 4✕転位反応
正答: 2
ベンゾジアゼピン骨格を持つのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3○
- 4✕
- 5✕
正答: 3
以下の化合物のうち、光学活性を示さないのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3○
- 4✕
正答: 3
窒素の酸化数が最も大きいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕一酸化二窒素
- 2✕一酸化窒素
- 3✕二酸化窒素
- 4✕亜硝酸
- 5○硝酸
正答: 5
ヒドロキシ基(OH 基)を持つ3 つの化合物について、酸性の強いものから弱い
ものへ並べた正しい順番はどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
- 6✕
正答: 4
ホルモンとその作用との対応のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1○ガストリン −−−−−−−−−− 胃酸分泌の抑制
- 2✕セクレチン −−−−−−−−−− HCO3-を多く含む膵液の分泌促進
- 3✕カルシトニン −−−−−−−−−− 血中Ca 2 +の減少
- 4✕インスリン −−−−−−−−−− 血中グルコースの減少
- 5✕アルドステロン−−−−−−−−−− 腎臓におけるNa+及びCl-の再吸収促進
正答: 1
原核生物はどれか。1つ選べ。
- 1✕赤痢アメーバ
- 2○黄色ブドウ球菌
- 3✕インフルエンザウイルス
- 4✕皮膚糸状菌
- 5✕マラリア原虫
正答: 2
DNA の構造について、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕構成塩基は、アデニン、グアニン、シトシン及びウラシルである。生理的条件下では主に右巻きらせん構造をとる。
- 2✕アデニンと対をなす塩基はグアニンである。生理的条件下では主に右巻きらせん構造をとる。
- 3✕構成糖としてD-リボースを含む。生理的条件下では主に右巻きらせん構造をとる。
- 4✕ヒトの染色体DNA は環状構造をとる。生理的条件下では主に右巻きらせん構造をとる。
- 5○生理的条件下では主に右巻きらせん構造をとる。
正答: 5
セロトニンの生合成の前駆体はどれか。1つ選べ。
- 1✕アラキドン酸
- 2✕L-チロシン
- 3✕コリン
- 4○L-トリプトファン
- 5✕L-ヒスチジン
正答: 4
抗原抗体反応を利用した測定法でないのはどれか。1つ選べ。
- 1✕ラジオイムノアッセイ(RIA)によるホルモンの定量
- 2✕酵素免疫測定法(ELISA)によるサイトカインの定量
- 3✕赤血球凝集反応による血液型判定
- 4○ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法によるDNA の検出
- 5✕ウエスタンブロット法によるタンパク質の検出
正答: 4
放射線及び放射能に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕娘核種の半減期が親核種の半減期よりも十分長い場合には、放射平衡を利用し
たミルキングにより娘核種を得ることができる。 - 2✕軌道電子捕獲では、中性子が放出される。
- 3○NaI (Tl) シンチレーションスペクトロメーターは、γ線のエネルギーを測定し、
γ線放射核種の推定に利用される。 - 4✕γ転移では、原子番号が1 減少するが、質量数は変化しない。
- 5○γ線は、α線及びβ線に比べ透過性が高い。
正答: 3・5
次の化学反応式に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
3 1

す。
- 1○反応が平衡状態にあるとき、温度を低下させると反応は右方向に進行する。
- 2✕反応が平衡状態にあるとき、圧力をかけると反応は左方向に進行する。
- 3✕触媒の添加により、反応の生成エンタルピーを低下させることができる。
- 4○温度を変化させて、ファントホッフプロットを行うと、右上がりの直線性のプ
ロットが得られる。
正答: 1・4
図は、3 種類の電解質(NaOH, CH3COOH, NaCl) 溶液のモル伝導率(Λ) と濃度(c)
の平方根との関係を示している。図中のa ~c と電解質の正しい組合せはどれか。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
- 6✕
正答: 2
反応A →B は、反応物A の濃度C に関して2 次反応である。この反応に関する
記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、反応物A の初濃度をC₀、反
応速度定数をk、半減期をt 1/2 とする。
(正誤表:選択肢1の「C₀」の字体は出題時に他と異なっていたが、同一の記号として解答することとされた)
- 1○圧力、温度が一定ならば、C₀ が変化してもk は一定である。
- 2✕C₀ が2 倍になれば、反応速度は2 倍になる。
- 3○C₀ が2 倍になれば、t 1/2 は1/2 になる。
- 4✕濃度の逆数1/C を反応時間に対してプロットすると、傾きが(ln2)/k の直線が
得られる。
正答: 1・3
日本薬局方フェニレフリン塩酸塩の定量法に関する記述のうち、正しいのはど
れか。2つ選べ。
本品を乾燥し、その約0.1 g を精密に量り、ヨウ素瓶

試液10 mL を注意して加え、直ちに密栓してよく振り フェニレフリン塩酸塩
混ぜた後、5 分間放置し、遊離したヨウ素を0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム液で滴
定する(指示薬:デンプン試液1 mL)。同様の方法で空試験を行う。
- 1○本品1 モルに対して、3 モルの臭素が反応する。
- 2✕臭素1 モルに対して、3 モルのヨウ化カリウムが反応する。
- 3✕ヨウ素1 モルに対して、1 モルのチオ硫酸ナトリウムが反応する。
- 4✕チオ硫酸ナトリウム液による滴定は、中和滴定である。
- 5○チオ硫酸ナトリウム液の滴定量は、空試験の方が多くなる。
正答: 1・5
医薬品分析法のバリデーションに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ
2つ選べ。
- 1✕「真度」とは、均質な検体から採取した複数の試料を繰り返し分析して得られ
る一連の測定値が、互いに一致する程度のことである。 - 2○「特異性」とは、試料中に共存すると考えられる物質の存在下で、分析対象物
を正確に測定する能力のことである。 - 3✕「検出限界」とは、試料中に含まれる分析対象物の定量が可能な最低の量又は
濃度のことである。 - 4○「直線性」とは、分析対象物の量又は濃度に対して直線関係にある測定値を与
える分析法の能力のことである。
正答: 2・4
クロマトグラフィーに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○ろ紙クロマトグラフィーは、ろ紙に含まれる水を固定相とする分配クロマトグ
ラフィーである。 - 2○固定相としてオクタデシルシリル化したシリカゲルを用いる逆相分配クロマト
グラフィーでは、極性の高い溶質が先に溶出する。 - 3✕アミノ酸分析に用いられる陽イオン交換クロマトグラフィーでは、塩基性の強
いアミノ酸から順に溶出される。 - 4✕サイズ排除(ゲルろ過)クロマトグラフィーでは、分子量の小さな溶質から順
に溶出される。
正答: 1・2
低分子量の薬物分析を行う際の試料の前処理に関する記述のうち、正しいのは
どれか。2つ選べ。
- 1○水溶液中の目的物質を有機層に抽出するための有機溶媒として、ジエチルエー
テルや1- ブタノールなどが用いられる。 - 2✕水溶液中の目的物質がカルボン酸であれば、水溶液をアルカリ性にすると有機
溶媒で抽出されやすくなる。 - 3○水溶液中のタンパク質を不溶化し除去するために添加する有機溶媒として、ア
セトニトリルやメタノールなどが用いられる。 - 4✕水溶液中のタンパク質を不溶化し除去するために添加する酸として、塩酸、硝
酸が適している。
正答: 1・3
蛍光光度法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕蛍光は、分子が基底状態から励起状態に遷移する際に観測される。
- 2✕光源として、通常、重水素ランプが用いられる。
- 3○蛍光スペクトルを測定すると、ラマン散乱光が観測されることがある。
- 4✕蛍光量子収率は、蛍光強度をモル吸光係数で除した値である。
- 5○溶液中の蛍光物質の濃度が十分に希薄であれば、蛍光強度は蛍光物質の濃度に
比例する。
正答: 3・5
脂質の二分子膜に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕両親媒性脂質の親水基どうしが向かい合わせとなった分子膜である。温度が高くなると、脂質分子の回転・拡散の運動性が高まる。
- 2○温度が高くなると、脂質分子の回転・拡散の運動性が高まる。
- 3✕不飽和脂肪酸鎖の二重結合が通常トランス型をとり、流動性を増大させる。温度が高くなると、脂質分子の回転・拡散の運動性が高まる。
- 4✕リポソームは、球状ミセル集合体である。温度が高くなると、脂質分子の回転・拡散の運動性が高まる。
- 5✕ゲル状態の二分子膜にコレステロールを加えると、膜の流動性が低下する。温度が高くなると、脂質分子の回転・拡散の運動性が高まる。
正答: 2
日本薬局方に収載されているエフェドリン((1R,2S)-2-methylamino-1-
phenylpropan-1-ol)の正しい構造はどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3○
- 4✕
- 5✕
正答: 3
l-メントールに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

- 1✕l-メントールは不斉炭素原子を4 つ持つ。A はB のエナンチオマーである。
- 2○A はB のエナンチオマーである。
- 3✕B はC のジアステレオマーである。A はB のエナンチオマーである。
- 4✕C はA の環を反転させたものである。A はB のエナンチオマーである。
- 5✕l-メントールの最も安定な配座はCである。A はB のエナンチオマーである。
正答: 2
含窒素複素環化合物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕水溶性は、ピリジンよりキノリンの方が高い。
- 2○塩基性は、ピロリジンよりピロールの方が弱い。
- 3○重クロロホルム中で測定した1H-NMR のうち、炭素原子に結合した水素のシグ
ナルは、ピリジンよりピペリジンの方が高磁場に観測される。 - 4✕芳香族求電子置換反応は、ピロールよりピリジンの方が速い。
正答: 2・3
反応後、水で後処理すると、エタノール以外のアルコール化合物を生成するの
はどれか。2つ選べ。

- 1○
- 2✕
- 3○
- 4✕
正答: 1・3
医薬品ア~ウについて、正しい記述はどれか。2つ選べ。

- 1✕アの環内の窒素はsp 混成である。
- 2○イは、(S )-プロリン(L-プロリン)のN-置換体である。
- 3✕ウは、炎色反応試験で赤色を呈する。
- 4○アが最も水に溶けやすい。
正答: 2・4
以下の記述は、日本薬局方に収載されているアスピリンの確認試験である。
に入れるべき化合物の名称はどれか。1つ選べ。
本品0.5 g に炭酸ナトリウム試液10 mL を加えて5 分間煮沸し、希硫酸10 mL
を加えるとき、酢酸のにおいを発し、白色の沈殿を生じる。また、この沈殿をろ
過して除き、ろ液にエタノール(95)3 mL 及び硫酸3 mL を加えて加熱するとき、

- 1✕酢酸
- 2○酢酸エチル
- 3✕ギ酸
- 4✕メタノール
- 5✕フェノール
正答: 2
2 つの5 員環化合物(A、B)から図に示す反応を以下の操作手順で行った。こ
の反応に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
実験操作
100 mL の丸底フラスコにB(60 mmol)を入れ、無水ベンゼン(50 mL)に溶かす。
これを約5 °Cに冷却し、A(66 mmol)の無水ベンゼン(5 mL)溶液を5 分間で滴
下する。室温で10 分間撹拌後、さらに10 分間加熱還流させると、化合物C とD
の生成を確認した。
放冷後、石油エーテル(約30 mL)をゆっくりと加え、冷却すると、生成物C が
析出した。

- 1○この反応はディールス・アルダー反応とよばれる。
- 2○この反応はエンド則に従い、主にC を生じる。
- 3✕A からヒドリドがとれて生じる化合物は芳香族性を示す。
- 4✕B の名称は無水フタル酸である。
- 5✕C を単離するには、ひだつきろ紙を用いて吸引ろ過するのが最も適している。
正答: 1・2
図は日本薬局方医薬品イブプロフェン(ラセミ体)の1H-NMR スペクトル(500
MHz, CDCl3)と部分拡大図である。ピークh はCDCl3 に含まれる残留CHCl3 で、
これを7.26 ppm として化学シフトを示している。次の記述のうち、正しいのはど
れか。1つ選べ。


- 1✕拡大図中のピークa は、アとクがそれぞれシングレット(3H分)のシグナルと
して観測されたものである。拡大図中のピークf、g は、ウ、エ、オ、カのシグナルである。 - 2✕拡大図中のピークb はコのシグナルで、隣接メチンプロトンであるケとのカッ
プリングによりダブレットとして観測されている。拡大図中のピークf、g は、ウ、エ、オ、カのシグナルである。 - 3✕拡大図中のピークc に対応するプロトンはイである。拡大図中のピークf、g は、ウ、エ、オ、カのシグナルである。
- 4✕拡大図中のピークe に対応するプロトンはケである。拡大図中のピークf、g は、ウ、エ、オ、カのシグナルである。
- 5○拡大図中のピークf、g は、ウ、エ、オ、カのシグナルである。
正答: 5
チロシン由来のアルカロイドはどれか。2つ選べ。

- 1○
- 2✕
- 3○
- 4✕
- 5✕
正答: 1・3
基原植物に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕オウレンとオウバクの基原植物はミカン科に属し、主要成分としてインドール
アルカロイドを含む。ゲンチアナとリュウタンの基原植物はリンドウ科に属し、主要成分としてセコ イリドイド配糖体を含む。 - 2○ゲンチアナとリュウタンの基原植物はリンドウ科に属し、主要成分としてセコ
イリドイド配糖体を含む。 - 3✕ダイオウとセンナの基原植物はマメ科に属し、主要成分としてビアントロン類
を含む。ゲンチアナとリュウタンの基原植物はリンドウ科に属し、主要成分としてセコ イリドイド配糖体を含む。 - 4✕トウキとセンキュウの基原植物はセリ科に属し、主要成分としてリグナン類を
含む。ゲンチアナとリュウタンの基原植物はリンドウ科に属し、主要成分としてセコ イリドイド配糖体を含む。 - 5✕オンジとセネガの基原植物はユリ科に属し、主要成分としてステロイドサポニ
ンを含む。ゲンチアナとリュウタンの基原植物はリンドウ科に属し、主要成分としてセコ イリドイド配糖体を含む。
正答: 2
中枢神経系に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕随意運動に関与する一次運動野は、大脳皮質の頭頂葉に存在する。
- 2○大脳辺縁系は系統発生的に古い皮質であり、本能や情動及び記憶に関与する。
- 3✕線条体は被殻と淡蒼球からなり、錐体外路系に関与する。
- 4✕間脳の視床には、自律神経系の高位中枢が存在する。
- 5○中枢神経系に分布する血管の血液脳関門では、物質の透過性が制限されている。
正答: 2・5
消化器系に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕胃では、胃底腺の主細胞がトリプシノーゲンを分泌することにより、タンパク
質の消化が行われる。消化管の運動や腺分泌は、副交感神経刺激によって亢進する。 - 2✕回腸では、膵液と腸液や胆汁の作用によって、三大栄養素すべての消化が行わ
れる。消化管の運動や腺分泌は、副交感神経刺激によって亢進する。 - 3✕消化された栄養素は、主として空腸と結腸の上皮細胞から吸収される。消化管の運動や腺分泌は、副交感神経刺激によって亢進する。
- 4✕脂質は、吸収された後にキロミクロンとなり、主に門脈から肝臓を経て全身へ
送られる。消化管の運動や腺分泌は、副交感神経刺激によって亢進する。 - 5○消化管の運動や腺分泌は、副交感神経刺激によって亢進する。
正答: 5
ほ乳類細胞の細胞膜を介した物質移動に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1✕細胞膜の透過性は分子やイオンの大きさに依存するので、H +は自由に移動で
きる。 - 2○酸素分子は、細胞内外の濃度勾配に従って単純拡散により移動する。
- 3✕細胞膜にあるCa2+ポンプ(P 型Ca2+-ATP アーゼ)は、細胞外のCa2+を細胞
内へ輸送する。 - 4○多くの細胞において、グルコースは特異的なトランスポーターによって細胞内
へ運ばれる。 - 5✕エキソサイトーシス(exocytosis)は、トランスポーターでは運べない大きな
分子を細胞内に取り込む膜動輸送である。
正答: 2・4
下図に示すヒトのバソプレシンに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ
2つ選べ。
- 1✕下垂体前葉から分泌されるホルモンである。
- 2○腎臓に作用して水の再吸収を促進する。
- 3✕エドマン(Edman)分解を行うと、最初にグリシン残基が切断される。
- 4○カルボキシ末端のアミノ酸残基は、翻訳後修飾を受けている。
- 5✕塩基性アミノ酸は含まれていない。
正答: 2・4
酵素に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1✕酵素は、反応に必要な活性化エネルギーを低下させ、反応速度を増加させる。
- 2✕ミカエリス(Michaelis)定数が小さいほど、基質と酵素との親和性が高い。
- 3✕最適pH とは、酵素活性が最大になる反応系のpH のことである。
- 4○酵素は、競合阻害剤と不可逆的に結合して活性が阻害される。
- 5✕酵素活性に必須の因子(補因子)の中には、酵素と共有結合しているものがある。
正答: 4
真核細胞における遺伝子の転写及びその生成物に関する記述のうち、正しいの
はどれか。2つ選べ。
- 1✕メッセンジャーRNA(mRNA)は細胞質で合成される。
- 2✕RNA は、1 種類のRNA ポリメラーゼにより合成される。
- 3○合成されたmRNA の5' 末端にはキャップ構造が、また、3' 末端にはポリA が
それぞれ付加される。 - 4✕成熟mRNA にはイントロンが含まれる。
- 5○RNA ポリメラーゼのプロモーターへの結合には、基本転写因子が必要である。
正答: 3・5
遺伝子に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1○点突然変異の結果、コードされるアミノ酸が変化するものをナンセンス変異と
よぶ。 - 2✕DNA の相同組換えを利用し、特定の遺伝子を破壊したノックアウトマウスを作
製できる。 - 3✕一塩基多型(SNP)は、薬物代謝酵素活性の個体差の原因となることがある。
- 4✕複数の遺伝子を体細胞に導入することで、多能性を獲得した幹細胞を人工的に
作製できる。 - 5✕糖尿病や動脈硬化症などの生活習慣病は、通常、多遺伝子性疾患である。
正答: 1
免疫に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○ナチュラルキラー (NK) 細胞は、あらかじめ抗原感作を受けなくとも、腫瘍細
胞やウイルス感染細胞を傷害する。 - 2○マクロファージの表面にあるToll 様レセプターは、細菌の菌体成分の識別のた
めの受容体としてはたらく。 - 3✕好中球が同一の異物により反復刺激を受けると、記憶細胞となり食作用が増強
される。 - 4✕T細胞は、細胞表面に免疫グロブリンをもたないため、抗原を認識することが
できない。 - 5✕肥満細胞(マスト細胞)は、細胞表面の主要組織適合遺伝子複合体 (MHC) ク
ラスII分子により抗原を認識する。
正答: 1・2
ヒトの抗体及びその遺伝子に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ
1つ選べ。
- 1✕定常部は、重鎖(H 鎖)及び軽鎖(L 鎖)に存在する。
- 2✕H 鎖の定常部及び可変部をコードする遺伝子は、染色体上で離れて存在する。
- 3✕H 鎖の可変部は、V、D 及びJ の3 つの遺伝子断片によってコードされる。
- 4✕遺伝子の組換えにより、可変部の多様性が生み出される。
- 5○L鎖の可変部の種類は、V 遺伝子の数とほぼ等しい。
正答: 5
ウイルスに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1○インターフェロンは、ウイルス表面の受容体に結合して作用する。
- 2✕A型及びB型インフルエンザウイルスのノイラミニダーゼを阻害することによ
り、ウイルスの増殖が抑制される。 - 3✕成人T細胞白血病 (ATL) の原因ウイルスHTLV-1 は、RNA ウイルスである。
- 4✕ヒト免疫不全ウイルス (HIV) は、宿主T細胞表面のCD4 とケモカイン受容体を
介して感染する。 - 5✕B型肝炎ウイルスにより肝炎を発症した患者の血清には、感染性のウイルス粒
子が検出される。
正答: 1
196-197 共通の設問
脂質異常症の患者。スタチン系薬単剤で治療を続けるも低密度リポタンパ
ク質コレステロール(LDL-C) がコントロール不良であり、主治医はコレスチミド
錠を処方に追加した。
その後、この患者は、ワルファリンカリウム錠の投与が必要となった。ワルファ
リンはコレスチミドと併用すると吸収が阻害されることがある。その主な物理化学
的要因はどれか。1つ選べ。
- 1✕共有結合
- 2✕水素結合
- 3✕配位結合
- 4✕疎水結合
- 5○イオン結合
正答: 5
198-199 共通の設問
10 歳男児。体重 30 kg。A 群溶連菌咽頭炎の診断を受けた。軽度の腎機能
障害あり。ペニシリンアレルギーがあることから、エリスロマイシンラクトビオ
ン酸塩注射液が処方された。
エリスロマイシンラクトビオン酸塩注射液の調製に際して、バイアル中の粉末を
生理食塩液ではなく、注射用水で溶解させてから使用することになっている。その
理由として、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕食塩存在下では、エリスロマイシンの分解が促進され、力価が低下する。生理食塩液では塩析が起こるので、エリスロマイシンを溶解させることができ ない。
- 2○生理食塩液では塩析が起こるので、エリスロマイシンを溶解させることができ
ない。 - 3✕生理食塩液は緩衝作用が弱いので、調製液のpH が大きく変動する。生理食塩液では塩析が起こるので、エリスロマイシンを溶解させることができ ない。
- 4✕Na+がエリスロマイシンの溶解補助剤と配位結合し、不溶の複合体を形成する。生理食塩液では塩析が起こるので、エリスロマイシンを溶解させることができ ない。
- 5✕Cl-がエリスロマイシンと反応し、力価を低下させる。生理食塩液では塩析が起こるので、エリスロマイシンを溶解させることができ ない。
正答: 2
200-201 共通の設問
原発開放隅角緑内障の患者が、以下の内容の処方せんを保険薬局に持参し
た。患者インタビューの結果、ベンゾジアゼピン系薬の服薬歴があることが確認
された。
(処方1)
ラタノプロスト 0.005% 点眼液 2.5 mL 1 本
1 日1 回 両眼 点眼 1 回1 滴
(処方2)
カルテオロール塩酸塩 2% 点眼液 5 mL 1 本
1 日2 回 両眼 点眼 1 回1 滴
(処方3)
アセタゾラミド錠 250 mg 1 回1 錠(1 日2 錠)
1 日2 回 朝夕食後 14 日分


- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
202-203 共通の設問
55 歳男性。血液透析を受けている。メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)
感染症の治療のため、テイコプラニンの投与が開始された。
テイコプラニンの血中濃度の測定には、通常、免疫測定法が利用される。免疫測
定法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕免疫測定法は、多成分の一斉分析に適している。
- 2✕ELISA (Enzyme-Linked Immunosorbent Assay) とは、酵素に特異的な抗原を検出・
定量する方法である。 - 3○通常用いられるのは、IgG クラスの抗体である。
- 4✕モノクローナル抗体を用いる系では、交差反応性は認められない。
- 5○均一系免疫測定法は、B(bound)/F(free) 分離を必要としない。
正答: 3・5
204-205 共通の設問
60 歳男性。以下の薬剤が処方されている。労作性狭心症の診断のため、イ
オパミドールを用いて造影検査を実施することになった。
(処方)
アムロジピンベシル酸塩錠 5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
メトホルミン塩酸塩錠 250 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
1 日1 回 朝食後 7 日分
画像診断薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕X 線造影剤として硫酸バリウムが利用されるのは、X 線のバリウム原子に対す
る透過性が高いからである。 - 2○MRI 造影剤として常磁性物質を利用するのは、常磁性物質がプロトンのT 1 及
びT 2 緩和時間を変化させるからである。 - 3○超音波診断用の造影剤は、エコー信号を増強させる。
- 4✕14C は、PET 検査で用いられるポジトロン放出核種である。
正答: 2・3
206-207 共通の設問
64 歳男性。高血圧症と診断された。シュウ酸カルシウム結石による激痛
を経験し、再発を恐れている。
この患者の高血圧を利尿薬で治療するにあたり、医師からの求めに応じて、適切
な薬剤の選択と結石の再発予防のための注意点について情報を提供した。
尿路結石にはシュウ酸カルシウム結石のほかに、リン酸カルシウム結石、シスチ
ン結石などがある。結石の構成成分の化学的性質に関する記述のうち、正しいのは
どれか。1つ選べ。
- 1✕シュウ酸カルシウムを希硫酸に溶解させると、二酸化炭素を発生し分解する。シュウ酸イオンは2 座配位子として金属に配位し、キレートを形成する。
- 2○シュウ酸イオンは2 座配位子として金属に配位し、キレートを形成する。
- 3✕日本薬局方のpH 測定法で規定されるリン酸塩pH 標準液のpH 値は、シュウ酸
塩pH 標準液のpH 値よりも小さい。シュウ酸イオンは2 座配位子として金属に配位し、キレートを形成する。 - 4✕シスチンを酸化するとシステインが生成する。シュウ酸イオンは2 座配位子として金属に配位し、キレートを形成する。
正答: 2
208-209 共通の設問
50 歳男性。定期健康診断にて脂質異常症を指摘され、スタチン系薬剤に
よる治療を開始することになった。
プラバスタチンナトリウムは、生体内で3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリルCoA
(HMG-CoA)からメバロン酸が生成する反応を触媒する酵素A に作用する。以下
の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


- 1○
- 2✕
- 3○
- 4✕
正答: 1・3
210-211 共通の設問
53 歳男性。進行期パーキンソン病の患者。以下の薬剤が処方されている。
(処方)
レボドパ・カルビドパ配合錠100 mg 1 回2 錠(1 日6 錠)
エンタカポン錠100 mg 1 回2 錠(1 日6 錠)
ペルゴリドメシル酸塩錠250 μg 1 回1 錠(1 日3 錠)
アマンタジン塩酸塩錠50 mg 1 回2 錠(1 日6 錠)
1 日3 回 朝昼夕食後
セレギリン塩酸塩錠2.5 mg 1 回2 錠(1 日4 錠)
1 日2 回 朝昼食後
レボドパとその関連化合物に関する記述のうち、正しいのはどれか。1 1つ選べ。

- 1✕レボドパの名称は(S)-3-(3,4-dihydroxyphenyl)valine である。レボドパが脱炭酸されると、ドパミンが生じる。
- 2✕レボドパは副腎皮質でトリプトファンから合成される。レボドパが脱炭酸されると、ドパミンが生じる。
- 3○レボドパが脱炭酸されると、ドパミンが生じる。
- 4✕ドパミンのベンジル位がヒドロキシ化されるとアドレナリンが生じる。レボドパが脱炭酸されると、ドパミンが生じる。
- 5✕ノルアドレナリン及びアドレナリンを含む一部の生体アミンをフェノールアミ
ンとよぶ。レボドパが脱炭酸されると、ドパミンが生じる。
正答: 3
212-213 共通の設問
55 歳男性。痛風の治療のため、以下の薬剤が処方されている。
(処方)
ベンズブロマロン錠25 mg 1 回1 錠(1 日3 錠)
1 日3 回 朝昼夕食後
クエン酸カリウム・クエン酸ナトリウム配合散(1 g/ 包)
1 回1 包(1 日3 包)
痛風発作の原因となる化合物の構造はどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3○
- 4✕
- 5✕
正答: 3
214-215 共通の設問
医師から、感冒の患者に麻黄湯、小青竜湯を処方する際にどのような点に
注意すべきか確認したい旨の問い合わせがあった。
問214 の根拠となる配合生薬中の成分はどれか。2つ選べ。
- 1○グリチルリチン酸
- 2✕サイコサポニン類
- 3✕アコニチン
- 4○l‐エフェドリン
- 5✕センノシド類
正答: 1・4
216-217 共通の設問
40 歳女性。高コレステロール血症の改善のため、処方1 で治療を行って
いたが、治療効果不十分のため、処方2 が追加となった。
(処方1)
ロスバスタチンカルシウム錠 5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
1 日1 回 夕食後 28 日分
(処方2)
エゼチミブ錠 10 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
コレステロール及びリポタンパク質に関する記述のうち、誤っているのはどれか。
1つ選べ。
- 1✕つ選べ。
1 健常人の血清中で、総コレステロールの 50% 以上は低密度リポタンパク質
(LDL)に含まれる。 - 2✕健常人の血清中では、コレステロールのエステル型は遊離型よりも多く存在す
る。 - 3✕血中の大部分のコレステロールエステルは、レシチン:コレステロールアシル
トランスフェラーゼ(LCAT)により生成される。 - 4○キロミクロンは、主に末梢組織からコレステロールを受け取り肝臓へ運搬する。
- 5✕肝臓では、主にアシルCoA:コレステロールアシルトランスフェラーゼ(ACAT)
によりコレステロールエステルが生成される。
正答: 4
218-219 共通の設問
50 歳男性。脳梗塞後の再発予防のため、以下の薬剤が処方された。
(処方)
シロスタゾール錠 100 mg 1 回1 錠(1 日2 錠)
1 日2 回 朝夕食後 7 日分
脳梗塞の発症には、生体の止血機構が関わっている。止血機構に関する記述のう
ち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○血小板から放出されるトロンボキサンA2 により、血管平滑筋が収縮する。
- 2✕血小板内のサイクリックAMP(cAMP)量が増加すると、血小板凝集が促進さ
れる。 - 3✕血小板が活性化されると、主な生理活性物質としてヒスタミン及び血小板活性
化因子(PAF)が放出される。 - 4✕血管内皮細胞で産生されたプロスタグランジンI2 の作用により、強固な血小板
血栓が形成される。 - 5○血小板血栓の周囲でフィブリノーゲンからフィブリンが形成され、血液凝固が
進行する。
正答: 1・5
220-221 共通の設問
ヒトの血糖及びその調節に関する以下の問に答えよ。
糖代謝に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1✕血液中のD-グルコースは、脳の活動にとって必須の物質である。
- 2✕筋肉で生成した乳酸は、肝臓に運ばれてD-グルコースへと変換される。
- 3✕グリコーゲンは、UDP- グルコースを基質とし、グリコーゲンシンターゼの作
用により合成される。 - 4○筋肉では、グリコーゲンが分解され、血液中にD-グルコースが放出される。
- 5✕アドレナリン(エピネフリン)により、肝臓から血液中へのD-グルコースの
放出が促進される。
正答: 4
222-223 共通の設問
48 歳男性。白血病に対する化学療法として、イマチニブメシル酸塩錠の
投与が開始された。
イマチニブが作用する標的タンパク質に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1○染色体転座により生成するキメラタンパク質である。
- 2✕セリン又はトレオニンをリン酸化する活性を有する。
- 3○持続的なキナーゼ活性を有する。
- 4✕G タンパク質の一種で、細胞増殖を制御する。
正答: 1・3
224-225 共通の設問
72 歳女性。肺癌に合併した閉塞性肺炎のため、入院中に抗菌化学療法を
受けていた。高熱と腹痛、頻回の水様下痢などの消化器症状を呈し粘血便が見ら
れたため糞便培養検査を行ったところ、ディフィシル菌(Clostridium difficile)及
びその毒素が検出された。
上記の症状が誘起された原因として、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕菌のゲノムDNA に変異が起こった。腸内の細菌叢が変化した。
- 2○腸内の細菌叢が変化した。
- 3✕菌が芽胞を形成した。腸内の細菌叢が変化した。
- 4✕毒素タンパク質の高次構造が変化した。腸内の細菌叢が変化した。
- 5✕菌の薬物代謝酵素の発現が誘導された。腸内の細菌叢が変化した。
正答: 2