第111回 — 物理・化学・生物
演習モードで解く水 100 mL に、ある有機溶媒 100 mL を加えると二液相が形成され、上層が水相
となった。この有機溶媒はどれか。1つ選べ。
- 1✕ジエチルエーテル
- 2✕1-オクタノール
- 3✕n-ヘキサン
- 4✕トルエン
- 5○クロロホルム
正答: 5
イオン強度 I を求める式として正しいのはどれか。1つ選べ。ただし、ci はイオ
ン種 i のモル濃度、zi はそのイオンの電荷である。
- 1✕

- 2✕

- 3✕

- 4✕

- 5○

正答: 5
ある薬物の分解反応を異なる温度で行い、その反応速度定数 k の対数(ln k)を
縦軸に、絶対温度 T の逆数(1/T)を横軸にとってプロットした場合、アレニウ
スの式に従っているのはどれか。1つ選べ。

- 1○
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 1
吸光度 1.0 を透過率で表すといくらか。1つ選べ。ただし、吸光度の測定に用い
たセルの層長は 1.0 cm とする。
- 1✕1.0%
- 2○10%
- 3✕50%
- 4✕90%
- 5✕99%
正答: 2
採取した1 つの均質な検体から同じように調製した多数の試料を1 回ずつ分析
し、得られた測定値の分布を、真の値を 100.0 としてヒストグラムに表した。真度
及び精度ともに高いのはどれか。1つ選べ。ただし、分析した試料数は同じであ
る。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
薬物中の塩基性官能基を中和するベシル酸の化学構造(分子形)として、正しい
のはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
一酸化窒素はラジカル分子である。そのルイス構造式はどれか。1つ選べ。

- 1○
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 1
芳香環を除く二重結合が、E 配置であるのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3○
- 4✕
- 5✕
正答: 3
芳香族性を示さないのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3○
- 4✕
- 5✕
正答: 3
下図に示した植物由来の化合物が含む部分構造はどれか。1つ選べ。

- 1✕リグナン
- 2✕クロモン
- 3○フラノクマリン
- 4✕ジテルペン
- 5✕アントラキノン
正答: 3
下図は、ヒト男性の泌尿器及び生殖器を含む下腹部の正中矢状断面図である。
前立腺はどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
ペントースリン酸回路の中で NADPH を生じる反応の基質はどれか。1つ選べ。
- 1✕グルコース 1-リン酸
- 2○グルコース 6-リン酸
- 3✕フルクトース 6-リン酸
- 4✕グリセルアルデヒド 3-リン酸
- 5✕ホスホエノールピルビン酸
正答: 2
一次(中枢)リンパ器官はどれか。1つ選べ。
- 1✕脾臓
- 2✕リンパ節
- 3○胸腺
- 4✕扁桃
- 5✕パイエル板
正答: 3
ヒトでは合成されない、真菌に特異的な細胞膜成分はどれか。1つ選べ。
- 1✕ホスファチジルエタノールアミン
- 2✕ホスファチジルセリン
- 3✕スフィンゴミエリン
- 4○エルゴステロール
- 5✕コレステロール
正答: 4
生物種ごとに1 セットとして定義される、すべての核酸上の遺伝情報はどれか。
1つ選べ。
- 1✕エキソン
- 2✕イントロン
- 3✕ヒストン
- 4○ゲノム
- 5✕テロメア
正答: 4
ファンデルワールスの状態方程式(1 )は、理想気体の状態方程式を実在気体
について補正した式の1 つである。理想気体とファンデルワールスの状態方程式に
関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。

- 1✕理想気体では、気体分子間の相互作用の大きさを正の一定の値と仮定している。理想気体では、気体分子間の相互作用はないと仮定している。
- 2✕a は気体分子の衝突頻度を表す。a は気体分子間の引力(相互作用)の強さを表す。
- 3○b は気体分子1 mol がもつ排除体積を表す。
- 4○

- 5✕(V - nb) は、気体分子間の相互作用を考慮して補正した体積である。(V - nb) は、気体分子自身の体積(排除体積)を考慮して補正した体積である。
正答: 3・4
平衡状態にある次の化学反応に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選
べ。
ただし、Δf H ̊ は標準生成エンタルピー、( g) は気体状態、(s) は固体状態を表す。
NH3( g) + HCl( g) ⇄ NH4Cl(s) Δf H ̊ = -176.2 kJ/mol
この問題は「解なし」(全員正解扱い)です。
- 1―この反応はエントロピー駆動の反応である。
- 2―縦軸に平衡定数の対数を、横軸に絶対温度をとると右上がりの直線となる。
- 3―圧力を上げると平衡は右に傾く。
- 4―温度を上げると平衡は右に傾く。
- 5―アンモニアを加えると平衡は右に傾く。
正答: 解なし(全員正解扱い)
※この問題は「解なし」となりました(全員正解扱い)。
薬物Aが初期濃度 A0、速度定数 k で、0 次反応、1 次反応、2 次反応のいずれ
かに従って分解するとする。これらの過程に関する記述として正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1✕0 次反応では、半減期は A0 によらず一定である。0 次反応では、半減期は A0 に比例する。
- 2✕1 次反応では、Aの濃度は時間に比例して減少する。1 次反応では、Aの濃度は時間に対して指数関数的に(対数プロットで直線的に)減少する。
- 3✕1 次反応では、半減期が A0 に比例する。1 次反応では、半減期は A0 によらず一定である。
- 4○2 次反応では、半減期が A0 に反比例する。
- 5○反応次数によらず、半減期は k に反比例する。
正答: 4・5
電解質のモル伝導率に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○モル伝導率は、電気伝導率をモル濃度(mol/m3)で割ったものである。
- 2✕NaCl のモル伝導率は、NaOH のモル伝導率よりも大きい。NaCl のモル伝導率は、NaOH のモル伝導率よりも小さい。
- 3○モル伝導率を濃度の平方根に対してプロットし、濃度ゼロへ外挿したときの切
片の値は極限モル伝導率を表す。 - 4✕モル伝導率を濃度の平方根に対してプロットしたとき、希薄溶液では直線関係
が成立する法則をデバイ・ヒュッケルの極限則という。モル伝導率を濃度の平方根に対してプロットしたとき、希薄溶液では直線関係が成立する法則をコールラウシュの平方根則という。 - 5✕H+ の極限モル伝導率が K+ より大きいのは、H+ のイオン半径が K+ のイオン半
径より小さいことによるものである。H+ の極限モル伝導率が K+ より大きいのは、H+ がグロットゥス機構(プロトンのリレー移動)で移動することによるものである。
正答: 1・3
日本薬局方赤外吸収スペクトル測定法に関する記述として、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1✕赤外線の波長領域は、紫外線と可視光線の間にある。赤外線の波長領域は、可視光線とマイクロ波の間(可視光線より長波長側)にある。
- 2○赤外線の波数 4000 cm-1 を波長に換算すると、2.5 μm である。
- 3✕赤外吸収は、振動によって分子の分極率が変化するときに観測される。赤外吸収は、振動によって分子の双極子モーメントが変化するときに観測される。
- 4✕赤外吸収スペクトルの指紋領域は特性吸収帯より高波数側にある。赤外吸収スペクトルの指紋領域は特性吸収帯より低波数側にある。
- 5○固体だけではなく、液体や気体の試料でも赤外吸収スペクトルを測定できる。
正答: 2・5
96-97 共通の設問
次の記述は、日本薬局方水酸化ナトリウムの定量に関するものである。この水
酸化ナトリウム(NaOH:40.00)は不純物として炭酸ナトリウム(Na2CO3:105.99)
のみを含むものとし、下線部イ及びエの時点をそれぞれ第一中和点、第二中和点と
する。
本品約 1.5 g を精密に量り、新たに煮沸して冷却した水 40 mL を加えて溶かし、
15 °C に冷却した後、フェノールフタレイン試液2 滴を加え、ア0.5 mol/L 硫酸で
滴定し、イ液の赤色が消えたときの 0.5 mol/L 硫酸の量をウA(mL)とする。さら
にこの液にメチルオレンジ試液2 滴を加え、再び 0.5 mol/L 硫酸で滴定し、エ液が
持続する淡赤色を呈したときの 0.5 mol/L 硫酸の量を B(mL)とする。(A-B)
mL から水酸化ナトリウム(NaOH)の量を計算する。

この定量法に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○日本薬局方において、下線部アの標準液の標定に用いられる標準試薬
と 0.5 mol/L 塩酸の標定に用いられる標準試薬は同じである。 - 2○下線部イでは、本品の量が異なっても第一中和点となる pH の値は変化しない。
- 3✕0.5 mol/L 硫酸の代わりに 0.5 mol/L 硫酸とファクターが同じ 0.5 mol/L 塩酸
を用いても、滴定量は下線部ウの液量と変わらない。0.5 mol/L 硫酸の代わりに 0.5 mol/L 硫酸とファクターが同じ 0.5 mol/L 塩酸を用いると、滴定量は下線部ウの液量の2倍となる(硫酸は2価の酸)。 - 4✕

- 5✕

正答: 1・2
前問の定量法において、本品 1.5000 g を量り、0.5 mol/L 硫酸( f = 1.000)で
滴定したところ、B = 0.25 mL であった。本品中の不純物である炭酸ナトリウム
の含量として最も近いのはどれか。1つ選べ。
- 1✕0.9%
- 2○1.8%
- 3✕2.5%
- 4✕3.6%
- 5✕5.0%
正答: 2
- 1○mol の金属イオン M と n mol の配位子 L は次のように反応して錯体 MLn を
生成する。最終反応生成物の MLn は L と反応しないものとし、また、K は逐次安
定度定数を表すものとすると、この錯体生成反応に関する記述として、正しいのは
どれか。2つ選べ。ただし、M、L 及び ML のモル濃度はそれぞれ[M]、[L]及び
[ML]と表すものとする。
K1
M + L ⇄ ML
1 M と L との間で形成される配位結合は、共有結合の一種である。 - 2✕K2
ML + L ⇄ ML2
...Kn
MLn-1 + L ⇄ MLn
[M][L]
K1 は、K1 = によって表される。
[ML]K1 は、K1 = [ML]/([M][L]) によって表される。 - 3✕全安定度定数 βn は、βn = K1 + K2 + ... + Kn によって表される。全安定度定数 βn は、βn = K1 × K2 × ... × Kn によって表される。
- 4✕M はルイス塩基、L はルイス酸である。M はルイス酸、L はルイス塩基である。
- 5○最終反応生成物の MLn は、L が単座配位子であるより、多座配位子である方
が錯体としての安定度が高い。
正答: 1・5
次の化学構造をもつ日本薬局方医薬品の確認試験として適切なのはどれか。
2つ選べ。ただし、試験に用いる本品の量や試薬・試液の量、反応条件などは日本
薬局方に規定されたとおりとする。

- 1✕本品に塩酸を加えて加熱した液は、亜硝酸ナトリウム試液、アミド硫酸アンモ
ニウム試液を加えた後、N,N-ジエチル-N ′-1-ナフチルエチレンジアミンシュウ
酸塩試液を加えると赤紫色を呈する。本品に塩酸を加えて加熱した液は、亜硝酸ナトリウム試液、アミド硫酸アンモニウム試液、N,N-ジエチル-N′-1-ナフチルエチレンジアミンシュウ酸塩試液を加えても呈色しない(芳香族第一級アミノ基をもたない)。 - 2✕本品を直火で加熱するとき、紫色のガスを発生する。本品を直火で加熱しても、紫色のガスは発生しない。
- 3✕本品の水溶液にニンヒドリン試液を加え、水浴中で加熱するとき、液は紫色を
呈する。本品の水溶液にニンヒドリン試液を加え、水浴中で加熱しても、液は呈色しない。 - 4○本品に水酸化ナトリウムを加え、徐々に加熱して融解し、炭化する。冷後、希
塩酸を加えるとき、発生するガスは潤した酢酸鉛(II)紙を黒変する。 - 5○本品につき、酸化銅を皮膜した銅網につけて燃焼させる試験を行うとき、緑色
を呈する。
正答: 4・5
感染症の原因菌の同定には、菌体のタンパク質を分析対象として、イオン化部
にマトリックス支援レーザー脱離イオン化(MALDI)法、質量分離部に飛行時間
型質量分析計(TOF-MS)を用いる MALDI-TOF-MS が利用されている。この質
量分析法に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕マトリックスと混合されたタンパク質は、高電圧を印加したキャピラリー先端
から噴霧してイオン化される。マトリックスと共結晶化されたタンパク質にレーザー光を照射してイオン化される。 - 2○タンパク質と混合するマトリックスには、レーザー光を吸収する化合物が選択
される。 - 3○質量分離部では検出器までの飛行時間が短いほど、タンパク質イオンの m/z
値は小さい。 - 4✕この質量分析法の装置は、高速液体クロマトグラフやキャピラリー電気泳動装
置と直接接続して用いる。この質量分析法の装置は、高速液体クロマトグラフやキャピラリー電気泳動装置と直接接続しないで用いる。 - 5✕マススペクトルには、タンパク質にマトリックスの質量が付加されたイオン
ピークが主に観測される。マススペクトルには、タンパク質にプロトンが付加されたイオンピークが主に観測される。
正答: 2・3
インドールのモノ臭素化反応において、主生成物Aが得られる過程で生じるカ
チオン中間体として、適切なのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
求核アシル置換反応の反応性が最も低いのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
次の反応式のうち、実際に反応が進行し、主生成物の構造が正しく示されてい
るのはどれか。1つ選べ。ただし、各反応はそれぞれ適切な溶媒を用いて行ったも
のとする。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
化合物Aを原料とし、得られる主生成物がラセミ体となる反応はどれか。2つ
選べ。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 2・4
シスプラチンに関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。

- 1✕4 つの配位子は、四面体の頂点の方向に配置している。4 つの配位子は、平面正方形の頂点の方向に配置している。
- 2✕シスプラチンの異性体であるAは、シスプラチンよりも強い抗がん作用を示す。シスプラチンの異性体であるA(トランス体)は、シスプラチンよりも弱い抗がん作用を示す。
- 3✕2 種類の配位子のうち、アンモニアが解離して抗がん作用を示す活性錯体とな
る。2 種類の配位子のうち、塩化物イオン(Cl−)が解離して抗がん作用を示す活性錯体となる。 - 4○配位子が解離しやすいのは、血中よりも細胞内である。
- 5○活性錯体は、主にアの窒素に結合して抗がん作用を示す。
正答: 4・5
アスパラギン酸プロテアーゼであるレニンは、基質タンパク質AをペプチドB
に加水分解する。レニン阻害薬アリスキレンは、この遷移状態を模倣したプロテ
アーゼ阻害薬である。アリスキレンの中央部(ア)にあるアミノ基とヒドロキシ基
は、レニンの活性中心に存在する2 つのアスパラギン酸残基と相互作用する。アで
示す官能基に隣接する構造(イ及びウ)は基質切断部位のアミノ酸の構造を模倣し
ている。レニンによるタンパク質Aの切断部位はどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
AST はアミノ基転移反応を触媒する酵素である。活性中心のリシン残基側鎖
アミノ基は、補酵素ピリドキサール 5′-リン酸(P5P)の4 位のアルデヒド基と共
有結合し、P5P-AST 複合体(ア)を形成する。

以下の図は、アによるアミノ酸Aから α-ケト酸Fへの反応を示す。各反応の説
明として正しいのはどれか。2つ選べ。

- 1○アからBへの反応は、付加脱離反応である。
- 2✕CからDへの反応で、リシン残基側鎖のイの部分は塩基として作用する。CからDへの反応で、リシン残基側鎖のイの部分は酸として作用する。
- 3✕Fが生成する反応において、Xは過酸化水素である。Fが生成する反応において、Xは水(H2O)である。
- 4○Aが L-アスパラギン酸の場合、生成するFはオキサロ酢酸である。
- 5✕

正答: 1・4
塩素 Cl2 と光を用いて(R)-2-クロロブタンの塩素化を行ったところ、水素の1
つが塩素に置換した生成物が数種類生じた。その1 つが化合物Aであり、
1H NMR を測定したところ、化学シフト(ppm,基準物質はテトラメチルシラン)、
分裂パターン(多重度)及びプロトン数について、以下のピークが観測された。化
合物Aの化学構造として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
「黄連解毒湯エキス」は日本薬局方において、以下に示す化合物A~Cの含量
が規定されている。これらの化合物に関する記述として、正しいのはどれか。2つ
選べ。なお、黄連解毒湯の構成生薬は、オウレン、オウゴン、オウバク、サンシシ
である。

- 1✕化合物Aのアグリコンは、イソフラボン骨格を有している。化合物Aのアグリコンは、フラボン骨格を有している。
- 2○化合物Bのアグリコンは、イソプレノイド経路で生合成される。
- 3✕化合物Cは、腸間膜静脈硬化症の原因物質と考えられている。化合物B(ゲニポシド)は、腸間膜静脈硬化症の原因物質と考えられている。
- 4✕化合物Aと化合物Bは、いずれも根を利用部位とした生薬の主要成分である。化合物A(オウゴン)は根を、化合物B(サンシシ)は果実を利用部位とした生薬の主要成分である。
- 5○化合物Cを主要成分とする生薬は、黄連解毒湯に2 種類配合されている。
正答: 2・5
ある生薬末を光学顕微鏡で観察

したところ、右写真のような管状の
組織(矢印)が見られた。また、木
部繊維の破片が多数含まれていた。
なお、この生薬末は1 種類の生薬を
粉砕したものである。この生薬末と
して考えられるのはどれか。1つ選
べ。
- 1○シャクヤク末
- 2✕ブクリョウ末
- 3✕リュウコツ末
- 4✕アロエ末
- 5✕ケイヒ末
正答: 1
肝機能に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○アンモニアから尿素を合成する。
- 2✕脂肪酸からコール酸とケノデオキシコール酸を合成する。コレステロールからコール酸とケノデオキシコール酸を合成する。
- 3○3-ヒドロキシ-3-メチルグルタリル CoA(HMG-CoA)還元酵素の作用により
コレステロールを合成する。 - 4✕グリコーゲンの β 酸化によりグルコースを産生する。グリコーゲンの分解(グリコーゲン分解)によりグルコースを産生する。
- 5✕キロミクロンを合成して血中に分泌する。VLDL(超低密度リポタンパク質)を合成して血中に分泌する。
正答: 1・3
血圧に影響を及ぼす生理活性物質に関する記述として、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1○レニンは、傍糸球体細胞から分泌される。
- 2✕アンジオテンシノーゲンは、肺胞上皮細胞から分泌される。アンジオテンシノーゲンは、肝臓から分泌される。
- 3✕アルドステロンは、毛細血管における K+ の再吸収を促進する。アルドステロンは、毛細血管における Na+ の再吸収を促進する(K+ の排泄を促進する)。
- 4○バソプレシンは、尿細管及び集合管における水の再吸収を促進する。
- 5✕ナトリウム利尿ペプチドは、尿細管及び集合管における Na+ の再吸収を促進す
る。ナトリウム利尿ペプチドは、尿細管及び集合管における Na+ の再吸収を抑制する。
正答: 1・4
血糖値を変動させるホルモンの「名称 ― 産生器官 ― 血糖値の変動」の組合
せとして、正しいのはどれか。2つ選べ。
名称 産生器官 血糖値の変動
- 1○アドレナリン 副腎 上昇
- 2✕インクレチン 膵臓 上昇
- 3○インスリン 膵臓 低下
- 4✕グルカゴン 副腎 上昇
- 5✕コルチゾール 副腎 低下
正答: 1・3
抗原Xに結合する単クローン由来のヒト免疫グロブリン(IgG1)は、2 本の重
鎖(H 鎖)と2 本の軽鎖(L 鎖)からなり、図1 に示すように、2 本の重鎖間と重
鎖・軽鎖間に4 つのジスルフィド結合を含み、分子量がほぼ同じ 12 個の構造単位
で構成される。また、IgG1 全体の分子量は約 150 kDa である。
この IgG1 分子を界面活性剤であるドデシル硫酸ナトリウムの存在下で熱変性さ
せ、ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、タンパク質に結合する色素(クマ
シーブリリアントブルー)で染色した。ジスルフィド結合を還元する 2-メルカプ
トエタノールを加えて熱変性を行った場合と、加えないで熱変性を行った場合で
は、図2 に示すように、泳動結果に違いがあった。ただし、バンド2 とバンド3 に
含まれる分子数の比は 1:1 であった。

以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○2-メルカプトエタノールを加えて熱変性を行ったのは、実験2 である。
- 2✕バンド1 から抽出したタンパク質は、電気泳動前の IgG1 よりも強く抗原Xに
結合することができる。バンド1 から抽出したタンパク質は、熱変性されているため抗原Xに結合できない。 - 3✕バンド2 、バンド3 の分子量は、それぞれ 100 kDa、50 kDa と見積もられる。バンド2 、バンド3 の分子量は、それぞれ 50 kDa、25 kDa と見積もられる。
- 4✕バンド3 のタンパク質は、熱変性によって切断された重鎖の断片である。バンド3 のタンパク質は、軽鎖(L鎖)である。
- 5○バンド2 とバンド3 のタンパク質は、いずれも抗原結合部位を含む。
正答: 1・5
酵素Aと酵素Bは、骨格筋又は肝臓に含まれる解糖系の酵素で、グルコースか
らグルコース 6-リン酸を生成する反応を触媒する。グルコース濃度に対する酵素
Aと酵素Bの相対酵素活性は、下図のようになる。相対酵素活性は、反応初速
度 V0 を最大反応速度 Vmax で除した値である。

以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○酵素Aは、基質であるグルコースとの親和性が酵素Bより低い。
- 2✕グルコース濃度が5 mmol/L から 10 mmol/L に増加すると、酵素Bの反応初速
度は約2 倍になる。グルコース濃度が5 mmol/L から 10 mmol/L に増加しても、酵素Bの反応初速度はほとんど変わらない(既に飽和)。 - 3✕酵素Aは、グルコース-6-ホスファターゼである。酵素Aは、グルコキナーゼである。
- 4○酵素Bが触媒する反応は、グルコース 6-リン酸の濃度が上昇すると抑制され
る。 - 5✕酵素Aは、主に骨格筋に含まれる。酵素Aは、主に肝臓に含まれる。
正答: 1・4
炎症性サイトカイン及び化学伝達物質に関する記述として、正しいのはどれ
か。2つ選べ。
- 1✕ブラジキニンは、肝臓に作用して CRP の産生を減少させる。IL-6 は、肝臓に作用して CRP の産生を増加させる。
- 2○IL-1 は、細菌感染時に活性化マクロファージで産生される。
- 3○TNF-α は、血管内皮細胞に作用して接着分子の発現を誘導し、好中球を炎症
部位へ動員する。 - 4✕ヒスタミンは、補体活性化過程で産生されるアナフィラトキシンである。C3a・C5a は、補体活性化過程で産生されるアナフィラトキシンである。
- 5✕ケモカインは、アラキドン酸からシクロオキシゲナーゼ経路を経由して産生さ
れる。ロイコトリエン・プロスタグランジンは、アラキドン酸からシクロオキシゲナーゼ経路を経由して産生される。
正答: 2・3
病原細菌の性質に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○黄色ブドウ球菌は、食塩耐性を有しており、マンニット(マンニトール)食塩
寒天培地で増殖できる。 - 2○肺炎球菌(肺炎レンサ球菌)の莢膜は、病原因子であり、貪食細胞に対する抵
抗性に寄与している。 - 3✕ディフィシル菌は、芽胞形成能を持たず、食中毒の原因になりやすい。ディフィシル菌は、芽胞形成能を持ち、抗菌薬使用後の偽膜性大腸炎の原因になりやすい。
- 4✕破傷風菌は、破傷風毒素を産生し、弛緩性麻痺を引き起こす。破傷風菌は、破傷風毒素を産生し、強直性痙れん(麻痺)を引き起こす。
- 5✕ボツリヌス菌は、ボツリヌス毒素を産生し、強直性痙れんを引き起こす。ボツリヌス菌は、ボツリヌス毒素を産生し、弛緩性麻痺を引き起こす。
正答: 1・2
リボソーム RNA(rRNA)、トランスファー RNA(tRNA)及びメッセンジャー
RNA(mRNA)に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕rRNA は、原核細胞と真核細胞の間で長さと配列が全く同じである。rRNA は、原核細胞と真核細胞の間で長さと配列が異なる。
- 2○rRNA の中には、ペプチド転移反応を触媒するものがある。
- 3○tRNA は、rRNA や mRNA に比べると塩基長が短い。
- 4✕mRNA の 3' 末端には、キャップ構造が付加されている。mRNA の 5' 末端には、キャップ構造が付加されている。
- 5✕mRNA は、構成塩基としてチミンを含む。mRNA は、構成塩基としてウラシルを含む。
正答: 2・3
遺伝子改変マウスに関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕体外受精によって作製したマウスを、クローンマウスとよぶ。体細胞核移植によって作製したマウスを、クローンマウスとよぶ。
- 2○マウス以外の異種の遺伝子を特定の組織に限って発現する、外来遺伝子導入マ
ウス(トランスジェニックマウス)を作製することができる。 - 3✕トランスジェニックマウスでは、外来遺伝子は細胞質に保持されている。トランスジェニックマウスでは、外来遺伝子は核の染色体(ゲノム)に組み込まれて保持されている。
- 4✕遺伝子欠損マウス(ノックアウトマウス)は、標的遺伝子に対する低分子干
渉 RNA(siRNA)を発現させることで作製できる。遺伝子欠損マウス(ノックアウトマウス)は、相同組換えやゲノム編集で標的遺伝子を破壊することで作製できる。 - 5○ゲノム編集技術を利用してノックアウトマウスを作製することができる。
正答: 2・5
下の模式図に示すように、Gq タンパク質共役型受容体が外部シグナルを受け
た結果、エフェクター酵素1が活性化され、ホスファチジルイノシトール 4,5-二
リン酸から2 種類のセカンドメッセンジャー2、3が生成する。セカンドメッセン
ジャー2は脂溶性分子であり、プロテインキナーゼ C の活性化に関わる。この細
胞内情報伝達経路に関する説明として、正しいのはどれか。2つ選べ。

- 1✕Gq タンパク質は、ATP を加水分解する。Gq タンパク質は、GTP を加水分解する。
- 2○エフェクター酵素1は、ホスホリパーゼ C である。
- 3✕セカンドメッセンジャー2は、アラキドン酸である。セカンドメッセンジャー2は、ジアシルグリセロール(DAG)である。
- 4○セカンドメッセンジャー3は、小胞体から Ca2+ を放出させる。
- 5✕プロテインキナーゼ C は、基質タンパク質のチロシン残基をリン酸化する。プロテインキナーゼ C は、基質タンパク質のセリン・スレオニン残基をリン酸化する。
正答: 2・4
196-197 共通の設問
45 歳男性。会社の健康診断にて毎年尿酸値の高値を指摘されてきた。右の
第一中足趾節関節(親指の付け根)に痛みがあったので、近くの整形外科クリニッ
クを受診したところ、痛風と診断された。処方1 、2 の薬剤を服用していたが、最
近、仕事のストレスから普段の飲酒(ビール)が増え、3 日前から同じ部位の腫脹
と激しい疼痛が現れた。今朝受診し、処方3 、4 の薬剤が追加され、薬局を訪れ
た。
(処方1 )
フェブキソスタット錠 20 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)

高尿酸血症の患者では、血液中に尿酸ナトリウムが健常者より高濃度で存在して
いる。図に示すように尿酸ナトリウムは弱酸・強塩基の塩であり、尿酸の
pKa は 5.75(25 °C)である。いま、400 μmol/L の尿酸ナトリウム水溶液があった
とすると、この水溶液の pH に最も近い値はどれか。1つ選べ。
ただし、尿酸ナトリウムは水溶液中で次のように反応するものとし、水のイオン
積 Kw =[H+][OH-]= 1.0 × 10-14(mol/L)2(25 °C)、log 2 = 0.30 とする。また、
温度は 25 °Cで、尿酸ナトリウムは水溶液中で完全に溶解しており、沈殿は生じて
いないものとする。

尿酸ナトリウム(NaU)

- 1✕6.8
- 2✕7.6
- 3○8.2
- 4✕8.8
- 5✕9.4
正答: 3
198-199 共通の設問
60 歳女性。統合失調症にて入院中。ハロペリドールと以下の併用薬による
治療を受けていたが、手の震えなどの訴えが患者からあった。医師、薬剤師はアカ
シジアを疑った。医師との合同カンファレンスでハロペリドールをパリペリドン経
口徐放錠(PAL)に切り替える方針となった。合同カンファレンス後、医師から
PAL 6 mg、1 日1 回就寝前の処方を検討しているとの連絡があった。
(併用薬)


の膨潤を利用した徐放性薬物放出システムである。浸透圧によるプッシュ層への水
の流入量を計算するモデルとして、大気圧(1.0×105 Pa)下、27 °Cで Na2SO4 水溶
液と純水を半透膜で仕切られた U 字管に同量ずつ入れた。その後、図1 のように
平衡に達したときの界面の差が h cm、Na2SO4 水溶液の濃度が 0.010 mol/L となっ
た。0.010 mol/L Na2SO4 水溶液と純水の密度は、ともに 27 °Cで 1.0 g/mL とす
る。また、同条件下では水銀柱の高さが図2 のように 76 cm であった。なお、界
面の差 h cm を水銀柱の高さ x cm に換算するには
h
x =
14
で求められることがわかっている。h cm の値に最も近いのはどれか。1つ選べ。
なお、気体定数は 8.3 J/K・mol とする。

この問題は「解なし」(全員正解扱い)です。
- 1―0.10 cm
- 2―0.80 cm
- 3―2.4 cm
- 4―5.3 cm
- 5―8.0 cm
正答: 解なし(全員正解扱い)
※この問題は「解なし」となりました(全員正解扱い)。
200-201 共通の設問
73 歳男性。脳梗塞後片麻痺の後遺症がある。最近、動悸や息切れを感じて
近医を受診し、急性冠症候群の疑いで総合病院を紹介された。トレッドミル、自転
車エルゴメータは困難であったことから、精査目的で、塩化タリウム(201Tl)注射
液(1 回 74 MBq)及びアデノシン注射液を使用した心筋血流シンチグラフィを行
うこととなった。
201Tl は軌道電子捕獲によって放射性壊変をする。201Tl に関する記述として正し
いのはどれか。2つ選べ。
- 1✕注射された塩化タリウム(201Tl)は、血液中で 201Tl+ となり、Na+ と似た体内
挙動を示す。注射された塩化タリウム(201Tl)は、血液中で 201Tl+ となり、K+ と似た体内挙動を示す。 - 2✕201Tl は放射性壊変によって原子番号が1 増える。201Tl は放射性壊変によって原子番号が1 減る(軌道電子捕獲)。
- 3○201Tl はシングルフォトン放出核種である。
- 4✕塩化タリウム(201Tl)注射液の 74 MBq とは1 分間に 74 個の原子が放射性壊変
をするときの放射能を表す。塩化タリウム(201Tl)注射液の 74 MBq とは1秒間に 74×106 個の原子が放射性壊変をするときの放射能を表す。 - 5○201Tl の半減期を3 日とすると、74 MBq の 201Tl の6 日後の放射能は 18.5 MBq
である。
正答: 3・5
202-203 共通の設問
52 歳男性。4 月の定期健診で便潜血陽性と判定され、5 月上旬にA市立病
院消化器外科を受診した。その結果、大腸がんの疑いで全大腸内視鏡検査を5 月下
旬に受けることになった。検査の前処置を自宅で行うため前投薬として以下の処方
1 及び2 の薬剤が処方され、薬剤師が服薬指導を行った。診療録より 10 年前から
糖尿病でインスリンの自己皮下注射(1 回2 単位、1 日3 回食前)をしていること
が分かった。
(処方1 )
ピコスルファート Na 経口液 0.75% 10 mL 1 回1 本

内視鏡検査は体腔内を直接目視できる検査法であり、内視鏡には光量の損失なし
に光を体腔内に導くために光ファイバーを用いている。光ファイバーは図1 のよう
に中心部(コア)とその周囲を覆う外周部(クラッド)からなる構造をしており、
両者の屈折率が異なることによる境界面での全反射を利用して光を伝搬する。い
ま、異なる屈折率の媒質1 と2 の境界面における光の屈折を図2 のように考えると
き、屈折に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。ただし、図2 において
媒質1 と2 の屈折率をそれぞれ n1 と n2、入射角を θi、屈折角を θr とする。

- 1○屈折率は媒質の誘電率と光の波長に関係する。
- 2✕媒質1 中の光の速さは媒質2 中よりも速い。媒質1 中の光の速さは媒質2 中よりも遅い(n1>n2)。
- 3○コアの屈折率を nA、クラッドの屈折率を nB とすると、nA > nB である。
- 4✕n1 sin θr = n2 sin θi が成り立つ。n1 sin θi = n2 sin θr が成り立つ。
- 5✕媒質2 から θr より大きい入射角で光を入射すると媒質1 の屈折角は θi より小
さくなる。媒質2 から θr より大きい入射角で光を入射すると媒質1 の屈折角は θi より大きくなる(臨界角を超えると全反射)。
正答: 1・3
204-205 共通の設問
60 歳女性。近医にて3 年前から2 型糖尿病、高血圧症、昨年から変形性左
膝関節症と診断され、以下の処方1 ~3 の薬剤で治療している。今年、脳ドックを
受けたところ脳腫瘍の疑いを指摘された。通常の MRI 検査を実施した後、さらに
精査目的でガドテル酸メグルミン注射液を用いた造影 MRI 検査を総合病院に入院
して行うこととなった。また、貧血予防でサプリメント(鉄)を2 年間継続的に服
用している。服薬アドヒアランスに問題ないことから、入院中は処方1 ~3 とサプ
リメント(鉄)は自己管理となった。
(処方1 )

この患者に行う造影 MRI 検査に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1○生体内の水素原子核(プロトン)は、強力な外部磁場中で2 つのエネルギー準
位に分裂する。 - 2✕ラーモア周波数よりも高い周波数のラジオ波を照射すると、プロトンは基底状
態から励起状態に遷移する。ラーモア周波数と同じ周波数のラジオ波を照射すると、プロトンは基底状態から励起状態に遷移する(共鳴)。 - 3✕造影剤は放射性医薬品である。造影剤は放射性医薬品ではない(Gdキレート)。
- 4○造影剤はガドリニウムイオン(Gd3+)のキレート化合物である。
- 5✕造影剤はプロトンの緩和時間を延長することにより、画像のコントラストを高
める。造影剤はプロトンの緩和時間を短縮することにより、画像のコントラストを高める。
正答: 1・4
206-207 共通の設問
74 歳男性。紅葉狩りのため、夫婦で3 泊4 日の温泉旅行に行った。帰宅後
から発熱症状があり、体温 38.9 °C(腋窩)、咳と呼吸が困難となる状態のため、総
合病院を受診した。胸部レントゲン画像所見等から肺炎と診断され、入院加療と
なった。入院後、採血、血液培養、尿中抗原検査が実施され、以下の処方の薬剤の
投与が開始された。
(検査結果:入院直後)
体温 39.1 °C、CRP 10.2 mg/dL、CCr 52 mL/min、AST 19 IU/L、
ALT 18 IU/L、SpO2 92%
(処方)
点滴静注 レボフロキサシン注射液
(500 mg/生理食塩液 100 mL) 1 バッグ(500 mg)
1 日1 回 午前 10 時~11 時 本日から7 日間投与
投与開始3 日目に血液培養検査の結果が出て、レジオネラ菌が原因であることが
わかった。咳、呼吸困難の症状は軽快しており、食事も摂れるようになり、解熱傾
向となった。そこで、退院に向けて、主治医から処方の薬剤を内服に切り替えたい
との相談が病棟担当薬剤師にあった。
(検査結果:点滴開始3 日後)
体温 37.2 °C、CRP 2.3 mg/dL、CCr 48 mL/min、AST 19 IU/L、
ALT 18 IU/L、SpO2 97%
処方されたレボフロキサシンは、ナリジクス酸からの構造変換により開発された
抗菌薬である。レボフロキサシンに関する記述として、正しいのはどれか。2つ選
べ。

- 1✕イソキノリン構造を持つ。キノロン(4-キノロン)構造を持つ。
- 2○ナリジクス酸の6 位へフッ素原子を導入したことにより、抗菌作用が増強した。
- 3✕不斉炭素の立体配置は R 配置である。不斉炭素の立体配置は S 配置である。
- 4✕抗菌作用の発現には、1 位の窒素原子と3 位のカルボキシ基によるキレート形
成が必須である。抗菌作用の発現には、3位のカルボキシ基と4位のケト基によるキレート形成が必須である。 - 5○キラルスイッチにより副作用が軽減した医薬品である。
正答: 2・5
208-209 共通の設問
58 歳男性。身長 174 cm、体重 82 kg。仕事が忙しくなってストレスがたま
り、暴飲暴食で早食いとなった。最近、胸やけとともに、口の中に酸っぱい液体が
上がってくる感じがすることから、相談のために薬局を訪れた。服用薬を確認した
ところ、近隣のドラッグストアで購入した酸化マグネシウムを服用していたが、症
状は改善しなかったとのことであった。そこで、医療機関への受診を勧めた。近医
にて内視鏡検査の結果、胃食道逆流症と診断され、以下の処方箋を持って再び薬局
を訪れた。
(処方)
オメプラゾール錠 20 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
1 日1 回 朝食後 14 日分
処方されたオメプラゾールは強酸による活性化を受けて効果を発揮する。下図
は、その化学変換を示しており、生成した活性体Cが不可逆的に H+,K+-ATP アー
ゼプロトンポンプ(ATPase)を阻害する。この反応過程において、強酸性条件下
により増大する性質はどれか。1つ選べ。

- 1✕Aのアの窒素原子の求核性
- 2○Aのイの炭素原子の求電子性
- 3✕Bのウの窒素原子の求電子性
- 4✕Bのエの硫黄原子の求核性
- 5✕Cと反応する ATPase の SH 基の求電子性
正答: 2
210-211 共通の設問
59 歳男性。身長 170 cm、体重 82 kg。会社の健康診断で血糖値が高いこと
を毎年指摘されていたが放置していた。2 年前に受診し、糖尿病治療薬が処方され
たがほとんど服用せずに自己中断してしまった。最近になり、喉の渇き、頻尿、倦
怠感が顕著となり、総合病院を受診した。空腹時血糖値が 350 mg/dL、HbA1c が
10%を超過しており、主治医と相談の結果、7 日間の糖尿病教育入院となった。
入院後、処方1 ~3 の薬剤が処方され、並行して食事・運動療法、インスリン自
己注射、血糖自己測定法等の指導を受けた。
(処方1 )
インスリンデグルデク(遺伝子組換え)ペン型注射液 1 本

処方3 のビルダグリプチンは、セリンプロテアーゼ(酵素A)阻害薬である。活
性中心であるセリン残基の求核攻撃により、酵素-阻害薬間で共有結合複合体を形
成するが、この反応は可逆的である。複合体の模式図として適切なのはどれか。
1つ選べ。

- 1○
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 1
212-213 共通の設問
34 歳男性。運送業でトラックを運転している。毎年、春先になると鼻の調
子が悪くなっていたが、特に薬は使用していなかった。今年も2 月末から症状が出
始めたが、3 月に入ると悪化してきたため、一般用医薬品を求めて薬局を訪れた。
以下は、男性と対応した薬剤師との会話である。
男 性 :1 週間前からくしゃみと透明な鼻水が出て、数日前から鼻がつまってい
ます。車の運転に支障が出ないように、眠くならない薬を使いたいのです
が、どの薬がお勧めですか。
薬剤師: 点鼻薬がありますが、いかがですか。
男 性: 点鼻薬は苦手なので、飲み薬はありませんか。

薬剤師の提案を受け、男性は服用回数が少なく、運転に影響が少ないロラタジン
錠を購入することとした。ロラタジンは、シトクロム P 450(CYP)による酸化を
受けて薬効を示すAに変換される。

この代謝反応において生成する化合物Bとして、適切なのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
214-215 共通の設問
52 歳男性。身長 174 cm、体重 86 kg。仕事の都合で夕食の時間が遅くなる
ことが多い。積極的に散歩をしているが、最近お腹が出てきて、皮下脂肪が気にな
るようになってきた。テレビで肥満に効く漢方薬の宣伝を見て、防風通聖散(注) を
求めて薬局を訪れた。
(注)防風通聖散:キキョウ、カンゾウ、オウゴン、ビャクジュツ、セッコウ、
ダイオウ、マオウ、トウキ、シャクヤク、センキュウ、サンシシ、
レンギョウ、ハッカ、ケイガイ、ボウフウ、ショウキョウ、カッセキ、
ボウショウを含む
購入して数日後、患者が再び来局し、この漢方薬を服用してから下痢が続くとの
訴えがあった。その主な原因として、防風通聖散に配合される植物由来の生薬Aが
考えられた。生薬Aに関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○通例、根茎を利用する。
- 2✕セリ科植物を基原とする。タデ科植物を基原とする。
- 3✕主成分としてトロパン型アルカロイドを含有する。主成分としてアントラキノン誘導体(センノシド類)を含有する。
- 4○同様の作用をもつ生薬としてボウショウがある。
- 5✕大建中湯にも配合されている。大黄甘草湯等にも配合されている(大建中湯には含まれない)。
正答: 1・4
216-217 共通の設問
69 歳男性。高血圧治療中。20 歳頃から喫煙していた。最近、平坦なとこ
ろを歩いていても息切れすることがあり、痰が少し絡むようになった。病院を受診
したところ、COPD と診断された。薬物治療が開始されていたが、症状の改善が
不十分であったため、以下の処方1 ~3 に変更となり、患者が処方箋を持って来局
した。患者からの聞き取りによると、医師からは、「心不全はなく、入院の必要も
ない。」と説明されたとのことだった。お薬手帳の情報から、併用薬はなく、健康
食品の摂取もなかった。また、インフルエンザワクチン接種が推奨される時期であ
り、接種について患者から質問があった。
(処方1 )

この患者には息切れや痰の絡みが生じている。気管支に関する記述として正しい
のはどれか。2つ選べ。
- 1○気管支は分岐を繰り返しながら細くなり、細気管支、終末細気管支、呼吸細気
管支を経て、肺胞へとつながる。 - 2✕終末細気管支は、ガス交換に関与する。終末細気管支は、ガス交換に関与しない(呼吸細気管支から肺胞で行う)。
- 3○細気管支の細胞から肺表面活性物質が分泌される。
- 4✕気管支の内面は粘膜で覆われており、粘液を分泌する壁細胞が存在している。気管支の内面は粘膜で覆われており、粘液を分泌する杯細胞が存在している。
- 5✕気管支内に侵入した異物は粘液にからめとられ、線毛の運動により肺胞側へと
輸送される。気管支内に侵入した異物は粘液にからめとられ、線毛の運動により咽頭(口)側へと輸送される。
正答: 1・3
218-219 共通の設問
63 歳女性。コンタクトレンズを使用している。パソコンを使用する仕事に
従事しており、昨日から目の乾きが気になり、一般用医薬品の点眼薬を求めて薬局
を訪れた。来局者が以下の点眼薬の購入を希望したため、薬剤師は聞き取りと説明
を行った。
点眼薬の成分
精製ヒアルロン酸ナトリウム 0.1%
添加物として、アミノカプロン酸、エデト酸ナトリウム水和物、クロルヘキシジ
ングルコン酸塩液、等張化剤、pH 調整剤を含有
この来局者は目の乾きを気にしている。目と涙液に関する記述として正しいのは
どれか。2つ選べ。
- 1○角膜は透明な組織で、角膜中に血管は存在しない。
- 2✕結膜は眼球全体を覆う膜である。結膜は眼球の白目部分(強膜)とまぶたの裏側を覆う膜である。
- 3✕涙腺は眼球の内下方(鼻に近い位置)に存在する。涙腺は眼球の外上方に存在する。
- 4○涙液にはリゾチームが含まれており、抗菌性がある。
- 5✕一般にドライアイでは、水晶体の水分量が減る。一般にドライアイでは、涙液の分泌低下や蒸発増加により角膜表面の潤いが減る(水晶体とは無関係)。
正答: 1・4
220-221 共通の設問
58 歳男性。身長 168 cm、体重 70 kg。3 年前に2 型糖尿病と診断され、食
事療法と運動療法に加え、処方1 の薬剤で治療を受けていた。足に痛みやしびれが
生じたため、本日、処方2 及び処方3 の薬剤が追加になり、検査値が併記された処
方箋を持って薬局を訪れた。薬剤師による聞き取りにより、半年前から他の医療機
関で処方されたパロキセチン錠 20 mg を服用していることが分かった。
(処方1 )

【正誤表】処方3 の「1回1錠(1日2錠)」は「1回1カプセル(1日2カプセル)」の誤り。
処方2 の薬剤は、アルドース還元酵素を阻害する。以下の反応のうち、アルドー
ス還元酵素が触媒するのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
222-223 共通の設問
51 歳男性。身長 173 cm、体重 81 kg。仕事で自動車を運転することがあ
り、排尿回数が多いため水分を控えていた。1 ケ月前から右季肋部に違和感があっ
たが、特に痛みもなかったため、医療機関を受診していなかった。3 日前に妻から
顔が少し黄色っぽいと言われた。今朝、右季肋部に痛みが現れたため医療機関を受
診した。血液検査で以下のような結果となり、さらにエコー検査、CT 検査等を行
い胆嚢結石と診断された。本人と医師が相談した結果、腹腔鏡下胆嚢摘出術を実施
することになり、それまでの間、以下の処方1 及び処方2 で対応することとなり、
処方箋を持って薬局を訪れた。
(検査値)
AST 62 IU/L、ALT 68 IU/L、γ-GTP 163 IU/L、
アルカリホスファターゼ(ALP)525 IU/L、
直接ビリルビン3 mg/dL
(処方1 )

この患者の血液検査で、ビリルビン値に異常が認められた。担当薬剤師は、患者
の状態を把握するため、ビリルビンの代謝過程を以下の図に整理して考えた。

この患者で起こっている可能性が高いのはどれか。2つ選べ。
- 1○反応Pが主に脾臓などの細網内皮系で進行している。
- 2✕反応Qが主に腎臓で進行している。反応Qが主に肝臓で進行している。
- 3✕化合物Aが血液中でリポタンパク質に結合している。化合物Aが血液中でアルブミンに結合している。
- 4✕化合物Aの血清値は正常の範囲よりも低い。化合物Aの血清値は正常の範囲よりも高い(閉塞性黄疸のため)。
- 5○化合物Bの尿中への排出が増加している。
正答: 1・5
224-225 共通の設問
72 歳女性。嗄声が継続していたため近医を受診した。胸部 X 線検査で右肺
腫瘤を指摘され、総合病院呼吸器内科を紹介受診した。精査の結果、cT2N3M1b、
Stage IVA の非小細胞肺がん(腺がん)と診断された。パフォーマンスステータス
(PS)0 。EGFR 遺伝子変異陰性、ALK 遺伝子転座陰性、ROS1 遺伝子転座陰性、
BRAF 遺伝子変異陰性、PD-L1 ≧ 50%。一次治療としてペムブロリズマブが投与
されることになった。
本治療には、腫瘍抗原に対する T 細胞の免疫応答と、この免疫応答を調節する
ための免疫チェックポイントの機能が関わっている。T 細胞の免疫応答に関する記
述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○樹状細胞は、ヘルパー T 細胞に腫瘍抗原などの抗原を提示する。
- 2✕T 細胞のうち、腫瘍抗原に対する免疫応答を増強する細胞を制御性 T 細胞とよ
ぶ。T 細胞のうち、腫瘍抗原に対する免疫応答を抑制する細胞を制御性 T 細胞とよぶ。 - 3✕抗原提示細胞の CD80/CD86 は、細胞傷害性 T リンパ球抗原-4(CTLA-4)と
結合することによりキラー T 細胞の活性化に必要な補助刺激シグナルを伝える。抗原提示細胞の CD80/CD86 は、CD28と結合することによりキラー T 細胞の活性化に必要な補助刺激シグナルを伝える。 - 4✕がん細胞の PD-L1 は、CD28 と結合することによりキラー T 細胞の活性化に
必要な補助刺激シグナルを伝える。がん細胞の PD-L1 は、PD-1と結合することによりキラー T 細胞に抑制性のシグナルを伝える。 - 5○がん細胞の PD-L1 は、PD-1 と結合することによりキラー T 細胞に抑制性の
シグナルを伝えて免疫応答を抑える。
正答: 1・5