第110回 — 衛生
演習モードで解く下図の年次推移を示す我が国の人口統計指標はどれか。1つ選べ。
(人口千対)15

10
- 1✕0
1950 1955 1960 1965 1970 1975 1980 1985 1990 1995 2000 2005 2010 2015 2020
(年)
1 出生率 - 2✕(厚生労働省「人口動態統計」を基に作成)
合計特殊出生率 - 3✕総再生産率
- 4○粗死亡率
- 5✕年齢調整死亡率
正答: 4
再興感染症はどれか。1つ選べ。
- 1○結核
- 2✕クリプトスポリジウム症
- 3✕重症急性呼吸器症候群(SARS)
- 4✕レジオネラ症
- 5✕ロタウイルス感染症
正答: 1
有害物質の経皮曝露を防ぐために化学防護手袋を使用することは、労働衛生の
5 管理のうち、どれに該当するか。1つ選べ。
- 1✕総括管理
- 2✕健康管理
- 3○作業管理
- 4✕労働衛生教育
- 5✕作業環境管理
正答: 3
以下の構造式で示す腐敗アミンの前駆体となるアミノ酸はどれか。1つ選べ。

- 1✕リシン
- 2✕チロシン
- 3○ヒスチジン
- 4✕アルギニン
- 5✕トリプトファン
正答: 3
コウジカビAspergillus flavus が産生する主要な肝発がん物質はどれか。1つ選べ。
- 1✕シトリニン
- 2✕パツリン
- 3○アフラトキシンB1
- 4✕フモニシンB1
- 5✕デオキシニバレノール
正答: 3
主に非意図的に生成することから化審法(注)で規制されていないのはどれか。
1つ選べ。
(注)化審法:化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律
- 1○ポリ塩化ジベンゾ–p–ジオキシン
- 2✕ポリ塩化ビフェニル
- 3✕ペルフルオロ(オクタン–1–スルホン酸)
- 4✕ヘキサブロモビフェニル
- 5✕ビス(トリブチルスズ)= オキシド
正答: 1
非電離放射線のうち、眼の水晶体タンパク質の変性によってガラス工白内障を
引き起こすのはどれか。1つ選べ。
- 1✕UVA
- 2✕UVB
- 3✕UVC
- 4○赤外線
- 5✕可視光線
正答: 4
水道水質基準の基準項目に定められている大腸菌を特異的に検出するための基
質はどれか。1つ選べ。
Cl

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
湖沼で藍藻類や放線菌が産生するカビ臭の原因物質はどれか。1つ選べ。
- 1✕クロラミン
- 2○ジェオスミン
- 3✕トリハロメタン
- 4✕クロロフェノール
- 5✕ミクロシスチン
正答: 2
逆転層は大気汚染物質の滞留を引き起こす。盆地や谷間などの低地に冷たい空
気が流入して発生するのはどれか。1つ選べ。
- 1✕沈降性逆転層
- 2○地形性逆転層
- 3✕放射性逆転層
- 4✕移流性逆転層
- 5✕前線性逆転層
正答: 2
120-121 共通の設問
ナイアシンに関する以下の問いに答えよ。
ナイアシンに関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕妊娠中にナイアシンが欠乏すると、胎児に神経管閉鎖障害が起こる。妊娠中に葉酸が欠乏すると、胎児に神経管閉鎖障害が起こる。
- 2○ナイアシンが欠乏すると、皮膚炎や下痢、中枢神経症状が現れる。
- 3✕ナイアシンの一種であるニコチン酸には「日本人の食事摂取基準(2020 年
版)」で耐容上限量が設定されていない。ナイアシンの一種であるニコチン酸には「日本人の食事摂取基準(2020 年版)」で耐容上限量が設定されている。 - 4○トウモロコシを主食とする地域では、ナイアシンの欠乏症に注意する必要があ
る。 - 5✕ナイアシンが過剰になると、頭蓋内圧の亢進が起こる。ナイアシンが過剰になると、顔面紅潮(フラッシング)や肝機能障害が起こる。
正答: 2・4
下表は、日本人を対象とした5 つのコホート研究のデータを統合して解析し、
男性の飲酒量と大腸がん、結腸がん及び直腸がんの関係について調べた結果であ
る。この表に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。
ただし、下表を基に算出した「飲酒しない群」の大腸がん発症率は10 万観察人
年当たり142 人、「23.0 g/日以上のアルコール摂取群」の大腸がん発症率は10 万
観察人年当たり196 人である。
日本人男性における飲酒と大腸がん、結腸がん及び直腸がんのリスクとの関係
週に1 回以上

- 1✕週に1 回未満の飲酒であっても、飲酒は大腸がんのリスクを有意に増加させ
る。週に1 回未満の飲酒では、大腸がんのリスクの有意な増加は認められない。 - 2✕22.9 g/日以下のアルコール摂取であっても、週に1 回以上の飲酒は直腸がん
のリスクを有意に増加させる。22.9 g/日以下のアルコール摂取では、週に1 回以上の飲酒による直腸がんリスクの有意な増加は認められない。 - 3○23.0 g/日以上のアルコール摂取は、結腸がんのリスクを有意に増加させる。
- 4✕飲酒しない群と比較して、23.0 g/日以上アルコールを摂取する日本人男性で
は、飲酒によって10 万観察人年当たり338 人が過剰に大腸がんを発症すると推
定される。飲酒しない群と比較して、23.0 g/日以上アルコールを摂取する日本人男性では、飲酒によって10 万観察人年当たり54 人が過剰に大腸がんを発症すると推定される。 - 5○飲酒しない群と比較して、23.0 g/日以上アルコールを摂取する日本人男性の
大腸がんのうち、28%は飲酒によるものであると推定される。
正答: 3・5
疾病予防とその目的及び具体例の組合せのうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
疾病予防 目 的 具体例
- 1✕一次予防 早期発見・早期治療 新生児マススクリーニング
- 2○一次予防 健康増進 衛生教育や健康教室
- 3✕二次予防 特異的予防 予防接種
- 4✕二次予防 早期発見・早期治療 デイサービス
- 5✕三次予防 能力低下防止 呼吸用保護具の使用
- 6○三次予防 機能回復 リハビリテーション
正答: 2・6
下図は性感染症報告数(男女総数)の年次推移を示しており、ア~ウは梅毒、
性器クラミジア感染症又は淋菌感染症のいずれかである。以下の記述のうち正しい
のはどれか。2つ選べ。

- 1✕アは、淋菌感染症である。アは、性器クラミジア感染症である。
- 2✕イの病原体は、ウイルスである。イの病原体は、細菌(淋菌)である。
- 3✕イの母子感染の経路は、主に母乳感染である。イの母子感染の経路は、主に産道感染である。
- 4○ウの血液感染防止のため、献血された血液の抗体検査が行われている。
- 5○ウは、感染症法(注)により、全医療機関において全数把握となっている。
(注)感染症法:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
正答: 4・5
この20 年間の生活習慣病に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕糖尿病の患者数は40 歳代より急激に増加するが、そのほとんどは1 型糖尿病
である。糖尿病の患者数は40 歳代より急激に増加するが、そのほとんどは2 型糖尿病である。 - 2✕慢性閉塞性肺疾患(COPD)による総死亡者数は減少傾向にある。慢性閉塞性肺疾患(COPD)による総死亡者数は増加傾向にある。
- 3○心疾患による粗死亡率は増加傾向にある。
- 4✕脳血管疾患のうち、粗死亡率が最も高いのは、脳内出血である。脳血管疾患のうち、粗死亡率が最も高いのは、脳梗塞である。
- 5○全悪性新生物死亡のうち、膵臓がんの死亡者数は男女とも増加傾向にある。
正答: 3・5
新生児マススクリーニングの対象疾患のうち、タンデムマス法によるアシルカ
ルニチンの測定結果により診断されるのはどれか。2つ選べ。
- 1✕ガラクトース血症
- 2✕先天性甲状腺機能低下症
- 3○中鎖アシルCoA 脱水素酵素欠乏症(MCAD 欠損症)
- 4✕フェニルケトン尿症
- 5○プロピオン酸血症
正答: 3・5
食品A~Cにおけるタンパク質の栄養価を比較するために、「日本食品標準成
分表2020 年版(八訂)アミノ酸成分表」を用いて、アミノ酸組成(mg/g タンパ
ク質)を調べ、「FAO/WHO/UNU(2007 年)のアミノ酸評点パターン(1 ~2
歳)」と比較した。下図に関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。
ただし、食品A~Cは、米、はとむぎ又は鶏卵のいずれかである。

- 1○食品Aは鶏卵である。
- 2✕食品Bには制限アミノ酸がない。食品Bには制限アミノ酸がある。
- 3✕食品Cの第一制限アミノ酸は、トリプトファンである。食品Cの第一制限アミノ酸は、リジンである。
- 4○アミノ酸スコアは、食品A2食品B2食品Cである。
- 5✕食品Cのアミノ酸スコアは77 である。食品Cのアミノ酸スコアは約35である。
正答: 1・4
食品添加物A~Eに関する記述として正しいのはどれか。2つ選べ。

- 1○Aは、食品に甘味を与える目的で使用される指定添加物である。
- 2✕Bは、鮮魚介類や食肉、野菜類の色調を調節する目的で使用される。Bは、食品に着色する目的で使用される(鮮魚介類・食肉・野菜類・茶などには使用できない)。
- 3○Cは、食品を漂白する目的で使用され、殺菌料としても用いられる。
- 4✕Dは、金属イオンと錯体を形成することによって、油脂などの酸化を防ぐ目的
で使用される。Dは、自身が酸化されることによって、油脂などの酸化を防ぐ目的で使用される。 - 5✕Eは、カビや細菌などの発育を抑制し、保存性を高める目的で乳製品などの食
品に添加して使用される。Eは、かんきつ類の防かび剤として使用される。
正答: 1・3
特別用途食品と保健機能食品に関する記述として正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1✕機能性表示食品には、疾病リスク低減表示が認められている。機能性表示食品には、疾病リスク低減表示は認められていない。
- 2✕特定保健用食品は、消費者庁による安全性と機能性に関する審査を行うことな
く事業者が販売できる。特定保健用食品は、消費者庁による安全性と機能性に関する審査・許可を受ける必要がある。 - 3○n–3 系脂肪酸は、栄養機能食品として機能を表示することができる。
- 4○保健機能食品以外の食品には、機能性の表示が認められていない。
- 5✕病者用食品を販売するためには、厚生労働省に届け出なければならない。病者用食品(特別用途食品)を販売するためには、消費者庁長官の許可(表示許可)を受けなければならない。
正答: 3・4
食の安全を確保するための法制度に関する記述として正しいのはどれか。2つ
選べ。
- 1○食品衛生法に基づいて広域連携協議会が設置され、複数の都道府県にまたがる
広域的な食中毒事案への対策が講じられている。 - 2✕HACCP に沿った衛生管理では、都道府県が作成した衛生管理計画に基づいて
衛生管理を実施しなければならない。HACCP に沿った衛生管理では、事業者が作成した衛生管理計画に基づいて衛生管理を実施しなければならない。 - 3○食品衛生法では、薬剤師は、指定成分等含有食品の摂取によるものと疑われる
人の健康被害の把握に努めることとされている。 - 4✕食品表示法に基づく栄養成分表示では、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物、
カルシウム及びビタミン類の表示が義務づけられている。食品表示法に基づく栄養成分表示では、熱量、たんぱく質、脂質、炭水化物及びナトリウム(食塩相当量)の表示が義務づけられている。 - 5✕分別生産流通管理(IP ハンドリング)が行われた非遺伝子組換え農産物を原料
とする食品は、「遺伝子組換えでない」の表示が義務づけられている。分別生産流通管理(IP ハンドリング)が行われた非遺伝子組換え農産物を原料とする食品は、「遺伝子組換えでない」の表示が任意で行える(義務ではない)。
正答: 1・3
化学物質の毒性又は毒性発現機序に関する記述として正しいのはどれか。2つ
選べ。
- 1○吸入曝露された六価クロムは、鼻中隔穿孔及び肺がんを起こす。
- 2✕カドミウムは、中枢神経系に移行し、視野狭窄及び運動失調を起こす。メチル水銀は、中枢神経系に移行し、視野狭窄及び運動失調を起こす。
- 3○フェノトリンは、ナトリウムチャネルを開放状態にして、神経伝達を阻害す
る。 - 4✕グリホサートは、アセチルコリンエステラーゼを阻害して副交感神経の興奮を
起こす。グリホサートは、EPSP合成酵素を阻害して芳香族アミノ酸の生合成を阻害する。 - 5✕2,3,7,8–テトラクロロジベンゾ–p–ジオキシンは、プレグナンX 受容体(PXR)
に結合し、種々の遺伝子の転写を活性化する。2,3,7,8–テトラクロロジベンゾ–p–ジオキシンは、アリル炭化水素受容体(AhR)に結合し、種々の遺伝子の転写を活性化する。
正答: 1・3
活性酸素による傷害を防ぐための生体防御因子に関する記述として、正しいの
はどれか。2つ選べ。
- 1○カタラーゼは、過酸化水素を水と酸素に分解する。
- 2✕スーパーオキシドジスムターゼは、活性中心にヘム鉄をもつ。スーパーオキシドジスムターゼは、活性中心に銅・亜鉛(またはマンガン)をもつ。
- 3✕グルタチオンペルオキシダーゼは、活性中心にマンガンをもつ。グルタチオンペルオキシダーゼは、活性中心にセレンをもつ。
- 4○b–カロテンは、体内で代謝されてビタミンA となる。
- 5✕ビタミンE は、主に細胞質で抗酸化作用を示す。ビタミンE は、主に細胞膜(生体膜)で抗酸化作用を示す。
正答: 1・4
中毒原因物質とスクリーニング試験(試験方法または検査試薬)の組合せのう
ち、正しいのはどれか。2つ選べ。

- 1✕

- 2✕

- 3○

- 4✕

- 5○

正答: 3・5
化学物質のin vitro 遺伝毒性試験に関する記述として、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1○細菌を用いる復帰突然変異試験は、試験菌株の表現型がアミノ酸非要求性に復
帰することを利用する方法である。 - 2✕マウスリンフォーマTK(チミジンキナーゼ)試験は、突然変異によりコロ
ニーが形成されなくなることを利用する方法である。マウスリンフォーマTK(チミジンキナーゼ)試験は、突然変異によりトリフルオロチミジン耐性のコロニーが形成されることを利用する方法である。 - 3✕小核試験は、塩基対置換型の点突然変異を検出する方法である。小核試験は、染色体の構造異常や数的異常(染色体障害)を検出する方法である。
- 4✕コメットアッセイは、切断されたDNA の電気泳動における移動度が小さくな
ることを利用して遺伝毒性を検出する方法である。コメットアッセイは、切断されたDNA の電気泳動における移動度が大きくなることを利用して遺伝毒性を検出する方法である。 - 5○不定期DNA 合成試験は、損傷したDNA の修復合成を測定する方法である。
正答: 1・5
ある輸入果実が農薬Aで汚染されていることが判明し、その残留濃度は0.05
ppm であった。我が国では、この果実に対して、農薬Aの個別の残留基準値は設
定されていない。また、農薬Aの許容一日摂取量(ADI)は0.029 mg/kg 体重/日、
急性参照用量(ARfD)は0.3 mg/kg 体重である。農薬Aのリスク評価及びリスク
管理に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○ARfD は、24 時間又はそれより短時間の経口摂取でヒトの健康に悪影響を示さ
ないと推定される体重1 kg 当たりの摂取量である。 - 2✕ARfD は、慢性毒性試験で得られる最大無作用量(NOAEL)又は最小作用量
(LOAEL)を安全係数で除して求められる。ARfD は、急性(短期)毒性試験で得られる最大無作用量(NOAEL)又は最小作用量(LOAEL)を安全係数で除して求められる。 - 3✕ADI は、非意図的汚染物質をヒトが一生涯にわたって摂取し続けても健康への
悪影響がないと考えられる体重1 kg 当たり、1 日当たりの摂取量である。ADI は、食品添加物や農薬などの化学物質をヒトが一生涯にわたって摂取し続けても健康への悪影響がないと考えられる体重1 kg 当たり、1 日当たりの摂取量である。 - 4✕体重50 kg の成人がこの果実を仮に毎日40 kg 食べ続けても、農薬AのADI を
超える摂取量とはならない。体重50 kg の成人がこの果実を仮に毎日40 kg 食べ続けると、農薬AのADI を超える摂取量となる。 - 5○一律基準(0.01 ppm)が適用されるため、この果実を販売することは食品衛生
法違反である。
正答: 1・5
電離放射線による人体への影響及び評価基準に関する記述として、正しいのは
どれか。2つ選べ。
- 1○吸収線量は、物質1 kg 当たりに、1 J のエネルギーを吸収した際に物質が受け
た線量を1 Gy と定義されている。 - 2✕実効線量は、確定的影響のしきい値を規定するのに用いられる。等価線量(吸収線量×放射線加重係数)は、確定的影響のしきい値を規定するのに用いられる。
- 3✕等価線量は、全身の被ばくの影響を評価するための指標で、各組織又は臓器当
たりの吸収線量に組織加重係数を掛けて、合計して算出する。等価線量は、各組織・臓器当たりの吸収線量に放射線加重係数を掛けたものであり、実効線量はそれに組織加重係数を掛けて合計したものである。 - 4○等価線量を求めるのに用いられる放射線加重係数は、c 線よりa 線の方が大きい。
- 5✕「時間」、「距離」、「遮へい」の防御の3 原則は、内部被ばくの低減に重要である。「時間」、「距離」、「遮へい」の防御の3 原則は、外部被ばくの低減に重要である。
正答: 1・4
地球環境の保全に関する国際的な取組みに関する記述として、正しいのはどれ
か。2つ選べ。
- 1○水銀に関する水俣条約では、水銀化合物及び水銀化合物を使用した製品の製造
と輸出入が規制されている。 - 2✕生物の多様性に関する条約カルタヘナ議定書では、絶滅のおそれのある野生動
植物の種の国際取引が規制されている。生物の多様性に関する条約カルタヘナ議定書では、遺伝子組換え生物(LMO)の国境を越える移動等が規制されている。 - 3✕残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約では、クロロフルオロカーボ
ン及びハイドロクロロフルオロカーボンなど残留性有機化合物の使用が規制され
ている。残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約では、PCBやダイオキシン類などの残留性有機汚染物質(POPs)の製造・使用・排出が規制されている。 - 4○ロンドン条約1996 年議定書では、廃棄物等の海洋投棄及び洋上焼却が規制さ
れている。 - 5✕オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書では、温室効果ガスで
ある二酸化炭素排出量の削減目標が定められている。オゾン層を破壊する物質に関するモントリオール議定書では、フロン類(オゾン層破壊物質)の生産・消費が規制されている。
正答: 1・4
下図は、薬品沈殿–急速ろ過方式の浄水過程を模式的に示したものである。次
の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
A B C D

- 1○Aの段階で前塩素処理を追加すると、アンモニア態窒素を除去したり、藍藻類
の繁殖を抑制したりすることができる。 - 2✕Bの段階で中塩素処理、次いで粒状活性炭処理を追加すると、生物膜を形成し
た生物活性炭による有機物の除去に有効である。Bの段階で中塩素処理、次いで粒状活性炭処理を追加すると、塩素により生物活性炭上の微生物の働きが損なわれるため適切でない。 - 3✕急速ろ過の過程では、主に砂層及び石礫れき層に繁殖した微生物によって有機物が
除去される。急速ろ過の過程では、主に砂層及び石礫れき層に繁殖した微生物によって有機物が除去されるのではなく、フロックによる物理的ろ過が主体である。 - 4○Cの段階でオゾン処理及び粒状活性炭処理を追加すると、溶解性の有機物や臭
気物質の除去に有効である。 - 5✕トリハロメタン前駆物質の除去を目的として、Dの段階で粉末活性炭を注入す
る。トリハロメタン前駆物質の除去を目的とした粉末活性炭の注入は、A(沈殿前)の段階で行う。
正答: 1・4
環境汚染(大気汚染、水質汚濁、土壌汚染等)を防止するための法規制に関す
る記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕大気汚染防止法では、自動車などの移動発生源から排出されるばい煙や揮発性
有機化合物及び粉じんについて排出基準が定められている。大気汚染防止法で排出基準が定められているのは工場・事業場などの固定発生源であり、自動車などの移動発生源は別途規制されている。 - 2○水質汚濁防止法では、健康に係る有害物質及び生活環境に係る汚染状態につい
て排水基準が定められている。 - 3○都道府県は、国が定めた一般排出基準あるいは一律排水基準よりも厳しい「上
乗せ排出基準」あるいは「上乗せ排水基準」を定めることができる。 - 4✕土壌汚染対策法では、すべての特定有害物質について「土壌含有基準」が定め
られている。土壌汚染対策法では、物質ごとに土壌含有基準・土壌溶出基準等が定められており、すべての特定有害物質に土壌含有基準があるわけではない。 - 5✕ダイオキシン類対策特別措置法では、大気、水質、土壌及び農作物を対象に環
境基準が定められている。ダイオキシン類対策特別措置法では、大気、水質、土壌について環境基準が定められている(農作物は対象外)。
正答: 2・3
下図の汚染物質A~Cは、全国の一般環境大気測定局における窒素酸化物、二
酸化硫黄又は光化学オキシダントのいずれかの季節変動を示したものである。汚染
物質A~Cに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

全国の一般環境大気測定局の月平均値の季節変動
(国立環境研究所 大気汚染常時監視データを基に作成)
- 1✕汚染物質Aは、揮発性有機化合物や非メタン炭化水素に太陽光、特に紫外線が
照射されることによって生成する。汚染物質A(光化学オキシダント)は、窒素酸化物と炭化水素が太陽光(紫外線)の照射下で光化学反応を起こして生成する。 - 2○汚染物質Bは、移動発生源である自動車のほかに、一般家庭で使用される燃焼
器具も発生源となる。 - 3✕汚染物質Cは、主に固定発生源における化石燃料の燃焼によって生成する。汚染物質C(二酸化硫黄)は、主に固定発生源における化石燃料の燃焼によって生成する。
- 4✕汚染物質Aの測定には、ザルツマン法が用いられる。汚染物質A(光化学オキシダント)の測定には、中性ヨウ化カリウム法(紫外線吸収法)が用いられる。
- 5○汚染物質Cの測定には、中性ヨウ化カリウム法が用いられる。
正答: 2・5
204-207 共通の設問
体育の新任教諭が初めてプール水の遊離残留塩素とpH を測定することに
なった。学校薬剤師は測定にあたっての留意点について新任教諭から問合せを受け
た。
その後、同教諭が遊離残留塩素を測定したところ、基準値を下回っていたため、
消毒剤を追加することとなった。屋内プールの水質管理を担当していた別の教諭が、
水処理に使用される消毒剤Aと凝集剤Bを誤って混合したため、ガスCが発生した。
消毒剤A、凝集剤B及びガスCの組合せのうち、該当するのはどれか。1つ選べ。
消毒剤A 凝集剤B ガスC
- 1✕次亜塩素酸ナトリウム 重炭酸ナトリウム ホルムアルデヒド
- 2✕次亜塩素酸ナトリウム チオ硫酸ナトリウム 塩化水素
- 3○次亜塩素酸ナトリウム ポリ塩化アルミニウム 塩素
- 4✕塩素化イソシアヌル酸 重炭酸ナトリウム 二酸化炭素
- 5✕塩素化イソシアヌル酸 チオ硫酸ナトリウム 硫化水素
- 6✕塩素化イソシアヌル酸 ポリ塩化アルミニウム クロロホルム
正答: 3
228-229 共通の設問
76 歳男性。下肢にしびれを感じて外科を受診し、6 ケ月にわたって通院し
ていたが、その間、腎機能が徐々に低下していたため内科を紹介された。血液検査
結果により慢性腎臓病と診断され、外来で経過を観察することになった。
(外来時の身体所見)
身長168 cm、体重74 kg、体温36.5 °C、血圧142/85 mmHg
(検査値)
BUN 40 mg/dL、血清クレアチニン1.4 mg/dL、eGFR 42 mL/min/1.73 m2、
血清アルブミン2.6 g/dL、空腹時血糖81 mg/dL、HbA1c 5.6%、
Na 138 mEq/L、K 4.5 mEq/L、ALT 35 IU/L、尿中アルブミン100 mg/day、
尿アルブミン/クレアチニン比83.3 mg/gCr、尿タンパク(+)、
尿タンパク/クレアチニン比0.25 g/gCr(簡易尿検査)
この患者が内科で出された処方箋を持って家族と来局した。この患者に服薬指導
した際に、家族から食生活に関する質問があり、食塩の摂取を控えるよう助言し
た。薬剤師が腎臓病に関連するリスク因子について論文検索したところ、食塩摂取
量と末期腎不全(End Stage Renal Disease:ESRD)発症との関連性について検討
した論文があった。その論文においては、慢性腎臓病の患者500 人のうち、100 人
がESRD を発症し、食塩6.0 g/日以上を摂取していた患者は85 人であった。ま
た、ESRD を発症した100 人のうち、食塩6.0 g/日以上を摂取していた患者が20 人
であった。
食塩摂取(6.0 g/日以上)によるESRD 発症のオッズ比として最も近い値はどれ
か。1つ選べ。
- 1○1.3
- 2✕2.3
- 3✕3.7
- 4✕4.1
- 5✕4.9
正答: 1
230-231 共通の設問
新聞報道で、致死率の高い感染症である重症熱性血小板減少症候群
(SFTS)を知った中学生(14 歳)と父親がドラッグストアに来局した。この親子
は、夏休みに登山をすることになったので、SFTS とその感染を防ぐための方法を
教えて欲しいとの相談があった。
SFTS に関する説明内容として正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○感染症法(注)においてSFTS が含まれる四類感染症は、全数報告対象とされて
いる。 - 2✕原虫によって引き起こされる感染症である。ウイルス(SFTS ウイルス)によって引き起こされる感染症である。
- 3○ダニが媒介する感染症である。
- 4✕SFTS に対するワクチンがある。SFTS に対するワクチンはない。
- 5✕感染者との接触及び血液を介した感染のおそれはない。
(注)感染症法:感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律感染者との接触及び血液を介した感染のおそれがある。
正答: 1・3
232-233 共通の設問
61 歳女性。肺アスペルギローマの既往。急性リンパ性白血病と診断され、
シタラビン大量療法が施行された。療法開始から15 日目に固形成分を含まない水
様性便となったため、副作用の対応として処方1 ~4 の薬剤で治療開始された。し
かし、症状が悪化したことから、5 日後に糞便検体を採取して検査した結果、
toxin A 及びtoxin B が陽性であった。Clostridioides difficile 感染症の院内での拡
大を防止するため、院内のチームで対策を検討することになった。
(処方1 )
点滴静注 メロペネム点滴静注用(1 g/バイアル 1 本)1 g
生理食塩液100 mL
1 日3 回 8 時間ごと 30 分かけて投与 7 日連日投与
(処方2 )

この患者から広がる可能性がある院内感染症とその防止のため、薬剤師が備えて
おくべき知識として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕この感染症の主な感染経路は間接伝播である。この感染症の主な感染経路は糞口経路・接触伝播である。
- 2✕この原因菌は芽胞を形成するので、この患者が使用した食器の消毒には煮沸消
毒(100 °C、30 分)が有効である。この原因菌は芽胞を形成するので、この患者が使用した食器の消毒は煮沸消毒(100 °C、30 分)では不十分である。 - 3✕消毒用エタノールによる手指の消毒が有効である。消毒用エタノールによる手指の消毒は無効であり、石けんと流水による手洗いが必要である。
- 4○クレゾール石けんと流水による手洗いが有効である。
- 5○便座等の消毒には次亜塩素酸ナトリウムが有効である。
正答: 4・5
234-235 共通の設問
55 歳女性。身長160 cm、体重70 kg。地域のイベントの一つとして、近所
の薬局で開催された健康フェアに参加した。糖分を多く含む飲料を好み、運動習慣
がほとんどなく、ここ10 年来、健康診断を受けていなかった。薬局において血
圧、指の穿刺血液による空腹時血糖値、HbA1c 値及び総コレステロール値を測定
したところ、血圧は135/85 mmHg、空腹時血糖値は120 mg/dL、HbA1c 値は
5.8%、総コレステロール値は220 mg/dL であった。薬剤師が受診を勧めたとこ
ろ、受診前にできることとして、生活習慣の改善や特定保健用食品(トクホ)につ
いて質問された。
薬剤師の助言として適しているのはどれか。2つ選べ。
- 1○適度な運動習慣を身につけ、適正体重に近づけてください。
- 2✕低タンパク質で高脂肪の食事を心がけてください。適度なタンパク質で低脂肪のバランスの良い食事を心がけてください。
- 3○血糖値が気になる方には、難消化性デキストリンを含むトクホがあります。
- 4✕血圧が高めの方には、キシリトールを含むトクホがあります。血圧が高めの方には、ラクトトリペプチドを含むトクホがあります。
- 5✕コレステロールが高めの方には、ラクトトリペプチドを含むトクホがあります。コレステロールが高めの方には、キトサン(または難消化性デキストリン)を含むトクホがあります。
正答: 1・3
236-237 共通の設問
50 歳男性。慢性腎臓病ステージ3b。脳梗塞急性期で経口摂取できず、
3 日間末梢静脈栄養を投与していたが、栄養不足が懸念されることから、主治医よ
り完全静脈栄養(Total Parenteral Nutrition:TPN)の処方設計について薬剤師
に相談があり、協働して実施することになった。
この男性へのTPN の処方として、ブドウ糖含有率50%の基本輸液500 mL、脂
肪乳剤(ダイズ油20%)100 mL、アミノ酸を5 %含む総合アミノ酸輸液375 mL、
高カロリー輸液用微量元素製剤2 mL、総合ビタミン剤5 mL を設計した。
Atwater 係数を用いて計算した場合、この処方における非タンパク質カロリー/窒
素比(NPC/N)の値として最も近いのはどれか。1つ選べ。
ただし、脂肪乳剤(ダイズ油20%)100 mL に含まれる熱量を200 kcal、アミノ
酸は16%の窒素を含むものとする。
- 1✕100
- 2✕200
- 3✕300
- 4○400
- 5✕500
正答: 4
238-239 共通の設問
海外の規制当局より、メトホルミン塩酸塩を含有する製剤(特定のロッ
ト)からN–ニトロソジメチルアミン(NDMA)が検出されたとの発表があっ
た。10 年間にわたってメトホルミン塩酸塩含有製剤を服用してきた患者(体重
50 kg)がこのニュースを見て来局し、健康に対するリスクを教えて欲しいという
相談があった。そこで、公表されているNDMA の含有量を調べたところ、メトホ
ルミン塩酸塩1,000 mg 当たり0.08 ng のNDMA が含まれていることがわかっ
た。薬剤師は、10 年間服用した場合の発がんリスクを計算し、患者に伝えること
とした。
この患者が、このメトホルミン塩酸塩含有製剤を、1 日当たり1,500 mg の用量
で10 年間にわたって服用したとき、増加すると推定される発がんリスクに最も近
い値はどれか。1つ選べ。
ただし、NDMA の実質安全量(体重50 kg の成人が生涯(70 年間)曝露した場
合に発がんリスクが1.0 # 10-5 増加する曝露量)を0.1 ng/日とし、発がんリスク
は服用量及び服用期間に比例するものとする。
- 1✕1.0 # 10-7
- 2✕1.7 # 10-7
- 3✕5.9 # 10-7
- 4○1.7 # 10-6
- 5✕5.9 # 10-5
正答: 4
240-241 共通の設問
2 歳8 ケ月女児。1 週間前から腹痛を訴えることがあり、今朝になって、
嘔吐したため、近医を受診した。母親からの聞き取りでは、日頃から鉛を含む金属
製アクセサリーを舐める癖があり、誤飲したおそれがあるとのことであった。レン
トゲン検査では異物は見当たらなかった。尿中のd–アミノレブリン酸濃度は
10 mg/L と高値であった。また、血液検査では有核赤血球数の増加がみられ、赤
血球遊離プロトポルフィリン濃度は180 ng/dL(基準値30~86 ng/dL)、原子吸光
光度計で測定した血中鉛濃度は75 ng/dL であった。
ヘムの生合成経路を表した下図中の1 ~5 のうち、この女児の中毒原因物質に
よって抑制される反応はどれか。2つ選べ。


H3C
HO
HO2C
H3C H3C H3C

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 2・5
242-243 共通の設問
ある高校で、夏休み前の7 月に野球大会を開催することとなった。大会当
日に、熱中症を防止する目的で、体育の教諭がグラウンドの中央付近の高さ約1 m
の地点で、乾球温度計及び黒球温度計を用いて温度を測定した。また、同時に電気
式湿度計で相対湿度を測定した。午前8 時及び午後2 時の測定結果を表1 に示し
た。
表1 測定結果

表2 乾球温度と相対湿度から湿球温度(°C)を求める表(標準気圧の場合)

相対湿度(%)
30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90
午前8 時及び午後2 時の暑さ指数(WBGT)の値に最も近いのはどれか。1つ
選べ。
ただし、気圧は標準気圧とする。また、屋外でのWBGT は次式で求められ、湿
球温度は表2 から求めるものとする。
WBGT(°C)= 0.7 # 湿球温度+ 0.2 # 黒球温度+ 0.1 # 乾球温度
午前8 時 午後2 時
- 1✕25 22
- 2✕25 28
- 3○27 24
- 4✕27 30
- 5✕29 26
- 6✕29 32
正答: 3
244-245 共通の設問
病院で、以下の事故事例を用いて、抗がん剤シクロホスファミド水和物の
調製に関する新人薬剤師の研修会を行うことになった。
<事故事例>
シクロホスファミド水和物の溶解に閉鎖式薬物移送システム(CSTD)で調製
するところ、その器具がなかった。薬剤師は安全キャビネットを使用して、シ
クロホスファミド水和物500 mg(凍結乾燥粉末)を生理食塩液25 mL で溶解
させているときに18 G の注射針がシリンジから外れ、誤って薬液を飛散させ
てしまった。
この過程で排出されたものの廃棄に関して、新人薬剤師が備えておくべき知識と
して正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○使用した注射針は、図Aに示した形状のマークをつけた容器に入れて廃棄する
ことが推奨されている。 - 2✕拭き取りに使用したガーゼは、事業系一般廃棄物として扱う。拭き取りに使用したガーゼは、感染性廃棄物(特別管理廃棄物)として扱う。
- 3○使用後のバイアルは、特別管理産業廃棄物として扱う。
- 4✕使用したシリンジは、事業系一般廃棄物として扱う。使用したシリンジは、感染性廃棄物(特別管理廃棄物)として扱う。
- 5✕

正答: 1・3