第109回 — 物理・化学・生物
演習モードで解く永久双極子モーメントをもつ分子はどれか。1つ選べ。
- 1✕ベンゼン
- 2✕メタン
- 3✕二酸化炭素
- 4○水
- 5✕四塩化炭素
正答: 4
SDS ポリアクリルアミドゲル電気泳動を行った後、タンパク質の染色に用いる最
も適切な化合物はどれか。1つ選べ。
- 1✕ニンヒドリン
- 2✕臭化エチジウム
- 3✕o–フタルアルデヒド
- 4✕フルオレセインイソチオシアネート
- 5○クーマシーブリリアントブルー(クマシーブリリアントブルー)
正答: 5
質量数は変わらず原子番号が1 増加した娘核種が生成するのはどれか。1つ選
べ。
- 1✕a 壊変
- 2○b- 壊変
- 3✕b+ 壊変
- 4✕軌道電子捕獲
- 5✕核異性体転移
正答: 2
粉末X 線回折パターンの横軸に表されるパラメータはどれか。1つ選べ。
ただし、i は入射X 線と格子面群との間の角度である。
- 1○2i
- 2✕i
- 3✕i
- 4✕

- 5✕sin i
正答: 1
25 °Cにおける0.01 mol/L 安息香酸水溶液のpH に最も近い値はどれか。1つ選
べ。
ただし、安息香酸のpKa = 4.2(25 °C)とする。
- 1✕1.5
- 2○3.0
- 3✕4.5
- 4✕6.0
- 5✕7.5
正答: 2
同圧下で沸点が最も高いのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
活性酸素種でないのはどれか。1つ選べ。
- 1✕1O2
- 2○3O2
- 3✕•O2-
- 4✕•OH
- 5✕H2O2
正答: 2
転位反応はどれか。1つ選べ。
ただし、すべての反応は終了後、適切な後処理を施していることとする。また、
生成物は主生成物のみを示している。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
図は、エチレンへの塩化水素の付加反応における反応の進行度とポテンシャルエ
ネルギーの関係を表している。塩化物イオンが求核攻撃する段階の活性化エネル
ギーはどれか。1つ選べ。

エネルギー
反応の進行度
- 1✕E1
- 2✕E1 - E2
- 3○E3
- 4✕E2 + E3
- 5✕E4
正答: 3
以下の生薬のうち、排尿障害を悪化させる可能性が最も高いのはどれか。1つ
選べ。
- 1✕ゲンノショウコ
- 2✕センブリ
- 3✕ケツメイシ
- 4○ロートコン
- 5✕オウバク
正答: 4
第8 脳神経によって主に伝えられる感覚はどれか。1つ選べ。
- 1✕嗅覚
- 2✕視覚
- 3○聴覚
- 4✕味覚
- 5✕触覚
正答: 3
真核細胞の核内のDNA とは別に、独立したDNA を遺伝情報として有する細胞
小器官はどれか。1つ選べ。
- 1✕ペルオキシソーム
- 2○ミトコンドリア
- 3✕リソソーム
- 4✕ゴルジ体
- 5✕小胞体
正答: 2
核内受容体のリガンドの前駆体となるビタミンはどれか。1つ選べ。
- 1✕ナイアシン
- 2✕ピリドキシン
- 3✕パントテン酸
- 4○レチノール
- 5✕ビオチン
正答: 4
血漿リポタンパク質のうち、その組成に占めるコレステロールの割合が最も高
く、肝臓から全身の組織へのコレステロール輸送を主として担うのはどれか。1つ
選べ。
- 1✕キロミクロン
- 2✕超低密度リポタンパク質(VLDL)
- 3✕中間密度リポタンパク質(IDL)
- 4○低密度リポタンパク質(LDL)
- 5✕高密度リポタンパク質(HDL)
正答: 4
主要組織適合遺伝子複合体(MHC)のクラスI分子とクラスII分子の両方で抗
原提示できる免疫担当細胞はどれか。1つ選べ。
- 1○樹状細胞
- 2✕キラーT 細胞
- 3✕好中球
- 4✕巨核球
- 5✕制御性T 細胞
正答: 1
分子間相互作用に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○クーロン力は電荷間距離の2 乗に反比例する。
- 2✕分散力は分子間にはたらく反発力である。分散力は分子間にはたらく引力である。
- 3✕水中における界面活性剤のミセル形成はイオン結合による。水中における界面活性剤のミセル形成は疎水性相互作用による。
- 4○疎水性相互作用は水溶液中のタンパク質の高次構造の形成及び安定化に寄与し
ている。 - 5✕核酸塩基対は配位結合により形成される。核酸塩基対は水素結合により形成される。
正答: 1・4
状態関数に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕状態関数の変化量は系の変化の経路に依存する。状態関数の変化量は系の変化の経路に依存しない。
- 2○示量性状態関数においては加成性が成立する。
- 3✕示強性状態関数は物質量に依存する。示強性状態関数は物質量に依存しない。
- 4○体積は示量性状態関数である。
- 5✕エントロピーは示強性状態関数である。エントロピーは示量性状態関数である。
正答: 2・4
次の記述は、日本薬局方メフェナム酸の純度試験中の類縁物質に関するもので
ある。
本品0.10 g をクロロホルム/メタノール混液(3:1 )5 mL に溶かし、試料溶
液とする。この液1 mL を正確に量り、クロロホルム/メタノール混液(3:1 )
を加えて正確に200 mL とする。この液10 mL を正確に量り、クロロホルム/メタ
ノール混液(3:1 )を加えて正確に50 mL とし、標準溶液とする。これらの液に
つき、薄層クロマトグラフィー(薄層板に蛍光剤を含む)により試験を行う。試料
溶液及び標準溶液25 nL ずつを薄層板にスポットし、展開後風乾した薄層板に紫外
線(主波長254 nm)を照射するとき、試料溶液から得た主スポット以外のスポッ
トは、標準溶液から得たスポットより濃くない。
類縁物質の混入が許容される限度値はどれか。1つ選べ。
- 1○0.1%
- 2✕0.2%
- 3✕1.0%
- 4✕2.0%
- 5✕2.5%
正答: 1
ある2 価の金属イオンM2+ の0.01 mol/L 水溶液のpH を上げていくと難溶性塩

- 1✕3
- 2○5
- 3✕7
- 4✕9
- 5✕11
正答: 2
図はある蛍光物質の励起スペクトルと蛍光スペクトルである。

相対蛍光強度
m1 m2
波長
この励起スペクトルの極大波長(励起波長)がm1、蛍光スペクトルの極大波長
(蛍光波長)がm2 であるとすると、この蛍光物質の励起波長の光のエネルギーと
蛍光波長の光のエネルギーとの間のエネルギー差を求める式はどれか。1つ選べ。
ただし、プランク定数はh、光速度はc とする。
- 1○hc(m2 - m1)
m1 m2 - 2✕h(m2 - m1)
cm1 m2 - 3✕c(m2 - m1)
hm1 m2 - 4✕m1 m2
hc(m2 - m1) - 5✕cm1 m2
h(m2 - m1)
正答: 1
熱容量に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
ただし、V は体積、p は圧力、T は絶対温度、H はエンタルピー、R は気体定
数、CV は定容熱容量、CV,m は定容モル熱容量、Cp,m は定圧モル熱容量である。
- 1○モル熱容量は1 mol の物質の温度を1 K 上昇させるのに必要な熱である。
- 2✕熱容量の単位はJ・K である。熱容量の単位はJ・K-1 である。
- 3✕

- 4○理想気体では、CV,m 1 Cp,m である。
- 5✕理想気体のCV,m は、1
2 R である。理想気体のCV,m は、3/2 R である。
正答: 1・4
確認試験と検出される医薬品の組合せのうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
確認試験 医薬品
- 1✕

- 2✕

- 3○

- 4✕

- 5○

正答: 3・5
日本薬局方ヨードチンキの定量に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ
選べ。
(1) ヨウ素 本品5 mL を正確に量り、アヨウ化カリウム0.5 g、水20 mL 及び
希塩酸1 mL を加え、0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム液で滴定する(指示薬:
イデンプン試液2 mL)。
0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム液1 mL = 12.69 mg I
(2) ヨウ化カリウム 本品5 mL を正確に量り、ヨウ素瓶に入れ、水20 mL、塩
酸50 mL 及びクロロホルム5 mL を加えて室温に冷却し、ウクロロホルム層の
赤紫色が消えるまで激しく振り混ぜながら、0.05 mol/L ヨウ素酸カリウム液
で滴定する。クロロホルム層の色が消えた後、5 分間放置して再び着色すると
きは更に滴定を続ける。
ここに得た0.05 mol/L ヨウ素酸カリウム液の消費量a mL と(1)の滴定
に要した0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム液の消費量エb mL から次の式によっ
てヨウ化カリウム(KI)の量(mg)を求める。

- 1✕下線部アの物質を加えるのは、ヨウ素とチオ硫酸ナトリウムの反応を促進させ
るためである。下線部アの物質を加えるのは、ヨウ素を水に溶けやすくする(可溶化する)ためである。 - 2✕下線部イの溶液は滴定直前に被滴定液に添加する。下線部イの溶液は滴定の終点近く(液の黄色が薄くなってから)被滴定液に添加する。
- 3○下線部ウはヨウ素の色である。
- 4○本品5 mL を量り、上記に従い、0.1 mol/L チオ硫酸ナトリウム液(ファク
ター1.000)で滴定したとき、下線部エが23.60 mL とすると、ヨウ素(I)の含
量は6.0 w/v%である。 - 5✕

正答: 3・4
光の性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕光が臨界角より小さい入射角で入射すると、すべての光は境界面で全反射す
る。光が臨界角より大きい入射角で入射すると、すべての光は境界面で全反射する。 - 2✕ある媒質から真空中に入射する光の屈折率を絶対屈折率という。真空からある媒質に入射する光の屈折率を絶対屈折率という。
- 3✕自然光を偏光板に通すと、特定の方向に振動面をもつ楕円偏光を取り出せる。自然光を偏光板に通すと、特定の方向に振動面をもつ直線偏光(平面偏光)を取り出せる。
- 4○光が物質に当たったときに四方八方へ進行方向が散らばる現象を散乱という。
- 5○2 つの光は位相が一致すると干渉して強め合う。
正答: 4・5
ガスクロマトグラフィーに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕電子捕獲検出器は、主にC–H 結合を有する有機化合物の検出に用いられる。電子捕獲検出器は、主にハロゲン原子を含むなど電子親和力の高い化合物の検出に用いられる。
- 2✕定量には内標準法が用いられるが、絶対検量線法は用いられない。定量には内標準法が用いられるが、絶対検量線法も用いられる。
- 3○難揮発性物質の誘導体化の1 つにトリメチルシリル化がある。
- 4✕カラム恒温槽の温度をある温度から一定速度で上昇させると、上昇させない場
合と比較して分離時間が長くなる。カラム恒温槽の温度をある温度から一定速度で上昇させると、上昇させない場合と比較して分離時間が短くなる。 - 5○電子イオン化及び化学イオン化はガスクロマトグラフィー/質量分析法のイオ
ン化法に用いられる。
正答: 3・5
以下のアンモニウムイオンのうち、pKa 値が最小なのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
エタノール中、ナトリウムエトキシドによる(S)–2–ブロモペンタンのE2 反
応では、3 つのアルケンA~Cが生成する。以下の記述のうち、正しいのはどれ
か。2つ選べ。なお、Newman 投影式I~IIIは(S)–2–ブロモペンタンの配座異性
体を表している。

- 1✕カルボカチオン中間体を経由する反応である。E1 反応ではカルボカチオン中間体を経由する反応である。
- 2○AとBをあわせた収率は、Cの収率より大きい。
- 3○臭素原子を塩素原子に置換した出発物質を用いると、脱離反応が遅くなる。
- 4✕ナトリウムエトキシドの濃度を変えても、反応速度は変化しない。ナトリウムエトキシドの濃度を変えると、反応速度は変化する。
- 5✕配座異性体I~IIIのうち、IIIからAが生成する。配座異性体I~IIIのうち、IIIからBが生成する。
正答: 2・3
電子移動を示す矢印で記した機構が主となって、実際に進行し、生成物が得ら
れる反応はどれか。1つ選べ。

- 1✕

- 2✕

- 3✕

- 4○

- 5✕

正答: 4
ビタミンB1 欠乏症の予防及び治療に用いられるフルスルチアミンは、ビタミ
ンB1(チアミン)の消化管吸収効率を改善したプロドラッグであり、体内でジス
ルフィド結合が還元された後、閉環してビタミンB1 となる。ビタミンB1 の構造
として、正しいのはどれか。1つ選べ。
H

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
非ステロイド性抗炎症薬A~Eに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ
選べ。


O
D E
- 1✕A以外は不斉中心をもたない。AとEは不斉中心をもつ。
- 2✕Bはフェニル酢酸系の抗炎症薬である。Bはフェナメート(アントラニル酸)系の抗炎症薬である。
- 3○Cには環状スルホンアミド構造がある。
- 4○D以外は酸性官能基をもつ。
- 5✕Eにはインドール骨格がある。Eにはインデン骨格がある。
正答: 3・4
下図に示したように、乳酸脱水素酵素(乳酸デヒドロゲナーゼ)はピルビン酸
からL–乳酸への変換を触媒する。この酵素の活性中心に関する記述のうち、正し
いのはどれか。2つ選べ。

ピルビン酸 L–乳酸




アミノ酸残基168 番
H
O
NADH N
乳酸脱水素酵素の活性中心(模式図)
- 1○109 番のArg はピルビン酸のカルボニル炭素の求電子性を高めている。
- 2✕168 番のアミノ酸残基はアスパラギンである。168 番のアミノ酸残基はアスパラギン酸である。
- 3✕171 番のArg とピルビン酸との主たる相互作用は、分散力によるものである。171 番のArg とピルビン酸との主たる相互作用は、イオン結合(静電相互作用)によるものである。
- 4○195 番のHis はピルビン酸に対してブレンステッド酸としてはたらく。
- 5✕NADH はピルビン酸に対してプロトン供与体としてはたらく。NADH はピルビン酸に対してヒドリド供与体(還元剤)としてはたらく。
正答: 1・4
下図は、ある化合物の1H–NMR スペクトル〔400 MHz、CDCl3、基準物質はテ
トラメチルシラン(TMS)〕を示したものである。この化合物の構造式として正し
いのはどれか。1つ選べ。なお、×印のシグナルはCDCl3 溶媒中に含まれるCHCl3
のプロトンに由来するシグナルであり、エのピークは重水(D2O)を添加するとほ
ぼ消失した。
ア

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
微生物由来の化合物A~Dに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。

OH

H
- 1✕Aは抗菌薬として利用されている。Aは免疫抑制薬として利用されている。
- 2○Bのアグリコンは酢酸–マロン酸経路により生合成される。
- 3○Cはカルシウムイオンと難溶性のキレートを形成する。
- 4✕Dはマクロライド系化合物と呼ばれる。Dはグリコペプチド系化合物と呼ばれる。
- 5✕A~Dは、真菌から単離された化合物である。A~Dは、放線菌から単離された化合物である。
正答: 2・3
28 歳女性。日頃からストレスによる疲労感やイライラを強く感じていて、最近
になって胃痛や嘔吐、食欲不振に悩まされるようになった。今回、一般用医薬品を
希望して来局したため、症状から六君子湯(ハンゲ、チンピ、ニンジン、ビャク
ジュツ又はソウジュツ、ショウキョウ、カンゾウ、タイソウ、ブクリョウから構成
される)を薦めた。
これらの症状に対して六君子湯が有効と考えた主たる根拠として誤っているのは
どれか。1つ選べ。
- 1✕ハンゲには嘔吐を改善するはたらきがある。
- 2✕チンピには胃の調子を改善するはたらきがある。
- 3✕ニンジンには疲労感を改善するはたらきがある。
- 4○ビャクジュツ又はソウジュツにはイライラを改善するはたらきがある。
- 5✕ショウキョウには食欲不振を改善するはたらきがある。
正答: 4
110-111 共通の設問
解糖系では、下の図1 のように、D–グルコースがD–フルクトース1,6–ビ
スリン酸へと変換されたのちに、2 分子のピルビン酸へと分解される。

# 2
D–グルコース D–フルクトース1,6–ビスリン酸
また、図2 のように、D–フルクトース1,6–ビスリン酸は、アルドラーゼによっ
て、代謝物AとBへ変換される。この反応はアルドール反応の逆反応である。

D–フルクトース1,6–ビスリン酸
さらに、図3 のように、代謝物AとBは細胞質中で酵素的に相互変換可能であ
り、代謝物Bはさらに代謝物Cを経て、ピルビン酸まで変換される。

代謝物Aの構造として正しいのはどれか。1つ選べ。
1 2 3

O
4 5

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
解糖系に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
この問題は「解なし」(全員正解扱い)です。
- 1―アルドラーゼにより六炭糖が三炭糖に開裂する反応(図2 )は、加リン酸分解
である。 - 2―D–グルコースから代謝物Aを生じるまでの過程でATP を産生する。
- 3―図3 のうち、代謝物Bから代謝物Cを生じる反応は、基質レベルのリン酸化で
ある。 - 4―図3 で生じたNADH は、シャトル機構により細胞質からミトコンドリアのマ
トリックスに運ばれる。 - 5―D–グルコースからD–フルクトース1,6–ビスリン酸の生成過程は、ATP により
促進され、AMP により抑制される。
正答: 解なし(全員正解扱い)
下図はヒトの眼球断面の模式図である。図のa~eに関する記述のうち、正し
いのはどれか。2つ選べ。

b
a
c
- 1✕aにある筋肉の収縮・弛緩により、焦点を調節する。毛様体(の毛様体筋)の収縮・弛緩により、焦点を調節する。
- 2○bは、眼房水を産生し、眼圧の維持に関与する。
- 3○cは、血管のない透明な組織であり、光が透過する。
- 4✕dには、桿体細胞と錐体細胞の2 種類の視細胞が存在する。網膜には、桿体細胞と錐体細胞の2 種類の視細胞が存在する。
- 5✕eは、黄斑の中心窩である。eは、視神経(視神経乳頭・盲斑)である。
正答: 2・3
骨組織及び骨代謝に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕骨芽細胞は造血幹細胞に由来し、骨基質を分解する。骨芽細胞は間葉系幹細胞に由来し、骨基質を形成する。
- 2✕破骨細胞は、アルカリホスファターゼを分泌する。骨芽細胞は、アルカリホスファターゼを分泌する。
- 3○副甲状腺ホルモンは、血漿中のCa2+ 濃度を上昇させる。
- 4✕カルシトニンは甲状腺ろ胞細胞から分泌され、骨吸収を亢進する。カルシトニンは甲状腺傍ろ胞細胞(C 細胞)から分泌され、骨吸収を抑制する。
- 5○活性型ビタミンD3 は、消化管からのCa2+ 吸収を促進する。
正答: 3・5
ケトン体に関する記述として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕アセチルCoA とマロニルCoA から産生される。アセチルCoAから産生される。
- 2○グルコースに代わるエネルギー源となる。
- 3✕3–ヒドロキシ酪酸、a–ケトグルタル酸及びアセト酢酸の3 つの分子を指す。3–ヒドロキシ酪酸、アセトン及びアセト酢酸の3 つの分子を指す。
- 4○主に肝臓で作られて、血流を介して各組織に運ばれる。
- 5✕細胞に取り込まれて糖新生の原料となる。細胞に取り込まれて酸化分解され、エネルギー源となる。
正答: 2・4
ペニシリン耐性の黄色ブドウ球菌が発現するb–ラクタマーゼを精製し、反応
速度論的解析を行った。b–ラクタマーゼの反応は以下のミカエリス・メンテン式
に従うものとする。
v = Vmax #[S]
Km +[S]
異なる濃度のペニシリンを含む10 mL の反応液中に1 ng のb–ラクタマーゼを加
え、反応生成物の量を測定したところ、ペニシリン濃度([S])と1 分間に生じる
反応生成物の量(v)の関係は図1 のようになった。また、ペニシリン濃度の逆数
(1/[S])と1 分間に生じた反応生成物量の逆数(1/v)をプロットしたところ、
図2 のようになり、回帰直線の式は
1 1
v = 75.0 #[S]+ 15.0
であった。

以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。なお、測定中のペニシリン濃
度の低下は無視できるものとする。
- 1✕b–ラクタマーゼは、酸化還元酵素である。b–ラクタマーゼは、加水分解酵素である。
- 2✕反応液中のb–ラクタマーゼを2 ng にしても、単位時間あたりの反応生成物量
は変わらない。反応液中のb–ラクタマーゼを2 ng にすると、単位時間あたりの反応生成物量は2 倍になる。 - 3○この酵素のVmax の値は0.067 nmol/mL・min(有効数字2 桁)である。
- 4○この反応系に競合阻害薬を加えて実験した場合、見かけ上のKm は5.0 nmol/L
より大きくなる。 - 5✕この反応系に非競合阻害薬を加えて実験した場合、図2 の回帰直線の傾きは小
さくなる。この反応系に非競合阻害薬を加えて実験した場合、図2 の回帰直線の傾きは大きくなる。
正答: 3・4
プリオン病では、プリオンタンパク質(PrP)の感染性を有した異常型が蓄積

図3
1 MANLGCWMLVLFVATWSDLGLCKKRP3KP3GG 30
31 WNTGGSRYP3GQGSP3GGNRYPP3 3QGGGGWGQP33 60
61 HGGGWGQP3HGGGWGQP3HGGGWGQP3HGGGWG 90
91 QGGGTHSQWNKP3SKP3KTNMKHMAGAAAAGA 120
121 VVGGLGGYMLGSAMSRP3IIHFGSDYEDRYY 150
Helix 1
151 RENMHRYP3NQVYYRP3MDEYSNQNNFVHDCV 180
Helix 1 Helix 2
181 NITIKQHTVTTTTKGENFTETDVKMMERVV 210
Helix 2 Helix 3

- 1○図2 に示すPrPSc は、図1 に示すPrPc に比べてb シート構造が多い。
- 2✕b シート構造の安定性は、並行するペプチド鎖間で形成されるジスルフィド
(S–S)結合によっている。b シート構造の安定性は、並行するペプチド鎖間で形成される水素結合によっている。 - 3○図3 に示すPrP に点在するプロリンは、その環状構造により二次構造の形成と
その規則性に影響を与えている。 - 4✕図3 に示すPrP に多く存在するグリシンは、特定の二次構造からループ構造へ
の変化を妨げる要因となっている。図3 に示すPrP に多く存在するグリシンは、ループ構造を形成しやすく、二次構造の規則性を乱す要因となっている。 - 5✕PrPc においてGPI アンカーが結合するアミノ酸残基は、図3 で1 番目のメチ
オニンである。PrPc においてGPI アンカーが結合するアミノ酸残基は、図3 でC 末端側の残基である。
正答: 1・3
抗体とそのクラススイッチに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ
選べ。
- 1✕クラススイッチは、抗体可変部の遺伝子再編成の後にB 細胞で生じる。
- 2✕最初に産生される抗体のクラスは、IgM である。
- 3✕クラススイッチにより変化する領域は、重鎖(H 鎖)に存在する。
- 4○すべての抗体のクラススイッチは、転写産物であるRNA の選択的スプライシ
ングの違いで生じる。 - 5✕クラススイッチは、T 細胞との細胞間相互作用やサイトカインにより制御され
る。
正答: 4
炎症に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕発赤は、炎症の兆候の一つで、赤血球が血管外に浸潤する現象である。発赤は、炎症の兆候の一つで、血管拡張・血流量増加によって局所が赤くなる現象である。
- 2✕補体成分のC3b とC5b は、肥満細胞からヒスタミンを遊離させるアナフィラ
トキシンである。補体成分のC3a とC5a は、肥満細胞からヒスタミンを遊離させるアナフィラトキシンである。 - 3○P–セレクチンは、血管内皮細胞の表面に発現し、白血球の炎症部位への動員に
関わる。 - 4✕Toll 様受容体は、主に炎症後期に線維芽細胞の活性化に関わり組織修復を促
す。Toll 様受容体は、病原体のパターン認識を介して炎症の誘導(初期段階)に関わる。 - 5○炎症時には、肝臓でのC 反応性タンパク質の産生が亢進する。
正答: 3・5
2 種類の染色法を用いて細菌Aについて調べた。染色法1 (グラム染色)では
明瞭な染色像が観察されなかったため、染色法2 (抗酸染色)での染色を行ったと
ころ、染色法2 では陽性であった。染色法1 、2 の染色操作を図に示した。

細菌Aとこれらの染色法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○細菌Aは、ペプチドグリカン層に加えて染色法1 での染色に抵抗性の細胞壁成
分を持っている。 - 2✕ペプチドグリカン層が厚い細菌では、クリスタルバイオレットとルゴール液で
つくられた色素がエタノールで除去される。ペプチドグリカン層が厚い細菌では、クリスタルバイオレットとルゴール液でつくられた色素がエタノールで除去されず、青紫色に染色される。 - 3✕高級脂肪酸やワックスに富む細胞壁成分を持つ細菌は、染色法2 で染色されな
い。高級脂肪酸やワックスに富む細胞壁成分を持つ細菌は、染色法2 で染色される。 - 4✕細菌Aの細胞壁は、融点の低い脂質に富んでおり、加温すると石炭酸フクシン
の透過性が増す。細菌Aの細胞壁は、融点の高い脂質に富んでおり、加温すると石炭酸フクシンの透過性が増す。 - 5○染色法1 の陽性細菌は青紫色、染色法2 の陽性細菌は赤色に染まる。
正答: 1・5
120-122 共通の設問
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染と薬害エイズに関する以下の問いに答
えよ。
血友病の治療のために投与された非加熱血液製剤によりHIV 感染が生じた事例
に関連する生物学的知識として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○遺伝性血友病はX 連鎖潜性(劣性)遺伝により生じるため、男性に発症しや
すい。 - 2✕血漿中のHIV は加熱処理しなくても、孔径0.22 nm のメンブレンろ過により
除去できる。血漿中のHIV はメンブレンろ過では除去できず、加熱処理が必要である。 - 3✕血液製剤に混入したHIV は、治療を受ける患者のCD8 陽性T リンパ球に感染
する。血液製剤に混入したHIV は、治療を受ける患者のCD4 陽性T リンパ球に感染する。 - 4○HIV はレトロウイルスであり、プロウイルス化により感染宿主細胞内で長期間
潜伏できる。 - 5✕HIV 感染による症状として、花びらのように分かれた核を持つ特徴的な腫瘍化
T 細胞がみられるようになる。花びらのように分かれた核を持つ特徴的な腫瘍化T 細胞がみられるのはHTLV–1 感染(成人T 細胞白血病)である。
正答: 1・4
196-197 共通の設問
学校薬剤師が授業中の教室の環境に係る検査を実施するため、中学校を訪
れた。この学校には冷暖房設備と機械換気設備が設置されている。学校薬剤師は、
検知管を接続した測定機器を用いて、2 限目の授業が終了する直前に養護教諭立会
いのもと、教室内で二酸化炭素濃度を測定した。
(測定結果)
二酸化炭素濃度:1,600 ppm
学校環境衛生基準:二酸化炭素濃度は1,500 ppm 以下であることが望ましい。
二酸化炭素の検出法とその原理に関連する記述のうち、正しいのはどれか。2つ
選べ。
- 1✕検知管法は、二酸化炭素が酸性溶液に吸収される性質を利用している。検知管法は、二酸化炭素による検知剤中のpH 指示薬の変色を利用している。
- 2○検知管法では、検知管に充てんした検知剤中のpH 指示薬の色の変化によって
二酸化炭素を検出する。 - 3○二酸化炭素は、赤外吸収スペクトル測定法でも検出できる。
- 4✕二酸化炭素が対称伸縮振動をする場合、双極子モーメントは変化する。二酸化炭素が対称伸縮振動をする場合、双極子モーメントは変化しない(赤外不活性)。
- 5✕二酸化炭素は、水素炎イオン化検出器を用いたガスクロマトグラフィーでも検
出できる。水素炎イオン化検出器を用いたガスクロマトグラフィーでは二酸化炭素を検出できない。
正答: 2・3
198-199 共通の設問
65 歳女性。身長155 cm。パート勤務。糖尿病性腎症が進行し、1 年前か
ら血液透析が導入された。透析後目標体重(ドライウエイト)43 kg、透析間体重
増加量平均2.0 kg。女性は、週3 回透析を受けていたが、透析後に立ちくらみ、
ふらつき、倦怠感、脱力感などの血圧低下症状がみられるようになり、最近は透析
の翌日まで症状が続くようになった。そのため、透析チームは栄養状態の確認、ド
ライウエイトの再設定及び透析効率を検討することにした。
透析効率の指標に、標準化透析量(Kt/V)がある。Kt/V は透析前BUN の濃度
[BUNpre]と透析後BUN の濃度[BUNpost]の値を用いて次式で計算される。
Kt/V = -ln[BUNpost]
[BUNpre]
この患者では、[BUNpre]= 80 mg/dL、[BUNpost]= 10 mg/dL であった。この
ときのKt/V の値として正しいのはどれか。1つ選べ。
ただし、ln 2 = 0.69 とし、K は透析により単位時間あたりに除去された尿素量
に対応する血液の容量、t は透析時間、V は透析された血液の総容量を表すものと
する。
- 1✕-2.07
- 2✕-1.38
- 3✕-0.69
- 4✕1.38
- 5○2.07
正答: 5
200-201 共通の設問
52 歳男性。会社員。2 年前にソフトコンタクトレンズの定期検診で眼圧を
測定したところ、平均ベースライン眼圧は右眼16 mmHg、左眼18 mmHg であっ
たが、両眼で視野狭窄及び欠損があったため、正常眼圧緑内障と診断された。処方
1 による治療が開始されたが、その後、進行したため3 ケ月前から処方2 が追加さ
れた。
(処方1 )
ラタノプロスト点眼液0.005%(2.5 mL/本) 1 本
1 回1 滴 1 日1 回 夕 両眼点眼
〔添加物〕 ベンザルコニウム塩化物、無水リン酸一水素ナトリウム、リン酸二
水素ナトリウム一水和物、等張化剤を含有する。
(処方2 )
チモロール点眼液0.5%(持続性)(2.5 mL/本)1 本
1 回1 滴 1 日1 回 夕 両眼点眼
〔添加物〕 メチルセルロース、マクロゴール4000、クエン酸ナトリウム水和
物、ベンザルコニウム塩化物、pH 調節剤を含有する。
男性が来局した際、薬剤師が点眼液の使用状況を確認したところ、数週間前から
処方2 の使用が2 ~3 日おきであることがわかった。男性は、処方2 の使用直後に
不快なべたつきを感じることと、処方1 と2 の使用の間に待つ時間が長すぎるので
処方2 の使用を忘れてしまうことを理由として挙げた。
男性が感じた不快なべたつきの原因の1 つに点眼液のゲル化が考えられる。処方
2 の点眼液が点眼前はゾル状態、点眼後はゲル状態になるのに主に関わる物質はど
れか。1つ選べ。
- 1○メチルセルロース
- 2✕マクロゴール4000
- 3✕クエン酸ナトリウム水和物
- 4✕ベンザルコニウム塩化物
- 5✕チモロール
正答: 1
202-203 共通の設問
52 歳男性。身長168 cm、体重81 kg。3 年前に2 型糖尿病と診断され、食
事療法と運動療法に加え、内服薬での治療を行ってきた。しかし、仕事の都合で食
事が不規則になり、低血糖症状を経験したため、内服薬を自己判断で中止してい
た。今回、血糖コントロール不良のため、インスリン導入目的で入院となり、以下
が処方された。また、この患者は、定期的に血糖自己測定を行う予定である。
(処方)

(遺伝子組換え)10.8 mg が配合された無色澄明の注射液

血糖値の簡易測定の一つにグルコース酸化酵素を用いる方法がある。この方法で
は、酵素反応により生じた過酸化水素が電極で酸化されて電流が発生するので、こ
の電流を測定する。その反応は以下のとおりである。
グルコース酸化酵素

患者の血糖値が90.0 mg/dL であったとき、測定した血液1 nL 中で生じた電気
量に最も近い値はどれか。1つ選べ。
ただし、グルコースの分子量を180、電子1 mol の電気量を9.65 # 104 クーロン
とする。また、血糖値はグルコース濃度を表し、反応により生成する電子はグル
コース由来とする。
- 1✕4.83 # 10-4 クーロン
- 2○9.65 # 10-4 クーロン
- 3✕1.93 # 10-3 クーロン
- 4✕4.83 # 10-3 クーロン
- 5✕9.65 # 10-3 クーロン
正答: 2
204-205 共通の設問
72 歳女性。近医で2 年前に高血圧症及びうつ病と診断され、薬物治療が開
始された。1 年前から動作緩慢となり、右上肢と左下肢に振戦を自覚するように
なった。最近、振戦が強くなったため総合病院を受診したところ、パーキンソン病

イオフルパン(123I)注射液によるドパミントランスポーターシンチグラフィー
はSPECT の1 つである。この診断法に関連する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1○123I から放出されるc 線を検出する。
- 2○SPECT は、放射型のCT の一種である。
- 3✕放出される2 本の消滅放射線を同時計測する。放出される2 本の消滅放射線を同時計測するのはPETである。
- 4✕イオフルパン(123I)注射液は、病院内のサイクロトロンで製造する必要がある。イオフルパン(123I)注射液は、製造販売業者から供給されるため病院内での製造は不要である。
- 5✕ドパミントランスポーターに結合しなかった遊離の123I を測定する。ドパミントランスポーターに結合した123I から放出される放射線を測定する。
正答: 1・2
206-207 共通の設問
64 歳男性。身長168 cm、体重62 kg。血圧135/80 mmHg。飲酒習慣あ
り。パーキンソン病及び高血圧症と診断され、処方1 及び処方2 の薬剤を服用中で
ある。最近、パーキンソン病が進行し、wearing–off 現象を頻回に起こすように
なったため、処方3 が追加となり、患者家族が薬局に処方箋を持参した。
(処方1 )

ドパミンは、FAD(フラビンアデニンジヌクレオチド)を補酵素としてモノア
ミン酸化酵素B(MAOB)により代謝される。この代謝反応は、以下の図に示す機
構で進行すると考えられている。セレギリンはこの補酵素と共有結合を形成するこ
とでMAOB を不可逆的に阻害する。反応1の過程でドパミンの水素アは、セレギ
リンにおいては水素イに相当する。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。ただし、図中のFAD の化学構造はRとして一部省略している。



H3C N NH H3C N NH H3C N+ NH
水素ア
- 1✕反応1において、FAD は還元剤として働く。反応1において、FAD は酸化剤として働く。
- 2✕反応2は、置換反応である。反応2は、置換反応ではなく、水素(プロトン)移動を含む酸化反応である。
- 3○反応3において、カテコール骨格をもつイミンが生成する。
- 4✕反応4で生成する「代謝物」は、カテコール骨格をもつ第一級アミンである。反応4で生成する「代謝物」は、カテコール骨格をもつアルデヒド(3,4–ジヒドロキシフェニルアセトアルデヒド)である。
- 5○セレギリンは炭素ウで補酵素と共有結合を形成する。
正答: 3・5
208-209 共通の設問
55 歳女性(閉経後)。身長160 cm、体重52 kg。血圧135/70 mmHg。高
血圧症にて、処方1 の薬剤を服用している。
(処方1 )

後日、同患者が再び来局し、不安やイライラが強いことから漢方薬を紹介してほ
しいと依頼された。この患者に加味逍遙散(注)を紹介したが、この漢方薬を長期服
用する場合、留意すべき副作用として腸間膜静脈硬化症が報告されている。
(注) サイコ、シャクヤク、トウキ、ソウジュツ、ブクリョウ、サンシシ、ボタン
ピ、カンゾウ、ショウキョウ、ハッカから構成される処方
この副作用の原因と考えられる生薬として正しいのはどれか。1つ選べ。なお、
写真左下のスケールバーは1 cm である。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
210-211 共通の設問
43 歳男性。身長170 cm、体重75 kg。双極性障害で処方1 の薬剤を服用し
ていた。抑うつ症状が再燃してきたため、今回、処方2 が追加された処方箋と以下
の検査値が記載された情報用紙を持って患者が来局した。
(処方1 )

バルプロ酸やラモトリギンは、どちらもグルクロン酸転移酵素で代謝される。ラ
モトリギンのグルクロン酸抱合体の構造として正しいのはどれか。1つ選べ。

HN O

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
212-213 共通の設問
57 歳男性。身長175 cm、体重63 kg。患者は大腸がんの治療で、3 ケ月前
より病院でFOLFIRI 療法(イリノテカン注、レボホリナート注、フルオロウラシ
ル静脈注射、フルオロウラシル持続注射)を施行していた。持続注射が辛いとの患
者の訴えがあり、XELOX 療法(カペシタビン・オキサリプラチン療法)に変更さ
れ、今回、患者が処方1 及び処方2 の処方箋を持って、来局した。その際、患者か
ら、「最近手のひらが赤くなって痛くなってきた」、「点滴をした日は手にしびれも
現れる」、「副作用がとても心配である」との訴えがあった。
(処方1 )

カペシタビンは、段階的にフルオロウラシルに代謝されるプロドラッグである。
体内におけるカペシタビンの代謝を示した下図に関する記述のうち、正しいのはど
れか。2つ選べ。

- 1○カペシタビンの点線で囲った構造は、分子の疎水性を高める。
- 2○Aは二酸化炭素(CO2)である。
- 3✕Bの糖部はD–リボースである。B の糖部は2–デオキシ–D–リボースである。
- 4✕

- 5✕

正答: 1・2
214-215 共通の設問
65 歳女性。腰背部痛のため近隣の整形外科クリニックを受診したところ、
骨粗しょう症と診断され、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
(処方1 )

処方されたエルデカルシトール(C30H50O5)に関する記述として誤っているのは
どれか。1つ選べ。
H

C環
エルデカルシトール
- 1✕共役トリエン構造をもち、遮光保存が必要である。
- 2✕ステロイド骨格を構成する環状構造の一部が開裂した構造をもつ。
- 3✕C環とD環の結合は、trans 配置である。
- 4○本品は炭素数30 に対しヒドロキシ基を4 つ含み、水に溶けやすい。
- 5✕標的受容体と結合する際、ヒドロキシ基は水素結合の形成に関与する。
正答: 4
216-217 共通の設問
54 歳女性。数ケ月前より、咽頭痛及び頸部リンパ節腫脹を認めた。精査の
結果、悪性リンパ腫(びまん性大細胞型B 細胞リンパ腫)と診断され、初回治療
としてR–CHOP 療法を開始するために入院となった。
化学療法施行前にB 型肝炎ウイルスのスクリーニング検査を実施したところ、
次の検査結果であったため、以下の処方が開始となった。
(検査結果)
HBs 抗原(-)、HBc 抗体(+)、HBs 抗体(+)、
HBV–DNA 量25 IU/mL(基準値20 IU/mL)
(処方)
エンテカビル錠0.5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
1 日1 回 就寝前 7 日分
この患者のB 型肝炎ウイルス関連検査結果に関する記述のうち、正しいのはど
れか。2つ選べ。
- 1○HBs 抗原は、エンベロープに含まれる抗原であり感染の指標となる。
- 2✕HBc 抗体(+)、HBs 抗体(+)という検査結果は、この患者が過去に組換え
体HBs 抗原タンパク質を成分とするB 型肝炎ワクチンを接種したためである。HBc 抗体(+)は過去の自然感染を示し、ワクチン接種ではHBs 抗体のみが陽性となる。 - 3○この患者のHBs 抗体を6 ケ月後に再測定して陽性であっても、B 型肝炎ウイ
ルスキャリアとはいえない。 - 4✕HBs 抗原(-)、HBc 抗体(+)という検査結果から、この患者は急性肝炎と
判断される。HBs 抗原(-)、HBc 抗体(+)という検査結果は、過去の感染(既往感染)を示す。 - 5✕HBV–DNA の検査では、宿主細胞の染色体内に挿入されたウイルスDNA のみ
が定量される。HBV–DNA の検査では、血清中のウイルスDNA が定量される。
正答: 1・3
218-219 共通の設問
76 歳女性。夫と息子との3 人暮らし。高血圧症、てんかん、統合失調症及
び不眠症の治療を行っている。処方1 ~3 は、以下の時系列記録の1 年前から継続
している。
(処方1 )

この副作用と同じ症状が現れる可能性が最も高いのはどれか。1つ選べ。
- 1✕大脳皮質運動野の障害
- 2✕大脳辺縁系の障害
- 3○大脳基底核の障害
- 4✕視床下部の障害
- 5✕皮質脊髄路の障害
正答: 3
220-221 共通の設問
89 歳女性。体重40 kg。高血圧症及び慢性心不全に対して処方1 で薬物治
療を行っている。独居で入院拒否があるため、医師と薬剤師、看護師が訪問してい
る。最近、下腿浮腫が出現し、労作時の息苦しさや疲労感が強くなってきたため、
血液検査を実施したところ、脳性ナトリウム利尿ペプチド前駆体N 端フラグメン
ト(NT–proBNP)値が3 ケ月前の450 pg/mL から下記の検査値になっていた。
(処方1 )

下図は、脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)の生成と代謝の過程を示してい
る。BNP は、mRNA からBNP 前駆体タンパク質として翻訳された後、切断され
て血中に分泌される。サクビトリルが阻害する酵素ネプリライシンの作用部位は、
切断1 ~3 のいずれかである。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。



BNP 前駆体タンパク質
ペプチドA
- 1○BNP とNT–proBNP は、主に心室から分泌される。
- 2✕NT–proBNP は、図のペプチドAである。NT–proBNP は、図のペプチドBである。
- 3✕BNP は、NT–proBNP よりも血液中での安定性が高い。BNP は、NT–proBNP よりも血液中での安定性が低い(半減期が短い)。
- 4○ネプリライシンの作用部位は、切断3 である。
- 5✕NT–proBNP は、BNP と同様に腎臓に作用してNa+ の尿中への排出を促進する。NT–proBNP は、生理活性をもたない(腎臓への作用はない)。
正答: 1・4
222-223 共通の設問
65 歳女性。高血圧症、骨粗しょう症、慢性便秘症及び脂質異常症の治療で
かかりつけ薬局を利用し、処方1 及び処方2 の薬剤を2 年間服用している。さら
に、脂質異常症については食事療法の効果が不十分で、処方3 を2 ケ月前に開始し
た。
(処方1 )

この患者の筋肉の状態を知るために血液検査をする場合、注目すべき生体成分は
どれか。2つ選べ。
- 1○クレアチンキナーゼ
- 2✕ビリルビン
- 3○乳酸デヒドロゲナーゼ
- 4✕ヘモグロビン
- 5✕尿酸
正答: 1・3
224-225 共通の設問
3 歳5 ケ月女児。台所で沸かしていたやかんのお湯をかぶり、体表の熱傷
(II度)で救急搬送された。入院14 日目に39 °Cの発熱を認め、熱傷創部からセ

投与し、症状が改善したため終了した。
抗菌薬終了7 日後に、再び38 °Cの発熱及び熱傷創部に膿を認めた。膿を検査し

血液検査の結果は、以下のとおりである。
(薬剤感受性試験の結果)


る。 A はどれか。1つ選べ。
「好気条件で増殖する。グラム陰性菌である。鞭毛を有する。芽胞は形成しな
い。色素ピオシアニンを産生する。バイオフィルムを形成する。」
- 1✕リステリア菌
- 2○緑膿菌
- 3✕淋菌
- 4✕黄色ブドウ球菌
- 5✕破傷風菌
正答: 2