第108回 — 薬理
演習モードで解くタキフィラキシーに関する記述として、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕短時間の反復投与による薬物に対する反応性の増強
- 2○短時間の反復投与による薬物に対する反応性の減弱
- 3✕長期間の反復投与による薬物に対する反応性の増強
- 4✕長期間の反復投与による薬物に対する依存性の獲得
- 5✕長期薬物投与後の休薬による薬物に対する反応性の増強
正答: 2
麻酔下のラットに低用量のアセチルコリン(5 ng/kg)を静脈内投与すると、
急速に血圧が下降したが、アトロピン(1 mg/kg)を静脈内投与後に高用量のア
セチルコリン(500 ng/kg)を静脈内投与すると、血圧が上昇した。アトロピン投
与後の高用量のアセチルコリンによる血圧上昇に関係するのはどれか。1つ選べ。
- 1✕アセチルコリンM1 受容体
- 2✕アセチルコリンM2 受容体
- 3✕アセチルコリンM3 受容体
- 4○アセチルコリンNN 受容体
- 5✕アセチルコリンNM 受容体
正答: 4
抗うつ薬デュロキセチンの作用機序はどれか。1つ選べ。
- 1✕セロトニン5–HT1A 受容体遮断
- 2✕セロトニン5–HT2A 受容体遮断
- 3✕アドレナリンa2 受容体遮断
- 4✕セロトニン及びグルタミン酸の再取り込み阻害
- 5○セロトニン及びノルアドレナリンの再取り込み阻害
正答: 5
シクロオキシゲナーゼを不可逆的に阻害する抗炎症薬はどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
スプラタストの抗アレルギー作用の機序はどれか。1つ選べ。
- 1✕ヒスタミンH1 受容体遮断
- 2○Th2 サイトカイン産生抑制
- 3✕トロンボキサン合成酵素阻害
- 4✕5–リポキシゲナーゼ阻害
- 5✕プロスタノイドTP 受容体遮断
正答: 2
心室筋の活動電位持続時間を延長させる可能性が最も高い抗不整脈薬はどれ
か。1つ選べ。
- 1○ジソピラミド
- 2✕リドカイン
- 3✕メキシレチン
- 4✕ピルシカイニド
- 5✕プロパフェノン
正答: 1
心房性ナトリウム利尿ペプチド受容体を刺激する心不全治療薬はどれか。1つ
選べ。
- 1✕コルホルシンダロパート
- 2✕ピモベンダン
- 3○カルペリチド
- 4✕ミルリノン
- 5✕イバブラジン
正答: 3
血小板のADP P2Y12 受容体の遮断により、血小板凝集抑制作用を示すのはどれ
か。1つ選べ。
- 1✕シロスタゾール
- 2✕サルポグレラート
- 3○チカグレロル
- 4✕オザグレル
- 5✕ベラプロスト
正答: 3
前立腺肥大に伴う排尿障害を改善するタダラフィルの作用機序はどれか。1つ
選べ。
- 1○ホスホジエステラーゼV 阻害
- 2✕アドレナリンa1 受容体遮断
- 3✕アドレナリンb3 受容体刺激
- 4✕アセチルコリンM3 受容体刺激
- 5✕コリンエステラーゼ阻害
正答: 1
H+,K+–ATPase を不可逆的に阻害し、胃酸分泌を抑制するのはどれか。1つ選
べ。
- 1○エソメプラゾール
- 2✕ファモチジン
- 3✕ピレンゼピン
- 4✕ミソプロストール
- 5✕テプレノン
正答: 1
ロペラミドの止瀉作用に関わる作用点はどれか。1つ選べ。
- 1✕ドパミンD2 受容体
- 2○オピオイドn 受容体
- 3✕アセチルコリンM1 受容体
- 4✕セロトニン5–HT3 受容体
- 5✕ヒスタミンH2 受容体
正答: 2
キサンチンオキシダーゼを阻害することで、尿酸の生合成を低下させるのはど
れか。1つ選べ。
- 1✕ブコローム
- 2✕ベンズブロマロン
- 3✕ドチヌラド
- 4○トピロキソスタット
- 5✕ラスブリカーゼ
正答: 4
LDL 受容体に対するプロタンパク質転換酵素サブチリシン/ ケキシン9 型
(PCSK9)の結合を阻害する脂質異常症治療薬はどれか。1つ選べ。
- 1✕コレスチミド
- 2✕エゼチミブ
- 3✕ロミタピド
- 4○エボロクマブ
- 5✕ロスバスタチン
正答: 4
デガレリクスの抗前立腺がん作用の機序はどれか。1つ選べ。
- 1✕アンドロゲン受容体遮断
- 2✕エストロゲン受容体刺激
- 3○GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)受容体遮断
- 4✕アロマターゼ阻害
- 5✕5 a–還元酵素阻害
正答: 3
緑内障治療薬ブリモニジンの作用機序はどれか。1つ選べ。
- 1✕プロスタノイドEP2 受容体刺激
- 2✕プロスタノイドFP 受容体刺激
- 3○アドレナリンa2 受容体刺激
- 4✕アセチルコリンM3 受容体刺激
- 5✕Rho キナーゼ阻害
正答: 3
完全アゴニストの濃度–反応曲線(曲線A)に関連する記述として、正しいの
はどれか。2つ選べ。
ただし、各薬物は同一の受容体にのみ作用し、また、余剰受容体は存在しないも
のとする。
- 1✕部分アゴニストは、完全アゴニストによる最大反応には影響せず、曲線Aを低
濃度側に平行移動させる。部分アゴニストは、完全アゴニストによる最大反応を抑制し、曲線Aを高濃度側に移動させる。 - 2○競合的アンタゴニストは、受容体に可逆的に結合し、曲線Aを高濃度側に平行
移動させる。 - 3✕非競合的アンタゴニストは、完全アゴニストによる最大反応には影響せず、曲
線Aを高濃度側に平行移動させる。非競合的アンタゴニストは、完全アゴニストによる最大反応を低下させる。 - 4✕逆アゴニストは、曲線Aを低濃度側に平行移動させる。逆アゴニストは、受容体の固有(恒常的)活性を低下させる(負の内活性)。
- 5○完全アゴニストに化学修飾を加え、内活性は変えずに受容体に対する親和性だ
けを上げると、その濃度–反応曲線は、曲線Aより低濃度側に位置する。
正答: 2・5
自律神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1○シロドシンは、アドレナリンa1A 受容体を遮断して、前立腺部の平滑筋収縮を
抑制する。 - 2✕エチレフリンは、アドレナリンb1 受容体を遮断して、心拍出量を減少させる。エチレフリンは、アドレナリンα1 受容体を刺激して、血管を収縮させる。
- 3○リトドリンは、アドレナリンb2 受容体を刺激して、子宮平滑筋を弛緩させる。
- 4✕グリコピロニウムは、アセチルコリンM3 受容体を刺激して、気管支平滑筋を
弛緩させる。グリコピロニウムは、アセチルコリンM3 受容体を遮断して、気管支平滑筋を弛緩させる。 - 5✕セビメリンは、アセチルコリンM3 受容体を遮断して、唾液分泌を高める。セビメリンは、アセチルコリンM3 受容体を刺激して、唾液分泌を高める。
正答: 1・3
統合失調症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○ハロペリドールは、中脳辺縁系におけるドパミンD2 受容体を遮断すること
で、統合失調症の陽性症状を改善する。 - 2✕アリピプラゾールは、黒質線条体ドパミン神経系を抑制することで、統合失調
症の陰性症状を改善する。アリピプラゾールは、ドパミンD2 受容体の部分作動薬(パーシャルアゴニスト)である。 - 3✕オランザピンは、セロトニン5–HT2A 受容体を刺激することで、体重増加を起
こす。オランザピンは、セロトニン5–HT2A 受容体を遮断することで、体重増加を起こす。 - 4✕ペロスピロンは、セロトニン5–HT1A 受容体を遮断することで、抗不安作用を
示す。ペロスピロンは、セロトニン5–HT1A 受容体を刺激することで、抗不安作用を示す。 - 5○クロルプロマジンは、ヒスタミンH1 受容体及びアドレナリンa1 受容体を遮断
することで、鎮静作用を示す。
正答: 1・5
抗てんかん薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕ガバペンチンは、c–アミノ酪酸GABAA 受容体に結合して、GABA 作動性神経
伝達を増強する。ガバペンチンは、電位依存性Ca2+ チャネルのα2δサブユニットに結合して、興奮性神経伝達を抑制する。 - 2✕ラモトリギンは、K+ チャネルを遮断することで、神経細胞膜を脱分極させ
て、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑制する。ラモトリギンは、Na+ チャネルを遮断することで、神経細胞膜の脱分極を抑制し、グルタミン酸などの興奮性神経伝達物質の遊離を抑制する。 - 3○ペランパネルは、シナプス後膜に存在するグルタミン酸AMPA 受容体を遮断
して、グルタミン酸による神経細胞の過剰興奮を抑制する。 - 4✕カルバマセピンは、電位依存性T 型Ca2+ チャネルを遮断して、神経細胞にお
ける活動電位の発生を抑制する。カルバマセピンは、電位依存性Na+ チャネルを遮断して、神経細胞における活動電位の発生を抑制する。 - 5○レベチラセタムは、シナプス小胞タンパク質2A(SV2A)に結合して、神経伝
達物質の遊離を抑制する。
正答: 3・5
中枢神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1○メチルフェニデートは、ノルアドレナリンやドパミンの再取り込みを阻害する
ことで、覚醒作用を示す。 - 2✕カフェインは、キサンチンオキシダーゼを阻害することで、中枢興奮作用を示
す。カフェインは、アデノシン受容体を遮断することで、中枢興奮作用を示す。 - 3✕フルマゼニルは、c–アミノ酪酸GABAA 受容体のGABA 結合部位を遮断する
ことで、呼吸を促進する。フルマゼニルは、γ–アミノ酪酸GABAA 受容体のベンゾジアゼピン結合部位を遮断する。 - 4✕グアンファシンは、アドレナリンa2 受容体を遮断することで、攻撃性を抑制
する。グアンファシンは、アドレナリンα2 受容体を刺激することで、攻撃性を抑制する。 - 5○アトモキセチンは、ノルアドレナリンの再取り込みを阻害することで、注意欠
如を改善する。
正答: 1・5
抗リウマチ薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕インフリキシマブは、抗ヒトTNF–a 受容体モノクローナル抗体で、TNF–a
の作用を抑制する。インフリキシマブは、抗TNF–αモノクローナル抗体で、TNF–α の作用を抑制する。 - 2○アバタセプトは、抗原提示細胞表面のCD80/CD86 に結合して、CD28 を介し
た共刺激シグナルを抑制する。 - 3○トファシチニブは、ヤヌスキナーゼ(JAK)を阻害して、IL–2 受容体の活性
化を介した作用を抑制する。 - 4✕トシリズマブは、抗ヒトIL–1 b モノクローナル抗体で、IL–1 b の作用を抑制
する。トシリズマブは、抗IL–6 受容体モノクローナル抗体で、IL–6の作用を抑制する。 - 5✕エタネルセプトは、IL–6 受容体の細胞外ドメインとヒトIgG のFc 鎖との融合
タンパク質で、IL–6 の作用を抑制する。エタネルセプトは、TNF 受容体の細胞外ドメインとヒトIgG のFc 鎖との融合タンパク質で、TNF–αの作用を抑制する。
正答: 2・3
157-158 共通の設問
50 歳男性。身長170 cm、体重81 kg(BMI 28)。特に自覚症状は無く服薬
歴もなかったが、健康診断で血圧が高いことを指摘された。家庭での血圧自己測定
においても、連日140/90 mmHg 台と高く推移していたため受診した。診察室での
血圧は146/92 mmHg、心拍68 拍/分(整)で、その他特記すべき異常所見は認め
られなかった。その後の複数回の受診時の血圧も同様に高く、I度高血圧と診断さ
れた。飲酒は毎日缶ビール(350 mL)1 本程度で、喫煙歴はない。しばらく生活
習慣の改善を試みたが、診察室・家庭血圧ともに降圧はほとんど認められなかった
ため、薬物療法を開始することになった。
高血圧症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○アリスキレンは、レニンを阻害することで、アンジオテンシンIの産生を抑制
する。 - 2✕アテノロールは、アドレナリンb1 受容体遮断により心拍出量を減少させると
ともに、アドレナリンa1 受容体遮断により血管収縮を抑制する。アテノロールは、アドレナリンβ1 受容体遮断により心拍出量を減少させる(α1 受容体遮断作用はない)。 - 3○シルニジピンは、電位依存性N 型Ca2+ チャネルを遮断することで、交感神経
終末からのノルアドレナリン放出を抑制する。 - 4✕リシノプリルは、キニナーゼIIを阻害することで、ブラジキニンの生成を抑制
する。リシノプリルは、キニナーゼIIを阻害することで、ブラジキニンの分解を抑制する。 - 5✕クロニジンは、延髄の血管運動中枢のアドレナリンa2 受容体を遮断すること
で、交感神経活動を抑制する。クロニジンは、延髄の血管運動中枢のアドレナリンα2 受容体を刺激することで、交感神経活動を抑制する。
正答: 1・3
159-160 共通の設問
65 歳女性。5 年前より高血圧症を指摘されていたが、自覚症状がなく放置
していた。数日前より頻回に動悸と気分不良を自覚するようになり、循環器内科を
受診した。血圧124/86 mmHg、心拍96 拍/分(不整)であった。心電図などの諸
検査の結果、心房細動と診断され、抗凝固薬が投与されることになった。
抗凝固薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕ナファモスタットは、アンチトロンビンと複合体を形成して、第Xa 因子を阻
害する。ナファモスタットは、トロンビンや第Xa 因子等のセリンプロテアーゼを直接阻害する(アンチトロンビン非依存)。 - 2✕ダナパロイドは、アンチトロンビン非依存的に第Xa 因子を直接阻害する。ダナパロイドは、アンチトロンビン依存的に第Xa 因子を阻害する。
- 3✕リバーロキサバンは、トロンビンに結合してプロテインC を活性化すること
で、トロンビンを直接阻害する。リバーロキサバンは、第Xa 因子を直接阻害する。 - 4○ワルファリンは、ビタミンK エポキシド還元酵素を阻害することで、ビタミ
ンK 依存性凝固因子の生成を阻害する。 - 5○ダビガトランエテキシラートは、体内で活性代謝物となり、トロンビンを直接
阻害する。
正答: 4・5
利尿薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕トリアムテレンは、遠位尿細管と集合管のNa+ チャネルを遮断してNa+ の再
吸収を抑制することで、管腔へのK+ の排出を増加させる。トリアムテレンは、遠位尿細管と集合管のNa+ チャネルを遮断してNa+ の再吸収を抑制することで、管腔へのK+ の排出を抑制する(K+ 保持性利尿薬)。 - 2○トルバプタンは、集合管のバソプレシンV2 受容体を遮断することで、水の排
泄を増加させる。 - 3✕インダパミドは、ヘンレ係蹄上行脚のNa+–K+–2Cl- 共輸送体を阻害すること
で、Na+ の再吸収を抑制する。インダパミドは、遠位尿細管のNa+–Cl- 共輸送体を阻害することで、Na+ の再吸収を抑制する。 - 4○エプレレノンは、遠位尿細管と集合管のミネラルコルチコイド受容体(アルド
ステロン受容体)を遮断することで、Na+ の再吸収とK+ の排泄を抑制する。 - 5✕アゾセミドは、遠位尿細管のNa+–Cl- 共輸送体を阻害することで、水の再吸
収を抑制する。アゾセミドは、ヘンレ係蹄上行脚のNa+–K+–2Cl- 共輸送体を阻害することで、Na+ の再吸収を抑制する。
正答: 2・4
制吐薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕メトクロプラミドは、化学受容器引き金帯(CTZ)のオピオイドn 受容体を遮
断する。メトクロプラミドは、化学受容器引き金帯(CTZ)のドパミンD2 受容体を遮断する。 - 2○パロノセトロンは、消化管の求心性迷走神経終末やCTZ のセロトニン5–HT3
受容体を遮断する。 - 3✕オキセサゼインは、胃粘膜の知覚神経のニコチン性アセチルコリン受容体を遮
断する。オキセサゼインは、胃粘膜の知覚神経を麻痺させる(局所麻酔作用)。 - 4✕プロメタジンは、胃壁細胞のガストリン受容体を遮断する。プロメタジンは、ヒスタミンH1 受容体を遮断する。
- 5○アプレピタントは、嘔吐中枢やCTZ のタキキニンNK1 受容体を遮断する。
正答: 2・5
肝疾患、膵疾患及び胆道疾患の治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれ
か。2つ選べ。
- 1○デヒドロコール酸は、その抱合体が胆汁の浸透圧を上昇させることで、胆汁中
の水分を増加させる。 - 2✕フロプロピオンは、ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断することで、
Oddi 括約筋を弛緩させて、膵液分泌を促進する。フロプロピオンは、消化管ホルモン様作用により膵液分泌を促進する(M 受容体遮断薬ではない)。 - 3○ガベキサートは、外分泌腺から分泌された消化酵素を阻害することで、膵臓の
自己消化を抑制する。 - 4✕ラミブジンは、B 型肝炎ウイルス(HBV)のRNA 依存性RNA ポリメラーゼ
を阻害することで、HBV の複製を抑制する。ラミブジンは、B 型肝炎ウイルス(HBV)の逆転写酵素(DNA ポリメラーゼ)を阻害することで、HBV の複製を抑制する。 - 5✕ソホスブビルは、C 型肝炎ウイルス(HCV)のNS3/4A セリンプロテアーゼ
を阻害することで、HCV の複製を抑制する。ソホスブビルは、C 型肝炎ウイルス(HCV)のNS5B RNA ポリメラーゼを阻害することで、HCV の複製を抑制する。
正答: 1・3
糖尿病治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕ピオグリタゾンは、AMP 活性化プロテインキナーゼ(AMPK)を直接活性化
することで、肝臓における糖新生を抑制する。ピオグリタゾンは、PPAR–γ を刺激することで、インスリン抵抗性を改善する。 - 2○デュラグルチドは、膵臓b 細胞のグルカゴン様ペプチド–1(GLP–1)受容体を
刺激することで、グルコースによるインスリン分泌を促進する。 - 3✕ボグリボースは、ジペプチジルペプチダーゼ–4(DPP–4)を阻害することで、
ソルビトールの細胞内への蓄積を抑制する。ボグリボースは、α–グルコシダーゼを阻害することで、糖質の消化吸収を遅延させる。 - 4✕トレラグリプチンは、尿細管のNa+–グルコース共輸送体2 (SGLT2)を阻害
することで、尿中のグルコースの再吸収を抑制する。トレラグリプチンは、DPP–4 を阻害することで、インクレチンの分解を抑制する。 - 5○グリメピリドは、スルホニル尿素(SU)受容体に結合して、ATP 感受性K+
チャネルを遮断することで、インスリン分泌を促進する。
正答: 2・5
内分泌系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕クロミフェンは、GnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)受容体を遮断し
て、排卵を誘発する。クロミフェンは、エストロゲン受容体を遮断して、排卵を誘発する。 - 2✕テリパラチドは、副甲状腺ホルモン受容体を遮断して、骨吸収を抑制する。テリパラチドは、副甲状腺ホルモン受容体を刺激して、骨形成を促進する。
- 3○プロピルチオウラシルは、ペルオキシダーゼを阻害して、甲状腺ホルモンの生
成を抑制する。 - 4✕ブロモクリプチンは、ドパミンD2 受容体を遮断して、プロラクチン分泌を抑
制する。ブロモクリプチンは、ドパミンD2 受容体を刺激して、プロラクチン分泌を抑制する。 - 5○メテノロンは、アンドロゲン受容体を刺激して、タンパク質同化作用を示す。
正答: 3・5
A~Cの構造を有する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
A B

C

- 1○薬物Aは、30S リボソームサブユニットに作用することで、タンパク質合成を
阻害する。 - 2✕薬物Bは、ペニシリン結合タンパク質のトランスペプチダーゼを活性化するこ
とで、細胞壁合成を抑制する。薬物Bは、ペニシリン結合タンパク質のトランスペプチダーゼを阻害することで、細胞壁合成を抑制する。 - 3✕薬物Cは、DNA ジャイレースを阻害することで、DNA の複製を阻害する。薬物Cは、50S リボソームサブユニットに作用することで、タンパク質合成を阻害する。
- 4✕薬物AとCは、薬物不活性化酵素の誘導によりアセチル化やリン酸化を受ける
ことで、抗菌活性が減弱する。薬物AとCは、エフラックスポンプの発現や標的部位のメチル化などにより抗菌活性が減弱する。 - 5○薬物Bは、細菌が産生するb–ラクタマーゼにより開裂することで、抗菌活性
が減弱する。
正答: 1・5
肺がん治療に用いる薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕イリノテカンは、フリーラジカルを発生して、DNA 鎖を切断する。イリノテカンは、トポイソメラーゼI を阻害して、切断されたDNA 鎖の再結合を阻害する。
- 2○エトポシドは、トポイソメラーゼIIを阻害して、切断されたDNA 鎖の再結合
を阻害する。 - 3✕ゲフィチニブは、抗programmed cell death–1(PD–1)抗体で、T 細胞による
抗腫瘍作用を増強する。ゲフィチニブは、EGFR のチロシンキナーゼを阻害する小分子化合物である。 - 4✕ゲムシタビンは、DNA をアルキル化して、DNA の複製を阻害する。ゲムシタビンは、DNA に取り込まれてDNA 合成を阻害する代謝拮抗薬である。
- 5○ドセタキセルは、微小管を安定化して、有糸分裂を阻害する。
正答: 2・5
246-247 共通の設問
55 歳女性。数ヶ月前から身体のだるさや疲れやすさを感じていた。最近、
まぶたが重く物が見えにくくなってきた。さらに、食べ物を飲み込みにくくなった
ため、近医を受診した。重症筋無力症を疑った医師から、診断のための検査をする
にあたりエドロホニウム試験について薬剤師に問合せがあった。
エドロホニウムに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
ただし、図は、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)の活性中心において、ア
セチルコリンが加水分解される際の反応機構及びエドロホニウムの構造式を示す。

Trp Trp

OH
エドロホニウム
- 1✕セリン及びトリプトファンと相互作用して、AChE を不可逆的に阻害する。トリプトファンと相互作用して、AChE を可逆的に阻害する。
- 2✕セリンをリン酸化して、AChE を不可逆的に阻害する。トリプトファンと相互作用して、AChE を可逆的に阻害する。
- 3✕トリプトファンをカルバモイル化して、AChE を可逆的に阻害する。トリプトファンと相互作用して、AChE を可逆的に阻害する。
- 4✕セリンと共有結合して、AChE を可逆的に阻害する。トリプトファンと相互作用して、AChE を可逆的に阻害する。
- 5○トリプトファンと相互作用して、AChE を可逆的に阻害する。
正答: 5
248-249 共通の設問
70 歳男性。肺がんによる疼痛があり、以下の処方により、在宅で緩和ケア
を行っている。本日、薬剤師が患者宅を訪問し、薬学的管理指導を実施した。
(処方1 )

処方されたいずれかの薬物の作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕電位依存性Ca2+ チャネルのa2d サブユニットに結合することで、興奮性神経
伝達物質の過剰な放出を抑制する。オピオイドμ 受容体を刺激することで、痛みの上位中枢への伝達を抑制する。 - 2○オピオイドn 受容体を刺激することで、痛みの上位中枢への伝達を抑制する。
- 3✕脊髄後角におけるセロトニン及びノルアドレナリンの神経終末への再取り込み
を阻害することで、下行性疼痛抑制系を活性化する。腸管に存在するオピオイドμ 受容体を遮断することで、蠕動運動の低下を防ぐ。 - 4○腸管に存在するオピオイドn 受容体を遮断することで、蠕動運動の低下を防
ぐ。 - 5✕腸上皮に存在するCl- チャネル2 (ClC–2)を活性化することで、腸管内への
水分分泌を促進する。オピオイドμ 受容体を刺激することで、痛みの上位中枢への伝達を抑制する。
正答: 2・4
250-251 共通の設問
60 歳女性。市町村が実施する検診で骨密度の低下が指摘され、近隣の整形
外科を受診した。脆弱性骨折は見られなかったが、骨密度低下(腰椎骨密度測定
値:若年成人平均値(YAM)の65%)のため骨粗しょう症と診断された。本日、
以下の処方箋を持って初めて薬局を訪れた。
(処方)

処方されたいずれかの薬物の作用機序として、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕カルシトニン受容体を遮断することで、骨形成を促進する。ビタミンD 受容体を刺激することで、腸管からのカルシウム吸収を促進する。
- 2✕RANKL(NF–lB 活性化受容体リガンド)に結合することで、骨形成を促進す
る。エストロゲン受容体に結合してエストロゲン様作用を示すことで、骨吸収を抑制する。 - 3○ビタミンD 受容体を刺激することで、腸管からのカルシウム吸収を促進する。
- 4✕ファルネシルピロリン酸合成酵素を阻害することで、骨吸収を抑制する。ビタミンD 受容体を刺激することで、腸管からのカルシウム吸収を促進する。
- 5○エストロゲン受容体に結合してエストロゲン様作用を示すことで、骨吸収を抑
制する。
正答: 3・5
252-253 共通の設問
75 歳男性。喫煙歴50 年(1 日40 本程度)、血圧135/80 mmHg、脈拍68
拍/分、整。数日前から胸の痛みや圧迫感、息苦しさを感じるようになった。今日
の明け方、胸が強く締め付けられるような発作が生じたため医療機関を受診したと
ころ、器質的冠動脈狭窄のない冠攣縮性狭心症と診断され治療が開始された。
(処方)

処方薬及び前問で提案すべき追加薬物のいずれかの作用機序として、正しいのは
どれか。2つ選べ。
- 1○一酸化窒素(NO)を遊離し、可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化すること
で、血管平滑筋を弛緩させる。 - 2✕アドレナリンb1 受容体を遮断し、サイクリックAMP(cAMP)依存性プロテ
インキナーゼの活性化を抑制することで、洞結節の活動電位の発生頻度を減少さ
せる。一酸化窒素(NO)を遊離し、可溶性グアニル酸シクラーゼを活性化することで、血管平滑筋を弛緩させる。 - 3✕ホスホジエステラーゼV を阻害し、サイクリックGMP(cGMP)の分解を抑
制することで、NO の作用を増強する。ATP 感受性K+ チャネルを開口し、細胞外へのK+ 流出を促進することで、血管平滑筋を弛緩させる。 - 4○電位依存性L 型Ca2+ チャネルを遮断し、細胞内へのCa2+ 流入を抑制すること
で、冠動脈平滑筋を弛緩させる。 - 5✕ATP 感受性K+ チャネルを遮断し、細胞外へのK+ の流出を抑制することで、
血管平滑筋を弛緩させる。ATP 感受性K+ チャネルを開口し、細胞外へのK+ 流出を促進することで、血管平滑筋を弛緩させる。
正答: 1・4
254-255 共通の設問
62 歳男性。尿意切迫感及び夜間頻尿を訴え近隣の医療機関を受診したとこ
ろ、前立腺肥大症と診断された。1 ヶ月前よりナフトピジル口腔内崩壊錠25 mg
で治療を開始し、投与量を処方1 まで漸増したが、尿意切迫感が残存したため、今
回処方2 が追加となった。
(処方1 )

処方1 及び2 のいずれかの薬物の作用機序として、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1✕アセチルコリンM2 受容体の遮断
- 2○アドレナリンa1D 受容体の遮断
- 3○アドレナリンb3 受容体の刺激
- 4✕アセチルコリンM3 受容体の遮断
- 5✕ホスホジエステラーゼVの阻害
正答: 2・3
256-257 共通の設問
30 歳女性。気管支ぜん息治療のため、処方1 及び2 の製剤を継続使用して
いる。
(処方1 )
テリルジー100 エリプタ 30 吸入用(注) 1 個
1 回1 吸入 1 日1 回 朝吸入

クリジニウムとして62.5 ng 及びビランテロールとして25 ng を吸入で
きるドライパウダー吸入剤

(処方2 )
サルブタモール硫酸塩エアゾール100 ng 1 本
発作時 1 回2 吸入 1 日4 回まで
来局時、薬剤師は患者に対し最近気になることはないか尋ねたところ、次の回答
を得た。
患者:「今まで発作は月1 ~2 回程度でしたが、最近、頻度が多くなっていま
す。発作が出てしまう原因はわからないのでしょうか。」
(薬歴に記載された前回来局時までの患者情報)
事務職。仕事はほぼ定時だが、月に1 回程度は残業がある。ダイエットを心が
けているが、仕事中につい間食をし、ジュースを飲んでしまう。性格はまじめ
で、ストレスを溜めやすい。
患者への聞き取りの結果、生活環境が発作に関与している可能性は低いと考えら
れたため、処方1 と作用機序が異なる長期管理薬の追加を処方医に提案することと
なった。提案する薬物の作用機序として、適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1✕アセチルコリンM3 受容体の遮断
- 2✕アドレナリンb2 受容体の刺激
- 3✕グルココルチコイド受容体の刺激
- 4○ロイコトリエンCysLT1 受容体の遮断
- 5✕アデノシンA1 受容体の刺激
正答: 4
258-259 共通の設問
50 歳男性。身長170 cm、体重72 kg。2 型糖尿病及び高血圧症で通院して
おり、以下の薬剤を1 年以上、継続的に服用している。本日、患者が処方箋を持っ
て薬局を訪れた。
(身体所見及び検査値)

前問の選択肢1 〜5 に挙げた薬物のいずれの作用機序にも該当しないのはどれ
か。1つ選べ。
- 1✕血管内皮細胞のアンジオテンシン変換酵素を阻害する。
- 2✕血管平滑筋の電位依存性L 型Ca2+ チャネルを遮断する。
- 3○血管平滑筋のアドレナリンa1 受容体を遮断する。
- 4✕副腎皮質のアンジオテンシンIIAT1 受容体を遮断する。
- 5✕心筋のアドレナリンb1 受容体を遮断する。
正答: 3
260-261 共通の設問
50 歳男性。身長165 cm、体重72 kg。5 年前に脂質異常症及び高血圧症の
診断を受け、処方1 による治療が行われていた。本日、外来診療において、脂質異
常症のコントロールが不十分であることから、処方2 が追加されることになった。
(処方1 )

処方2 の薬物の脂質異常症改善作用に関与するのはどれか。2つ選べ。
- 1✕HDL コレステロールの低下
- 2○リポタンパク質リパーゼ(LPL)の活性化
- 3○アポタンパク質C–III(ApoC–III)発現の抑制
- 4✕アポタンパク質A–I(ApoA–I)発現の抑制
- 5✕脂肪酸のb 酸化の抑制
正答: 2・3
262-263 共通の設問
13 歳女児。身長150 cm、体重42 kg。昨夜から38.5 °Cの発熱があり、今
朝になっても熱が下がらず、筋肉痛、頭痛、倦怠感を訴えたため、午前中に近医を
受診した。インフルエンザと診断され、母親が処方箋(処方1 及び2 )を持って来
局した。薬剤師が薬歴を確認したところ、バロキサビル マルボキシル錠による発
疹の副作用歴があったので、薬剤師から処方医へ連絡し、処方1 が処方3 へ変更と
なった。
(処方1 )

処方1 及び3 のいずれかの抗インフルエンザ薬の作用機序として、正しいのはど
れか。2つ選べ。
- 1✕RNA 依存性RNA ポリメラーゼを阻害することで、ウイルスRNA の複製を阻
害する。キャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性を阻害することで、ウイルスmRNA の合成を阻害する。 - 2○キャップ依存性エンドヌクレアーゼ活性を阻害することで、ウイルスmRNA
の合成を阻害する。 - 3✕ウイルスに結合してエンベロープの融合・脱壳を阻害することで、ウイルス
RNA の宿主細胞への輸送を妨げる。ノイラミニダーゼを阻害することで、新しく形成されたウイルスの感染細胞からの遊離を抑制する。 - 4○ノイラミニダーゼを阻害することで、新しく形成されたウイルスの感染細胞か
らの遊離を抑制する。 - 5✕RNA 依存性DNA ポリメラーゼを阻害することで、ウイルスRNA からDNA
への逆転写を阻害する。ノイラミニダーゼを阻害することで、新しく形成されたウイルスの感染細胞からの遊離を抑制する。
正答: 2・4
264-265 共通の設問
56 歳男性。体重72 kg。5 ヶ月程前、職場の健康診断で便潜血陽性を指摘
され大学病院を受診した。検査の結果、S 状結腸がん(Stage III)と診断された。
約1 ヶ月後、S 状結腸切除術が施行された。その後、術後補助化学療法として
FOLFOX 療法(オキサリプラチン・レボホリナートカルシウム・フルオロウラシ
ル)を入院にて導入することとなった。
FOLFOX 療法に用いる薬物又はその活性代謝物のいずれかに関する記述とし
て、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○チミジル酸合成酵素を阻害することで、DNA の合成を阻害する。
- 2✕ジヒドロ葉酸還元酵素を阻害することで、活性型葉酸を枯渇させる。チミジル酸合成酵素を阻害することで、DNA の合成を阻害する。(フルオロウラシル)
- 3✕プロテアソームを活性化することで、腫瘍細胞の増殖抑制及びアポトーシス誘
導を示す。フルオロデオキシウリジン一リン酸(FdUMP)及びチミジル酸合成酵素と複合体を形成することで、フルオロウラシルの抗腫瘍効果を増強する。(ホリナート) - 4✕ジヒドロピリミジン脱水素酵素を活性化することで、フルオロウラシルの抗腫
瘍効果を増強する。チミジル酸合成酵素を阻害することで、DNA の合成を阻害する。(フルオロウラシル) - 5○フルオロデオキシウリジン一リン酸(FdUMP)及びチミジル酸合成酵素と複
合体を形成することで、フルオロウラシルの抗腫瘍効果を増強する。
正答: 1・5