第105回 — 薬理
演習モードで解くアゴニストの作用点に結合するが、受容体の恒常的活性を減弱させるのはどれ
か。1つ選べ。
- 1✕非受容体アンタゴニスト
- 2✕部分アゴニスト
- 3○逆アゴニスト
- 4✕競合的アンタゴニスト
- 5✕非競合的アンタゴニスト
正答: 3
強酸性下でも活性を示すため、胃炎や消化性潰瘍に用いられる局所麻酔薬はど
れか。1つ選べ。
- 1○オキセサゼイン
- 2✕プロカイン
- 3✕メピバカイン
- 4✕ブピバカイン
- 5✕レボブピバカイン
正答: 1
腎臓の傍糸球体細胞で、レニン分泌を抑制する機序はどれか。1つ選べ。
- 1✕アドレナリンa1 受容体刺激
- 2✕アドレナリンa1 受容体遮断
- 3✕アドレナリンa2 受容体遮断
- 4✕アドレナリンb1 受容体刺激
- 5○アドレナリンb1 受容体遮断
正答: 5
図は自律神経節における節後線維の細胞体の膜電位変化を示す。速い興奮性シ
ナプス後電位に関わるのはどれか。1つ選べ。

時間
- 1✕ムスカリン性アセチルコリン受容体
- 2○ニコチン性アセチルコリン受容体
- 3✕電位依存性Ca2+ チャネル
- 4✕電位依存性K+ チャネル
- 5✕電位依存性Na+ チャネル
正答: 2
セロトニン5–HT1B/1D 受容体を刺激する片頭痛治療薬はどれか。1つ選べ。
- 1✕ロメリジン
- 2✕チザニジン
- 3○スマトリプタン
- 4✕バクロフェン
- 5✕デュロキセチン
正答: 3
ベンゾジアゼピン骨格を有し、筋弛緩作用に基づく転倒などの副作用が少ない
催眠薬はどれか。1つ選べ。
- 1○クアゼパム
- 2✕ゾルピデム
- 3✕ゾピクロン
- 4✕リルマザホン
- 5✕トリアゾラム
正答: 1
抗不安作用とともに、ヒスタミンH1 受容体の遮断による抗アレルギー作用を併
せもつのはどれか。1つ選べ。
- 1✕エチゾラム
- 2○ヒドロキシジン
- 3✕エスシタロプラム
- 4✕タンドスピロン
- 5✕クロルジアゼポキシド
正答: 2
Rho キナーゼを阻害して血管平滑筋を弛緩させるのはどれか。1つ選べ。
- 1✕ニコランジル
- 2✕タダラフィル
- 3○ファスジル
- 4✕ロメリジン
- 5✕リオシグアト
正答: 3
IL–6(インターロイキン–6)受容体に対するモノクローナル抗体はどれか。1
つ選べ。
- 1✕アダリムマブ
- 2✕バシリキシマブ
- 3✕インフリキシマブ
- 4○トシリズマブ
- 5✕ゴリムマブ
正答: 4
K+ と競合してH+, K+–ATPase を可逆的に阻害し、胃酸分泌を抑制するのはど
れか。1つ選べ。
- 1✕エソメプラゾール
- 2✕ラフチジン
- 3✕ピレンゼピン
- 4○ボノプラザン
- 5✕ポラプレジンク
正答: 4
メテノロンのタンパク質同化作用の機序はどれか。1つ選べ。
- 1✕アロマターゼ阻害
- 2✕エストロゲン受容体刺激
- 3✕ペルオキシダーゼ阻害
- 4✕バソプレシンV2 受容体刺激
- 5○アンドロゲン受容体刺激
正答: 5
アドレナリンa1、a2 及びb1 受容体に作用し、b2 受容体及びドパミンD1 受容体
にはほとんど作用しないのはどれか。1つ選べ。

- 1✕

- 2✕

- 3○

- 4✕

- 5✕

正答: 3
脂肪組織でのTG(トリグリセリド)の分解を阻害して肝臓への遊離脂肪酸の取
込みを抑制し、肝臓におけるVLDL(超低密度リポタンパク質)の産生を低下さ
せるのはどれか。1つ選べ。
- 1○ニコモール
- 2✕アトルバスタチン
- 3✕コレスチラミン
- 4✕イコサペント酸エチル
- 5✕クロフィブラート
正答: 1
RANKL(NF–lB 活性化受容体リガンド)に特異的に結合し、破骨細胞による
骨吸収を抑制するのはどれか。1つ選べ。
- 1✕メナテトレノン
- 2○デノスマブ
- 3✕エルカトニン
- 4✕テリパラチド
- 5✕エルデカルシトール
正答: 2
抗悪性腫瘍薬ノギテカンの作用機序はどれか。1つ選べ。
- 1○トポイソメラーゼI阻害
- 2✕トポイソメラーゼII阻害
- 3✕微小管タンパク質重合促進
- 4✕ピリミジン代謝拮抗
- 5✕葉酸代謝拮抗
正答: 1
受容体と細胞内情報伝達に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕イオンチャネル内蔵型受容体には、陽イオンを細胞内に流入させるグリシン受
容体が含まれる。グリシン受容体は陰イオン(Cl–)を細胞内に流入させるイオンチャネル内蔵型受容体である。 - 2✕G タンパク質共役型受容体(GPCR)には、アデニル酸シクラーゼ活性化能を
持つものがあり、ドパミンD2 受容体が含まれる。ドパミンD2受容体はアデニル酸シクラーゼを抑制する。 - 3○GPCR には、ホスホリパーゼC 活性化能を持つものがあり、アドレナリンa1
受容体が含まれる。 - 4○酵素共役内蔵型受容体には、細胞膜を1 回貫通し細胞内に酵素活性を持つか、
酵素に直接結合するものがあり、インスリン受容体が含まれる。 - 5✕核内受容体には、細胞質においてリガンドと結合したのち核内に移行し、遺伝
子の転写を調節するものがあり、バソプレシンV1 受容体が含まれる。バソプレシンV1受容体はGタンパク質共役型受容体(膜受容体)であり、核内受容体ではない。
正答: 3・4
副交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1✕ピロカルピンは、アセチルコリンM3 受容体を刺激して瞳孔散大筋を収縮させ
る。ピロカルピンはM3受容体を刺激して瞳孔括約筋を収縮させ縮瞳させる。 - 2✕アンベノニウムは、コリンエステラーゼを不可逆的に阻害して重症筋無力症を
改善する。アンベノニウムはコリンエステラーゼを可逆的に阻害する。 - 3○チオトロピウムは、アセチルコリンM3 受容体を遮断して気管支平滑筋を弛緩
させる。 - 4✕トロピカミドは、アセチルコリンM3 受容体を刺激して毛様体筋を収縮させる。トロピカミドはM3受容体を遮断し毛様体筋を弛緩(調節麻痺・散瞳)させる。
- 5○オキシブチニンは、アセチルコリンM3 受容体を遮断して排尿筋を弛緩させる。
正答: 3・5
自律神経節遮断薬の効果とその説明に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1○唾液腺は副交感神経の支配が優位なため、口渇が起こる。
- 2✕心臓は交感神経の支配が優位なため、心拍数が増加する。心臓は副交感神経の支配が優位なため、心拍数が増加する。
- 3○消化管は副交感神経の支配が優位なため、消化管の緊張低下や便秘が生じる。
- 4✕汗腺は交感神経の支配が優位なため、汗の分泌が増加する。汗腺は交感神経(コリン作動性)の支配が優位なため、汗の分泌が低下する。
- 5✕瞳孔は副交感神経の支配が優位なため、縮瞳が起こる。瞳孔は副交感神経の支配が優位なため、散瞳が起こる。
正答: 1・3
催眠・鎮静作用をもつ薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1✕ミダゾラムは、c–アミノ酪酸GABAA 受容体のGABA 結合部位に結合し、Cl-
チャネルの開口を促進することで鎮静・催眠作用を示す。ミダゾラムは、GABAA受容体のベンゾジアゼピン結合部位に結合する。 - 2○ジフェンヒドラミンは、中枢神経系のヒスタミンH1 受容体を遮断し、眠気を
誘発する。 - 3✕ラメルテオンは、メラトニン受容体を遮断し、睡眠覚醒リズムを調節する。ラメルテオンは、メラトニン受容体を刺激(作動)する。
- 4○デクスメデトミジンは、アドレナリンa2 受容体を刺激し、ノルアドレナリン
放出を抑制することで鎮静作用を示す。 - 5✕スボレキサントは、ドパミンD2 受容体を遮断し、覚醒状態から睡眠状態へと
移行させる。スボレキサントは、オレキシン受容体を遮断する。
正答: 2・4
パーキンソン病治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕エンタカポンは、B 型モノアミンオキシダーゼ(MAO–B)を阻害すること
で、脳内のドパミン代謝を抑制する。エンタカポンは、COMT(カテコール–O–メチルトランスフェラーゼ)を阻害し、末梢でのレボドパ代謝を抑制する。 - 2○ビペリデンは、ムスカリン性アセチルコリン受容体を遮断することで、線条体
におけるアセチルコリン神経系とドパミン神経系のアンバランスを改善する。 - 3✕セレギリンは、線条体におけるドパミン神経終末からのドパミン遊離を促進す
ることで、ドパミンの神経伝達を回復させる。セレギリンは、MAO–Bを阻害し、線条体でのドパミン分解を抑制する。 - 4○イストラデフィリンは、アデノシンA2A 受容体を遮断することで、運動機能を
回復させる。 - 5✕ゾニサミドは、線条体のドパミンD2 受容体を刺激することで、ドパミン神経
系を活性化する。ゾニサミドは、ドパミン合成酵素の活性化などを介してドパミン神経伝達を改善する(D2受容体刺激ではない)。
正答: 2・4
貧血の治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○クエン酸第一鉄は、体内で欠乏した鉄を補充し、ヘモグロビンを増加させるこ
とで、鉄欠乏性貧血を改善する。 - 2✕ガベキサートは、セリンプロテアーゼを阻害することで、自己免疫性溶血性貧
血を改善する。ガベキサートは、蛋白分解酵素(トロンビン等)阻害薬で、播種性血管内凝固症候群等に用いる。 - 3○ダルベポエチンアルファは、エリスロポエチン受容体を刺激し、赤芽球前駆細
胞から赤血球への分化を促進することで、腎性貧血を改善する。 - 4✕ピリドキシンは、体内で欠乏したビタミンB12 を補充し、DNA 合成を促進す
ることで、巨赤芽球性貧血を改善する。ピリドキシンは、ビタミンB6を補充し、鉄芽球性貧血を改善する。 - 5✕コバマミドは、低下したヘモグロビン合成を促進することで、鉄芽球性貧血を
改善する。コバマミドは、ビタミンB12としてDNA合成を促進し、巨赤芽球性貧血を改善する。
正答: 1・3
インドメタシンの副作用である消化性潰瘍の発症機序として正しいのはどれ
か。2つ選べ。
- 1✕ガストリン受容体の刺激
- 2✕ムスカリン性アセチルコリン受容体の刺激
- 3✕胃蠕動運動の抑制
- 4○胃粘膜血流の低下
- 5○胃粘液分泌の抑制
正答: 4・5
下部消化管に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1✕ピコスルファートは、腸内細菌の作用でレインアンスロンを生成し、アウエル
バッハ神経叢を刺激することで、大腸運動を促進する。ピコスルファートは、腸内細菌の作用で活性型のジフェノール体を生成する。 - 2✕ラクツロースは、界面活性作用により腸内容物の表面張力を低下させ、水分を
浸潤させることで、硬便を軟化させる。ラクツロースは、腸内細菌により有機酸に分解され、浸透圧を上昇させる浸透圧性下剤である。 - 3○ルビプロストンは、小腸上皮に存在するCl- チャネル2 (ClC–2)を活性化す
ることで、腸管腔内への水分分泌を促進する。 - 4○リナクロチドは、グアニル酸シクラーゼC 受容体を活性化し、サイクリック
GMP(cGMP)濃度を増加させることで、腸管分泌及び腸管運動を促進する。 - 5✕センノシドは、管腔内で水分を吸収して膨張し、腸壁を刺激することで、蠕動
運動を促進する。センノシドは、腸内細菌によりレインアンスロンに代謝され大腸を刺激する刺激性下剤である。
正答: 3・4
図はステロイドホルモン様の薬理作用をもつ薬物の化学構造を示したものであ
る。この薬物の構造と薬理活性に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。


CH3
2
O 3
- 1○1 位と2 位の炭素原子間が二重結合となっているため、鉱質コルチコイド作用
が弱められ、糖質コルチコイド作用が強められる。 - 2✕3 位にC = O をもつため卵胞ホルモン作用を有する。3位のC = Oはコルチコイド作用に必須の構造であり、卵胞ホルモン作用ではない。
- 3✕9 位の炭素原子にF 原子が結合しているため、ほかの置換基の場合よりも鉱質
コルチコイド作用が弱い。9位のF原子は、糖質コルチコイド作用とともに鉱質コルチコイド作用も増強する。 - 4○11 位の炭素上のOH 基は糖質コルチコイド作用に必須である。
- 5✕16 位の炭素上のOH 基は糖質コルチコイド及び鉱質コルチコイド作用に必須
である。16位のOH基は糖質・鉱質コルチコイド作用に必須ではなく、鉱質コルチコイド作用を弱める修飾である。
正答: 1・4
ホルモン関連薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕フルベストラントは、アロマターゼを阻害し、エストロゲンの産生抑制作用を
示す。フルベストラントは、エストロゲン受容体を遮断・分解(SERD)する。 - 2✕アナストロゾールは、エストロゲン受容体を遮断し、排卵誘発作用を示す。アナストロゾールは、アロマターゼを阻害しエストロゲン産生を抑制する。
- 3✕プロピルチオウラシルは、甲状腺ホルモン受容体を遮断し、甲状腺機能抑制作
用を示す。プロピルチオウラシルは、甲状腺ホルモンの合成(ペルオキシダーゼによるヨウ素の有機化等)を抑制する。 - 4○エプレレノンは、アルドステロン受容体を遮断し、利尿作用を示す。
- 5○トルバプタンは、バソプレシンV2 受容体を遮断し、利尿作用を示す。
正答: 4・5
1型糖尿病の治療に用いられる下図の構造の薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

- 1✕高血糖時にのみ作用を示すので、低血糖を起こしにくい。インスリン製剤は血糖値に関わらず作用するため、低血糖のリスクがある。
- 2✕チロシンキナーゼ内蔵型受容体に作用し、ホスファチジルイノシトール3–キナーゼを阻害する。インスリン受容体に作用し、ホスファチジルイノシトール3–キナーゼを活性化する。
- 3○マルチヘキサマーを形成し、作用が持続する。
- 4✕膵β細胞からのインスリン分泌を促進する。膵β細胞からの分泌を促進するのではなく、外因性インスリン製剤として働く。
- 5○骨格筋細胞において、グルコーストランスポーター4(GLUT4)を含む小胞の細胞膜への移行を促進する。
正答: 3・5
抗ヒト免疫不全ウイルス(HIV)薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。
- 1✕アタザナビルは、非ヌクレオシド系薬であり、逆転写酵素を阻害する。アタザナビルは、HIVプロテアーゼを阻害する。
- 2✕アバカビルは、HIV プロテアーゼを阻害する。アバカビルは、ヌクレオシド系逆転写酵素阻害薬である。
- 3○ドルテグラビルは、HIV インテグラーゼを阻害する。
- 4○マラビロクは、C–C Chemokine Receptor 5(CCR5)を遮断する。
- 5✕リルピビリンは、RNA ポリメラーゼを阻害する。リルピビリンは、非ヌクレオシド系逆転写酵素を阻害する。
正答: 3・4
163-164 共通の設問
58 歳男性。5 年前より健康診断にて高血圧症を指摘されていたが放置して
いた。1 年前には心肥大も指摘され、その頃から労作時に呼吸が苦しくなるように
なった。ある日、発作性夜間呼吸困難のため、緊急入院した。入院時に浮腫が認め
られ、胸部レントゲンで、心肥大の増悪と肺うっ血像が認められた。
この患者に対して、症状の改善や心臓への負荷を軽減するため、作用機序の異な
る2 つの薬物が治療薬の候補となった。それぞれの主な作用点と作用、主な細胞内
の反応、前負荷及び後負荷に及ぼす影響の組合せのうち、正しいのはどれか。2つ
選べ。
主な作用点と作用 主な細胞内の反応 前負荷 後負荷
- 1✕Na+, K+–ATPase の阻害 K+ 濃度上昇 軽減 不変
心房性ナトリウム利尿ペプ サイクリックGMP(cGMP) - 2○軽減 軽減
チド(ANP)受容体の刺激 濃度上昇
アデニル酸シクラーゼの活 サイクリックAMP(cAMP) - 3✕軽減 不変
性化 濃度上昇
ホスホジエステラーゼIIIの - 4✕cGMP 濃度上昇 軽減 軽減
阻害
可溶性グアニル酸シクラー - 5○cGMP 濃度上昇 軽減 軽減
ゼの活性化
正答: 2・5
165-166 共通の設問
35 歳女性。身長150 cm、体重65 kg、血圧138/90 mmHg、喫煙歴あり
(30 本/日)。仕事が忙しくなりストレスが溜まり、暴飲暴食で早食いとなった。
ある日、突然、今までに経験したことがない心窩部痛におそわれ、心配になり近医
を受診した。検査の結果、逆流性食道炎と診断され、下記の処方で治療が開始さ
れ、2 ヶ月ほどで軽快した。
(処方1 )

この患者に処方されたそれぞれの薬物の作用機序として正しいのはどれか。2つ
選べ。
- 1✕ヒスタミンH2 受容体遮断
- 2✕アセチルコリンM3 受容体遮断
- 3○H+, K+–ATPase 阻害
- 4○セロトニン5–HT4 受容体刺激
- 5✕ドパミンD2 受容体遮断
正答: 3・4
167-168 共通の設問
47 歳男性。身長172 cm、体重85 kg。38 歳時より高血圧を指摘され、下
記処方にて治療を受けていた。日常、ビールを飲むことが多い。
(処方)
カンデサルタンシレキセチル錠8 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
1 日1 回 朝食後 14 日分
子供の運動会で短距離走に出場した。運動会終了後、懇親会にて飲酒した次の
日、右足母趾の腫脹と痛みを認めた。その後、痛みは徐々に増悪し、患部の赤く腫
大した状態が2 日間持続していると訴え受診した。
精査の結果、この患者では左腎結石を認め、以下の検査結果が得られた。
検査値: 血圧136/86 mmHg、空腹時血糖値110 mg/dL、HbA1c 6.1%(NGSP 値)、
LDL–C 140 mg/dL、TG(トリグリセリド)210 mg/dL、
血清クレアチニン値1.1 mg/dL、eGFR 68 mL/min/1.73 m2、BUN 21 mg/dL、
尿酸値10.5 mg/dL
患者が訴えている症状が寛解した後、その症状の再発を予防する目的で投与され
る薬物に関する記述のうち、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1○キサンチンオキシダーゼを阻害し、尿酸生成を抑制する。
- 2✕腎尿細管において、尿酸の再吸収を抑制する。キサンチンオキシダーゼを阻害し、尿酸生成を抑制する。
- 3✕尿酸をアラントインと過酸化水素に分解する。キサンチンオキシダーゼを阻害し、尿酸生成を抑制する。
- 4✕シクロオキシゲナーゼを阻害する。キサンチンオキシダーゼを阻害し、尿酸生成を抑制する。
- 5✕チュブリンと結合して微小管重合を阻害し、好中球の遊走を抑制する。キサンチンオキシダーゼを阻害し、尿酸生成を抑制する。
正答: 1
246-247 共通の設問
30 歳女性。少し前から物が二重に見えることがあり、最近は階段を上ると
きに下肢のだるさを感じるようになった。また、夜は歯磨き程度でも腕が疲れるよ
うになったため受診した。早期の重症筋無力症と診断され、以下の薬剤が処方され
た。
(処方1 )

処方薬の服用により、症状の改善がみられたが、帯状疱疹を発症するとともに、
下痢が顕著になった。帯状疱疹と下痢の発症のそれぞれに関係する薬物の作用機序
として最も適切なのはどれか。2つ選べ。
- 1○コリンエステラーゼ阻害作用
- 2○カルシニューリン阻害作用
- 3✕糖新生促進作用及び糖利用抑制作用
- 4✕脂肪酸分解促進作用及び脂肪産生促進作用
- 5✕IL–2(インターロイキン–2)受容体遮断作用
正答: 1・2
248-249 共通の設問
55 歳男性。コンピューター関連企業に勤務しており、勤務時間中は長時間
コンピューターの画面を見ることが多い。1 年前、目のかすみや視野がぼやけるこ
とがあり眼科を受診したところ、緑内障と診断され処方1 にて治療を行っていた。
今回の受診の際、眼圧が高くなっていることを指摘され、処方2 が追加となっ
た。
(処方1 )

薬剤師による適切な指導内容の根拠として正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕ぶどう膜強膜流出経路からの眼房水流出効果が持続する。アドレナリンb 受容体遮断効果が全身に及ぶ。
- 2✕虹彩や眼瞼への色素沈着が起こる。アドレナリンb 受容体遮断効果が全身に及ぶ。
- 3✕血漿浸透圧の上昇により眼房水産生が増加する。アドレナリンb 受容体遮断効果が全身に及ぶ。
- 4○アドレナリンb 受容体遮断効果が全身に及ぶ。
- 5✕眼房水産生に対する抑制効果が持続する。アドレナリンb 受容体遮断効果が全身に及ぶ。
正答: 4
250-251 共通の設問
75 歳男性。大腸がんステージIVに対して、mFOLFOX6 療法により治療中
である。原発巣の痛みに対し、処方1 の薬剤が投与されていたが痛みのコントロー
ルが不十分であった。そのため、処方2 を追加(1 週間ごとに増量)したところ、
NRS(Numerical Rating Scale)は6/10 から徐々に低下し持続痛はほとんどなく
なり、開始16 日目にはNRS は2/10 となった。しかし、開始18 日目に下痢、発
汗、発熱、見当識障害が出現し、開始25 日目に不眠、焦燥感、体重減少を訴え、
処方薬による副作用が疑われ、血液検査を行った。
(処方1 )

副作用発現の作用機序として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1○セロトニン再取り込み阻害作用
- 2✕アドレナリンa2 受容体刺激作用
- 3✕電位依存性Ca2+ チャネル阻害作用
- 4✕オピオイドn 受容体刺激作用
- 5✕シクロオキシゲナーゼ–2(COX–2)阻害作用
正答: 1
252-253 共通の設問
23 歳女性。母親に連れられて病院を受診した。母親の話では、幻覚や妄想
と思われるような意味の分からないことを話すようになったとのこと。今年、大学
を卒業して企業で働き始めたが、最近は欠勤気味であった。
患者は統合失調症と診断され、ハロペリドールによる治療を開始した。しかし、
手の震えなどの錐体外路症状の訴えが患者からあったため、医師より代替薬につい
て相談があった。
医師に提案したそれぞれの薬物のもつ作用の特徴として、適切なのはどれか。2
つ選べ。
- 1○セロトニン5–HT2A 受容体遮断作用
- 2✕ヒスタミンH1 受容体遮断作用
- 3○ドパミンD2 受容体部分刺激作用
- 4✕アセチルコリンM1 受容体遮断作用
- 5✕アドレナリンa1 受容体部分刺激作用
正答: 1・3
254-255 共通の設問
55 歳男性。10 年前に高血圧を指摘され、5 年前からニフェジピン徐放錠
を服用している。血圧は良好にコントロールされていたが、最近は軽い胸痛を感じ
ることがあった。1 週間前、出勤で階段を上っているときに胸部激痛と背部痛が出
現し、冷や汗と呼吸困難、意識障害も生じたため救急搬送された。
冠動脈造影検査にて左前下行枝の高度狭窄が認められ、心筋梗塞と診断された。
直ちにカテーテル治療により薬剤溶出ステントが留置された。
身体所見:体温36.3 °C、血圧145/90 mmHg、脈拍75 回/分、呼吸数15 回/分
現在、以下の処方薬による治療を受けている。
(処方1 )

前問で推奨された薬物の1 つ(薬物Aとする)を追加して治療を行っていたが、
狭心症発作を起こした。そこでジルチアゼムが追加処方されたが、徐脈が起きたた
め、ジルチアゼムとの相互作用を疑い薬物Aを中止した。中止した薬物Aの作用と
して正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕ブラジキニン分解抑制
- 2✕心筋L 型Ca2+ チャネル遮断
- 3✕血管平滑筋アドレナリンa1 受容体遮断
- 4✕血管平滑筋可溶性グアニル酸シクラーゼ活性化
- 5○心筋アドレナリンb1 受容体遮断
正答: 5
256-257 共通の設問
52 歳女性。全身倦怠感と微熱、手足の関節痛と朝のこわばりを訴えて受診
したところ、関節リウマチと診断された。メトトレキサート過敏症の既往歴がある
ため、代替薬について、医師より薬剤師に相談があった。
医師に推奨すべきそれぞれの薬物の作用機序はどれか。2つ選べ。
- 1✕シクロオキシゲナーゼ(COX)の阻害
- 2○ピリミジンヌクレオチドの合成抑制
- 3○T 細胞及びマクロファージでのサイトカイン産生抑制
- 4✕腫瘍壊死因子(TNF)–a の捕捉
- 5✕オピオイドn 受容体の刺激
正答: 2・3
258-259 共通の設問
23 歳女性。医療系大学の学生で現在、学外実習を行っている。最近、実習
先への電車移動中に腹痛を伴う下痢を経験するようになり、電車を利用するのが怖
くなった。近医を受診し精密検査を受けた結果、下痢型の過敏性腸症候群と診断さ
れ、以下の処方による治療が行われている。
(処方1 )

候補となるそれぞれの薬物の作用機序として正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕ドパミンD2 受容体遮断
- 2○セロトニン5–HT3 受容体遮断
- 3○オピオイドn 受容体刺激
- 4✕ロイコトリエンB4 産生阻害
- 5✕アセチルコリンM3 受容体遮断
正答: 2・3
260-261 共通の設問
57 歳女性。大腿骨頸部骨折の治療を目的とした手術のために本日入院し
た。手術は4 日後に予定している。病棟担当薬剤師が患者の持参薬を確認したとこ
ろ、下記5 種類の薬剤を所持していた。
持参薬
アムロジピンべシル酸塩錠
アトルバスタチンカルシウム水和物錠
アルファカルシドールカプセル
ラロキシフェン塩酸塩錠
ロキソプロフェンナトリウム水和物錠
手術前から休薬すべき薬剤のその理由となる副作用はどれか。1つ選べ。
- 1✕房室ブロック
- 2✕高血糖
- 3✕高Na+ 血症
- 4○血栓形成
- 5✕消化器障害
正答: 4
262-263 共通の設問
53 歳男性。2 型糖尿病、高血圧症及び高コレステロール血症(非家族性)
のため、生活習慣の改善に加え以下の処方による治療を行っている。しかし、
LDL–C の改善が認められたものの、そのコントロールが不十分なので処方の追加
について医師から薬剤師に相談があった。
(処方)

提案した薬物それぞれの作用機序として正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕転写因子sterol–responsive element binding protein(SREBP)–2 の活性化を
介して、LDL(低密度リポタンパク質)受容体の合成を促進する。SREBP–2活性化によるLDL受容体合成促進はスタチンの作用であり、提案薬物の機序ではない。 - 2○コレステロールトランスポーター(NPC1L1)を阻害することで小腸における
食物由来のコレステロール吸収を抑制する。 - 3✕SREBP–1c を抑制し、肝臓でのTG 合成を抑制する。SREBP–1c抑制は提案薬物の機序ではない。
- 4○リソソームにおけるLDL 受容体の分解を抑制し、LDL 受容体の細胞膜へのリ
サイクリングを増加させる。 - 5✕ペルオキシソーム増殖剤応答性受容体(PPARa)を刺激することでTG の加
水分解を促進させる。PPARα刺激はフィブラートの機序であり提案薬物のものではない。
正答: 2・4
264-265 共通の設問
73 歳男性。胃全摘出術後4 日目に発熱があり、CRP も上昇していた。胸
部単純レントゲン写真で右下肺野に浸潤影を認め、喀痰培養の結果にてMRSA が
検出されたため、バンコマイシンの投与を開始した。7 日間投与したが効果が得ら
れなかったため、病棟担当薬剤師に薬剤の変更について医師から相談があり、作用
機序の異なるリネゾリドの静脈内投与を提案した。
検査値:体温38.1 °C、CRP 5.8 mg/L、Ccr 44.5 mL/min、
赤血球数420 # 104/nL、白血球数4,000/nL、血小板数25 # 104/nL
リネゾリドの作用機序はどれか。1つ選べ。
- 1✕細菌内で還元されたニトロ化物が細菌のDNA を切断する。細菌のリボソームと結合し、翻訳過程の70S 開始複合体の形成を阻害する。
- 2✕細菌の細胞壁合成の初期段階でN–アセチルムラミン酸の合成を阻害する。細菌のリボソームと結合し、翻訳過程の70S 開始複合体の形成を阻害する。
- 3✕細菌のDNA ジャイレースに作用し、DNA の高次構造形成を阻害する。細菌のリボソームと結合し、翻訳過程の70S 開始複合体の形成を阻害する。
- 4✕細菌のペニシリン結合タンパク質に共有結合する。細菌のリボソームと結合し、翻訳過程の70S 開始複合体の形成を阻害する。
- 5○細菌のリボソームと結合し、翻訳過程の70S 開始複合体の形成を阻害する。
正答: 5