第105回 — 病態・薬物治療
演習モードで解く「ショック」という用語で表される状態として適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1✕一過性の意識消失
- 2✕組織間液の増加による臓器不全
- 3✕酸素欠乏による血中の還元型ヘモグロビン上昇
- 4○急激に発生する組織循環不全
- 5✕心拍の乱れによる不快感
正答: 4
小細胞肺がんの腫瘍マーカーとして有用なのはどれか。1つ選べ。
- 1✕PIVKA–II(protein induced by vitamin K absence or antagonist–II)
- 2✕PSA(prostate specific antigen)
- 3✕CYFRA21–1(cytokeratin 19 fragment)
- 4✕CEA(carcinoembryonic antigen)
- 5○NSE(neuron specific enolase)
正答: 5
横紋筋融解症で高値を示す血液検査所見はどれか。1つ選べ。
- 1✕白血球数
- 2✕血小板数
- 3✕ビリルビン値
- 4✕アルブミン値
- 5○ミオグロビン値
正答: 5
フィラデルフィア染色体が高頻度に認められる疾患はどれか。1つ選べ。
- 1✕急性骨髄性白血病
- 2○慢性骨髄性白血病
- 3✕成人T 細胞白血病
- 4✕悪性リンパ腫
- 5✕多発性骨髄腫
正答: 2
切迫早産の治療に用いられる薬物はどれか。1つ選べ。
- 1✕オキシトシン
- 2✕クロミフェンクエン酸塩
- 3✕クロルマジノン酢酸エステル
- 4✕メチルエルゴメトリンマレイン酸塩
- 5○リトドリン塩酸塩
正答: 5
気管支喘息に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1○アトピー型では血中好酸球数が増加する。
- 2✕発作は昼間に起こることが多い。アトピー型では血中好酸球数が増加する。
- 3✕発作時には気管支が弛緩する。アトピー型では血中好酸球数が増加する。
- 4✕発作時にはピークフローが増加する。アトピー型では血中好酸球数が増加する。
- 5✕発作時には起坐位より臥位のほうが呼吸が楽になる。アトピー型では血中好酸球数が増加する。
正答: 1
骨格筋の壊死と再生を繰り返し、徐々に筋萎縮や筋力低下が進行する遺伝性の
疾患はどれか。1つ選べ。
- 1✕重症筋無力症
- 2○筋ジストロフィー
- 3✕皮膚筋炎
- 4✕多発性硬化症
- 5✕ギラン・バレー症候群
正答: 2
活動電位持続時間を短縮するのはどれか。1つ選べ。
- 1✕アミオダロン
- 2✕ジソピラミド
- 3✕ソタロール
- 4✕フレカイニド
- 5○メキシレチン
正答: 5
アトピー性皮膚炎の初期治療として適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1✕タクロリムス水和物の内服
- 2✕テルビナフィン塩酸塩の外用
- 3○ヒドロコルチゾン酪酸エステルの外用
- 4✕モンテルカストナトリウムの内服
- 5✕ナジフロキサシンの外用
正答: 3
全身性エリテマトーデス(SLE)の症状として発現頻度が最も低いのはどれ
か。1つ選べ。
- 1○低体温
- 2✕光線(日光)過敏症
- 3✕関節痛
- 4✕蝶形紅斑
- 5✕口腔内潰瘍
正答: 1
モルヒネ換算比が最も小さい医療用麻薬製剤はどれか。1つ選べ。
- 1✕オキシコドン塩酸塩水和物徐放錠
- 2✕トラマドール塩酸塩錠
- 3✕メサドン塩酸塩錠
- 4○フェンタニルクエン酸塩注射液
- 5✕フェンタニル貼付剤
正答: 4
クラミジアに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕淋病の起因菌である。細胞内寄生菌である。
- 2○細胞内寄生菌である。
- 3✕細胞壁にペプチドグリカンを有する。細胞内寄生菌である。
- 4✕宿主はダニである。細胞内寄生菌である。
- 5✕感染症にはb–ラクタム系抗菌薬が有効である。細胞内寄生菌である。
正答: 2
データ値の分布が正規分布に従う場合、「平均値 ! 1.96 # 標準偏差」の範囲

か。1つ選べ。
- 1✕5
- 2✕50
- 3✕67
- 4○95
- 5✕99
正答: 4
研究のデザインを、エビデンスのレベルが高い順に並べたのはどれか。1つ選べ。
- 1✕コホート研究2 症例集積研究2 無作為化比較試験
- 2✕コホート研究2 無作為化比較試験2 症例集積研究
- 3✕症例集積研究2 コホート研究2 無作為化比較試験
- 4✕症例集積研究2 無作為化比較試験2 コホート研究
- 5○無作為化比較試験2 コホート研究2 症例集積研究
- 6✕無作為化比較試験2 症例集積研究2 コホート研究
正答: 5
喘息患者の薬剤管理指導記録のうち、SOAP のS として記載すべきものはどれ
か。1つ選べ。
- 1✕両側肺で喘鳴が聴取される。咳き込んでつらく、夜も眠れなかった。
- 2○咳き込んでつらく、夜も眠れなかった。
- 3✕点滴加療を必要とする。咳き込んでつらく、夜も眠れなかった。
- 4✕明日も改善がなければ来院を指示する。咳き込んでつらく、夜も眠れなかった。
- 5✕薬剤の吸入が正しくできているかを確認する。咳き込んでつらく、夜も眠れなかった。
正答: 2
163-164 共通の設問
58 歳男性。5 年前より健康診断にて高血圧症を指摘されていたが放置して
いた。1 年前には心肥大も指摘され、その頃から労作時に呼吸が苦しくなるように
なった。ある日、発作性夜間呼吸困難のため、緊急入院した。入院時に浮腫が認め
られ、胸部レントゲンで、心肥大の増悪と肺うっ血像が認められた。
この患者に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕浮腫は気管支喘息に特有の症状である。浮腫は心不全の症候であり、気管支喘息に特有ではない。
- 2○脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)が増加している。
- 3○重症度分類にはNYHA 分類やAHA/ACC 分類が有用である。
- 4✕心電図においてST 上昇が認められる。この患者では心電図のST上昇は認められない(心不全・肺うっ血の所見)。
- 5✕心胸郭比は35%以下である。心肥大の増悪が認められており、心胸郭比は50%を超えている。
正答: 2・3
165-166 共通の設問
35 歳女性。身長150 cm、体重65 kg、血圧138/90 mmHg、喫煙歴あり
(30 本/日)。仕事が忙しくなりストレスが溜まり、暴飲暴食で早食いとなった。
ある日、突然、今までに経験したことがない心窩部痛におそわれ、心配になり近医
を受診した。検査の結果、逆流性食道炎と診断され、下記の処方で治療が開始さ
れ、2 ヶ月ほどで軽快した。
(処方1 )

この患者に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
- 1✕食道下部括約筋の収縮により、胃酸が逆流することにより発症した。食道下部括約筋の弛緩(機能低下)により胃酸が逆流する。
- 2○内視鏡検査で食道に炎症やびらんが認められた。
- 3✕Ca2+ チャネル遮断薬を併用するとより症状が改善する。Ca2+チャネル遮断薬は下部食道括約筋を弛緩させ症状を悪化させうる。
- 4✕再発防止のため、この処方2 を継続する必要がある。症状が軽快したので再発防止のための処方2継続は必要ない(生活指導を継続)。
- 5○薬物療法に加えて禁煙や体重の減量などの生活指導が奏功する。
正答: 2・5
167-168 共通の設問
47 歳男性。身長172 cm、体重85 kg。38 歳時より高血圧を指摘され、下
記処方にて治療を受けていた。日常、ビールを飲むことが多い。
(処方)
カンデサルタンシレキセチル錠8 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
1 日1 回 朝食後 14 日分
子供の運動会で短距離走に出場した。運動会終了後、懇親会にて飲酒した次の
日、右足母趾の腫脹と痛みを認めた。その後、痛みは徐々に増悪し、患部の赤く腫
大した状態が2 日間持続していると訴え受診した。
患者が訴えている症状を速やかに改善させるために処方される薬物として最も適
切なのはどれか。1つ選べ。
- 1✕フェブキソスタット
- 2✕ベンズブロマロン
- 3✕メトホルミン塩酸塩
- 4○ナプロキセン
- 5✕アトルバスタチンカルシウム水和物
正答: 4
悪心・嘔吐に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕急性胃炎による悪心・嘔吐は、化学受容器引き金帯(CTZ)を介して嘔吐中枢
が刺激されて起こる。急性胃炎による悪心・嘔吐は、末梢性の求心路(迷走神経等)を介して嘔吐中枢が刺激される。 - 2○脳腫瘍による悪心・嘔吐は、嘔吐中枢が直接刺激されて起こる。
- 3✕糖尿病性ケトアシドーシスによる悪心・嘔吐は、嘔吐中枢が直接刺激されて起
こる。糖尿病性ケトアシドーシスによる悪心・嘔吐は、CTZを介して嘔吐中枢が刺激される。 - 4○妊娠悪阻による悪心・嘔吐は、CTZ を介して嘔吐中枢が刺激されて起こる。
- 5✕モルヒネによる悪心・嘔吐は、自律神経を介して嘔吐中枢が刺激されて起こ
る。モルヒネによる悪心・嘔吐は、CTZを介して嘔吐中枢が刺激される。
正答: 2・4
慢性腎臓病の病態に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○尿中へ排泄されるタンパク質量が増加している。
- 2✕低カリウム血症を呈する。高カリウム血症を呈する。
- 3✕二次性副甲状腺機能低下症を呈する。二次性副甲状腺機能亢進症を呈する。
- 4✕代償性に活性型ビタミンD の産生が亢進する。腎機能低下に伴い活性型ビタミンDの産生は低下する。
- 5○レニン–アンジオテンシン系の亢進により血圧が上昇する。
正答: 1・5
子宮内膜症の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕子宮平滑筋が増殖する疾患である。子宮内膜症は、子宮内膜様組織が子宮外に発生する疾患である(平滑筋増殖は子宮筋腫)。
- 2✕エストロゲン非依存性疾患である。エストロゲン依存性疾患である。
- 3○下腹部痛、月経痛などの症状がある。
- 4✕GnRH アンタゴニストが用いられる。当時の標準治療ではGnRHアゴニスト(又はダナゾール等)が用いられた。
- 5○ダナゾール投与により治療を行う際は血栓症に注意が必要である。
正答: 3・5
25 歳女性。身長158 cm、体重53 kg。最近、姿勢の変動に伴い、頭痛、動悸及
び発汗を認めたため心配になり病院を受診した。来院時の所見は以下のとおりで
あった。
血圧188/106 mmHg、脈拍110 回/分
血液検査: 空腹時血糖値104 mg/dL、HbA1c 5.9%(NGSP 値)、Na 137 mEq/L、
K 4.2 mEq/L
腹部CT 検査:右副腎に5 cm 大の腫瘤
検査の結果、右副腎腫瘍の摘出術を行うこととなった。術前の血圧管理のために
最初に用いる薬物として最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1✕トリクロルメチアジド
- 2✕プロプラノロール塩酸塩
- 3✕カンデサルタンシレキセチル
- 4✕ニフェジピン
- 5○ドキサゾシンメシル酸塩
正答: 5
75 歳男性。15 年ほど前から動作がゆっくりになり、立っているときに前かが
みの姿勢が目立つようになった。近医を受診したところ、パーキンソン病と診断さ
れ、タリペキソールの投与により症状の改善を認めた。70 歳頃より症状が悪化し
たが、レボドパとカルビドパの配合剤への変更により、症状の改善が得られてい
た。最近、この配合剤の薬効の持続時間が短くなり、配合剤の使用回数が増えた。
この患者の病態及び薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○この患者に最初に出現した症状を、寡動及び姿勢反射障害という。
- 2✕症状の悪化は、脳の線条体を起始核とする神経が変性したからである。症状の悪化は、黒質緻密部のドパミン神経の変性・脱落による。
- 3✕カルビドパはドパミンの血液脳関門の通過性を上げる。カルビドパは末梢のDOPA脱炭酸酵素を阻害し、レボドパの末梢での代謝を抑える。
- 4✕配合剤の薬効持続時間の短縮は、遺伝子多型による個人差で生じる。薬効持続時間の短縮(ウェアリングオフ)は、ドパミン神経変性の進行により生じる(遺伝子多型が主因ではない)。
- 5○薬効持続時間の短縮に対して、配合剤1 回量を減量し、エンタカポンを併用す
る。
正答: 1・5
脳腫瘍に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕頭蓋内に発生した悪性新生物の総称である。脳腫瘍は頭蓋内に発生した良性・悪性を含む新生物の総称である。
- 2✕原発性と転移性に大別され、その発生頻度はほぼ同じである。原発性と転移性に大別され、転移性の頻度は原発性より少ない。
- 3○頭蓋内圧亢進症状と脳局所症状がある。
- 4○頭蓋内圧亢進による噴出性嘔吐は悪心を伴わない。
- 5✕性格の変化を伴うことはない。性格の変化を伴うことがある。
正答: 3・4
せん妄に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕不可逆性の錯乱と認知の変化を特徴とする。振戦せん妄はアルコール依存症の離脱症状の1 つである。
- 2✕認知症とせん妄は容易に鑑別できる。振戦せん妄はアルコール依存症の離脱症状の1 つである。
- 3✕原則として身体拘束を必要とする。振戦せん妄はアルコール依存症の離脱症状の1 つである。
- 4✕発現機序は明らかにされている。振戦せん妄はアルコール依存症の離脱症状の1 つである。
- 5○振戦せん妄はアルコール依存症の離脱症状の1 つである。
正答: 5
HIV 感染症に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕HIV は唾液を介して感染する。HIVは血液・精液・膣分泌液・母乳等を介して感染し、唾液では感染しない。
- 2✕日本ではHIV 感染者とAIDS 発症者の数はほぼ等しい。日本ではHIV感染者の方がAIDS発症者より多い。
- 3✕感染初期には発熱などのインフルエンザ様症状が出現し、通常数年持続する。感染初期のインフルエンザ様症状は数週間程度で消失し、数年持続しない。
- 4○感染後、一般に数年~十数年は無症候期が続く。
- 5○AIDS 期には悪性腫瘍や脳症などが発症する。
正答: 4・5
非ホジキンリンパ腫の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2
つ選べ。
- 1✕表在性リンパ節の腫脹が見られることはまれである。表在性リンパ節の腫脹が見られることは多い。
- 2○病期が進行すると、発熱、盗汗、体重減少からなる全身症状を呈しやすい。
- 3✕Helicobacter pylori 感染に関連する慢性胃炎を併発することが多い。H. pylori関連慢性胃炎を併発することが多いのは胃MALTリンパ腫であり、非ホジキンリンパ腫一般ではない。
- 4✕限局期の場合は、放射線療法単独で治療する。限局期でも化学療法(CHOP+リツキシマブ)を併用することが多い。
- 5○CHOP 療法とリツキシマブの併用が有効である。
正答: 2・5
仮説検定を有意水準5%で行ったところ、帰無仮説は棄却できなかった。この検定に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
(正誤表:出題時の「危険率」は「有意水準」に訂正。本サイトでは訂正後の文言で掲載)
- 1○第1 種の過誤を犯す可能性の程度は5 %である。
- 2○第2 種の過誤が生じている可能性がある。
- 3✕帰無仮説は肯定されたと解釈される。帰無仮説は棄却されなかっただけであり、肯定されたとは解釈しない。
- 4✕有意水準を1%とすれば、帰無仮説は棄却されやすくなる。有意水準を1%とすれば、帰無仮説は棄却されにくくなる。
- 5✕有意水準を変えなければ、標本数を増やしても、帰無仮説が棄却される見込みは変わらない。標本数を増やせば、帰無仮説が棄却される見込みは高まる。
正答: 1・2
便秘治療薬の有効性に関する臨床試験の結果から、以下の情報を得た。データ
解析方法に関する文中の[ ]に入る適切な語句はどれか。1つ選べ。
Bristol 便形状スケールに基づいた便硬度の1 週間当たりの中央値は、観察期におい
てプラセボ群がスケール2 、本剤群がスケール2 であり、投与期においてプラセボ群
がスケール2 、本剤群がスケール4 であった。[ ]の結果、投与期におい
て、本剤はプラセボ群に対してスケール値の有意な増加を示した。
(参考)Bristol 便形状スケール(Bristol Stool Form Scale)に基づいた便硬度

- 1✕カイ二乗検定
- 2✕ログランク検定
- 3○Mann–Whitney U–test
- 4✕対応のあるt 検定
- 5✕重回帰分析
正答: 3
28 歳男性。半年前に転勤で築10 年のマンションに転居してきた。仕事が忙し
く部屋の掃除が滞っていたが、元気に過ごしてきた。しかし、3 週間ほど前からく
しゃみ、鼻のかゆみ、鼻汁・鼻漏を認め、最近は鼻づまりや目のかゆみも感じてい
る。頭痛や発熱、喉の痛みはなく、鼻づまりは口呼吸をするほどではなかったが、
くしゃみは、日に7 ~8 回あることから内科を受診したところ、次の薬剤が処方さ
れた。
(処方)
エピナスチン塩酸塩錠10 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
1 日1 回 朝食後 14 日分
フルチカゾンプロピオン酸エステル点鼻液50 µg 56 噴霧用 1 本
1 回各鼻腔に1 噴霧 1 日2 回 朝夕 噴霧
本症例に関する病態及び薬物療法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ
選べ。
- 1✕鼻漏は膿性鼻漏に移行することが多い。アレルギー性鼻炎の鼻漏は水性鼻漏であり、膿性鼻漏への移行は多くない。
- 2○くしゃみ、鼻汁、鼻閉はI型アレルギー反応による。
- 3✕くしゃみの症状がひどくなる場合は、セラトロダスト錠を追加する。くしゃみがひどくなる場合に追加するのはセラトロダストではなく抗ヒスタミン薬等(セラトロダストはトロンボキサンA2拮抗薬)。
- 4✕鼻づまりの症状がひどくなる場合は、アドレナリンa 受容体遮断作用を有する
点鼻薬を追加する。鼻づまりがひどい場合は、アドレナリンα受容体刺激(血管収縮)作用を有する点鼻薬を用いる。 - 5○エピナスチン塩酸塩錠のかわりにフェキソフェナジン塩酸塩錠を使用すること
も可能である。
正答: 2・5
286-287 共通の設問
9 歳男児。体重26 kg。咳を伴う40 °C近くの発熱が2 日間続いた。近医を
受診し、アセトアミノフェン錠とセフカペンピボキシル塩酸塩錠が5 日分処方され
た。3 日間経過しても解熱傾向が見られず、夜も眠れないほどの乾いた咳が続いて
いるため、総合病院に紹介され入院治療を行うことになった。喀痰のグラム染色で
陽性菌も陰性菌も同定されなかった。胸部レントゲン検査で多発性のすりガラス状
陰影を認めた。セフカペンピボキシル塩酸塩錠を中止し、以下の処方を開始した。
(処方)
エリスロマイシン腸溶錠200 mg 1 回1 錠(1 日4 錠)
1 日4 回 朝昼夕食後、就寝前 14 日分
この患者の入院時の血液検査の結果として、妥当なのはどれか。2つ選べ。
- 1○CRP 増加
- 2✕白血球数減少
- 3○赤血球沈降速度(赤沈、ESR)促進
- 4✕b–D–グルカン陽性
- 5✕抗ストレプトリジンO(ASO)抗体陽性
正答: 1・3
288-289 共通の設問
28 歳女性。日頃から月経による出血量が多く、痛みも強い。食事は炭水化
物中心で不規則だった。3 ヶ月前から階段を上がるときに息切れを感じていたが、
運動不足と寝不足が原因と考え、放置していた。2 週間前より動悸、息切れ、めま
いなどの自覚症状が増強した。かかりつけ医を受診したところ、顔面や眼瞼結膜の
蒼白などの他覚症状が認められ、血液検査でヘモグロビン値7.2 g/dL、赤血球数
260 万/nL であった。下記の薬剤が処方され来局した。
(処方)
クエン酸第一鉄ナトリウム錠50 mg 1 回2 錠(1 日2 錠)
1 日1 回 夕食後 14 日分
薬局の薬剤師は患者から、膝の外傷部の化膿に対して整形外科からセフジトレン
ピボキシル錠と耐性乳酸菌製剤が処方され、数日前から服用中であることを聴取し
た。
薬物治療によってヘモグロビン値が11.6 g/dL、赤血球数が390 万/µL となっ
た。改善が期待できる臨床所見として適切なのはどれか。2つ選べ。
- 1✕点状出血
- 2✕歩行障害
- 3○スプーン状爪
- 4○舌炎
- 5✕脾腫
正答: 3・4
290-291 共通の設問
17 歳男性。身長170 cm。断続的に続く腹痛と下痢を呈し、3 ヶ月間で体
重が60 kg から54 kg へと減少した。最近は、38 °C前後の発熱を認めることがあ
る。近医を受診し、内視鏡検査を行ったところ、回盲部と空腸から横行結腸にかけ
て非連続的な潰瘍病変が観察された。そこで、プレドニゾロン(50 mg/日)とメ
トロニダゾール(750 mg/日)による治療が開始された。なお、この患者はB 型及
びC 型肝炎ウイルスには感染していない。
この患者の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○潰瘍病変は、縦走潰瘍や敷石像が特徴的所見である。
- 2✕粘膜層に限局した炎症が認められる。潰瘍病変は粘膜下層〜深層に及ぶ(全層性)炎症が認められる。
- 3✕赤血球沈降速度(赤沈、ESR)が遅延している。赤沈は亢進している。
- 4✕中心静脈栄養による栄養療法は適応とならない。中心静脈栄養による栄養療法は適応となる。
- 5○合併症として、腸管の瘻孔や狭窄のおそれがある。
正答: 1・5
292-293 共通の設問
35 歳女性。身長153 cm、体重40 kg。半年前に出産した。出産直後より暑
がりになり、水をよく飲み、汗をたくさんかくようになった。1 ヶ月ほど前から食
欲はあるが、やせてきたと感じていた。また、起床時の顔や手のむくみ、動悸や手
指の振戦も自覚するようになった。最近、家族から眼球が突出し、首が腫れている
と指摘され、近医を受診した。その際の血圧は148/70 mmHg、脈拍は120 回/分
であった。
薬物治療により自覚症状が改善した。治療前と比べて血液検査所見で認められる
変化はどれか。2つ選べ。
- 1✕白血球数の増加
- 2✕赤血球数の増加
- 3○血清コレステロール値の上昇
- 4✕空腹時血糖値の上昇
- 5○血中TSH 値の上昇
正答: 3・5
294-295 共通の設問
26 歳女性。糖尿病の既往がある。大学卒業後、就職し、仕事が増え始めた
頃から奇異な言動が見られ始め、部屋に引きこもり、独り言を言う、壁を叩く、蹴
るような行動が見られるようになった。心配した家族とともに精神科を受診したと
ころ、統合失調症と診断されて入院となり、アリピプラゾールによる治療が開始さ
れた。入院時の検査値はNa 142 mEq/L、K 4.1 mEq/L、Ccr 110 mL/min、
AST 22 U/L、ALT 43 U/L、HbA1c 6.4%(NGSP 値)であった。アリピプラゾー
ルを徐々に増量し、30 mg/日まで増量した結果、壁を叩くような行動はなくなっ
た。しかし、薬剤師が病室を訪問した際、患者はろれつが回りにくく、手指振戦を
きたしていることに気付いた。患者と面談したところ、トイレに行くための歩行も
しづらく、日常生活に支障が生じるので困るとの訴えがあった。
この患者に認められた手指振戦は、抗精神病薬の有害作用と考えられる。その作
用発現に関係するドパミン神経経路はどれか。1つ選べ。
- 1✕中脳―辺縁系
- 2✕中脳―皮質系
- 3○黒質―線条体系
- 4✕漏斗下垂体系
- 5✕青斑核―扁桃体系
正答: 3
296-297 共通の設問
59 歳男性。162 cm、51 kg。慢性腎炎が進行し、13 年前より血液透析
(HD)治療を受けている。HD に際しては、HD 開始前にそう痒予防のためにジ
フェンヒドラミン塩酸塩錠10 mg を4 錠内服している。また、体外循環中の凝固
防止の目的でナファモスタットメシル酸塩注(後発品)を用いている。最近15 日
間における患者の体温とCRP 値は図のようになった。
42

8
経過日数(日)

HD 実施日に発熱が見られたため検査した結果、抗ナファモスタットIgE が陽性
であることが第9 日に明らかとなった。抗ナファモスタットIgE が陽性になった
機序に関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1✕Th1 細胞(1 型ヘルパーT 細胞)の指令を受けB 細胞から分化した形質細胞
により、ナファモスタットに特異的なIgE が産生された。Th2 細胞(2 型ヘルパーT 細胞)の指令を受けB 細胞から分化した形質細胞 により、ナファモスタットに特異的なIgE が産生された。 - 2○Th2 細胞(2 型ヘルパーT 細胞)の指令を受けB 細胞から分化した形質細胞
により、ナファモスタットに特異的なIgE が産生された。 - 3✕Th1 細胞の指令を受けたT 細胞から分化した形質細胞により、ナファモス
タットに特異的なIgE が産生された。Th2 細胞(2 型ヘルパーT 細胞)の指令を受けB 細胞から分化した形質細胞 により、ナファモスタットに特異的なIgE が産生された。 - 4✕Th2 細胞の指令を受けたT 細胞から分化した形質細胞により、ナファモス
タットに特異的なIgE が産生された。Th2 細胞(2 型ヘルパーT 細胞)の指令を受けB 細胞から分化した形質細胞 により、ナファモスタットに特異的なIgE が産生された。 - 5✕特異的受容体と結合した感作T 細胞により、ナファモスタットに特異的なIgE
が産生された。Th2 細胞(2 型ヘルパーT 細胞)の指令を受けB 細胞から分化した形質細胞 により、ナファモスタットに特異的なIgE が産生された。
正答: 2
298-299 共通の設問
60 歳男性。身長160 cm、体重60 kg。40 歳頃に糖尿病と診断され、経口
糖尿病薬の内服を開始した。50 歳頃に腎障害を指摘され、55 歳頃に、目のかす
み、眼性疲労、眼痛を自覚したため眼科を受診した。検査値はHbA1c 6.5%
(NGSP 値)、血清クレアチニン値1.2 mg/dL であった。眼圧が右23 mmHg、左
28 mmHg で、視野欠損が認められ、閉塞隅角緑内障に対し、ラタノプロスト点眼
液0.005%とチモロールマレイン酸塩点眼液0.25%による治療が開始されていた。
この患者の眼科受診時の病態として可能性が高いのはどれか。2つ選べ。
- 1✕眼圧は正常値より低い。眼圧は正常値より高い(23〜28 mmHg)。
- 2✕角膜が混濁している。角膜混濁は本症例(緑内障)の所見ではない。
- 3○隅角が狭まり房水の流出路が閉ざされたことで、眼痛が起きている。
- 4✕水晶体混濁が認められる。水晶体混濁は白内障の所見であり本症例ではない。
- 5○眼底検査で網膜視神経線維欠損が認められる。
正答: 3・5
300-301 共通の設問
75 歳女性。153 cm、48 kg。心疾患の治療中に骨密度の低下を認め、以下
の処方薬を継続して服用している。家の中で転倒後、腰痛が持続するため、かかり
つけ医を受診し、整形外科病院に紹介入院となった。MRI 検査の結果、腰椎圧迫
骨折と診断され、1 ヶ月間の入院加療と安静が指示された。患者は60 歳頃から趣
味で編み物をしている。喫煙歴はなく、時折、グラスに2 ~3 杯のワインを飲むこ
とを楽しみにしている。
(処方)

この患者の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕ジゴキシンの副作用による続発性の骨粗しょう症と推測される。骨粗しょう症は加齢・女性等に由来するもので、ジゴキシン副作用によるものではない。
- 2✕骨吸収マーカーにより骨折のリスクが予測できる。骨吸収マーカーは骨折リスクではなく骨代謝の評価に用いる。
- 3○長期入院による認知症の発症予防が必要である。
- 4✕エルデカルシトールはアレンドロン酸ナトリウムの副作用防止のために処方さ
れている。エルデカルシトールは骨粗しょう症の治療薬として併用されており、アレンドロン酸の副作用防止ではない。 - 5○アレンドロン酸ナトリウムは骨吸収を抑制して骨密度を高め、骨折リスクを低
下させる。
正答: 3・5
302-303 共通の設問
58 歳女性。左乳がんと診断され、摘出術を受けた後、AC(ドキソルビシ
ン塩酸塩+ シクロホスファミド水和物)療法4 コースが施行された。1 年後に再
発、転移が確認されたため、週1 回のパクリタキセルを用いた治療の導入のため入
院し、2 コース目からは外来にて治療継続となった。再発時から切られるような鋭
い強い痛みが出現しており、患者の希望により以下の鎮痛薬が処方されている。
肝、腎機能は正常である。
(処方)

この患者に生じた電撃痛に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○痛みの伝導路が損傷されている。
- 2✕内臓痛に分類される。電撃痛は神経障害性疼痛であり、内臓痛ではない。
- 3✕上肢の筋肉の炎症に起因する。痛み伝導路(神経)の障害に起因し、筋肉の炎症ではない。
- 4✕身体を動かすと痛みが増す。神経障害性疼痛は安静時にも出現し、運動で増すとは限らない。
- 5○軽微な接触刺激でも痛みが誘発される。
正答: 1・5
304-305 共通の設問
70 歳女性。糖尿病の既往歴はない。非小細胞肺がん(扁平上皮がん、PD–
L1 発現率15%)と診断され、ニボルマブ点滴静注240 mg、2 週間毎の投与が開
始された。経過良好だったが、6 回目の投与後、自宅で強い倦怠感、食欲低下、口
渇と多尿が出現し、水分摂取も困難であったため、緊急受診した。受診時、朝食を
とらずに行った検査値は以下の通りである。
検査値: Na 135 mEq/L、Cl 96 mEq/L、K 5 .4 mEq/L、BUN 23 mg/dL、
HbA1c 6.0%(NGSP 値)、血糖値571 mg/dL、血液pH 7.1、尿糖4+、
尿ケトン3+
この患者に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕T リンパ球の機能が低下している。Tリンパ球の機能亢進(免疫チェックポイント阻害による自己免疫的膵島破壊)が関与する。
- 2○血中C–ペプチドが低値である。
- 3○次回以降のニボルマブの投与を中止すべきである。
- 4✕インフュージョンリアクションが起きている。インフュージョンリアクションではなく免疫関連有害事象(irAE)による1型糖尿病。
- 5✕2 型糖尿病を発症している。1型糖尿病を発症している(Cペプチド低下を伴う)。
正答: 2・3