第104回 — 病態・薬物治療
演習モードで解く腎機能の低下などにより尿量が減少する症候はどれか。1つ選べ。
- 1✕残尿
- 2✕尿失禁
- 3○乏尿
- 4✕尿閉
- 5✕血尿
正答: 3
肝硬変で高値を示す検査値はどれか。1つ選べ。
- 1✕血小板数
- 2✕血清アルブミン濃度
- 3✕血清総コレステロール濃度
- 4○血清γ–グロブリン濃度
- 5✕血清コリンエステラーゼ活性
正答: 4
第II誘導により得られた心電図(下図)において、QT 間隔に当たるのはどれ
か。1つ選べ。
a b c de

- 1✕a~d間
- 2○a~e間
- 3✕b~d間
- 4✕b~e間
- 5✕c~d間
正答: 2
食道がんの腫瘍マーカーとして有用なのはどれか。1つ選べ。
- 1✕AFP
- 2✕NSE
- 3○SCC 抗原
- 4✕PIVKA–II
- 5✕CA 15–3
正答: 3
右心不全を伴わない左心不全の主な症状に該当しないのはどれか。1つ選べ。
- 1✕急性肺水腫
- 2○下肢浮腫
- 3✕呼吸困難
- 4✕血圧低下
- 5✕尿量減少
正答: 2
てんかん発作のうち、意識障害を伴わないのはどれか。1つ選べ。
- 1✕脱力発作
- 2○単純部分発作
- 3✕欠神発作
- 4✕複雑部分発作
- 5✕強直間代発作
正答: 2
客観的な危険が存在しないのに、急な不安に襲われ、動悸、呼吸困難、めまい
などの自律神経症状を伴い、通常30 分以内に症状が改善する不安神経症はどれ
か。1つ選べ。
- 1✕全般性不安障害
- 2✕外傷後ストレス障害
- 3✕強迫性障害
- 4○パニック障害
- 5✕解離性障害
正答: 4
細菌感染が原因となる皮膚疾患はどれか。1つ選べ。
- 1○蜂窩織炎
- 2✕アトピー性皮膚炎
- 3✕尋常性乾癬
- 4✕帯状疱疹
- 5✕じん麻疹
正答: 1
免疫複合体が組織に沈着することによって引き起こされるアレルギー反応の型
はどれか。1つ選べ。
- 1✕I型
- 2✕II型
- 3○III型
- 4✕IV型
- 5✕I型とII型の複合型
正答: 3
がんに伴う疼痛のうち、プレガバリンが最も有効なのはどれか。1つ選べ。
- 1○神経障害による痛み
- 2✕臓器へのがん浸潤による痛み
- 3✕術後の創部の痛み
- 4✕消化管閉塞による痛み
- 5✕骨転移による痛み
正答: 1
菌交代現象による偽膜性大腸炎の代表的な起因菌はどれか。1つ選べ。
- 1✕Streptococcus pneumoniae
- 2○Clostridium difficile
- 3✕Mycobacterium tuberculosis
- 4✕Salmonella typhi
- 5✕Vibrio cholerae
正答: 2
要指導医薬品及び一般用医薬品の添付文書への記載項目に該当しないのはどれ
か。1つ選べ。
- 1✕製品の特徴
- 2✕使用上の注意
- 3✕効能又は効果
- 4○臨床成績
- 5✕用法及び用量
正答: 4
学術論文収載雑誌の評価指標で、掲載された研究論文の被引用数に基づいて算
出される値はどれか。1つ選べ。
- 1✕リスクファクター
- 2○インパクトファクター
- 3✕国際標準図書番号(ISBN)
- 4✕デジタルオブジェクト識別子(DOI)
- 5✕フェイススケール
正答: 2
気管支喘息の発作治療薬(リリーバー)として用いられる薬物はどれか。1つ
選べ。
- 1✕フルチカゾンプロピオン酸エステル
- 2✕カルテオロール塩酸塩
- 3✕アゼラスチン塩酸塩
- 4✕モンテルカストナトリウム
- 5○プロカテロール塩酸塩水和物
正答: 5
問題志向型システム(POS)による問題解決の過程として、該当しないのはど
れか。1つ選べ。
- 1✕患者情報の収集
- 2○情報の公開
- 3✕問題の明確化
- 4✕初期計画の立案
- 5✕計画の実施
正答: 2
腹痛に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕腹痛は、神経痛と体性痛の2 つに分類される。腹痛は、体性痛、内臓痛及び関連痛(放散痛)に分類される。
- 2○腹膜刺激によって起こる痛みは、体性痛である。
- 3○腹部全体に痛みがある腸重積症は、急性腹症である。
- 4✕右下腹部痛及び発熱があると、胃食道逆流症が疑われる。右下腹部痛及び発熱があると、虫垂炎等の急性腹症が疑われる。
- 5✕左側腹部痛、発熱、黄疸があると、胆嚢炎が疑われる。右側腹部痛(右季肋部痛)、発熱、黄疸があると、胆嚢炎が疑われる。
正答: 2・3
意識障害に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○意識障害の原因として、脳の器質的な障害に加え、全身性疾患による二次的な
脳の機能障害が考えられる。 - 2○意識障害の評価法としてGlasgow Coma Scale(GCS)が用いられる。
- 3✕意識障害の状態を指標化して表したJapan Coma Scale(JCS)は、覚醒の程度
を4 段階に分けて評価する。意識障害の状態を指標化して表したJapan Coma Scale(JCS)は、覚醒の程度を3 群(10 段階)に分けて評価する。 - 4✕認識内容に異常があるが、意識混濁を伴わない状態をせん妄状態という。意識混濁を伴い注意や認知の障害が起こる状態をせん妄状態という。
- 5✕強い痛覚刺激によってのみ覚醒し、刺激が無くなると直ちに眠ってしまう状態
を昏睡状態という。強い痛覚刺激によってのみ覚醒し、刺激が無くなると直ちに眠ってしまう状態を半昏睡状態(昏睡は刺激しても覚醒しない状態)という。
正答: 1・2
45 歳女性。健康診断で肥満、高血圧及び高血糖を指摘され、近医を受診した。
高血圧症及び2 型糖尿病と診断され、アンジオテンシンII受容体遮断薬とジペプチ
ジルペプチダーゼ–4(DPP–4)阻害薬の投与が開始された。しかし、3 ヶ月間服
薬しても期待した治療効果が得られなかったため、大学病院に紹介受診となった。
診察の結果、丸顔と中心性肥満が認められ、二次性高血圧が疑われた。MRI 検査
により下垂体の腫瘍と、腹部CT 検査により両側副腎の腫大を認めた。本症例の空
腹時血液検査データで、高値を示す可能性が高いのはどれか。2つ選べ。
- 1○コルチゾール
- 2✕カテコールアミン
- 3✕アルドステロン
- 4✕TSH
- 5○ACTH
正答: 1・5
22 歳男性。小児期よりインスリンの皮下注射を毎朝施行していた。就職して不
規則な生活が続き、ある朝、倒れているのを発見され病院に搬送された。搬送時所
見として、意識不鮮明で、呼びかけに応じなかった。血圧90/60 mmHg、呼吸数
20/分、脈拍110/分、血糖値720 mg/dL であった。尿カテーテルを挿入し、尿検
査を実施したところ、尿糖(+++)、タンパク(+)、ケトン体(+++)を認め
た。搬送時に動脈血液ガス分析を施行した時のpH の値に最も近いと考えられるの
はどれか。1つ選べ。
- 1✕8.0
- 2✕7.7
- 3✕7.4
- 4○7.1
- 5✕6.0
正答: 4
50 歳男性。飲酒後から持続的な上腹部痛及び悪心があった。数日間、様子を見
ていたが、発熱と軽度の意識障害が起こったため、病院を受診した。腹部CT によ
り膵臓の腫大が認められた。この患者の病態、検査及び薬物療法に関する記述のう
ち、適切なのはどれか。2つ選べ。
- 1○飲酒歴と胆石症の既往の有無を確認する。
- 2✕血液検査でアミラーゼ、リパーゼの活性低下が見られる。血液検査でアミラーゼ、リパーゼの活性上昇が見られる(急性膵炎)。
- 3✕膵機能を改善させるため、十分な食事を摂らせる。膵臓を安静にするため絶食とし、補液を行う。
- 4○病態の進展を抑制するため、ガベキサートメシル酸塩静注用を投与する。
- 5✕上腹部痛にペンタゾシン注を用いると、病態を悪化させる。上腹部痛にモルヒネ等のオピオイドはOddi括約筋を収縮させ病態を悪化させるが、ペンタゾシンは使用できる。
正答: 1・4
前立腺肥大症の病態及び治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選
べ。
- 1✕前立腺の外腺部分が肥大し、排尿障害を起こす。タムスロシン塩酸塩を治療に用いる場合は、起立性低血圧に対する注意が必要 である。
- 2✕前立腺肥大症は、前立腺がんへ進展する。タムスロシン塩酸塩を治療に用いる場合は、起立性低血圧に対する注意が必要 である。
- 3✕前立腺特異抗原(PSA)は、前立腺肥大症の確定診断に有用である。タムスロシン塩酸塩を治療に用いる場合は、起立性低血圧に対する注意が必要 である。
- 4○タムスロシン塩酸塩を治療に用いる場合は、起立性低血圧に対する注意が必要
である。 - 5✕ブチルスコポラミン臭化物は、前立腺肥大症による排尿障害の改善に有用であ
る。タムスロシン塩酸塩を治療に用いる場合は、起立性低血圧に対する注意が必要 である。
正答: 4
副鼻腔炎の病態及び治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○急性副鼻腔炎は、上気道炎に続いて起こることが多い。
- 2✕急性副鼻腔炎の起因菌は、黄色ブドウ球菌が最も多い。急性副鼻腔炎の起因菌は、肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラ・カタラーリス等が多い。
- 3✕慢性副鼻腔炎は、急性副鼻腔炎の症状が遷延して3 週間以上続く状態をいう。慢性副鼻腔炎は、症状が3ヶ月以上続く状態(急性の遷延ではない)をいう。
- 4○慢性副鼻腔炎の症状として、嗅覚障害、頬部痛及び頭痛がある。
- 5✕慢性副鼻腔炎の治療として、ニューキノロン系抗菌薬の少量長期投与が有効で
ある。慢性副鼻腔炎の治療として、マクロライド系抗菌薬の少量長期投与が有効である。
正答: 1・4
骨粗しょう症に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕石灰化が不十分な骨組織である類骨が増加する疾患である。石灰化した骨の量が減少し骨がもろくなる疾患である(類骨増加は骨軟化症)。
- 2✕PINP(I型プロコラーゲン–N–プロペプチド)は有用な血清骨吸収マーカーで
ある。PINP(I型プロコラーゲン–N–プロペプチド)は有用な血清骨形成マーカーである。 - 3○運動療法により骨吸収が抑制され、骨量増加が期待される。
- 4○食事療法として、カルシウム、ビタミンD、ビタミンK の摂取が推奨される。
- 5✕デノスマブで治療する際は、高カルシウム血症に注意が必要である。デノスマブで治療する際は、低カルシウム血症に注意が必要である。
正答: 3・4
55 歳男性。急性骨髄性白血病と診断され、血縁者からの末梢血幹細胞移植を行
うこととなった。この患者の治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選
べ。
- 1✕自家移植よりも致死的合併症は少ない。タクロリムスを移植手術の前から投与する。
- 2✕移植後にシクロホスファミドの大量化学療法と全身放射線照射を行う。タクロリムスを移植手術の前から投与する。
- 3○タクロリムスを移植手術の前から投与する。
- 4✕移植後は免疫抑制剤を速やかに中止する。タクロリムスを移植手術の前から投与する。
- 5✕移植片対宿主病の発症を予防するために、移植する造血幹細胞に対して放射線
照射を行う。タクロリムスを移植手術の前から投与する。
正答: 3
メタアナリシスに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕データベースで検索された全ての文献を解析に用いる。検索された文献のうち、あらかじめ定めた選択基準に合致する文献のみを解析に用いる。
- 2✕複数の研究で示された効果量を統計学的に統合する際は、相乗平均を用いる。複数の研究で示された効果量を統計学的に統合する際は、加重平均を用いる。
- 3○結果を図示する際に、フォレストプロットを用いる。
- 4○統計学的に有意な結果を得た研究は掲載されやすいということから生じるバイ
アスを、出版バイアスという。 - 5✕エビデンスレベルは、無作為化比較試験より低い。エビデンスレベルは、無作為化比較試験より高い(メタアナリシスは最上位のエビデンス)。
正答: 3・4
73 歳男性。数ヶ月前から腹痛を感じていたが、最近になって血便が認められた
ため来院し、Stage IIIのS 状結腸がんと診断された。外来にて、イリノテカン、レ
ボホリナートカルシウム、フルオロウラシルを用いたがん化学療法を行うため、使
用する薬物の代謝酵素の活性に変化をきたす遺伝子変異の有無を調べることになっ
た。その遺伝子として、最も適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1✕CYP2C9
- 2✕CYP2D6
- 3✕CYP2C19
- 4✕NAT2
- 5○UGT1A1
正答: 5
新生児及び小児の薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1○新生児に対するクロラムフェニコールコハク酸エステルナトリウム注射液の投
与は、禁忌である。 - 2○新生児に対するスルファメトキサゾール・トリメトプリム配合顆粒の投与は、
禁忌である。 - 3✕フェノバルビタールの消化管吸収率は、小児よりも新生児のほうが高い。フェノバルビタールの消化管吸収率は、新生児のほうが低い(胃酸分泌が少ない等のため)。
- 4✕カルバマゼピンの血中からの消失半減期は、成人よりも小児のほうが長い。カルバマゼピンの血中からの消失半減期は、小児のほうが短い(代謝酵素活性が高いため)。
- 5✕小児の細菌性肺炎に対する第一選択薬として、ミノサイクリン塩酸塩顆粒が用
いられる。小児の細菌性肺炎に対する第一選択薬として、β–ラクタム系抗菌薬が用いられる(ミノサイクリンは8歳未満に禁忌)。
正答: 1・2
190-191 共通の設問
19 歳女性。高校生の頃から、気がつくと授業中に眠っていることがしばしば
あったが、夜間に受験勉強に励んでいることが原因と思っていた。大学に入学後
も、授業中に突然眠ってしまったり、夜間に悪夢を見たりした。眠気により食生活
が不規則にもなった。心配になり、友人や家族に相談したところ病院受診を勧めら
れた。診察及び検査の結果、ナルコレプシーと診断され、処方1 及び2 で3 ヶ月治
療されたが、症状が改善されないため、処方1 が処方3 に変更となった。
(処方1 )

本症例に関する病態、検査及び薬物療法に関する記述のうち、正しいのはどれ
か。2つ選べ。
※
- 1○睡眠時ポリグラフ検査や反復睡眠潜時検査が、診断に有用である。
- 2✕メチルフェニデート塩酸塩の代わりにアトモキセチン塩酸塩を用いることがで
きる。アトモキセチン塩酸塩は注意欠如・多動症(ADHD)治療薬であり、メチルフェニデートの代替として用いることはできない。 - 3○処方3 の薬剤は、処方1 の薬剤より依存性が高い。
- 4○クロミプラミン塩酸塩は、REM 睡眠関連症状の改善のために使用される。
- 5✕日中覚醒できていれば、食生活と睡眠習慣の改善は推奨しない。日中覚醒できていても、食生活と睡眠習慣の改善(睡眠衛生)は推奨する。
正答: 1・3・4
35 歳男性。身長172 cm、体重67 kg。頭痛と四肢の脱力感があり、血圧が
180/110 mmHg であったため病院を受診した。血液検査の結果、血清カリウム値
は3.0 mEq/L であった。血中の甲状腺ホルモン値、カテコールアミン値、ACTH
値には異常を認めず、腹部CT 検査にて両側副腎の腫大を認めた。本症例に対する
治療薬として適切なのはどれか。2つ選べ。
- 1✕プレドニゾロン
- 2○スピロノラクトン
- 3○アムロジピン
- 4✕フロセミド
- 5✕ニトログリセリン
正答: 2・3
10 歳男児。高熱、頭痛、咳嗽、喀痰、筋肉痛、関節痛のため、母親とともに来
院した。問診により父親がインフルエンザに罹患していることが分かった。検査の
結果、男児もインフルエンザウイルスに感染していた。この男児の診断、治療及び
感染蔓延防止に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○迅速検査としてイムノクロマト法によるインフルエンザ抗原の検出がある。
- 2✕診断が確定されたら、速やかにインフルエンザワクチンを投与する。罹患中にインフルエンザワクチンを投与することはない(回復後の接種を検討する)。
- 3✕解熱させるために非ステロイド性抗炎症薬を直ちに使用する。インフルエンザの小児にアスピリン系等の解熱鎮痛薬を直ちに使うべきではない(ライ症候群のリスク)。
- 4○人と接するときは、マスク着用を推奨する。
- 5✕解熱したら、すぐに学校に登校可能である。解熱後2日を経過するまでは登校できない(出席停止期間がある)。
正答: 1・4
286-287 共通の設問
82 歳女性。以前より意識清明であったが、記銘力の低下を指摘されてい
た。今回、トイレに行こうとして転倒し、大腿骨骨折のため整形外科に入院した。
入院中に認知機能の低下、パーキンソニズム、レム睡眠行動障害が現れたほか、
PET にて後頭葉の血流低下を認め、アルツハイマー型以外の認知症が強く疑わ
れ、ドネペジル塩酸塩口腔内崩壊錠による治療が開始された。
この患者の認知症の病態と症状に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1○幻視が現れることが多い。
- 2○病理組織学的には、大脳にレビー小体が認められる。
- 3✕記憶障害は周辺症状である。記憶障害は中核症状ではなく、初期には目立たないことが多い。
- 4✕ニコチン性アセチルコリン受容体に対する自己抗体が存在する。ニコチン性アセチルコリン受容体に対する自己抗体は存在しない(それは重症筋無力症)。
- 5✕運動ニューロンが傷害され、全身の筋力低下が認められる。運動ニューロン傷害による全身の筋力低下は認められない。
正答: 1・2
288-289 共通の設問
15 歳女性。下痢、腹痛が続くため2 ヶ月前に病院を受診し、検査した結
果、潰瘍性大腸炎と診断された。現在は以下の処方で治療されている。なお、母親
はB 型肝炎のキャリアである。
(処方1 )

この患者の病態の説明として正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕組織生検では、小腸にも異常が認められる。症状は再燃と寛解を繰り返す。
- 2✕便培養検査で原因菌が特定される。症状は再燃と寛解を繰り返す。
- 3✕体重が増加する。症状は再燃と寛解を繰り返す。
- 4✕血液検査では、炎症反応は陰性である。症状は再燃と寛解を繰り返す。
- 5○症状は再燃と寛解を繰り返す。
正答: 5
290-291 共通の設問
71 歳男性。50 年前から喫煙習慣がある(ブリンクマン指数:1200)。長期
間続く咳嗽、喀痰、喘鳴と階段歩行時の息切れを訴え、近医を受診した。精査の結
果、COPD と診断され、以下の薬剤が処方された。
(処方1 )
チオトロピウム臭化物水和物2.5 μg レスピマット(注) 60 吸入 1 本
1 回2 吸入 1 日1 回 朝 吸入

ピウムとして2.5 μg を吸入できる。
(処方2 )
テオフィリン徐放錠200 mg(12~24 時間持続)
1 回1 錠(1 日2 錠)
1 日2 回 朝食後・就寝前 14 日分
この患者の身体所見と臨床検査に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1✕胸部聴診にて捻髪音が聴取される。捻髪音は間質性肺炎等で聴取され、本疾患(COPD)の所見ではない。
- 2○重症化すると高炭酸ガス血症を呈しやすい。
- 3○1 秒率(FEV1.0/FVC)が70%未満である。
- 4✕代謝性アルカローシスを呈しやすい。呼吸性アシドーシスを呈しやすい(CO2貯留のため)。
- 5✕シアル化糖鎖抗原KL–6 が上昇する。KL–6 は間質性肺炎のマーカーであり、本疾患では上昇しない。
正答: 2・3
292-293 共通の設問
35 歳男性。身長175 cm、体重65 kg。最近、急に昼間・夜間を通じて排尿
回数が増加し、口渇のため大量飲水するようになったため近医に相談したところ、
大学病院を紹介され入院となった。入院時に患者は頓用で使用しているロペラミド
製剤を持参した。入院後に行った検査結果に基づいて、デスモプレシン酢酸塩水和
物口腔内崩壊錠による治療が開始されることになった。
入院時の血液検査結果として考えられるのはどれか。1つ選べ。
- 1✕クレアチニン値の上昇
- 2✕ヘモグロビンA1c(HbA1c)値の上昇
- 3✕コレステロール値の上昇
- 4○ナトリウム濃度の上昇
- 5✕カルシウム濃度の上昇
正答: 4
294-295 共通の設問
50 歳男性。身長168 cm、体重98 kg。10 年前より2 型糖尿病を指摘され
ていたが未治療であった。健康診断の結果、糖尿病の教育入院となった。入院時に
日常生活について聴取したところ、患者は1 人暮らしで間食や糖質を多く含む炭酸
飲料の摂取が多かった。夕食時には大量飲酒を行うなど、食生活が乱れていた。日
常あまり運動していなかった。
入院時の検査値は、血圧140/82 mmHg、HbA1c 9.3%(NGSP 値)、随時血糖
234 mg/dL、血清クレアチニン0.51 mg/dL、T–Bil 0.7 mg/dL、AST 60 U/L、
ALT 52 U/L、γ–GTP 130 U/L、尿糖(+++)、尿タンパク(-)であった。
入院後、以下の薬剤が処方された。
(処方1 )
インスリン アスパルト(遺伝子組換え)注 300 単位/3 mL 1 本
1 回4 単位 1 日3 回 朝昼夕食直前 皮下注射
(処方2 )
インスリン デグルデク(遺伝子組換え)注 300 単位/3 mL 1 本
1 回8 単位 1 日1 回 夕食後 皮下注射
(処方3 )
ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物錠5 mg
1 回1 錠(1 日1 錠)
1 日1 回 朝食後 7 日分
本症例では日常生活が乱れていることから、運動療法を併せて指導することと
なった。この患者の運動療法に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
- 1○運動時の脈拍数は100~120拍/分以内に留めるように勧める。
- 2✕増殖性網膜症を発症して重症化しても運動療法を継続する。増殖性網膜症を発症して重症化した場合は運動療法を中止・制限する。
- 3✕歩行運動を指導した場合は、消費カロリー分の食事量を増やすよう勧める。歩行運動を指導しても消費カロリー分の食事量を増やす必要はない。
- 4✕肝機能障害があるため、空腹時(食前)の運動を勧める。空腹時(食前)の運動は低血糖のリスクがあり勧めない。
- 5○インスリン感受性を高めるため、有酸素運動を勧める。
正答: 1・5
296-297 共通の設問
66 歳女性。忙しい夫の会社を手伝っている。遠方に住む共働きの息子夫婦
に半年ほど前に子供ができ、世話を頼まれたので、忙しい中、自宅と息子夫婦の家
の行き来を繰り返している。2 ~3 週間前より、気分が優れず、食欲がなくなり、
眠りにつくにも時間がかかるようになった。女性は、理由はわからないが「きっと
私のせいで夫の会社が倒産する」と思うようになった。心配した夫と一緒に精神科
を受診し、うつ病と診断された。
以下の処方箋を持ってこの患者が来局した。
(処方1 )

この患者の病態、症状及び検査に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選
べ。
- 1○Self–rating Depression Scale(SDS)は診断に有用な評価スケールである。
- 2✕被害妄想状態が認められる。被害妄想状態は認められない(うつ病で認められるのは罪責感・自責の念等)。
- 3✕誇大妄想や精神運動制止が認められる。誇大妄想は躁状態の症状であり、本症例(うつ病)では認められない。
- 4○食欲不振は身体症状である。
- 5✕睡眠障害は中途覚醒である。睡眠障害は早朝覚醒が特徴的である。
正答: 1・4
298-299 共通の設問
23 歳女性。20 歳前後から強い頭痛と随伴症状のため大学を休みがちに
なったことから近医を受診しており、処方1 及び処方2 の薬剤が処方されていた。
(処方1 )

本症例に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○随伴症状には悪心・嘔吐、光・音過敏がある。
- 2✕発作時に痛みを和らげるには、入浴や軽い運動などが有効である。発作時は暗く静かな場所で安静にするのが有効であり、入浴や運動は悪化させる。
- 3○処方1 の薬剤を頻回使用すると、乱用頭痛を起こすおそれがある。
- 4✕処方3 の薬剤の代わりにエルゴタミンを用いることができる。処方3(トリプタン系等)とエルゴタミンは併用できない(血管収縮作用の重複で禁忌)。
- 5✕処方3 は急性期の発作を抑えるために追加された。処方3は発作の予防(頻度を減らす)ために追加された(急性期治療薬は処方1等)。
正答: 1・3
300-301 共通の設問
50 歳男性。身長175 cm、体重80 kg、血清クレアチニン1.5 mg/dL。眼
内炎、遷延する発熱、中心静脈カテーテル刺入部位の発赤及び圧痛があり、中心静
脈カテーテル刺入部関連感染の疑いと診断された。細菌感染に対する抗菌療法に反
応せず、カテーテル刺入部の膿、末梢血培養で真菌陽性、血液検査でβ–D–グルカ
ン陽性のため、カテーテルを抜去し、ホスフルコナゾールによる治療を開始した
が、治療反応性が悪かった。その後、刺入部位膿と血液の培養の結果、Candida
krusei(カンジダ属真菌)が検出された。
この患者の真菌感染症に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕表在性真菌感染症である。深在性(侵襲性)真菌感染症である(表在性ではない)。
- 2✕ST(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)合剤が有効である。ST(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)合剤は抗真菌作用を持たず、本症例(カンジダ症)には無効である。
- 3○日和見感染症と考えられる。
- 4✕鳥類の糞便中で増殖したものが、感染源となった可能性が高い。鳥類糞便由来の真菌感染はクリプトコッカス症等であり、本症例(カテーテル関連カンジダ症)ではない。
- 5○侵襲性カンジダ症の1 つである。
正答: 3・5
302-303 共通の設問
病院の薬事委員を務める薬剤師が、新規に薬価収載された抗がん剤Xの資
料を作成するために、転移性乳癌患者を対象とした治験に関する情報を収集した。
この薬剤師は、前問の資料から、転移性乳癌患者を対象として新規抗がん剤X
と既存薬の奏効割合を比較した下表の結果を得た。この解析に用いられた統計手法
として適切なのはどれか。1つ選べ。

- 1✕対応のあるt 検定
- 2✕対応のないt 検定
- 3○カイ二乗検定
- 4✕分散分析
- 5✕Mann–Whitney のU 検定
正答: 3
304-305 共通の設問
52 歳男性。身長170 cm、体重65 kg。3 年前、胃がんのため胃亜全摘切除
手術を受け、近医で経過観察していた。今回の定期検診で肝転移が見つかり、化学
療法導入目的で大学病院に紹介入院となった。全身倦怠感、動悸を自覚しており、
貧血に対して処方1 の薬剤が処方されていたが、入院時の血液検査の結果により、
処方1 に替えて処方2 が開始された。
(処方1 )

処方2 を2 週間実施した後に血液検査が実施され、以下の結果が得られた。
RBC 340 万/μL、Hb 10.2 g/dL、Ht 30.0%、MCV 105 fL、MCH 39 pg、血清ビ
タミンB12 値80 pg/mL(基準値200~1,000 pg/mL)、血清総葉酸値11.5 ng/mL
(基準値6.0~20 ng/mL)
本症例における貧血治療の今後の方針として適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1○メコバラミン注射液の筋肉内投与
- 2✕葉酸錠の経口投与
- 3✕クエン酸第一鉄ナトリウム錠を増量して再開
- 4✕プレドニゾロン錠の経口投与
- 5✕脾臓の摘出術
正答: 1