第103回 — 物理・化学・生物
演習モードで解く系の乱雑さを定量的に表す熱力学量はどれか。1つ選べ。
- 1✕内部エネルギー
- 2✕エンタルピー
- 3○エントロピー
- 4✕ギブズエネルギー
- 5✕化学ポテンシャル
正答: 3
化合物の親水性や疎水性を表す指標となる分配係数の測定において、水と組み合
わせて用いられる有機溶媒はどれか。1つ選べ。
- 1✕アセトニトリル
- 2✕アセトン
- 3○1–オクタノール
- 4✕グリセロール
- 5✕メタノール
正答: 3
硫酸バリウムの飽和水溶液に硫酸ナトリウムを加えるとき、硫酸バリウムの沈殿
が生じやすくなる現象に最も関連するのはどれか。1つ選べ。
- 1✕過飽和現象
- 2○共通イオン効果
- 3✕異種イオン効果
- 4✕重原子効果
- 5✕水平化効果
正答: 2
理想気体の物質量n、圧力p、気体定数R、熱力学温度T、体積V について成立
する関係はどれか。1つ選べ。
- 1✕n = RTV
p - 2✕n = pT
RV - 3✕n = pRT
V - 4○n = pV
RT - 5✕n = RT
pV
正答: 4
有効数字を考慮した、2 つの測定値1.231 と0.32132 の和はどれか。1つ選べ。
- 1✕1.6
- 2✕1.55
- 3○1.552
- 4✕1.5523
- 5✕1.55232
正答: 3
2–メチルブチル基を表す構造式はどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
不斉中心の立体配置がR 配置であるのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
芳香族性を示さないのはどれか。1つ選べ。

- 1○
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 1
亜鉛イオンは、生体内においてルイス酸として重要な役割を果たしている。亜鉛
がとりやすい酸化数はどれか。1つ選べ。
- 1✕+1
- 2○+2
- 3✕+3
- 4✕+4
- 5✕+5
正答: 2
pKa 値が最も小さいカルボン酸はどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
図は、ヒトの心臓の断面と心臓に出入りする血管を示す。1 ~5 のうち、肺動
脈はどれか。1つ選べ。なお、矢印は血液の流れを示す。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
コレステロールの構造はどれか。1つ選べ。

- 1○
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 1
図はヒト染色体を表す。矢印の部分(黒色)に存在する構造の名称はどれか。
1つ選べ。

- 1✕動原体
- 2○テロメア
- 3✕核小体
- 4✕セントロメア
- 5✕紡錘糸
正答: 2
T 細胞が分化・成熟する一次リンパ器官はどれか。1つ選べ。
- 1✕リンパ節
- 2○胸腺
- 3✕脾臓
- 4✕副腎
- 5✕骨髄
正答: 2
ヘリコバクター・ピロリが、アンモニアを産生する際に関与する主な酵素はど
れか。1つ選べ。
- 1✕アルギナーゼ
- 2○ウレアーゼ
- 3✕グルタミナーゼ
- 4✕クレアチンキナーゼ
- 5✕デアミナーゼ
正答: 2
分子間相互作用と、それが支配的に働く現象の組合せとして正しいのはどれ
か。2つ選べ。
分子間相互作用 現象
- 1✕静電的相互作用 水中で非イオン性界面活性剤はミセルを形成する。疎水性相互作用
- 2○イオン–双極子相互作用 水中でイオンは水和イオンとして存在する。
- 3○分散力 n–ヘキサンの沸点はメタンの沸点よりも高い。
- 4✕塩化ナトリウムの飽和水溶液から塩化ナトリウム結
水素結合
晶が形成される。イオン–イオン相互作用 - 5✕疎水性相互作用 DNA 中のアデニン–チミン間に塩基対が形成される。水素結合
正答: 2・3
図は一定圧力条件下での水–塩化ナトリウム二水和物(NaCl・2H2O)の二成分
の状態を表したもの(相図)である。この図に関する記述のうち、正しいのはどれ
か。2つ選べ。

5
0
- 1○領域ア内の任意の点で生じている固体は、すべて純水からなる。
- 2✕領域イ内の任意の点の塩化ナトリウム濃度は、一定である。領域イ内の任意の点の塩化ナトリウム濃度は、一定ではない(均一な液相であり任意の濃度をとりうる)
- 3✕領域ウ内の任意の点(線上は含まない)における熱力学的自由度は、条件指定
に使っている圧力も含めて1 である。熱力学的自由度は圧力を含めず1である(圧力を含めれば2) - 4✕曲線AB は水と塩化ナトリウムの溶解度積を表している。曲線ABは塩化ナトリウム二水和物の溶解度曲線(液相線)を表している
- 5○点Bでは、液相、固体の水、固体の塩化ナトリウム二水和物の三相が平衡状態
にある。
正答: 1・5
下のグラフは、可逆(平衡)反応(I)、平行(並発)反応(II)、連続(逐
次)反応(III)における反応物、中間体及び生成物の濃度と時間の関係を表してい
る。素反応がいずれも反応速度定数k1 ~k6 の一次反応であるとき、反応I~IIIに
関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


濃度0.05
0.025
0
- 1✕反応Iの平衡定数の値は、1 よりも小さい。1よりも大きい
- 2○ln 2
反応IIのCの半減期は、 で表わされる。
k3 + k4 - 3○

- 4✕反応IIIのk5 が一定のとき、k6 が大きくなるほど、Gの最大濃度に達する時間
は遅くなる。速くなる
正答: 2・3
図はタンパク質中のペプチド結合を表したものである。以下の記述のうち、正
しいのはどれか。2つ選べ。

- 1○ペプチド結合を構成するC=O とN–H、これらに隣接する2 つのα 炭素は同一
平面上にある。 - 2✕α ヘリックス構造では、n 番目のペプチド結合を構成するC=O が、(n + 3)番
目のペプチド結合を構成するN–H と水素結合を形成している。(n + 4)番目 - 3○α ヘリックスやβ シートなどの二次構造は、円偏光二色性測定法により観測で
きる。 - 4✕β シート構造の形成には、C=O とN–H の間の水素結合は寄与しない。C=O とN–H の間の水素結合が寄与する
- 5✕同一のα 炭素に結合するCα–N 結合とCα–C 結合の回転の角度(φ、ψ)は、そ
れぞれ任意の角度をとることができる。φ、ψには立体障害により許容される角度の範囲があり、任意の角度をとることはできない(ラマチャンドランプロット)
正答: 1・3
分子の振動、回転、電子遷移に伴う、分子のエネルギー準位間の遷移と電磁波
の吸収及び散乱に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○分子の振動、回転、電子遷移のうち、回転に伴って吸収される電磁波の波長が
最も長い。 - 2✕吸収される電磁波の波長と、遷移するエネルギー準位間のエネルギー差には、
正の比例関係がある。反比例関係がある - 3✕ラマン散乱が観測されるためには、分子の振動によって双極子モーメントが変
化する必要がある。ラマン散乱には分極率の変化が必要である - 4✕分子の振動、回転、電子遷移に伴う吸収のうち、吸光度が濃度に比例するのは
電子遷移の場合だけである。いずれの遷移においても吸光度は濃度に比例する - 5○電子遷移に伴う吸収スペクトルが幅広い吸収帯となるのは、分子の振動や回転
によるエネルギー変化も反映されるからである。
正答: 1・5
0.01 mol/L 塩化アンモニウム水溶液のpH に最も近い値はどれか。1つ選べ。
ただし、アンモニアのpKβ を4.70、水のイオン積Kw を1.00 × 10-14(mol/L)2 と
する。
- 1✕3.65
- 2○5.65
- 3✕8.35
- 4✕9.30
- 5✕10.35
正答: 2
生理食塩液は、塩化ナトリウムを0.9 w/v%含む等張液である。日本薬局方
「生理食塩液」中の塩化ナトリウム(式量:58.44)の定量法に関する記述のう
ち、正しいのはどれか。2つ選べ。
「本品20 mL を正確に量り、水30 mL を加え、強く振り混ぜながら0.1 mol/L 硝

- 1✕下線部の操作で用いられる計量器具は、メスシリンダーである。ホールピペット
- 2○

- 3✕生理食塩液1 L 中には、塩化ナトリウムが15.4 mmol 含まれる。約153.9 mmol
- 4✕滴定終点においては、過剰な銀イオンと指示薬からなる赤褐色の沈殿を生じ
る。フルオレセインナトリウム(吸着指示薬)が沈殿表面に吸着し、呈色が変化する - 5○0.1 mol/L 硝酸銀液1 mL に対する塩化ナトリウムの対応量は5.844 mg であ
る。
正答: 2・5
日本薬局方で確認試験が適用される対象医薬品、使用する試液、確認試験の結
果の組合せとして正しいのはどれか。2つ選べ。
対象医薬品 試液 結果
ヒドロキシルアミン過塩素酸塩・エ

- 1○

- 2○

- 3✕

- 4✕

- 5✕

正答: 1・2
以下は日本薬局方アセトアミノフェンの純度試験(液体クロマトグラフィー)
の記述の一部である。次の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
操作条件
検出器:A紫外吸光光度計(測定波長:225 nm)
カラム: 内径約4 mm、長さ約15 cm のステンレス管に5 µm の液体クロマトグラ
フィー用Bオクタデシルシリル化シリカゲルを充塡する。
カラム温度:40 °C付近の一定温度
移動相: CpH 4.7 の0.05 mol/L リン酸二水素カリウム試液/メタノール混液
(4:1 )
流量: アセトアミノフェンの保持時間が約5 分になるように調整する。
カラムの選定: 本品及び4–アミノフェノール塩酸塩0.01 g ずつをメタノール1 mL
に溶かし、移動相を加えて50 mL とする。この液1 mL をとり、移
動相を加えて10 mL とする。この液10 µL につき、上記の条件で
操作するとき、 D の順に溶出し、そのE分離度が7

以上のものを用いる。
- 1✕Aの検出器の光源には、通常、キセノンランプが用いられる。重水素(デューテリウム)ランプ
- 2✕Bのオクタデシルシリル化シリカゲルは順相系の固定相である。逆相系の固定相
- 3○Cの移動相中のメタノール含量を増やすと、アセトアミノフェンの保持時間は
短くなる。 - 4✕Dは、アセトアミノフェン、4–アミノフェノールの順である。4–アミノフェノール、アセトアミノフェンの順
- 5○Eの条件をみたすとき、分離度が1.5 以上であるので、2 つのピークは完全分
離している。
正答: 3・5
図は、ある酸素化学種の分子軌道のエネルギー準位と電子配置を模式的に表し
たものである。この酸素化学種はどれか。1つ選べ。

- 1✕一重項酸素
- 2✕三重項酸素
- 3○スーパーオキシド(O2-)
- 4✕過酸化物イオン(O22-)
- 5✕オゾン
正答: 3
化合物Aの最も安定な立体配座に関する記述のうち、誤っているのはどれか。
1つ選べ。

化合物A
- 1✕シクロヘキサン環は、いす形配座である。
- 2○ヒドロキシ基aは、アキシアル位にある。
- 3✕イソプロピル基bは、エクアトリアル位にある。
- 4✕炭素–炭素結合cとdは、ほぼ平行である。
- 5✕炭素–水素結合eとfは、ほぼ平行である。
正答: 2
以下の反応で得られる化合物の酸素原子アに関する記述のうち、正しいのはど
れか。1つ選べ。


O
CH2
- 1✕主に酸素原子a由来である。主に酸素原子c由来である。
- 2✕主に酸素原子b由来である。主に酸素原子c由来である。
- 3○主に酸素原子c由来である。
- 4✕主に酸素原子d由来である。主に酸素原子c由来である。
- 5✕酸素原子a由来のものとd由来のものが約50%ずつ存在する。主に酸素原子c由来である。
正答: 3
下式に示した、光学的に純粋な化合物Aと水とのSN1 反応に関する記述のう
ち、正しいのはどれか。2つ選べ。


SN1 反応
H3C C + H2O

CHCH3
Br
- 1✕Aの化合物名は(R)–3–bromo–3,4–dimethylpentane である。(S)–3–bromo–3,4–dimethylpentane
- 2✕光学的に純粋なアルコールが得られる。ラセミ体のアルコールが得られる(SN1では平面型カルボカチオンを経由するためラセミ化する)
- 3✕反応速度は、Aの濃度及び水の濃度のいずれにも比例する。Aの濃度のみに比例する
- 4○水は求核剤として作用する。
- 5○反応はカルボカチオン中間体を経由して進行する。
正答: 4・5
ジクロロメタンを溶媒として、同じ物質量の塩化ベンゾイルとベンジルアミン
とを室温で反応させたところ、塩化ベンゾイルのほぼ半量が生成物に変化したとこ
ろで反応が停止した。この反応を再度行うにあたって、反応条件を改善して、塩化
ベンゾイルのほぼ全量を生成物に変換したい。改善方法として適切なのはどれか。
2つ選べ。

- 1○ベンジルアミンに対して1 当量以上のトリエチルアミンをさらに加える。
- 2○ベンジルアミンの量を2 倍にする。
- 3✕塩化ベンゾイルの量を2 倍にする。ベンジルアミンの量を増やす
- 4✕ジクロロメタンの代わりにメタノールを溶媒として用いる。塩化ベンゾイルがメタノールと反応するため、プロトン性溶媒は用いない
- 5✕ジクロロメタンの量を半分にする。溶媒量の変更は収率改善に寄与しない
正答: 1・2
図は、タンパク質加水分解酵素キモトリプシンの酵素活性部位における相互作
用を模式的に示したものである。この図に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。

- 1○His 57 とSer 195 との間の相互作用は、Ser 195 のヒドロキシ基の求核性を高め
ている。 - 2✕Asp 102 とHis 57 との間の相互作用は、His 57 のイミダゾリル基の塩基性を低
下させている。His 57 のイミダゾリル基の塩基性を高めている - 3○疎水性ポケットと基質タンパク質との間の相互作用は、酵素の基質特異性を高
めている。 - 4✕Ser 195 のヒドロキシ基は、基質タンパク質をプロトン化することによって、
ペプチド結合の切断を容易にしている。Ser 195 のヒドロキシ基が基質のカルボニル炭素へ求核攻撃することでペプチド結合を切断する
正答: 1・3
生体において解糖や糖新生は、アルドラーゼにより触媒される可逆過程(アル
ドール反応及び逆アルドール反応)を含む。Aの構造式として正しいのはどれか。


- 1✕
- 2✕
- 3○
- 4✕
- 5✕
正答: 3
図は、ある化合物の1H–NMR スペクトル(300 MHz、CDCl3、基準物質はテト
ラメチルシラン(TMS))である。この化合物の構造式はどれか。1つ選べ。な
お、イのシグナルは一重線であり、エのシグナルはヒドロキシ基のプロトンに由来
する。


- 1✕
- 2○
- 3✕
- 4✕
- 5✕
正答: 2
天然物A~Eの生合成に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

A B C


O
CH3
- 1○Aは、シキミ酸経路と酢酸–マロン酸経路の複合経路で生合成される。
- 2✕Bは、酢酸–マロン酸経路とイソプレノイド経路の複合経路で生合成される。シキミ酸経路と酢酸–マロン酸経路の複合経路で生合成される
- 3✕Cは、イソプレノイド経路で生合成される。酢酸–マロン酸経路のみで生合成される
- 4○Dは、シキミ酸経路で生合成される。
- 5✕Eは、トリプトファン由来のアミノ酸経路とイソプレノイド経路の複合経路で
生合成される。チロシン由来のアミノ酸経路のみで生合成される
正答: 1・4
生薬の基原と用途に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕キョウニン及びトウニンは、いずれもバラ科植物の種子を基原とし、駆瘀血薬
として用いる。キョウニンは鎮咳去痰薬として用いる(駆瘀血薬はトウニン) - 2✕トウキ及びセンキュウは、いずれもセリ科植物の葉を基原とし、それぞれ補血
薬及び駆瘀血薬として用いる。根及び根茎を基原とする - 3○ショウキョウ及びカンキョウは、いずれもショウガ科植物ショウガの根茎を基
原とするが、加工法が異なっており、薬効にも違いが認められる。 - 4✕ニンジン及びコウジンは、いずれもセリ科植物オタネニンジンの根を基原と
し、補気薬として用いる。ウコギ科植物オタネニンジンの根を基原とする - 5○ソウジュツ及びビャクジュツは、いずれもキク科植物の根茎を基原とし、利水
薬として用いる。
正答: 3・5
図は、腎臓のネフロンの概略を示している。健常人の腎臓における体液調節に
関与する部位ア~オについての記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

輸入細動脈
腎杯へ
- 1✕アは、主に腎臓の髄質部に局在している。皮質部に局在している
- 2✕イでは、炭酸脱水酵素が関与してHCO3- が原尿中に分泌される。炭酸脱水酵素が関与してH+ が管腔内に分泌され、HCO3– が再吸収される
- 3○ウでは、管腔内の水が受動的に再吸収される。
- 4○エでは、Na+ とCl- が管腔内から間質液中へ輸送される。
- 5✕オに分布するNa+/K+ 交換系は、アルドステロンにより抑制される。アルドステロンにより促進される
正答: 3・4
呼吸器に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1✕肺は、右が3 葉、左が2 葉に分かれている。
- 2✕呼吸筋は、運動神経支配の骨格筋である。
- 3✕胸腔内は、外気圧に比べて陰圧に保たれている。
- 4○吸息時には、横隔膜が弛緩し、胸腔の容積が増大する。
- 5✕呼息時には、外肋間筋が弛緩し、胸腔の容積が減少する。
正答: 4
図に示す正常ヒト体細胞の細胞周期に関する記述のうち、正しいのはどれか。
2つ選べ。


G2 期
M 期
G0 期
- 1○G1 期からS 期への移行には、サイクリン依存性キナーゼが関与する。
- 2✕G1 期にある細胞は、G0 期と比べてDNA 量が4 倍となっている。G0 期と同じDNA量である
- 3✕DNA 合成は、G1 期に起こる。S 期に起こる
- 4✕G2 期に損傷が認められたDNA は、M 期に修復される。G2 期のチェックポイントで修復され、損傷DNAをもつ細胞はM期に進入しない
- 5○有糸分裂は、M 期に起こる。
正答: 1・5
図に示すグリコーゲン代謝及び解糖系(一部)に関する記述のうち、正しいの
はどれか。2つ選べ。
グリコーゲン

グルコース1–リン酸

- 1✕反応1において、グルコース1–リン酸は、グリコーゲンの加水分解により生じる。グリコーゲンの加リン酸分解(グリコーゲンホスホリラーゼ)により生じる
- 2✕反応2によるグルコース6–リン酸の生成では、ATP が消費される。ATPは消費されない(ホスホグルコムターゼ反応)
- 3✕反応3では、ADP からATP が産生される。反応3(グルコースのリン酸化)ではATPが消費される
- 4○反応4を触媒する酵素は、肝臓に存在するが、骨格筋には存在しない。
- 5○反応5を触媒する酵素の活性は、細胞内に過剰に蓄積したATP により阻害さ
れる。
正答: 4・5
ヒトにおけるプリンヌクレオチドの分解過程に関する記述のうち、正しいのは
どれか。2つ選べ。
- 1○アデノシンをイノシンに変換する酵素の遺伝的欠損により、免疫不全が生じる。
- 2✕イノシンをヒポキサンチンに変換する過程で、ATP が消費される。ATPは消費されない
- 3✕グアノシン一リン酸(GMP)は、ヒポキサンチンを経てキサンチンに代謝さ
れる。グアニンを経てキサンチンに代謝される - 4○キサンチンが尿酸に変換される過程で、過酸化水素が生成される。
- 5✕尿酸は、二酸化炭素とアンモニアに分解されて排泄される。尿酸はそのまま排泄される(ヒトには尿酸分解酵素がない)
正答: 1・4
あるDNA の塩基配列をジデオキシ法により解析し、図のような実験結果を得
た。また、表(制限酵素一覧)を参照して、その配列中の制限酵素部位の同定を
行った。
【ジデオキシ法の原理】
DNA ポリメラーゼによる相補鎖DNA 合成の際に、その基質である4 種類のデ
オキシリボヌクレオシド三リン酸(dNTP:N はA、G、C 又はT)に加え、4 種
類のジデオキシリボヌクレオシド三リン酸(ddNTP:N はA、G、C 又はT)のう
ち、それぞれ1 種類だけを用いて特異的にDNA 合成を停止させる。その結果、
A、G、C 又はT で特異的に終わる様々な長さのDNA 断片が合成され、これら断
片をポリアクリルアミドゲル電気泳動により分離することで、DNA の塩基配列を
解読できる。
【実験方法】
鋳型DNA 鎖にプライマーDNA 断片を結合させ、dATP、dGTP 及びdTTP と
放射性同位体元素で標識したdCTP を加えた。この反応溶液にddATP、ddGTP、
ddCTP 又はddTTP を別々に加えて、標識相補鎖DNA を合成した。次にこれら4
種類の反応溶液をポリアクリルアミドゲル電気泳動に供じた。泳動後、乾燥したゲ
ルをX 線フィルムに密着させ、-80 °Cで一晩放置した。
【実験結果】
DNA 断片は放射標識されていることから、X 線フィルム上ではしご階段状の泳
動像(オートラジオグラフィー)として検出された(図)。

X 線フィルム上で解読したDNA 配列及び実験方法に関する記述のうち、正しい
のはどれか。2つ選べ。
(正誤表:設問中の「ヌクレオチド三リン酸」は「ヌクレオシド三リン酸」に訂正。本サイトでは訂正後の文言で掲載)
- 1○DNA 伸長反応を停止させるddNTP には、3ʼ の位置にヒドロキシ(OH)基が
存在しない。 - 2✕5ʼ 末端から5 番目の塩基はチミン(T)である。アデニン(A)
- 3✕3ʼ 末端から4 番目の塩基はグアニン(G)である。シトシン(C)
- 4○EcoR I により認識・切断される配列が存在する。
- 5✕Kpn I により認識・切断される配列が存在する。Kpn I の認識配列(GGTACC)は存在しない
正答: 1・4
ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ
選べ。
- 1✕HIV は、ゲノムとして二本鎖RNA をもつ。一本鎖(+)RNA2本をもつ
- 2✕HIV は宿主細胞表面のToll 様受容体に結合し、細胞内に侵入する。CD4及びCCR5/CXCR4(ケモカイン受容体)に結合し、細胞内に侵入する
- 3○ウイルスがもつ逆転写酵素により生成したDNA は、宿主細胞の染色体に組み
込まれる。 - 4✕ウイルス表面に発現するノイラミニダーゼが、宿主細胞への吸着に必要である。gp120・gp41が宿主細胞への吸着に必要である
- 5○HIV は、CD4 陽性T 細胞に感染する。
正答: 3・5
結核菌に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕結核菌は、外毒素を菌体外へ分泌する。結核菌は外毒素を分泌しない
- 2○結核菌の細胞壁には、ペプチドグリカンやミコール酸が存在する。
- 3○気道から侵入した結核菌は、肺で肺胞マクロファージに貪食され、そのマクロ
ファージ内で増殖する。 - 4✕結核菌感染の既往の有無を調べるためのツベルクリン反応は、典型的なII型ア
レルギーである。典型的なIV型(遅延型)アレルギーである - 5✕結核予防に用いられている生ワクチンBCG 株は、ヒト型結核菌の弱毒株である。ウシ型結核菌(Mycobacterium bovis)の弱毒株である
正答: 2・3
サイトカインに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○IFN–γ(インターフェロン–γ)は、マクロファージを活性化して、その貪食能
を増強させる。 - 2✕エリスロポエチンは、主に脾臓で生合成・分泌される。主に腎臓で生合成・分泌される
- 3✕IL–2(インターロイキン–2)は、キラーT 細胞の増殖及び分化を抑制する。キラーT細胞の増殖及び分化を促進する
- 4✕IL–4(インターロイキン–4)は、Th0 細胞(0 型ヘルパーT 細胞)からTh1
細胞(1 型ヘルパーT 細胞)への分化を促進する。Th0 細胞からTh2 細胞への分化を促進する - 5○TGF–β(トランスフォーミング増殖因子–β)は、免疫抑制作用を示す。
正答: 1・5
119-120 共通の設問
未知タンパク質Xを分離精製し、その特性を解析した。
タンパク質Xを含む細胞抽出液(試料ア)をドデシル硫酸ナトリウムポリアク
リルアミドゲル電気泳動(SDS–PAGE)及びサイズ排除クロマトグラフィー
(SEC)により分析した。SDS–PAGE に際し、試料アにSDS と2–メルカプトエ
タノールを添加して前処理した(試料イ)。図1 のレーンAは分子量が25 kDa、
35 kDa、40 kDa、55 kDa の4 種の分子量マーカータンパク質を示し、レーンBは
試料イを分離したときの泳動結果である。図2 は精製したタンパク質X溶液(試料
ウ)と上記の4 種の分子量マーカータンパク質を混合して分離したときのクロマト
グラムである。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。


3 5
保持時間(分)
- 1✕SDS–PAGE では、試料イのようにタンパク質をSDS と2–メルカプトエタノー
ルで酸化的に前処理することで分子量に基づいた分離が可能になる。還元的に前処理することで分子量に基づいた分離が可能になる - 2○SDS–PAGE において、タンパク質は陰極から陽極に向かって移動する。
- 3○タンパク質Xの分子量は、40 kDa から55 kDa の間である。
- 4✕SEC の固定相として、プロテインA固定化シリカゲルが用いられる。多孔性ゲル(ポーラスゲル)が用いられる
- 5✕SEC によりタンパク質Xが単量体として溶出されるとき、そのピークは4であ
る。ピークは2である
正答: 2・3
精製したタンパク質Xは単量体で酵素活性をもち、その活性発現には補因子を
必要としないことが判明した。次に、タンパク質Xに対する1 種類のモノクローナ
ル抗体(anti–X)をマウスを用いて作製した。タンパク質Xの酵素活性、抗体作製
及び細胞内局在の解析に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。ただ
し、精製の過程で酵素活性が失われることはなかった。
- 1✕試料イにおけるタンパク質Xの酵素活性は、試料アよりも高い。SDS処理により変性するため、試料イにおけるタンパク質Xは酵素活性を示さない
- 2○タンパク質Xの比活性*は、試料アよりも試料ウにおいて高い。
- 3○anti–X を産生するハイブリドーマの作製には、マウス骨髄腫細胞が用いられ
る。 - 4✕anti–X は、タンパク質X中の複数の異なるエピトープ(抗原決定基)を認識す
る。モノクローナル抗体は1種類のエピトープのみを認識する - 5✕anti–X と試料イを用いたウエスタンブロット法により、タンパク質Xの細胞内
局在を同定することができる。
*比活性:試料中のタンパク質の単位重量当たりの酵素活性細胞内局在の同定には蛍光抗体法(免疫染色)を用いる
正答: 2・3
196-197 共通の設問
68 歳男性。慢性腎不全にて入院中。今回とこれまでの血液検査の結果か
ら、eGFR の低下が認められたため、クレメジン®細粒分包2 g(注)が追加となり、
薬剤師に服薬説明の依頼があった。
(注:1 包中に球形吸着炭2 g を含有する)
球形吸着炭は、その表面に種々の物質を吸着することができる。本薬物の吸着現
象に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○本薬物への吸着に飽和現象が観察された場合、単分子層吸着が主であると判断
できる。 - 2✕本薬物への最大吸着量は、ノイエス–ホイットニー(Noyes–Whitney)の式か
ら求めることができる。フロインドリッヒやラングミュアの吸着等温式から求めることができる - 3○本薬物への物質の吸着は、吸着速度と脱離速度が等しくなるまで進行する。
- 4✕本薬物による物質の吸着は、主に静電的相互作用による。主に疎水性相互作用(van der Waals力)による
正答: 1・3
198-199 共通の設問
83 歳男性。高齢者介護施設に入所しているが、肺炎のため入院となった。
入院時、仙骨部に褥瘡が認められたことから、褥瘡ケアチームが対応した。感染の
可能性がある黄色の浸出液が多かったため、精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏を
滅菌ガーゼに塗布し、創部への貼付処置をした。1 週間後、褥瘡の診断を行ったと
ころ、黄色の浸出液はなくなり、一部が黒色化した壊死組織と褥瘡部分の両方に乾
燥傾向が認められた。
軟膏剤やクリーム剤は流体としての性質をもつ。図は流体におけるせん断応力
(S)とせん断速度(D)の関係を表したグラフである。次の記述のうち、正しい
のはどれか。2つ選べ。

- 1○1の直線の傾きの逆数は、流体の粘度を表す。
- 2✕2の特性を示すものに、精製白糖・ポビドンヨード配合軟膏がある。5(降伏値をもつ塑性流動)を示す
- 3○3の特性を示すものに、デンプンの高濃度(50%以上)水性懸濁液がある。
- 4✕4の特性を示すものに、スルファジアジン銀クリームがある。2(擬塑性流動)を示す
- 5✕5のグラフは、チキソトロピーを表す。降伏値をもつ塑性流動を表す(チキソトロピーはヒステリシスループとして表される)
正答: 1・3
200-201 共通の設問
70 歳男性。人間ドックにて糖尿病の疑いを指摘されて受診し、2 型糖尿病
と診断された。現在、以下の処方で治療中である。
(処方)

血清マグネシウムの測定法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○酵素法による定量では、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)が混在すると低値
を示す。 - 2✕誘導結合プラズマ(Inductively Coupled Plasma:ICP)発光分光分析法によ
る定量では、フレーム方式及び電気加熱方式が利用できる。原子吸光分析法による定量では、フレーム方式及び電気加熱方式が利用できる - 3○ICP 発光分光分析法による定量では、励起状態のマグネシウム原子又はイオン
が基底状態に遷移する際に放出される発光を観測する。 - 4✕ICP 質量分析法では、試料中に共存する遷移金属はイオン化されないため、マ
グネシウムを高感度に定量できる。遷移金属もイオン化されるため、前処理等の対策が必要である
正答: 1・3
202-203 共通の設問
69 歳女性。関節リウマチと診断され、抗リウマチ薬を服用中である。関節
症状は改善傾向であった。数日前より発熱、乾性咳が出現し、本日、呼吸困難症状
が出現したため緊急入院となった。胸部X 線CT 画像検査の結果、広範なモザイ
ク状のすりガラス陰影が確認された。
実施した画像検査に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕この画像検査で用いる電磁波の波長は、50~200 nm である。この画像検査では、脂肪組織よりも骨の方が強く電磁波を吸収する。
- 2○この画像検査では、脂肪組織よりも骨の方が強く電磁波を吸収する。
- 3✕この画像検査では、陰性造影剤としてヨウ素化合物を用いる。この画像検査では、脂肪組織よりも骨の方が強く電磁波を吸収する。
- 4✕モザイク状のすりガラス陰影の濃淡は、電磁波照射後の水素原子核の緩和時間
の差を表す。この画像検査では、脂肪組織よりも骨の方が強く電磁波を吸収する。 - 5✕アクリル板などでの遮へいにより、測定者も電磁波の被曝から防護する必要が
ある。この画像検査では、脂肪組織よりも骨の方が強く電磁波を吸収する。
正答: 2
204-205 共通の設問
インフルエンザ流行時には、多くの患者が診察に訪れ、判定用キットによ
る検査が行われる。
図はインフルエンザウイルス抗原を測定するためのイムノクロマトグラフィーの
原理を表している。本法に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
検体

- 1✕本法を用いた判定用キットは体外診断用医薬品に区分され、測定試料として鼻
腔ぬぐい液や咽頭ぬぐい液などが用いられる。 - 2✕本法による判定は目視で行うことができるため、特別な装置を必要としない。
- 3○Aの部分はコントロールラインとよばれ、標識抗体に特異的な抗体1が固定化
されている。 - 4✕Aで発色が認められ、Bで発色が認められなかった場合は陽性とはいえず、再
測定する必要がある。 - 5✕標識抗体は、金コロイドや酵素などにより標識されている。
正答: 3
206-207 共通の設問
35 歳女性。かぜの症状緩和のため、一般用医薬品を購入する目的で薬局を
訪れた。患者情報及び相談内容は以下のとおりであった。
症状: 筋肉・関節の痛み、肩こり、鼻水、くしゃみ、のどの痛み、せきの順に症
状がつらい。
治療中 の疾患:現在なし。
相談事 項:明日、社内健康診断で血液検査と尿検査をする。以前、総合感冒薬を
飲んだときに尿の色が鮮やかな黄色になったことがある。明日の尿検査の
際、採尿カップ内の尿に色が着くと恥ずかしいので、尿に目立った色が着
かないかぜ薬を希望する。
この患者は以前に総合感冒薬で尿の着色を経験している。その原因と考えられる
化合物はどれか。1つ選べ。なお、一般に、長い共役系を有する化合物は可視領域
の光を吸収する。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4✕
- 5○
正答: 5
208-209 共通の設問
78 歳女性。高血圧症とパーキンソン病で処方1 を服用していた。パーキン
ソン病症状のコントロールが困難になったため、新たに処方2 が追加された。
(処方1 )

以下に示すA~Cはセレギリン、レボドパ又はカルビドパのいずれかである。こ
れらの医薬品に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

N
- 1✕AとCは、同じ標的分子の別の部位に結合することにより、代謝反応によるド
パミンの分解を阻害する。Aはモノアミン酸化酵素B(MAO–B)、Cは芳香族L–アミノ酸脱炭酸酵素という異なる標的分子に作用する - 2○Bは、生体内でドパミンに変化することによって活性を発現するプロドラッグ
である。 - 3○Bは、脳内で芳香族L–アミノ酸脱炭酸酵素による代謝を受ける。
- 4✕Cは、一置換ヒドラゾン構造をもつ。一置換ヒドラジン(ヒドラジノ)構造をもつ
- 5✕Cは、Bと同様に血液脳関門を通過しやすい。血液脳関門を通過しにくい(そのため末梢での脱炭酸のみを抑制する)
正答: 2・3
210-211 共通の設問
6 歳男児。体重20 kg。身長120 cm。扁桃炎と診断され、この男児の処方
箋を、母親が薬局に持参した(処方1 )。
(処方1 )

セフジニルは鉄イオンに配位し、キレートを形成する。矢印で示したセフジニル
の原子のうち、鉄イオンに最も配位しにくいのはどれか。1つ選べ。

- 1✕
- 2✕
- 3✕
- 4○
- 5✕
正答: 4
212-213 共通の設問
85 歳女性。再発・再燃を繰り返す逆流性食道炎の治療を受けている。この
患者の処方箋を、家族が薬局に持参した。
(処方)
オメプラゾール錠10 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
1 日1 回 夕食後 14 日分
家族より、最近飲み込む力が弱まり服用の際に苦労しているので、薬が飲みやす
くなる方法はないかとの相談を受けた。
オメプラゾールが薬理作用を示す際の生体内における変化(A~D)に関する記
述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

- 1✕Aの反応はpH が7 より大きいと加速される。pHが7より小さい(酸性で)と加速される
- 2○Bの過程で不斉中心は消失する。
- 3✕Cは酸化還元反応である。転位(リリアレンジメント)反応である
- 4○Dでは酵素のシステイン残基と反応する。
正答: 2・4
214-215 共通の設問
54 歳女性。再発転移性乳がんに対する化学療法としてドセタキセル・シク
ロホスファミド療法(4 コース)を外来通院で行っている。2 コース目で手指のし
びれと痛みを訴えたため、牛車腎気丸エキス顆粒とブシ末の処方が追加された。
(追加処方)

前問において副作用の主な原因となる生薬は、日本薬局方に収載されている。こ
の生薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕キンポウゲ科植物ハナトリカブト又はオクトリカブトの葉を基原とする。根(塊根)を基原とする
- 2✕加工調製(修治)によってブシジエステルアルカロイド含量が増加する。修治によってブシジエステルアルカロイド含量が減少する
- 3○加工調製法が異なると総アルカロイド含量の規格値も異なる。
- 4○純度試験としてブシジエステルアルカロイド含量の上限値が設定されている。
正答: 3・4
216-217 共通の設問
45 歳女性。4 年前、2 型糖尿病と診断され、グリメピリド錠とボグリボー
ス錠による薬物治療を開始した。最近の検査の結果より、主治医は以下の薬剤を追
加した。患者はその処方箋を薬局に持参した。
(処方)
イプラグリフロジンL–プロリン錠50 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
1 日1 回 朝食後 14 日分
追加されたイプラグリフロジンは、Na+/グルコース共輸送体(SGLT)のうち、
SGLT2 の選択的阻害薬である。SGLT 及びグルコース輸送体(GLUT)によるグ
ルコース輸送に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕SGLT2 は、主に消化管におけるグルコースの吸収に関与する。主に近位尿細管におけるグルコースの再吸収に関与する
- 2○細胞膜にあるGLUT によるグルコースの輸送は、グルコースの濃度勾配に従
う。 - 3○SGLT2 は、Na+ の濃度勾配を利用してグルコースを輸送する。
- 4✕GLUT は、グルコースと同様にマルトースを輸送する。グルコースなどの単糖のみを輸送し、マルトースは輸送しない
- 5✕血液中のグルコースは、尿細管においてSGLT2 によって原尿中に分泌される。原尿からの再吸収に働く(分泌ではない)
正答: 2・3
218-219 共通の設問
50 歳男性。糖尿病(グリメピリド錠にて加療中)。10 年前にS 状結腸がん
I期T1 軽度浸潤と診断され、内視鏡的粘膜切除術(EMR)を受けた。定期検診
のため、かかりつけ医を受診し、以下の投薬指示が出された。
(投薬)

この経口腸管洗浄剤は等張な電解質溶液であり、大腸の機能を利用した薬剤であ
る。大腸の機能に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕大腸の粘膜には絨毛があり、そこから栄養の吸収が行われる。大腸の粘膜には絨毛がない
- 2✕大腸では水は吸収されるが、電解質は吸収されない。水だけでなく電解質も吸収される
- 3○結腸粘膜での水の吸収は、Na+ の能動輸送で生じる浸透圧差により起こる。
- 4✕大腸の運動は、副交感神経の興奮により抑制される。副交感神経の興奮により促進される
- 5○大腸の内容物の肛門側への移送には、ぜん動運動が関わる。
正答: 3・5
220-221 共通の設問
48 歳女性。既往歴 乳がん、StageI。2 年前の術後より再発予防の目的
で以下の処方にてホルモン療法を受けている。
(処方)
タモキシフェン錠20 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
1 日1 回 朝食後 90 日分
タモキシフェンの代謝に関わるCYP2D6 には、その酵素活性に変化をきたす遺
伝子多型が多数知られている。図はその一部の多型と乳がん術後タモキシフェンの
単剤治療症例における無再発生存率との関連性を示している。遺伝子多型に関する
記述及び図の解釈として、誤っているのはどれか。1つ選べ。

無再発生存率
治療期間(年)
図 CYP2D6 遺伝子多型と乳がん術後タモキシフェン単剤治療症例における無再発生存率
wt/wt:野生型/野生型、*10/*10:変異型/変異型。
Cancer Sci 99(5):995–999(2008)一部改変
- 1✕遺伝子多型には、1 つの塩基が他の塩基に置き換わっているものがある。CYP2D6(*10/*10)の症例では、タモキシフェンによる抗腫瘍効果が増強して いると考察される。
- 2✕翻訳されるタンパク質のアミノ酸配列は、翻訳領域においてフレームシフト変
異した遺伝子とその野生型遺伝子では異なる。CYP2D6(*10/*10)の症例では、タモキシフェンによる抗腫瘍効果が増強して いると考察される。 - 3✕PCR 法を利用することで、CYP2D6 の遺伝子変異を検出することができる。CYP2D6(*10/*10)の症例では、タモキシフェンによる抗腫瘍効果が増強して いると考察される。
- 4✕変異型遺伝子をホモでもつ症例[CYP2D6(*10/*10)]では、野生型遺伝子を
ホモでもつ症例[CYP2D6(wt/wt)]と比べて、タモキシフェンの代謝が減弱し
ていると考察される。CYP2D6(*10/*10)の症例では、タモキシフェンによる抗腫瘍効果が増強して いると考察される。 - 5○CYP2D6(*10/*10)の症例では、タモキシフェンによる抗腫瘍効果が増強して
いると考察される。
正答: 5
222-225 共通の設問
50 歳男性。薬局に処方箋とお薬手帳を持参した。初回面談の際、屋外での
スポーツやレジャーに使用する日焼け止めの相談があった。この男性は、今まで日
焼け止めを使用したことがなく、海水浴の後は肌が赤くなり、ほてりや痛みを感
じ、水疱ができるとのことであった。
この男性が海水浴の際に経験した皮膚症状を含め、日焼けに関する記述のうち、
正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕海水浴後に生じる紅斑には、炎症性メディエーターによる血管収縮が関わる。血管拡張が関わる
- 2✕紫外線曝露による色素沈着は、主として肥満細胞におけるメラニンの産生増強
による。メラノサイトにおけるメラニンの産生増強による - 3○メラニンは、チロシンから生合成される。
- 4✕色素沈着は、通常、紅斑・水疱が生じる前に起こる。紅斑・水疱が生じた後に起こる
- 5○紫外線曝露は、DNA 鎖上にピリミジン二量体を生じさせる。
正答: 3・5
226-229 共通の設問
74 歳女性。年齢を考えるとそろそろ骨がもろくなり、寝たきりになるので
はないかと心配になった。
この女性に「骨粗しょう症は加齢とともに骨がもろくなり、進行しやすい病気な
ので、無理のない軽い運動を心がけてください」と指導した。この指導の根拠とな
る骨のリモデリングに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕エストロゲンは、骨からのCα2+ 遊離を促進する。骨からのCa2+ 遊離(骨吸収)を抑制する
- 2✕骨細胞は、増殖能を有する未分化細胞であり、Cα2+ を細胞外へ分泌する。骨細胞は成熟した終末分化細胞であり、増殖能はない
- 3○骨芽細胞は、コラーゲンを細胞外へ分泌して骨基質をつくる。
- 4○カルシトニンは、破骨細胞の機能を抑制して、骨形成に働く。
- 5✕負荷がかかる運動は、破骨細胞を活性化することで骨量を増加させる。骨芽細胞を活性化し骨形成を促すことで骨量を増加させる
正答: 3・4