第103回 — 病態・薬物治療
演習モードで解く肺腺がんの診断に有用な腫瘍マーカーはどれか。1つ選べ。
- 1✕NSE
- 2✕CA125
- 3○CEA
- 4✕PSA
- 5✕AFP
正答: 3
播種性血管内凝固症候群(DIC)において、著しく低下する検査値はどれか。
1つ選べ。
- 1✕白血球数
- 2✕赤血球数
- 3○血小板数
- 4✕血糖値
- 5✕尿酸値
正答: 3
子宮内膜症に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕無痛性の疾患である。薬物治療には低用量黄体ホルモン・卵胞ホルモン配合剤を用いる。
- 2✕受精卵が着床しやすくなる。薬物治療には低用量黄体ホルモン・卵胞ホルモン配合剤を用いる。
- 3✕血清中のCA125 が低値を示す。薬物治療には低用量黄体ホルモン・卵胞ホルモン配合剤を用いる。
- 4✕エストロゲン分泌が減少する。薬物治療には低用量黄体ホルモン・卵胞ホルモン配合剤を用いる。
- 5○薬物治療には低用量黄体ホルモン・卵胞ホルモン配合剤を用いる。
正答: 5
中枢性尿崩症の治療に関する記述のうち、適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1✕飲水を制限するよう指導する。デスモプレシンを投与する。
- 2✕ヒドロクロロチアジドを投与する。デスモプレシンを投与する。
- 3○デスモプレシンを投与する。
- 4✕プレドニゾロンを投与する。デスモプレシンを投与する。
- 5✕チアマゾールを投与する。デスモプレシンを投与する。
正答: 3
双極性障害の躁状態の症状として誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1✕観念奔逸
- 2✕多弁
- 3○希死(自殺)念慮
- 4✕誇大妄想
- 5✕気分爽快
正答: 3
アレルギー性鼻炎に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕鼻粘膜のII型アレルギー性疾患である。IgE 抗体が関与している。
- 2○IgE 抗体が関与している。
- 3✕ハウスダストやダニは季節性アレルギー性鼻炎の原因である。IgE 抗体が関与している。
- 4✕花粉症の原因としてヒノキ花粉が最も多い。IgE 抗体が関与している。
- 5✕アレルゲン免疫療法は即効性がある。IgE 抗体が関与している。
正答: 2
アトピー性皮膚炎の初期治療として適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1○ベタメタゾン酪酸エステルプロピオン酸エステルの外用
- 2✕プレドニゾロンの内服
- 3✕タクロリムス水和物の内服
- 4✕フェキソフェナジン塩酸塩の内服
- 5✕ルリコナゾールの外用
正答: 1
白内障に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕若い女性に好発する。無痛性の視力低下を伴う。
- 2✕発症の最大のリスク因子は喫煙である。無痛性の視力低下を伴う。
- 3○無痛性の視力低下を伴う。
- 4✕水晶体の混濁は薬物治療で完治できる。無痛性の視力低下を伴う。
- 5✕副腎皮質ステロイド薬の内服が有効である。無痛性の視力低下を伴う。
正答: 3
関節リウマチに関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1✕自己免疫疾患である。
- 2○罹患率は男性が女性に比べて高い。
- 3✕多様な関節外症状を呈する。
- 4✕関節炎は多発性で対称性である。
- 5✕早期診断に抗環状シトルリン化ペプチド(抗CCP)抗体の検査が有用である。
正答: 2
重症筋無力症に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 1○アセチルコリンに対する自己抗体が産生される。
- 2✕20 代から40 代の女性に好発する。
- 3✕筋力低下に日内変動がある。
- 4✕副腎皮質ステロイド薬による治療が行われる。
- 5✕重症例では、呼吸筋麻痺を起こす。
正答: 1
医薬品インタビューフォームに関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕医薬品医療機器等法で定められた公文書である。医療用医薬品添付文書を補完する三次資料である。
- 2○医療用医薬品添付文書を補完する三次資料である。
- 3✕記載事項は医療用医薬品添付文書と同一である。医療用医薬品添付文書を補完する三次資料である。
- 4✕独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)が作成し、提供している。医療用医薬品添付文書を補完する三次資料である。
- 5✕厚生労働省が記載要領を策定している。医療用医薬品添付文書を補完する三次資料である。
正答: 2
エビデンスの明らかな情報を臨床現場で活用することを目的とし、治療や予防
に関する無作為化比較試験のシステマティックレビューなどを収載したものはどれ
か。1つ選べ。
- 1✕TOXLINE
- 2✕Drug Safety Update
- 3✕MEDLINE
- 4○Cochrane Library
- 5✕Physiciansʼ Desk Reference
正答: 4
出血リスクの高い手術を予定されている患者で、手術前7 日もしくはそれ以前
からの休薬を提案すべきものはどれか。1つ選べ。
- 1○アスピリン
- 2✕アトルバスタチン
- 3✕エナラプリル
- 4✕シタグリプチン
- 5✕ボグリボース
正答: 1
妊娠に伴い低下するのはどれか。1つ選べ。
- 1✕胃内pH
- 2✕糸球体濾過速度
- 3✕心拍出量
- 4✕肝血流量
- 5○血清アルブミン濃度
正答: 5
重篤な腎機能障害のある患者に禁忌となっている薬物はどれか。1つ選べ。
- 1✕アレンドロン酸
- 2✕チクロピジン
- 3○メトトレキサート
- 4✕クエチアピン
- 5✕シルニジピン
正答: 3
浮腫に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
- 1○うっ血性心不全では、一般的に朝方に強く浮腫が認められる。
- 2✕糸球体腎炎では、起床時に顔面、眼瞼に浮腫が認められる。
- 3○高齢者における腎性浮腫では、高アルブミン血症を呈する。
- 4✕肝硬変では、低アルブミン血症により浮腫が起こる。
- 5✕薬剤性浮腫の原因薬物として、非ステロイド性抗炎症薬がある。
正答: 1・3
65 歳女性。脳血管疾患の既往無し。数年前より軽度認知障害があり、CT 検査
で大脳皮質の萎縮が認められ、アルツハイマー病と診断された。下記の処方で服薬
は正しくなされていた。最近、見当識障害や判断能力が悪化し、日常生活に介助が
必要となることが多くなったため、心配した家族に同伴されて病院を受診した。本
患者の今後の薬物治療方針として正しいのはどれか。2つ選べ。
(処方)
ドネペジル塩酸塩錠5 mg 1 回1 錠(1 日1 錠)
- 1○日1 回 朝食後 28 日分
1 ドネペジル塩酸塩の増量 - 2✕リバスチグミンの併用
- 3✕ガランタミン臭化水素酸塩の併用
- 4○メマンチン塩酸塩の併用
- 5✕メチルフェニデート塩酸塩の併用
正答: 1・4
ネフローゼ症候群の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ
選べ。
- 1○低アルブミン血症が認められる。
- 2✕食事療法は高タンパク食を基本とする。適度なタンパク質制限食を基本とする
- 3✕浮腫の改善にはアンギオテンシンII受容体拮抗薬が用いられる。ループ利尿薬が用いられる
- 4✕血液凝固能亢進の改善の第一選択薬として、アスピリンが用いられる。抗凝固薬(ワルファリン等)が用いられる
- 5○ステロイド抵抗性を示す場合は、免疫抑制薬が併用される。
正答: 1・5
40 歳女性。丸顔と中心性の肥満を伴った高血圧症と糖尿病の患者。二次性高血
圧の精査のため受診したところ、早朝空腹時の血中ACTH とコルチゾールの高値
を認めた。そこで入院の上、就寝前に0.5 mg のデキサメタゾンを内服して翌朝の
血中コルチゾールを測定したところ12 µg/dL であった。翌日、就寝前に
8 mg のデキサメタゾンを内服して、その翌朝に血中コルチゾールを測定すると
3 µg/dL であった。
本症例の病態として適切なのはどれか。1つ選べ。
- 1○クッシング病
- 2✕異所性ACTH 産生腫瘍
- 3✕副腎腺腫
- 4✕副腎癌
- 5✕副腎皮質過形成
正答: 1
てんかんとその治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○脳に器質的な損傷があるために起こる症候性てんかんと、脳に明確な障害がな
く原因が特定できない特発性てんかんがある。 - 2✕単純部分発作は意識消失を起こす。意識は保たれる(意識障害を伴うのは複雑部分発作)
- 3✕欠神発作は、身体の一部が瞬間的に強く収縮する発作で、意識障害を認める。ミオクロニー発作の説明(欠神発作は意識消失のみ)
- 4✕てんかんの診断には、脳波検査よりもCT やMRI などによる頭部画像検査が
有用である。脳波検査が有用である - 5○原発性てんかん患者において抗てんかん薬を中止するには、2 年間以上の発作
消失が必要である。
正答: 1・5
8 歳男児。学校の授業中に先生の話を聞いていない。着席しても落ち着かず、
離席もあり、集中できず、ミスが多く、忘れっぽい。休み時間に大声を出したり、
動き回ったりし、順番を待つことができない。知能は正常であるが周囲の子ども達
となじめず、親が心配して病院を受診させたところ、注意欠陥・多動性障害と診断
された。
この疾患の病態及び薬物療法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○メチルフェニデート塩酸塩徐放錠が使用できる。
- 2✕アトモキセチン塩酸塩は他の治療薬に比べて依存性が強い。依存性は低い
- 3✕環境調節などの配慮の必要はない。環境調整などの配慮も必要である
- 4○主症状には、不注意、多動性、衝動性の3 つがある。
- 5✕主症状は成人期以降に消失する。成人期以降も症状が残存することがある
正答: 1・4
じん麻疹及び薬疹に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○じん麻疹は、主に血管透過性亢進により生じる。
- 2○じん麻疹の症状の1 つに、血管性浮腫がある。
- 3✕じん麻疹の多くは、そう痒感を伴わない。そう痒感を伴う
- 4✕中毒性表皮壊死症の早期に発熱はみられない。発熱がみられる
- 5✕Stevens–Johnson 症候群の治療には、副腎皮質ステロイド薬の局所投与を行う。全身投与(内服・注射)を行う
正答: 1・2
全身性エリテマトーデス(SLE)に関する記述のうち、誤っているのはどれ
か。2つ選べ。
- 1✕自己抗体により形成される免疫複合体が組織に沈着し、臓器に慢性の炎症を引
き起こす。 - 2✕特徴的な症状として両側頬部にわたる蝶形紅斑が認められる。
- 3✕関節所見としては関節痛や関節炎が主体で、骨破壊はまれである。
- 4○40~50 歳代の女性に好発する。
- 5○肝機能の悪化はSLE の予後を左右する最も重要な因子である。
正答: 4・5
76 歳女性。長期入院中。ベッド接触面の皮膚に、圧迫しても消退しない限定的
な発赤ができている。本患者に対する治療として提案すべきことはどれか。2つ選べ。
- 1✕精製白糖・ポビドンヨードによる創面保護
- 2○積極的な体位変換
- 3✕トリアゾラムの服用
- 4✕湿潤を保つためのドレッシング剤の使用
- 5○栄養状態の改善
正答: 2・5
医薬品リスク管理計画(Risk Management Plan:RMP)に関する記述のう
ち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕RMP は、治験の第三相試験を開始するまでに策定しなければならない。製造販売の承認申請時等、早期に策定する
- 2○安全性検討事項は、重要な特定されたリスク、重要な潜在的リスク、重要な不
足情報に分類される。 - 3○市販直後調査は、医薬品安全性監視計画に含まれる。
- 4✕添付文書の作成や改訂は、リスク最小化計画には含まれない。リスク最小化計画に含まれる
- 5✕バイオ後続品については、RMP を策定しなくてもよい。バイオ後続品についても策定が必要である
正答: 2・3
抗不整脈薬投与患者で低血糖の症例をしばしば経験した薬剤師が、自施設の患
者における抗不整脈薬の服用と低血糖の発症との関連性を調査した。低血糖発症患
者(n = 90)と、年齢及び性別でマッチングした低血糖非発症患者(n = 450)を
選択して、過去1 年間のカルテを調査した。対象患者における抗不整脈薬A、B、
Cの処方の有無を調査した結果を表に示す。
次の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
表 抗不整脈薬を処方された患者数
低血糖発症

- 1✕この調査はコホート研究に分類される。症例対照研究に分類される
- 2✕この調査は介入研究に分類される。観察研究に分類される
- 3○A非服用者を対照とした場合、A服用者の低血糖発症のオッズ比は1 である。
- 4✕低血糖の発症リスクはB非服用者より、B服用者の方が高い。B服用者の方が低い(オッズ比は1未満)
- 5○低血糖の発症リスクはCの方が他の2 剤に比べて高い。
正答: 3・5
192-193 共通の設問
医師から「2 型糖尿病患者に脂質異常症治療薬Aを投与した際の、動脈硬化性疾
患に対する予防効果(心血管疾患予防)について教えてほしい」と問合せがあっ
た。薬剤師が文献調査をした結果、動脈硬化性疾患の既往歴がない2 型糖尿病患者
(40~75 歳)を、「A投与群」又は「A非投与群」の2 群に無作為に割付し、心血
管死、脳血管障害、急性冠症候群などの動脈硬化性の心血管イベントの発症率を比
較した論文を得ることができた。平均追跡期間は5 年で、図に示した結果が得られ
ている。

期間(年)
得られた論文の批判的吟味に関する記述のうち、適切なのはどれか。2つ選べ。
- 1✕「情報の批判的吟味」はEBM 実践のプロセスの最初のステップである。EBM実践の最初のステップは問題の定式化である
- 2✕臨床研究の手法が正しかったのか、得られた結果が信用できるのかといった研
究成果の正確度や再現性について、外的妥当性を評価する。内的妥当性を評価する - 3○この図の評価項目は、真のエンドポイントを用いていると考えられる。
- 4○この図から、ハザード比の95%信頼区間が1 を挟んでいないこと及びp 値か
ら、両群間に統計学的に有意な差が見出されたといえる。 - 5✕この図から、A投与群はA非投与群に比べ心血管イベントの発症リスクを81%
減少させたと判断できる。約19%減少させたと判断できる
正答: 3・4
前問のデータ解析方法に関する文中の[ ]に入る適切な語句はどれか。1つ
選べ。
心血管イベント発症までの時間曲線をカプラン・マイヤー法で推定し、[ ]
を用いてハザード比とその95%信頼区間を推定した。
- 1✕ログランク検定
- 2✕Kruskal–Wallis 検定
- 3○Cox 回帰分析
- 4✕ロジスティック回帰分析
- 5✕重回帰分析
正答: 3
薬物代謝酵素の遺伝子多型に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕CYP2C19 のpoor metabolizer(PM)では、オメプラゾール併用のピロリ菌除
菌療法の効果が減弱する。PMでは除菌療法の効果が増強する(オメプラゾールの血中濃度が上昇するため) - 2✕CYP2D6 のextensive metabolizer(EM)では、コデインの鎮痛効果が減弱す
る。EMではコデインからモルヒネへの活性化が進み鎮痛効果が増強する - 3○CYP2C9 のPM では、フェニトインによる中枢毒性発現のリスクが増大する。
- 4○N–アセチル転移酵素2 (NAT2)のslow acetylator(SA)では、イソニアジ
ドによる副作用のリスクが増大する。 - 5✕CYP2C19 のPM の頻度は欧米人では5 ~10%であるが、日本人では約1 %で
ある。日本人では約20%であり、欧米人よりも頻度が高い
正答: 3・4
薬物の乳汁移行に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕母乳pH は血漿pH よりも高値であるため、塩基性薬物は母乳中に移行しやす
い。乳汁/血漿中薬物濃度比(M:P 比)に影響を及ぼす要因として、薬物の脂溶 性、分子量、タンパク結合率、pKa がある。 - 2✕相対的乳児摂取量は、薬物の乳汁中濃度と母体血漿中濃度の比に100 を乗じて
算出する。乳汁/血漿中薬物濃度比(M:P 比)に影響を及ぼす要因として、薬物の脂溶 性、分子量、タンパク結合率、pKa がある。 - 3○乳汁/血漿中薬物濃度比(M:P 比)に影響を及ぼす要因として、薬物の脂溶
性、分子量、タンパク結合率、pKa がある。 - 4✕ブロモクリプチンは、母乳中への移行が多い。乳汁/血漿中薬物濃度比(M:P 比)に影響を及ぼす要因として、薬物の脂溶 性、分子量、タンパク結合率、pKa がある。
- 5✕炭酸リチウムは、母乳中へ移行するが、服薬と授乳のタイミングを工夫するこ
とで、授乳婦への投与は可能である。乳汁/血漿中薬物濃度比(M:P 比)に影響を及ぼす要因として、薬物の脂溶 性、分子量、タンパク結合率、pKa がある。
正答: 3
286-287 共通の設問
24 歳男性。悪性リンパ腫に対して外来化学療法を実施予定である。外来化
学療法室で、薬剤師がレジメンチェックを行った。
レジメン(R–CHOP)1 クール目
(処方1 )

(正誤表:レジメン(処方1)について、リツキシマブの投与時間のみを記載していたのは誤りである旨、厚生労働省より発表)
R–CHOP 療法の実施により、急に尿量の減少と浮腫を認めたため外来受診し
た。その際に血液検査で認められる異常所見として可能性が高いのはどれか。2つ
選べ。
- 1○高尿酸血症
- 2✕低カリウム血症
- 3✕高ナトリウム血症
- 4✕高カルシウム血症
- 5○高リン血症
正答: 1・5
288-289 共通の設問
68 歳男性。体重60 kg。高血圧症及び便秘のため下記の処方薬を服用してい
た。患者は日中に町内会の夏祭りの準備をしており、水分摂取を忘れるほど夢中に
作業をしたところ、体調不良となり救急搬送された。救急搬送時の体温は38.5 °C。
血液検査で、血清クレアチニン値が前回受診時の0.8 mg/dL から2.5 mg/dL へと
上昇しており、急性腎不全の診断となった。
(処方1 )

急性腎不全の病態と治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕不可逆的に腎機能が低下する。可逆的に腎機能が低下する
- 2✕低カリウム血症が起こる。高カリウム血症が起こる
- 3○腎前性の場合は尿中ナトリウム低値を伴う乏尿が起こる。
- 4✕ビタミンD 活性化障害により腎性貧血が認められる。エリスロポエチン産生低下により腎性貧血が認められる
- 5○脱水は急性腎不全の危険因子である。
正答: 3・5
290-291 共通の設問
74 歳男性。喘息にて近医から下記の薬剤(処方1 及び処方2 )が処方され
ていた。呼吸困難を自覚しており、禁煙したにもかかわらず、症状が改善しないた
め、呼吸器内科を受診したところ、新たにCOPD(慢性閉塞性肺疾患)と診断さ
れ、追加の処方(処方3 )が行われた。
(処方1 )
オルベスコ100 µg インヘラー56 吸入用(注1 ) 1 本
1 回2 吸入 1 日1 回 朝 吸入

クレソニドとして100 µg を吸入できる。
(処方2 )
セレベント50 µg ディスカス(注2 ) 1 本
1 回1 吸入 1 日2 回 朝就寝前 吸入

1 吸入でサルメテロールとして50 µg を吸入できる。
(処方3 )
スピリーバ2.5 µg レスピマット60 吸入(注3 ) 1 本
1 回2 吸入 1 日1 回 朝 吸入

ロピウムとして2.5 µg を吸入できる。
本患者の肺機能検査の結果、以下のような検査値が得られた。また、緑内障を合
併していないことを確認した。本患者の病態及び薬物治療における注意点として、
正しいのはどれか。2つ選べ。
努力肺活量(FVC)2.72 L(予測値:2.98 L)、1 秒量(FEV1.0)1.42 L(予測値:
1.86 L)、PaO2 75 Torr、PaCO2 46 Torr、血液pH 7.37
- 1✕可逆性の換気障害が特徴的である。不可逆性の換気障害が特徴的である
- 2○50%≤ %FEV <80%であるので、病期はII期中等症である。
- 3○処方3 の薬剤を使用するにあたって、排尿障害があるか否かを確認する必要が
ある。 - 4✕感染の重症化を防ぐため、インフルエンザワクチン及び肺炎球菌ワクチンを年
1 回、接種するように指導する。肺炎球菌ワクチンは年1回の接種は不要である - 5✕在宅酸素療法の適応となる。在宅酸素療法の適応にはならない(PaO2 75 Torrでは基準を満たさない)
正答: 2・3
292-293 共通の設問
28 歳女性。1 ヶ月ぐらい前から動悸、手指の震えがあり、発汗が多くなっ
たため近医を受診したところ、バセドウ病と診断され下記の薬剤が処方された。
(処方)
プロピルチオウラシル錠50 mg 1 回2 錠(1 日6 錠)
1 日3 回 朝昼夕食後 28 日分
服薬を開始して2 週間後に38.5 °Cの発熱と強い咽頭痛を認めたため受診した。

- 1✕処方薬6 錠/日を継続しながら抗菌薬を追加投与する。処方薬を中止する。
- 2✕処方薬を3 錠/日に減量して、抗菌薬を追加投与する。処方薬を中止する。
- 3✕処方薬を一旦中止して、発熱が消失した後に再開する。処方薬を中止する。
- 4✕処方薬をチアマゾール錠に変更する。処方薬を中止する。
- 5○処方薬を中止する。
正答: 5
294-295 共通の設問
26 歳男性。統合失調症の診断を受け、ハロペリドールを処方されていた。
手の震え、体のこわばりやアカシジア(静座不能)などの副作用の出現により服薬
を自己中断するため、入退院を繰り返している。3 ヶ月前から以下の処方に変更と
なった。
(処方)

この患者の病態及び治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。
- 1✕オランザピンの服用により糖尿病を発症している。オランザピンはハロペリドールよりも錐体外路症状を起こしにくい。
- 2✕錐体外路症状は、漏斗下垂体のドパミン神経の過剰興奮によって起こる。オランザピンはハロペリドールよりも錐体外路症状を起こしにくい。
- 3○オランザピンはハロペリドールよりも錐体外路症状を起こしにくい。
- 4✕オランザピンによる悪性症候群の発症はない。オランザピンはハロペリドールよりも錐体外路症状を起こしにくい。
- 5✕体重増加はオランザピンに特徴的な副作用であり、他の抗精神病薬では認めな
い。オランザピンはハロペリドールよりも錐体外路症状を起こしにくい。
正答: 3
296-297 共通の設問
56 歳男性。以下の処方箋を持って薬局を訪れた。足裏と足側面にかゆみ、
水疱、皮膚の剥離などの症状が出現し、皮膚科外来を受診したとのことであった。
(処方)
ラノコナゾールクリーム1 % 10 g 6 本
1 回適量 1 日1 回 塗布
この患者の病態と処方薬に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。
- 1✕この患者は皮膚真菌症に罹患している。
- 2○症状と発症部位から足カンジダ症の可能性が高い。
- 3○深在性真菌症にも有効である。
- 4✕患部のびらん症状がひどくなった場合には、内服療法へ切り替える。
- 5✕病変部位を採取し直接鏡検を行い、治癒を確認する。
正答: 2・3
298-299 共通の設問
50 歳男性。庭で草むしり中にハチに刺された。その直後に全身の瘙痒感と
発赤が認められ、口唇部から頸部にかけての違和感と呼吸苦が出現した。40 分後
に救急搬送され、治療が開始された。搬送時には、頸部、体幹、四肢に広く膨隆
疹、頭部顔面全体に発赤腫脹を認め、意識はもうろう状態であった。
検査データ: 血圧78 mmHg/測定不能(収縮期/拡張期)、脈拍98 bpm、
呼吸数25 回/min、酸素飽和度90%、体温35.8 °C
動脈血ガス:pH 7.38、PaO2 68 Torr、PaCO2 33 Torr
この患者の病態や症状に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕発症にはIII型アレルギーが関与している。I型アレルギーが関与している
- 2○肥満細胞からの化学伝達物質の急激な放出により、全身ショック状態になっ
た。 - 3○通常は原因物質侵入後5 ~10 分以内に症状が発現する。
- 4✕血圧低下の原因は血管透過性の低下である。血管透過性の亢進である
- 5✕酸素飽和度は正常である。酸素飽和度は低下している(90%)
正答: 2・3
300-301 共通の設問
70 歳女性。3 日前から全身倦怠感、前日から38 °C台の発熱があった。起
床時に立ち上がることができなかったため、救急搬送された。
搬送時の検査データ: 意識やや混濁、血圧82/56 mmHg、心拍数105 bpm、呼吸
数23 回/min、酸素飽和度93%、体温38.6 °C、左肋骨脊柱
角に叩打痛あり、白血球数16,500/nL、CRP 20.8 mg/dL、
BUN 41.5 mg/dL、Cr 2.3 mg/dL
尿のグラム染色では、大腸菌を疑わせるグラム陰性桿菌を多数認めた。
救急外来でブドウ糖加乳酸リンゲル液の点滴を行ったところ、意識状態、血圧、心
拍数に改善が認められた。この時点で、抗菌薬を投与することとなった。
本患者は敗血症と診断された。本患者の病態及び薬物治療に関する記述のうち、
正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕敗血症では白血球が減少することはない。白血球は増加も減少もしうる
- 2○敗血症は、症状と血液検査で疑い、血液培養を行い、病因診断を行う。
- 3✕患者の治療を優先するために、抗菌薬投与後に血液培養を行う。抗菌薬投与前に血液培養を行う
- 4✕発熱は十分な輸液により改善する。発熱には抗菌薬による原因治療が必要である
- 5○治療後には腎機能の改善を認める。
正答: 2・5
302-303 共通の設問
68 歳男性。肝細胞がんによる肝部分切除後に痛みが出現したため疼痛治療
を開始した。1 ヶ月前から医療用麻薬が導入され、2 週間前に増量された。
今回、肝細胞がん再発の治療のため入院となった。緩和ケアチームの薬剤師は、
患者へのインタビューにより、「痛みのコントロールは良好だが、2 週間ほど前か
ら眠気が強くなり昼間でも傾眠傾向あり」との情報を得た。
現在の処方

この患者の病態と薬物治療に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1✕他の鎮痛薬へ変更しても、便秘は軽減できない。他の鎮痛薬への変更で便秘が軽減できることがある
- 2✕排泄障害により、モルヒネの血中濃度が上昇し傾眠傾向となっている。モルヒネの活性代謝物(モルヒネ–6–グルクロニド)の蓄積が原因である
- 3○モルヒネの代謝物が、オピオイド受容体に対する作用増強の原因となってい
る。 - 4✕鎮痛薬の変更と同時にナロキソンを投与して傾眠を改善させる。ナロキソンは鎮痛効果も拮抗するため併せて投与しない
- 5○腎機能の悪化が、眠気を引き起こすことになった要因として考えられる。
正答: 3・5
304-305 共通の設問
産婦人科の医師から、医薬品情報室に「帝王切開前の皮膚消毒に用いる消
毒薬として、クロルヘキシジンとポビドンヨードのどちらが手術部位感染を予防す
るのに良いか。」との問い合わせがあった。
情報収集の結果、クロルヘキシジン(2 %クロルヘキシジングルコン酸塩+イソ
プロピルアルコール)群と、ポビドンヨード(8.3%ポビドンヨード+イソプロピ
ルアルコール)群を比較した論文を見出し、表に基づいて説明した。
ITT(Intention To Treat)解析による評価結果

この研究に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 1○この研究は介入研究である。
- 2✕Primary outcome とは真のアウトカムのことである。主要評価項目は真のアウトカムとは限らない(代替評価項目のこともある)
- 3✕Randomized trial では交絡因子の制御が困難である。無作為割付により交絡因子の制御が可能である
- 4○ITT 解析により、当初の患者背景因子の同等性が保持されていると考えられる。
- 5✕生存時間分析を行っている。生存時間分析は行っていない(手術部位感染の発症率の比較)
正答: 1・4