医療薬学Ⅱ
問181.下図は急性膵炎における代表的な血液生化学検査値の相対的な変化を示したものである。A、Bに関する正しい組合せはどれか。A B
1 フィブリノゲン アミラーゼ、リパーゼ
2 リパーゼ アミラーゼ,フィブリノゲン
3 アミラーゼ フィブリノゲン,リパーゼ
4 エラスターゼ アミラーゼ、リパーゼ
5 アミラーゼ エラスターゼ、リパーゼ
6 リパーゼ アミラーゼ、エラスターゼ
問182.老年期に見られる内分泌機能の変化に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a レニン分泌の低下○
b インスリン感受性の低下○
c 血中カテコールアミン分泌の低下×
d チロキシンの分泌の低下×
e コルチゾール分泌の増加×
問183.次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a プロラクチンはペプチドホルモンの一種である。○
b プロラクチン分泌はエストロゲンにより抑制される。×
解:プロラクチン分泌はエストロゲンにより亢進される。
c 授乳によりプロラクチンの分泌は増加する。○d オキシトシシは射乳、子宮収縮作用をもつ。○
問184.神経変性疾患に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a アルツハイマー病患者の脳所見の特徴は黒質-線条体系ドパミンニューロンの脱落である。×
解:パーキンソン病患者の脳所見の特徴は黒質-線条体系ドパミンニューロンの脱落である。
b MPTP(1-methyl-4-phenyl-1,2,3,6-tetrahydropyridine)を霊長類に投与すると、パーキンソン病によく似た症状を起こすため、パーキンソン病の動物モデルの作成に使用される。○c 塩酸トリへキシフェニジルは、脳内でドパミン作用を発揮するため、バーキンソン病の治療に用いられる。×
解:塩酸トリへキシフェニジルは、脳内で抗コリン作用を発揮するため、バーキンソン病の治療に用いられる。
d カルビドパの配合によりレボドパによる消化器系の副作用を軽減できる。○e パーキンソン病患者の脳の特徴は、脳の著しい委縮と正常老人脳に比べ老人斑と神経原線維変化が多く認められることである。×
解:アルツハイマー患者の脳の特徴は、脳の著しい委縮と正常老人脳に比べ老人斑と神経原線維変化が多く認められることである。
問185.次の骨疾患に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 代謝性アシドーシスでは、アシドーシスにより骨からカリウムが緩衝物質として溶出し、骨病変の原因となる。×
解:代謝性アシドーシスでは、アシドーシスにより骨からHPO42-が溶出し、骨病変(骨軟化症)の原因となる。
b 骨粗しょう症は、骨量の減少によるもので、圧迫骨折による腰背痛など慢性疼痛と身長減少が主症状である。○c 原発性副甲状腺機能亢進(高進)症では、高カルシウム血症を呈し、骨へのカルシウム沈着が増加する。×
解:原発性副甲状腺機能亢進(高進)症では、高カルシウム血症を呈し、骨へのカルシウム沈着が減少する。(パラトルモンの分泌過剰)
d 骨軟化症は、活性型ビタミンDの欠乏に基づく骨基質の石灰化障害によるものである。○e ビタミンD代謝異常のうち、慢性腎不全の場合には、活性型ビタミンDである1,25-(OH)2D3 の産生が亢進(高進)し、腸管のカルシウム吸収能が低下する。×
解:ビタミンD代謝異常のうち、慢性腎不全の場合には、活性型ビタミンDである1,25-(OH)2D3
の産生が抑制し、腸管のカルシウム吸収能が低下する。
問186.次の腎移植に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 提供者(ドナー)が兄弟姉妹の場合、拒絶反応が起こりにくく術後生着率がよいため、免疫抑制薬は必要としない。×
解:提供者(ドナー)が兄弟姉妹の場合、拒絶反応が起こりにくく術後生着率がよいが、免疫抑制薬は必要である。
b 免疫抑制薬として、合成副賢皮質ホルモン、アザチオプリン、タクロリムスなどが使用される。○c 糖尿病患者がドナーの場合は末梢血管障害が存在していることが多く、術後の腎の生着率が悪い。○
d シクロスポリンが免疫抑制薬として用いられるのは、ヘルパーT細胞からのインターロイキン-2(IL-2)の産生、遊離を抑制するからである。○
e 真菌感染症を併発したので、イトラコナゾールを追加服用したため、シクロスポリンの投与量を増量した。×
解:真菌感染症を併発したので、イトラコナゾールを追加服用したため、シクロスポリンの投与量を減量した。
問187.免疫性溶血性貧血と骨髄抑制による再生不良性貧血の両貧血を惹起する可能性のある薬物について、正しいものの組合せはどれか。
a インドメタシン○ b スルファメトキサゾール・トリメトプリム○
c トルブタミド○ d クロモグリク酸ナトリウム× e ジアゼパム×
問188.次の病態と治療に関する記述に最も適する疾患名はどれか。
本疾患は60歳以上の高齢者に多発し、初期には膀胱刺激症状から夜間頻尿を訴えることが多い。進行すれば残尿感が増し、排尿回数が頻回になって睡眠障害を生じることもある。さらに放置すれば慢性尿閉状態に進行する。薬物治療としては抗アンドロゲン薬やα1受容体遮断薬が用いられる。
1 尿道炎 2 尿路結石症 3 尿道狭窄症
4 前立腺肥大症 5 前立腺炎 6 前立腺がん
問189.次の気管支ぜん息に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a ぜん息の主症状は、粘液分泌の亢進(高進)による慢性的な気管支粘液栓の形成である。×
解:慢性気管炎の主症状は、粘液分泌の亢進(高進)による慢性的な気管支粘液栓の形成である。
b アトピー体質の人は、環境アレルゲンに対してIgEを介した反応を起こしやすいため、ぜん息を発症する可能性がある。○c ぜん息では、気道の炎症部位から放出されるケミカルメディエーターによって、粘膜の浮腫、気道筋の攣縮などによる気道の狭窄がおこる。○
d ヒスタミン、アセチルコリンの吸入によって、ぜん息様発作が誘発される。○
e 感染によるぜん息発作では、細菌よりもウイルス感染により重篤な発作が誘発される。○
問190.次の症例と処方から考えられる最も適当な疾患名を下から選べ。
[症 例]
56歳女性。夕食後2時間位から上腹部に不快感を感じていたが、突然みぞおちから右脇腹にかけて激しい痛みが起こった。痛みは数時間で自然に消失したが、心配になり翌日受診し、次の薬を処方された。
[処 方]
ウルソデスオキシコール酸 600 mg 分3 毎食後
ケノデオキシコール酸 300 mg 分3 毎食後
1 虫垂炎 2 胆道炎 3 急性膵炎 4 A型肝炎
5 胆石症 6 偽膜性大腸炎 7 潰瘍性大腸炎
問191.貧血に関する以下の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 鉄は食品中に広く分布し、吸収も良いので小児や妊婦でも鉄欠乏による貧血の割合は少ない。×
解:鉄は食品中に広く分布するが、吸収が悪いので小児や妊婦でも鉄欠乏による貧血の割合は多い。
b エリスロポエチンは、腎性貧血の治療に用いられる。○c アスピリンは消化性潰瘍患者の出血性貧血を増悪する。○
d 再生不良性貧血の原因の一つに薬物の有害反応によるものがある。○
e たん白同化ステロイド剤は貧血を増悪する。×
解:たん白同化ステロイド剤は再生不良性貧血の治療薬である。
問192.次の眼疾患3に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 涙は涙腺から分泌され、眼球表面で薄い液膜をつくり、微視的に不整な角膜表面をなめらかにする。○
b 眼房水の産生は、炭酸脱水酵素阻害薬アセタゾラミドの投与で低下する。○
c 白内障では、水晶体が白く混濁し、光の透過性障害を起こし、視力が低下するため、ピレノキシンで水晶体たん白質の変性を防ぐ。○
d 鼻涙管が閉塞すると、涙嚢に涙が貯留し眼圧が上昇して緑内障の原因となる。×
解:鼻涙管が閉塞すると、涙嚢に涙が貯留しウィルスや細菌に感染し、涙嚢炎の原因となる。
e 内眼角の下部皮膚面を指で押して、涙点から膿が逆流すると涙嚢炎の可能性があり、ゲンタマイシン、クロラムフェニコールの投与が治療に有効である。○問193.次の尿崩症に関する記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 原発性のものと、脳腫瘍などに続発して起こる症候性のものがある。○
b 視床下部-下垂体後葉系の障害により、下垂体後葉からのバソプレシン分泌が低下すると発症する。○
c 尿崩症では、1日10 Lにも及ぶ多量の低張尿が排泄され、強い口渇感をきたす。○
d 薬物療法としては酢酸デスモプレシンの点鼻液が用いられる。○
問194. 炎症の経過について[]に入れるべき字句の正しい組合せはどれか。
発赤、腫脹、熱感、疼痛を伴う炎症の経過は、炎症刺激直後に[ a ]と血管透過性亢進(高進)が起こる第 I 期に続き、第 II 期として[ b ]がみられ、その後[ c ]が起き、第 III 期で結合組織が修復される。
a b c
1 血管収縮 白血球の膠着 白血球の遊出
2 血管出血 白血球の血管外遊出 血管新生
3 血管拡張 白血球遊出・貧食 線維芽細胞の遊走
4 血管拡張 白血球の膠着 血管新生
5 血管出血 白血球遊走・貧食 線維芽細胞の遊走
問195.腸管内細菌叢に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 抗菌薬起因性下痢の発症機序には、腸管内細菌叢の変化が要因の1つとなっている。○
b 腸管内細菌叢は、通常感染性を示さないが、宿主の免疫力が滅弱すると内因性感染症の原因菌になることがある。○
c 腸管内で嫌気性菌群が減少すると、病原菌が増殖しやすくなる。○
d 乳酸菌製剤の使用は、セフェム系抗生物質の作用を助長し、腸管内細菌の耐性化を防ぐ。×
解:乳酸菌製剤の使用は、腸内で増殖して乳酸を生成し、他の細菌群の増殖を抑制し、腸管内細菌の耐性化を防ぐ。
問196.パーキンソン病治療薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a レボドパは、血液-脳関門を透過して直接ドパミン受容体に作用する。×
解:レボドパは、血液-脳関門を透過して、脳内でドパミンに代謝され、ドパミン受容体に作用する。
b 抗コリン薬の副作用である精神錯乱又は口渇が現れた場合はただちに投与を中止する。×解:抗コリン薬の副作用である精神錯乱又は口渇が現れた場合はただちに投与を減量又は休薬する。
c ドパミン作動薬であるメシル酸プロモクリプチンは、少量投与で開始し、慎重に維持量まで増量する。○d ドロキシドパはノルエピネフリン前駆体であり、すくみ現象の第一選択薬である。○
e ビタミンB6 製剤は、レボドパ単独投与時の効果を高める。×
解:ビタミンB6
製剤は、レボドパ単独投与時の効果を減弱する。
問197.次の治療薬のうち、閉経後骨粗しょう症に有効なものの組合せはどれか。
a イプリフラボン○ b グルカゴン× c チロキシン×
d アルファカルシドール○ e カルシウム製剤○
1 (a、b、c) 2 (a、b、e) 3 (a、d、e)
4 (b、c、e) 5 (c、d、e)
問198.次の抗アレルギー薬の中で、ヒスタミン遊離抑制作用を有するものの組合せはどれか。
a マレイン酸クロルフェニラミン× b 塩酸アゼラスチン○
c クロモグリク酸ナトリウム○ d セラトロダスト×
e トラニラスト○
問199.Vaughan Williams の分類による抗不整脈薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a Na+チャネル抑制作用を示すIa 群は、高度の洞房ブロック・房室ブロックのある患者には投与禁忌である。○
b すべてのIb 群は、Ic 群と同様に、上室性及び心室性不整脈に有効である。×
解:すべてのIb 群は、心室性不整脈に有効である。
c β遮断薬である II 群は、I
群に比べて抗不整脈作用は弱いが、催不整脈作用は少ない。○d K+チャネル抑制作用を持つ III 群は、高度の房室ブロックのある患者には投与禁忌である。○
e Ca2+チャネル抑制作用を持つ IV 群は、重症心不全、高度の房室ブロックを持つ患者に投与できる。×
解:Ca2+チャネル抑制作用を持つ IV
群は、重症心不全、高度の房室ブロックを持つ患者に投与できない。
問200.トリアムテレンに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 利尿効果は、糸球体ろ過速度(GFR)の増大による。×
解:利尿効果は、遠位尿細管におけるNa+の再吸収抑制作用による。
b 遠位尿細管におけるNa+再吸収を抑制し、K+排泄を抑制する。○c 炭酸脱水酵素の阻害により、Na+の尿細管再吸収を抑制する。×
解:炭酸脱水酵素の阻害により、Na+の尿細管再吸収を抑制する。(→アセタゾラミド)
d 心性浮腫の治療に用いられる。○e 痛風の治療に用いられる。×
解:痛風の治療に用いられない。
問201.重症気管支ぜん息発作の治療に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 点滴静注で補液を行う。○
b アミノフィリンを緩徐に静注する。○
c 酸素吸入を行う。○
d 塩酸モルヒネを投与する。×
解:塩酸モルヒネは気道分泌を抑制するので、気管支喘息には禁忌である。
問202.次の処方は慢性胃炎に対して処方されたものである。今後この患者が呼吸器感染、腎不全あるいは血栓症等を併発した場合、注意すべき副作用と相互作用に関する記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
〔処 方〕
シメチジン 400 mg 1日1回 就寝前
スクラルファート 3 g 1日3回 食後2時間
a スクラルファートはニューキノロン系抗菌薬の吸収を阻害するので、併用は避けたほうが良い。○
b スクラルファートは長期投与により低アルミニウム血症を引き起こすため、腎透析を受けている患者には禁忌である。×
解:スクラルファート(Al含有)は長期投与により高アルミニウム血症を引き起こすため、腎透析を受けている患者には禁忌である。
c シメチジンはワルファリンの代謝を阻害して抗凝血作用を減弱させることがあるので、注意を要する。×解:シメチジンはワルファリンの代謝を阻害して抗凝血作用を増強させることがあるので、注意を要する。
d シメチジンは可逆性の錯乱状態、けいれん、めまいなどの中枢性の副作用を起こすことがあり、腎不全の患者ではその危険性が高まる。○問203.白血病治療に用いられる薬物の適応と作用機序の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 慢性骨髄性白血病に用いるヒドロキシカルバミドは、リボヌクレオチド還元酵素に作用してDNA 合成を阻害する。○
b インターフェロンαは、ヘアリー細胞白血病の細胞増殖を直接抑制するとともに、NK細胞、単球、マクロファージを活性化する。○
c 少量投与でBリンパ球を選択的に障害するシクロホスファミドは、慢性リンパ性白血病に用いられる。×
解:少量投与でB、Tリンパ球両方を障害するシクロホスファミドは、慢性リンパ性白血病に用いられる。
d 急性白血病に用いるシタラビンは、DNAの合成・修復を阻害するとともに、白血病細胞の分化を誘導する作用を持つ。○e ビタミンAの活性代謝物トレチノインは、染色体の異常を消失させて、白血病細胞の分化を誘導するので、急性前骨髄性白血病の寛解維持療法に用いられる。×
解:ビタミンAの活性代謝物トレチノインは、染色体の異常を消失させて、白血病細胞の分化を誘導するので、急性前骨髄性白血病の寛解導入療法に用いられる。
問204.緑内障とその治療に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 眼圧の上昇を主徴とする緑内障では、眼圧の著明な上昇が持続すれば視神経と網膜の接合部で視神経を萎縮させ、失明をまねく。○
b 治療薬として、副交感神経作動薬、抗コリンエステラーゼ薬、アドレナリンβ-遮断薬、交感神経作動薬、炭酸脱水酵素阻害薬が単独又は併用で用いられる。○
c カルバコールの眼圧降下作用は主に房水流出の改善によるもので、眼圧のコントロールに用いられる。○
d 作用持続の長い抗コリンエステラーゼ薬ヨウ化エコチオパートは、ときに白内障を生じることがある。○
e マレイン酸チモロールは、房水の産生量を著明に低下させるが、まれに血圧上昇を示す。×
解:マレイン酸チモロールは、房水の産生量を著明に低下させるが、まれに不整脈を示す。
問205.次の症例に適用となる最も適当な薬物はどれか。
60歳の男性。数年前から高血圧があり、時々頭痛と動悸を生じる。精密検査のために来院した。脈拍120/分、不整脈なし。血圧170/100 mmHg。血清生化学所見:空腹時血糖140 mg/dL、Na 145 mEq/L、K 3.8 mEq/L、Cl 104 mEq/L。尿中17-ヒドロキシコルチコステロイド(17-OHCS)6.5 mg/日(正常3~8 mg/日)。腹部エックス線造影CTと131I-metaiodobenzylguanidine(MIBG)シンチグラム検査などより褐色細胞腫と診断された。
1 抗アルドステロン薬
2 α-アドレナリン受容体遮断薬
3 β-アドレナリン受容体遮断薬
4 カルシウムチャネル拮抗薬
5 アンギオテンシン変換酵素阻害薬
問206.抗悪性腫瘍薬に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 抗悪性腫瘍薬は、増殖速度が速い腫瘍ほど効果的に作用する。○
b ブスルファンは、慢性骨髄性白血病の治療に用いられる。○
c G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)は、抗悪性腫瘍薬による白血球減少には無効である。×
解:G-CSF(顆粒球コロニー刺激因子)は、抗悪性腫瘍薬による白血球減少には有効である。
d 悪性腫瘍の治療には、抗悪性腫瘍薬の単独使用が一般的である。×解:悪性腫瘍の治療には、抗悪性腫瘍薬の多剤併用が一般的である。
e 抗悪性腫瘍薬による嘔吐には、ヒスタミンH2
受容体拮抗薬が有効である。×解:抗悪性腫瘍薬による嘔吐には、セロトニン5-HT3
受容体拮抗薬が有効である。
問207.慢性関節リウマチの治療に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 慢性関節リウマチの第一選択薬は、酸性非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)である。○
b ステロイド性抗炎症薬は有効であるが、長期投与では副作用の回避を考慮する必要がある。○
c 非ステロイド性抗炎症薬の作用機序は、アラキドン酸からプロスタグランジンへの生合成の促進である。×
解:非ステロイド性抗炎症薬の作用機序は、アラキドン酸からプロスタグランジンへの生合成の抑制である。
d 疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)は、抗炎症作用を持ち、短期使用で血沈やCRP値を改善する。×解:疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)は、抗炎症作用を持ち、長期使用で血沈やCRP値を改善する。
e 免疫抑制薬は、関節リウマチの非活動期に用いる。×
解:免疫抑制薬は、関節リウマチの活動期に用いる。
問208.細菌感染症の治療薬に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a β-ラクタム系抗菌薬は細菌の核酸合成阻害作用をもち、その効果は殺菌的である。×
解:β-ラクタム系抗菌薬は細菌の細胞壁合成阻害作用をもち、その効果は殺菌的である。
b キノロン系抗菌薬は細胞壁合成阻害作用をもち、その効果は殺菌的である。×解:キノロン系抗菌薬はDNA合成阻害作用をもち、その効果は殺菌的である。
c アミノグリコシド系抗菌薬は細菌のリボソームの30Sサブユニットに選択的に結合し、殺菌的に作用する。○d マクロライド系抗生物質は細菌のリボソームの50Sサブユニットに結合してたん白合成を阻害する。○
e β-ラクタム系抗菌薬はキノロン系抗菌薬に比し、組織移行性が優れているので深在性の疾患にも有効である。×
解:キノロン系抗菌薬はβ-ラクタム系抗菌薬に比し、組織移行性が優れているので深在性の疾患にも有効である。
問209.患者への適用禁忌に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 緑内障患者へのマレイン酸クロルフェニラミンの投与○
b うつ病患者へのレセルピンの投与○
c QT延長症候群のある花粉症の患者へのテルフェナジンの投与○
d 重篤な肝障害のある糖尿病患者へのアカルボースの投与×
解:重篤な肝障害のある糖尿病患者へのアカルボースの投与(→慎重投与)
e 気管支ぜん息患者へのマレイン酸チモロールの点眼薬の投与○問210.耐性菌に関する次の記述について、正しいものの組合せはどれか。
a β-ラクダマーゼは、β-ラクタム系抗生物質の活性部位を不活性化する酵素である。○
b MRSA感染防止は、院内感染防止の最重要課題の1つである。○
c MRSAに感染すると健常人でも患者でもほぼ100%発症する。×
解:MRSAに感染すると健常人ではほとんど発症しない。
d 緑膿菌は耐性化しにくい。×解:緑膿菌は耐性化しやすい。
問211.内科系疾患患者(男性、65歳)の処方に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
処方 1)塩酸オザグレル錠(200 mg) 2錠1日2回 朝食後及び就寝前
2)プロピオン酸べクロメダゾン吸入 1回 50μg吸入
1日4回 毎食後及び就寝前
3)臭化水素酸フェノテロール吸入 1回1吸入 発作時
a 気管支ぜん息治療のための処方である。○
b 塩酸オザグレルはトロンボキサンA2合成酵素を阻害するため、血小板機能を抑制する可能性がある。○
c プロピオン酸べクロメタゾンは副腎皮質ステロイド製剤であるが、経口投与剤と比べて、吸入剤の方が副腎皮質機能を抑制する副作用発現の危険性が低い。○
d 臭化水素酸フェノテロールは、吸入しても発作がおさまらない場合には、繰り返して吸入しても安全性は保たれる。×
解:臭化水素酸フェノテロールは、繰り返して吸入するのは副作用が生じるため注意が必要である。
問212.次の処方せん(男性、77歳)に関して、下記の問に答えよ。
処 方 1)塩酸ジルチアゼム錠(30 mg) 3錠
1日3回毎食後服用 7日分
2)塩酸チクロビジン錠(100 mg) 2錠
1日2回朝・夕食後服用 7日分
3)ニトログリセリン錠(0.3 mg) 10錠
必要時に1錠舌下投与
問212 次の選択欄の疾患名のうち、上記処方せんから考えられる疾患について、正しいものの組合せはどれか。
選択欄 a 心筋梗塞 b 糖尿病 c 狭心症
d 肝硬変 e 慢性腎不全
問213.この処方せんから考えられる塩酸チクロピジン錠の処方目的はどれか。
1 胃粘膜保護 2 血圧下降予防 3 血栓形成防止
4 ぜん息発作防止 5 出血防止 6 口渇防止
7 尿路結石防止 8 錐体外路症状防止
問214.次の医薬品のうち、高齢者への投与に際し制限量(薬用量の上限)が設定されているものはどれか。
1 フルニトラゼパム 2 シメチジン
3 ニフェジピン 4 ベンジルペニシリンカリウム
5 プラバスタチンナトリウム
問215.モルヒネの副作用対策に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a モルヒネによる急性の呼吸抑制に対してはナロキソン注射薬の投与が有効である。○
b モルヒネ服用者の多くに便秘症状が現れるが、その予防にセンノシドなどの緩下剤が有効である。○
c モルヒネは非ステロイド性抗炎症薬との併用で鎮痛作用の減弱が現れることがあるので注意が必要である。×
解:モルヒネは非ステロイド性抗炎症薬との併用で鎮痛作用の減弱が現れることはない。
d モルヒネ服用患者の多くに吐き気・嘔吐が起こる。日常生活の工夫(消化のよい食事をとる、強い刺激や匂いの食物は避けるなど)も吐き気の予防に有効なことがある。○問216.坐剤に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 坐剤の投与は、投与部位に対する局所作用を目的とする場合に限られる。×
解:坐剤の投与は、投与部位に対する全身作用を目的とするもの局所作用を目的とするものに分けられる。
b 吸湿性坐剤は気密容器に、その他の坐剤は密閉容器に入れて保管する。○c 油脂性基剤の1つとして、マクロゴールが挙げられる。×
解:水溶性基剤の1つとして、マクロゴールが挙げられる。
d 水溶性坐剤は、分泌液により基剤が溶解するので、必ずしも体温で融解しないものでも良い。○問217.腎疾患で薬物治療中の患者に整形外科から処方せんが発行された。薬歴検索を行ったところ、次のような問題点が発見された。薬剤師の対処方法に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 重複薬剤を発見したが、そのまま調剤を行い、服薬指導の時に患者本人に説明して注意をうながした。×
解:重複薬剤を発見した場合、必ず処方医に疑義照会をする。
b 重篤な副作用の発生が報告されているために併用注意となっている組合せを発見したが、そのまま調剤を行い、服薬指導の時に患者本人に説明して注意をうながした。×解:重篤な副作用の発生が報告されているために併用注意となっている組合せを発見した場合、処方医に疑義照会する。
c 腎障害をひきおこす可能性のある薬剤が処方されていたので、医師に問い合わせてから患者本人に服薬指導を行った。○d 全ての薬剤を服用しようとすると1日6回服用となるため、用法又は薬剤の変更について医師に問い合わせた。 ○
問218.処方せん調剤中に次のような問題点を発見した。薬剤師の対処方法に次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 投与日数の制限を越える長期投与が指示されていたので、薬剤師の判断で制限日数内のみで調剤した。×
解:投与日数の制限を越える長期投与が指示されていたので、処方医に問い合わせを行う。
b 投与量の制限を越える大量投与が指示されていたので、薬剤師の判断で制限量の調剤をした。×解:投与量の制限を越える大量投与が指示されていたので、処方医に疑義照会を行った。
c 配合禁忌となっている散剤の混合処方が指示されていたので、薬剤師の判断で別包として調剤した。×解:配合禁忌となっている散剤の混合処方が指示されていたので、処方医に疑義照会を行う。
d 使用法に制限のある外用剤の適用外使用が指示されていたので、薬剤師の判断で使用法を変更して調剤した。×解:使用法に制限のある外用剤の適用外使用が指示されていたので、処方医に疑義照会を行う。
問219.次の処方せんに基づいて調剤するとき、処方全量を160 mLにするためには、単シロップを何 mLはかり取ればよいか。正しいものを選べ。ただし、塩酸テトラサイクリンは1 mL中 25 mg(力価)含有のシロップ剤、マレイン酸クロルフェニラミンは0.05 w/v%含有のシロップ剤を用いるものとする。
Rp.塩酸テトラサイクリン 600 mg(力価)
マレイン酸クロルフェニラミン 4 mg
単シロップ 適 量
以上1日量、1日4回6時間ごとに服用、4日分
1 8 mL 2 16 mL 3 32 mL 4 64 mL 5 128 mL
問220.下記の散剤の処方について、調剤用天びんで各医薬品7日分を秤量し、1包 1.5 gになるように賦形剤を加えて調剤を行った。倍散の選択が適切であれば、添加した賦形剤の全量は何 gになるか。正しい重量(単位:g)に最も近い数値を選べ。ただし、倍数は10、100又は1000倍散のいずれかである。また配合変化はないものとする。
処方 フェノバルビタール 60 mg
レセルピン 0.5 mg
臭化水素酸デキストロメトルファン 90 mg
d-マレイン酸クロルフェニラミン 8 mg
アミノフィリン 0.4
酸化マグネシウム(重質) 0.5
賦形剤 適 量
1日3回毎食後服用 7日分
1 2.3 2 3.4 3 4.5 4 5.6 5 6.7
問221.調剤に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 処方医に処方内容について照会した場合に、照会内容と回答を処方せんに明記しておく。○
b 処方せんに記された散剤が少量の場合には、薬剤師自身の判断で適量の賦形剤を加えて調剤する。○
c 処方せんに記された内用液剤に適量の保存剤及び安定化剤を加える際には、処方医の同意が必要である。×
解:処方せんに記された内用液剤に適量の保存剤及び安定化剤を加える際には、薬剤師の判断で行うことができる。(調剤学上当然の措置)
d 点眼液の調製時には、点眼用溶解液に緩衝剤を加えてpH
7.4に調整する。×解:点眼液の調製時には、点眼用溶解液に緩衝剤を加えてpH
6~8に調整する。(涙液:緩衝作用有)
問222.錠剤の調剤に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 処方せんに記載された錠剤の1日の数量が服用回数で割り切れなかったので、処方医に照会した。○
b 同一医薬品名で含有量の異なる2種類以上の製剤がある場合、処方せんに含有量が明示されていない時には、含有量の少ない製剤を用いる。×
解:同一医薬品名で含有量の異なる2種類以上の製剤がある場合、処方医に疑義照会を行う。
c 徐放性製剤は原則として粉砕しない。○d 自動錠剤包装機を使用して調剤する場合には、薬剤師による鑑査は必要としない。×
解:自動錠剤包装機を使用して調剤する場合でも、薬剤師による鑑査は必要である。
問223.次の用語は、医薬品の副作用として添付文書中に用いられることがある。用語とその意味の対応の正誤について、正しい組合せはどれか。
a Stevens-Johnson 症候群 ------- 抗菌薬などの服用中に惹起される皮膚粘膜眼症候群。○ b 横紋筋融解症 ------- 高脂血症治療薬などの服用中に惹起される骨格筋の壊死症状で赤色尿を伴う。○ c 悪性症候群 ------- 精神分裂病治療薬などの投与中に惹起される高熱及び意識障害を主徴とする症候群。○ d 偽膜性大腸炎 ------- 主に抗菌薬の投与により発症する大腸の炎症性疾患。○ e 偽アルドステロン症 ------- 甘草を含む生薬製剤の服用によって惹起される高カリウム血症と高血圧をきたす疾 患。× 解: 偽アルドステロン症 ------- 甘草を含む生薬製剤の服用によって惹起される低カリウム血症とミオパチーになる疾 患。
問224.患者への服薬指導に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 処方せんに「用法口授」と書かれている場合には、薬剤師は服薬指導をする必要はない。×
解:処方せんに「用法口授」と書かれている場合は、医師からの伝えていること以外のことを薬剤師は服薬指導をする必要がある。
b 入院患者に対する服薬指導を行う前に、あらかじめ担当医と打合せをする。○
c 院外処方せんにより調剤した場合、薬剤師は、服薬指導するすべての事項について処方医の了解を必要とする。×
解:院外処方せんにより調剤した場合、薬剤師は、服薬指導するすべての事項について処方医の了解をとるのは不可能である。
d 重篤な副作用をひき起こす可能性のある薬剤については、発生頻度が高いものに限りその初期症状を説明する。×解:重篤な副作用をひき起こす可能性のある薬剤については、発生頻度に関係なく
その初期症状を説明する。
問225.次の症例は、眼科病棟で服薬指導を行っている緑内障患者に関するものである。下記の問に答えよ。
「症 例」
原発性閉塞隅角緑内障患者(男性、67歳)に対して、過去1年間塩酸ピロカルピン点眼液、マレイン酸チモロール点眼液による治療が行われていた。また、同患者は労作狭心症を合併しており、最近の半年間、塩酸べラパミルが経口投与されていた。服薬指導の際、患者より「息苦しい」との訴えがあり、不規則な徐脈(46 拍/分)が認められた。塩酸べラパミルが[ ]に変更され、48時間以内に73拍/分となった。
問225 [ ]に入れるべき薬物はどれか。
1 塩酸ジルチアゼム 2 マレイン酸エナラプリル 3 ジゴキシン
4 塩酸プロプラノロール 5 ニフェジピン
問226.上記症例について、SOAP形式で薬剤管理指導記録簿に記入する際の記入内容の正誤について、正しい組合せはどれか。
a Sとは subjective dataの略で、上記症例では「息苦しい」など、患者の訴えや質問事項を記載する。○
b Sとは suggestionの略で、上記症例では「塩酸べラパミルの代わりの薬物名」など、薬剤師として医師に薦める特記事項を記載する。×
c Oとは objective dataの略で、上記症例では「徐脈(46拍/分)」など、客観的データを記載する。○
d Aとは assessmentの略で、上記症例では「塩酸べラパミルによる心抑制の可能性」など、薬剤師としての評価を記載する。○
e Pとは planの略で、上記症例では「塩酸べラパミルの代わりの薬物名」など、問題解決のための今後の計画を記載する。○
問227.患者の同意とQOL(quality of life)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 一般にインフォームドコンセントは、医療従事者からの十分な説明と患者側の理解・納得・選択・同意という2つの側面より成り立っている。○
b インフォームドコンセントには、治療のみならず、検査のための説明と同意も含まれる。○
c ファーマシューティカルケアとは、患者のQOLを改善するため、明確な結果を示す薬物治療を、責任をもって遂行することである。○
d 服薬指導は、患者の適正な薬物使用を確保するためのものであり、インフォームドコンセントにおける説明の精神を十分反映すべきものである。○
問228.注射剤に対する処方せん中に次のような問題点を発見した。薬剤師の対処方法の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 配合変化をおこす組合せの「混合」指示を発見したので、医師に問い合わせを行った。○
b 溶解後の安定性に問題のある組合せを発見したので、その旨の注意文書を病棟へ送った。○
c 投与速度に注意が必要な薬剤が処方されていたので、その旨の注意文書を病棟へ送った。○
d 筋注用製剤の「静注」指示を発見したので、薬剤師の判断で用法指示の変更を行った。×
解:筋注用製剤の「静注」指示を発見したので、処方医に疑義照会を行う。
問229.フロセミド錠(40 mg)を1日1回服用中のうっ血性心不全患者(男性、70歳)で、血清カリウム値が2.5 mEq/Lに低下したため、15 %塩化カリウム(KCl)注射液 20 mLを 5 %ブドウ糖注射液 500 mLに混合したものを1回分として、1日2回点滴静注した。これにより本患者に供給されるカリウム量は1日何 mEqか。最も近い値を選べ。
ただし、K及びClの原子量はそれぞれ39.0及び35.5とする。
1 4 2 40 3 52 4 80 5 400
問230.輸液療法に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a TPN(total parenteral nutrition)基本液に、他の注射剤を配合することは、禁忌である。×
解:TPN(total parenteral
nutrition)基本液に、他の注射剤を配合することができる。
b ロイシン、グリシン、バリンなど分岐鎖アミノ酸は筋肉や脳で直接エネルギー源として利用されるので、肝不全の患者にも効果がある。×解:ロイシン、イソロイシン、バリンなど分岐鎖アミノ酸は筋肉や脳で直接エネルギー源として利用されるので、肝不全の患者にも効果がある。
c 代謝性アシドーシスとは、血漿炭酸ガス分圧の上昇により血液
pHが低下した状態をさす。×解:呼吸性アシドーシスとは、血漿炭酸ガス分圧の上昇により血液
pHが低下した状態をさす。
d 長期間
TPNを施行すると血栓性静脈炎などが生じやすいので、適用期間は1週間以内を目途とする。×解:長期間
TPNを施行すると血栓性静脈炎などが生じやすいので、その防止にヘパリンを混合することがある。
e 乳酸加リンゲル液中の乳酸は肝臓で代謝されて重炭酸イオンを生成する。○問231.血液製剤に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 4 ℃で 21日間保存された血液では、赤血球の機能は保たれているが、血小板や顆粒球の機能は障害されている。○
b 保存血液の血小板の機能が障害されても止血効果は十分発揮される。×
解:保存血液の血小板の機能が障害されると止血効果は十分発揮されない。
c アルブミン製剤は、熱傷やネフローゼ等によるアルブミンの消失、肝硬変などのアルブミン合成低下による低アルブミン血症及び出血性ショック等が適応である。○d 血液凝固第Ⅷ因子製剤は、安定性を考慮して非加熱製剤を使用する。×
解:血液凝固第Ⅷ因子製剤は、安全性を考慮して加熱製剤を使用する。
問232.輸血血液に対する放射線照射に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 輸血による最も重篤な副作用の一つである輸血後 GVHD(graft versus host disease)は、供血者の血液中に含まれているマクロファージが受血者の体内で増殖して受血者の組織・器官を攻撃する反応である。×
解:輸血による最も重篤な副作用の一つである輸血後
GVHD(graft versus host
disease)は、供血者の血液中に含まれているTリンパ球が受血者の体内で増殖して受血者の組織・器官を攻撃する反応である。
b 輸血後
GVHDを予防するためには輸血血液製剤に放射線照射を行うが、家族や親族の血液は安全性が高いので、照射しなくてもよい。×解:輸血後
GVHDを予防するためには輸血血液製剤に放射線照射を行うが、家族や親族の血液も、照射を行う。
c 血液製剤で放射線照射する必要のある製剤は、全血製剤、赤血球製剤、血小板製剤、新鮮凍結血漿の全てである。×解:血液製剤で放射線照射する必要のある製剤は、新鮮凍結血漿を除く全ての血液製剤である。
d 放射線照射量は、15~50
Gyの照射がよいとされている。○e 放射線照射した血液製剤はできるだけ早く使用することが望ましいが、血小板は通常の照射では影響を受けないので、未照射製剤の使用期限内に使えばよい。○
問233.放射性医薬品に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a バセドウ病の治療に用いるヨウ化ナトリウム(131I)の投与量は甲状腺131I摂取率、推定甲状腺重量、有効半減期などを基にして決定する。○
b 甲状腺シンチグラフィによる甲状腺疾患の診断にはヨウ化ナトリウム(123I)が用いられ、経口投与後1時間以内に甲状腺シンチグラムをとる。×
解:甲状腺シンチグラフィによる甲状腺疾患の診断にはヨウ化ナトリウム(123I)が用いられ、経口投与後6時間後に甲状腺シンチグラムをとる。
c 123Iは半減期が131Iより長く、放射線がγ線のみであるので131Iよりも甲状腺、心疾患、腎及び尿路疾患の診断によく用いられる。×解:123Iは半減期が131Iより短い。
d 99mTcは半減期が短いので、医療機関で必要な時にジェネレータで調製して使用することができる。○e 放射性医薬品を薬剤部で管理する場合は、他の注射剤や経口剤と同様に保管すればよい。×
解:放射性医薬品を薬剤部で管理する場合は、他の注射剤や経口剤と別に保管し、貯蔵施設には鍵をかける。
問234.次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 毒薬、劇薬又は麻薬・覚せい剤はそれ以外の医薬品と区別して保管しなければならない。○
b 毒薬は鍵のかかる設備内に保管すれば、麻薬・向精神薬以外の医薬品と一緒に保管してもよい。×
解:毒薬は鍵のかかる設備内に保管し、麻薬・向精神薬以外の医薬品と区別しなければいけない。
c 向精神薬では第1種向精神薬のみが管理の記録を必要とする。×解:向精神薬では第1、2種向精神薬が管理の記録を必要とする。
d 医師は麻薬施用者の免許を1回取得すれば国内のどこの病院でも麻薬を施用できる。×解:医師は麻薬施用者の免許は業務所ごとに受けるものである。
e インドメタシンの原薬、カプセル剤、坐剤はいずれも劇薬に指定されている。○問235.がん患者の疼痛治療の原則に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 経口投与を基本とすること。○
b 痛みの強さに応じた効力の鎮痛薬を選ぶこと。○
c 患者ごとに適量を決めること。○
d 時刻を決めて規則正しく投与し、頓用の指示をしないこと。○
問236.末期がん患者のがん性疼痛に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a がん性疼痛は、神経組織への転移によって起こる神経性の疼痛である。×
解:がん性疼痛は、いろいろな原因がある。
b がん性疼痛を除去しても、がん患者のQOLはほとんど向上しない。×解:がん性疼痛を除去しても、がん患者のQOLは大きく改善される。
c がん性疼痛の治療では、疼痛を未然に予防することが大切である。○d モルヒネには、ほとんど全ての患者に共通の有効血中濃度域が設定されている。×
解:モルヒネには、患者により有効血中濃度域が異なる。
e がん性疼痛の治療にモルヒネを使用しても、モルヒネ依存症になる患者はまれである。○問237.生物検定法(標本の統計的比較)の適用に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 被験者10名に実薬と偽薬(プラセボ)の外観を観察してもらい、両薬剤の判別がつくかどうか(識別不能性)を二項検定により判定した。○
b 健常人8名、気管支ぜん息患者8名にぜん息治療薬を与え、両群の AUC(血中濃度時間曲線下面積)に差があるかどうかを t検定で判定した。○
c 高血圧患者20名に降圧薬を投与し、投薬前後の血圧に差があるかどうかをF検定で判定した。×
解:高血圧患者20名に降圧薬を投与し、投薬前後の血圧に差があるかどうかをt検定で判定した。
d 白血病患者140名をA、B2群に分け、A群、B群をそれぞれ異なる薬剤で治療し一定期間後に得られた両群の生存率の差をχ2
検定により判定した。○問238.次の略語と疾患名の対応の正誤について、正しい組合せはどれか。
a NIDDM ------------------インスリン非依存性糖尿病○
b CHF --------------------慢性肝炎×
解:CHF
--------------------うっ血性心不全
c SLE
--------------------全身性エリテマトーデス○d RA ---------------------慢性関節リウマチ○
e HIV --------------------ウイルス性肝炎×
解:HIV
--------------------ヒト免疫不全ウイルス
問239.次の用語とその略語に関する対応の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 医薬品の製造管理及び品質管理規則 -------- CRO×
解:医薬品の製造管理及び品質管理規則
-------- GMP
b 新医薬品承認審査概要 ------------------ SBA○c 治験審査委員会 ----------------------- IRB○
d 緊急安全性情報 ----------------------- DSU×
解:医薬品安全対策情報-----------------------
DSU
e 医薬品の市販後調査の基準 --------------- GPMSP○
問240.臨床試験(治験)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 治験審査委員会は5人以上の委員で構成され、必ずその中に医療機関と利害関係を有しない者を1名以上加えなければならない。○
b 治験においては、被験者の人権、安全、福祉が科学的、社会的利益に優先する。○
c 治験薬の効果と副作用を口頭で説明し、被験者の同意を得た場合には治験を行い得る。×
解:治験薬の効果と副作用を文書で説明し、被験者の同意を得た場合には治験を行い得る。
d 治験の被験者となることに同意した入院患者が、途中で治験の継続を拒否した場合、直ちに当該被験者の治験を中止しなければならない。○
e 治験の途中、患者から治験薬の投与量を減らして欲しいという要望があった場合、担当医師は投与量を変更して治験を続けることができる。×
解:治験の途中、患者から治験薬の投与量を減らして欲しいという要望があった場合でも、担当医師は投与量を変更して治験を続けることができない。