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衛生薬学

問61  生体防御に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a 母乳には,乳児の感染防御に役立つ分泌型IgAが含まれる。
 b 自己抗体は,加齢に伴い減少する。×
解:自己抗体は,加齢に伴い増加する。
 c IgMは,I型アレルギー反応に関与する。×
解:IgEは,I型アレルギー反応に関与する。
 d ポリオ生ワクチンによる免疫成立には,腸管免疫が関与する。

問62  下の模式図に示すA及びB地域の年齢別生存数に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a このグラフの縦軸は,10万人の出生者が,観察集団の各年齢の死亡率に従って死亡すると仮定して算出した生き残る人数の期待値である。
 b 平均寿命は,A地域よりB地域の方が長い。×
解:平均寿命は,A地域よりB地域の方が短い
 c A地域とB地域の50歳における平均余命は同じである。×
解:A地域とB地域の50歳における平均余命はB地域の方が長い


問63  下図は,人口動態統計による男女別主要死因別年齢調整死亡率の年次推移を示したものである。a~eが示す死因について,正しい組合せはどれか。

     a      b       c    d      e
 5 脳血管疾患   心疾患     肺炎    肝硬変   結核


問64  人口動態に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a 自然増加率とは,年間の出生数と死亡数の差を人口1,000人当たりで表したものである。
 b 総再生産率とは,1人の母親が一生の間に産む子供の平均数である。×
解:総再生産率とは,1人の母親が一生の間に産む女児の平均数である。
 c わが国の最近の純再生産率は,1.0以下である。
 d 先進国では今後,乳児死亡率のさらに大幅な低下が予測される。×
解:先進国では今後,乳児死亡率のさらに大幅な低下が予測されない


問65  疫学に関する記述について,正しいものの組合せはどれか。
 a 症例-対照研究では,寄与危険度が算出できる。×
解:症例-対照研究では,寄与危険度相対危険度算出できず、相対危険度の近似値としてオッズ比算出できる
 b 要因-対照研究は,症例-対照研究に比べて,調査に要する期間が短い。×
解:要因-対照研究は,症例-対照研究に比べて,調査に要する期間が長い
 c 症例-対照研究では,まれに発症する疾病の要因が解明できる。
 d 要因-対照研究は,症例-対照研究に比べて,要因ばく露について得られるデータの信頼性が高い。

問66  下図は,日本人の性・年齢階級別の健康状態(高血圧,高血糖,肥満,中性脂肪やコレステロール高値)を示したものである。a~cが示す健康状態について,正しい組合せはどれか。
(注)
 1.高血圧は境界域高血圧も含み,最高血圧140mmHg以上,または最低血圧90mmHg以上とする。
 2.高血糖は,食後3時間以上経過の血糖値が110(mg/100mL)以上とする。
 3.肥満は,BMI(body mass index)25.0以上とする。
 4.コレステロールや中性脂肪高値は,総コレステロールが220mg/dL以上,中性脂肪が150mg/dL以上とする。
    (「国民栄養の現状」(厚生労働省,平成13年)による)

      a     b     c
   1 高血圧   肥満    高血糖
   2 高血圧   高血糖   肥満
   3 高血糖   高血圧   肥満
   4 高血糖   肥満    高血圧
   5 肥満    高血圧   高血糖
   6 肥満    高血糖   高血圧



問67  「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律」(感染症法)における感染症の類型,感染症名とその主な対応・措置の関係のうち,正しいものはどれか。
感染症類型感染症名主な対応・措置
一類感染症狂犬病×
(四類感染症)
・原則入院
・消毒等の対物措置
一類感染症ラッサ熱・状況に応じて入院×
解:原則入院
・消毒等の対物措置
二類感染症コレラ・原則入院×
解:状況に応じて入院
・消毒等の対物措置
三類感染症腸管出血性大腸菌感染症・特定職種への就業制限
・消毒等の対物措置
四類感染症細菌性赤痢×
(二類感染症)
・感染症発生状況の収集、分析とその結果の公開、提供


問68  水環境中の微生物に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a クリプトスポリジウムは,浄水過程の塩素消毒では死滅しない。
 b クリプトスポリジウムは,煮沸しても死滅しない。×
解:クリプトスポリジウムは,煮沸しても死滅する
 c レジオネラ症は,下痢を主症状とする。×
解:レジオネラ症は,呼吸困難を主症状とする。
 d 空調設備の冷却塔や貯湯タンク等のレジオネラによる汚染は,レジオネラ症の原因となる。

問69  下図は,たん白質源としての小麦グルテン及びこれにリシンを補足した飼料で,マウスを飼育した場合の成長曲線を示したものである。この図に関連する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。

 a リシンは,小麦グルテンの制限アミノ酸である。
 b 図中の小麦グルテンのみで飼育した場合の成長曲線から,小麦グルテンの生物価が求められる。×
解:図中の小麦グルテンのみで飼育した場合の成長曲線から,小麦グルテンの生物価が求めることができない
 c 小麦グルテンにリシンを多く含むたん白質を組合せた飼料を用いても,マウスの成長は改善されない。×
解:小麦グルテンにリシンを多く含むたん白質を組合せた飼料を用いたら,マウスの成長は改善される
 d 小麦グルテンを卵アルブミンに代えると,リシン添加の成長改善効果は見られなくなる。

問70  脂質の栄養に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a 牛脂は,大豆油に比べて飽和脂肪酸含有量が多い。
 b 牛乳脂肪の脂肪酸組成の特徴は,炭素数10以下のものを含むことである。
 c 油脂は,主にグリセロールと脂肪酸に分解されて吸収される。×
解:油脂は,主に2-モノグリセロール脂肪酸に分解されて吸収される。
 d 日本人は,n-6系不飽和脂肪酸に比べて,n-3系不飽和脂肪酸の摂取量が多い。×
解:日本人は,n-3系不飽和脂肪酸に比べて,n-6系不飽和脂肪酸の摂取量が多い。


問71  栄養素に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a カリウムの過剰摂取は,高血圧を誘発する。×
解:ナトリウムの過剰摂取は,高血圧を誘発する。
 b 食塩の過剰摂取は,胃がんのリスクファクターである。
 c セレンは,スーパーオキシドジスムターゼの補因子である。×
解:セレンは,グルタルチオンペルオキシダーゼの補因子である。
 d クロムは,必須微量元素である。

問72  ビタミンとそれに関連する生体反応について,正しい組合せはどれか。
 1 ビタミンB1---脂肪酸のβ酸化反応×
解:ビタミンB1---ピルビン酸の酸化的脱炭酸反応(ピルビン酸→アセチルCoA)
 2 ビタミンB6---ピルビン酸の酸化的脱炭酸反応×
解:ビタミンB6---アミノ酸のアミノ基転移反応
 3 ビタミンB12---ブドウ糖の酸化反応×
解:ビタミンB12---メチル基転移反応
 4 ビタミンC---コラーゲン合成におけるプロリンやリシンの水酸化反応
 5 ニコチン酸---アミノ酸のアミノ基転移反応×
解:ニコチン酸---酸化還元反応(NAD+、NADP+)


問73  下表は,20~29歳の日本人のビタミンB2,鉄及びカルシウム摂取量(平成11年国民栄養調査結果に基づく)を,同年代の平均栄養所要量を100として表したものである。
   男   女
 a 121   84
 b 111   140
 c 90    80
   a,b,cに該当する栄養素の正しい組合せはどれか。

     a          b        c
 1 ビタミンB2       鉄       カルシウム
 2 ビタミンB2     カルシウム       鉄
 3 鉄         ビタミンB2     カルシウム
 4 鉄         カルシウム     ビタミンB2
 5 カルシウム     ビタミンB2       鉄
 6 カルシウム       鉄       ビタミンB2



問74  肥満と脂肪組織に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a 肥満は,脂肪細胞に脂肪が多量に蓄積する病態である。
 b 肥満は,心疾患のリスクファクターである。
 c 白色脂肪組織は,褐色脂肪組織に比べて熱放散が大きい。×
解:白色脂肪組織は,褐色脂肪組織に比べて熱放散が小さい
 d 肥満の判定に用いられるBMI(body mass index)は,体重kg/(身長m)2で求められる。

問75  食品の腐敗に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a 腐敗により生じるカダベリンは,アルギニンに由来する。×
解:腐敗により生じるカダベリンは,リジンに由来する。
 b 腐敗により,トリプトファンから発がん性のTrp-P-1が生じる。×
解:腐敗により,トリプトファンから発がん性のトリプタミンが生じる。
 c 魚類に含まれるトリメチルアミンオキシドは,還元されて腐敗臭味の原因物質を生成する。
 d 食品中のヒスタミン含有量は,腐敗の指標として用いられる。

問76  経口感染症に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a 日本人は,ほとんどがA型肝炎ウイルスの抗体を保有している。×
解:日本人は,A型肝炎ウイルスの抗体を保有していない成人が増加している
 b 細菌性赤痢は,国内ではこの10年間発生レていない。×
解:細菌性赤痢は,国内での発生状況は横ばいである。
 c ウシ海綿状脳症(狂牛病)の原因である異常プリオンは,煮沸により失活しない。

問77  腸管出血性大腸菌O157に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a 本菌は,グラム陽性桿菌である。×
解:本菌は,グラム性桿菌である。
 b 本菌による下痢症は,食品中で産生されたベロ毒素の摂取による。×
解:本菌による下痢症は,食品中の菌を摂取し、腸管内で産生されたベロ毒素による。
 c 毒素遺伝子は,赤痢菌の志賀毒素遺伝子と相同性が高い。

問78  アフラトキシンに関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a アフラトキシンは,Penicillium属のカビによって産生される発がん物質である。×
解:アフラトキシンは,Aspergillus属のカビによって産生される発がん物質である。
 b アフラトキシンは,蛍光を発するので,この性質が分析に利用される。
 c ピーナッツは,アフラトキシンに汚染されやすい食品である。

問79  農薬中毒の治療に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a 亜硝酸アミルは,有機塩素系殺虫剤中毒の治療に用いられる。×
解:亜硝酸アミルは,シアン化合物中毒の治療に用いられる。
 b 2-PAMは,アセチルコリンエステラーゼと結合した有機リン系殺虫剤の遊離を促進し,解毒作用を発揮する。
 c パラコート中毒では,酸素吸入処置が有効である。×
解:パラコート中毒では,酸素吸入処置が有効ではない
  (注)2-PAM:2-ピリジンアルドキシムメチオダイド(ヨウ化プラリドキシム)

問80  食品衛生に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a 粉乳へのヒ素化合物の混入による中毒事件を契機として,食品添加物公定書が公布された。
 b 「油症」は,食用油に誤って混入したカドミウムの摂取によってひき起こされたと考えられている。×
解:「油症」は,食用油に誤って混入したPCBの摂取によってひき起こされたと考えられている。
 c 毛髪中水銀含量は,食品を介した水銀ばく露の指標となる。

問81  食品添加物に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a 安息香酸の抗菌作用は,酸性よりアルカリ性の方が強い。×
解:安息香酸の抗菌作用は,アルカリ性より酸性の方が強い。
 b 亜硫酸ナトリウムの漂白作用は,還元性に基づく。
 c 亜硝酸ナトリウムの食肉発色作用は,メトヘモグロビンの生成に基づく。×
解:亜硝酸ナトリウムの食肉発色作用は,ニトロソヘモグロビンの生成に基づく。
 d ブチルヒドロキシアニソール(BHA)は,ラジカル捕捉作用により油脂の酸化を防止する。

問82  生態系に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a 独立栄養生物には,光合成を行わないものがある。
 b 地球上の酸素の大部分は,大気圏上部での水分子の光分解と植物の光合成によって供給される。
 c 生物のカリウム含有率は,海水のカリウム含有率より低い。×
解:生物のカリウム含有率は,海水のカリウム含有率より高い
 d 生物の個体数は,食物連鎖の段階が進むに従って増加する。×
解:生物の個体数は,食物連鎖の段階が進むに従って減少する。


問83  物質の環境内動態に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a 水生生物における生物濃縮の経路には,直接濃縮と食物連鎖による間接濃縮がある。
 b 有機塩素化合物の魚体における濃縮係数は,一般にn-オクタノール/水間の分配係数と逆の相関を示す。×
解:有機塩素化合物の魚体における濃縮係数は,一般にn-オクタノール/水間の分配係数との相関を示す。
 c 生態系における栄養物質の流れは,一般に生産者→消費者→分解者の順に進行する。

問84  上水に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a 浄水法は,基本的には沈殿→消毒→ろ過の順に進行する。×
解:浄水法は,基本的には沈殿→ろ過消毒の順に進行する。
 b わが国では,給水栓における水の遊離塩素濃度は0.1mg/L以上と定められている。
 c 水に塩素を注入していくと,残留塩素濃度が低下する場合がある。
 d トリハロメタンは,煮沸しても除去できない。×
解:トリハロメタンは,煮沸すれば除去できる


問85  塩素消毒で,NH3が式(1)~(3)の反応に従って完全にN2に分解されるとすると,1モルのNH3を分解するときに消費されるCl2のモル数はどれか。ただし,Cl2は水中でCl2+H2O・HOCl+HClに従って解離する。また,水中の他の成分は次の反応に影響しないものとする。

  NH3  + HOCl  ・ NH2Cl + H2O     (1)
  NH2Cl + HOCl ・ NHCl2 + H2O      (2)
  2NHCl2 + H2O → N2 + HOCl + 3HCl   (3)

   1 1.0   2 1.5   3 2.0
   4 2.5   5 3.0   6 3.5



問86  下水・排水処理に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a 活性汚泥法は,工場排水処理には用いられない。×
解:活性汚泥法は,工場排水処理には用いられる
 b 活性汚泥法では,汚泥の一部を再利用する。
 c 接触ばっ気法は,嫌気性処理の1つである。×
解:接触ばっ気法は,好気性処理の1つである。
 d 好気性処理では,細菌とともに,原生動物が重要な役割を果たす。

問87  酸性高温過マンガン酸法の概略を示す。これに関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 試料にAgNO3溶液を加えたのち,H2SO4溶液を加えて,沈殿が生成するまでかくはんする。次いで,KMnO4溶液を加えて沸騰水浴中で加熱したのち,シュウ酸ナトリウム溶液を加えて脱色する。KMnO4溶液で微紅色が消えずに残るまで滴定する。
 a 本法は,汚水・下水の化学的酸素要求量(COD)測定に用いられる。
 b AgNO3溶液の添加は,反応の促進(触媒作用)及びCl-の影響を除くためである。
 c H2SO4の添加後に生じる沈殿は,AgClである。×
解:H2SO4の添加後に生じる沈殿は,AgSO4である。
 d 本法では,ニクロム酸法(重クロム酸法)に比べて,有機物の酸化が進行しやすい。×
解:本法では,ニクロム酸法(重クロム酸法)に比べて,有機物の酸化が進行しにくい


問88  大気汚染物質に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a 二酸化炭素と赤熱した炭素が接触すると,一酸化炭素が生成することがある。
 b 二酸化硫黄の主な発生源は,ガソリンエンジンの自動車である。×
解:二酸化硫黄の主な発生源は,化石燃料の燃焼である。
 c 光化学オキシダントは,目やのどの粘膜に刺激を与える。
 d 高温で燃焼が起こると,空気中の酸素と窒素が反応して,窒素酸化物が生成する。

問89  「大気汚染に係る環境基準」が設定されているものの正しい組合せはどれか。
  1 二酸化窒素,光化学オキシダント,テトラクロロエチレン
 2 浮遊粒子状物質,アンモニア×二酸化硫黄
 3 二酸化炭素×ベンゼン二酸化硫黄
 4 浮遊粒子状物質光化学オキシダント,アンモニア×
 5 ベンゼン,二酸化炭素×二酸化窒素
 6 二酸化炭素×テトラクロロエチレン二酸化硫黄



問90  地球環境破壊に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a ハイドロフルオロカーボン類には,温室効果がない。×
解:ハイドロフルオロカーボン類には,温室効果がある
 b 森林破壊は,大気中二酸化炭素増加の要因の1つである。
 c わが国の日本海側の重化学工業が少ない地域では,酸性雨はほとんどみられない。×
解:わが国の日本海側の重化学工業が少ない地域でも,酸性雨の被害がある
 d オゾンホールは,成層圏で生じる。

問91  紫外線(UVA:315~400nm,UVB:280~315nm,UVC:280nm以下,WHOの定義による)に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a UVAはUVCに比べて,皮膚の深部まで透過しやすい。
 b UVAはUVCに比べて,オゾン層で吸収されやすい。×
解:UVAはUVCに比べて,オゾン層で吸収されにくい
 c UVBはUVCに比べて,殺菌作用が強い。×
解:UVBはUVCに比べて,殺菌作用が弱い
 d UVBは,皮膚でのビタミンD3の合成を促進する。

問92  抱合反応に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
 a グルクロン酸抱合では,UDP-α-D-グルクロン酸が供与体となる。
 b 硫酸抱合では,コンドロイチン硫酸が供与体となる。×
解:硫酸抱合では,PAPS(活性硫酸)が供与体となる。
 c グルタチオン抱合では,基質の電子密度が低い部分にグルタチオンが結合する。
 d アミノ酸抱合では,アミノ酸のカルボキシル基がCoAと結合して活性化される。×
解:アミノ酸抱合では,薬物のカルボキシル基がCoAと結合(活性化)して活性化される。


問93  次式で示されるヒトのアルコール代謝に関する記述のうち,正しいものの組合せはどれか。
  C2H5OH → CH3CHO → CH3COOH →・・・→ CO2+H2O
      反応A     反応B
 a CYP3A4は,反応Aに関与する主要な酵素の1つである。×
解:ADH(アルコールデヒドロゲナーゼ)は,反応Aに関与する主要な酵素の1つである。
 b CH3COOHまでの代謝の律速段階は,反応Aである。
 c 反応Bに関与する酵素の活性が遺伝的に著しく低い人は,アルコール依存症になりやすい。×
解:反応Bに関与する酵素の活性が遺伝的に著しく低い人は,アルコール依存症になりにくい
 d CO2とH2Oは,ミトコンドリアで生成する。

問94  ヒ素に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a ヒ素は,元素の周期律表におけるリンの同族体である。
 b 無機ヒ素の急性毒性は,3価より5価の方が強い。×
解:無機ヒ素の急性毒性は,5価より3価の方が強い。
 c メチル化は,無機ヒ素の体内での主要な代謝経路の1つである。
 d ヒ素化合物が多く含まれている食品として,ヒジキがあげられる。

問95  ヒトの異物代謝に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a 異物代謝能の性差は,ラットに比べて大きい。×
解:異物代謝能の性差は,ラットに比べて小さい
 b 新生児期のグルクロン酸抱合活性は,胎児期よりも低い。×
解:新生児期のグルクロン酸抱合活性は,胎児期よりも高い
 c CYPの発現分子種は,同一個体でも臓器によって異なる。

問96  シアンに関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a シアノ錯体であるヘキサシアノ鉄(III)酸カリウム(K3[Fe(CN)6])は,シアンの金属塩であるシアン化カリウムに比べて毒性が低い。
 b シアン化物イオンは,ヘム鉄ではFe3+よりFe2+に親和性が高い。×
解:シアン化物イオンは,ヘム鉄ではFe2+よりFe3+に親和性が高い。
 c シアン化合物の毒性は,内呼吸の阻害によって発現する。
 d 生体試料中のシアンを分析する場合は,試料を酸性で保存する。×
解:生体試料中のシアンを分析する場合は,試料をアルカリ性で保存する(酸性にすると揮発するため)


問97  化学発がん物質に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a ベンゾ[a]ピレンの発がん性の本体は,エポキシドである。
 b 加熱食品に見いだされるヘテロサイクリックアミンは,N-水酸化反応とそれに続くO-アシル化反応によって代謝活性化される。
 c ジメチルニトロソアミンは,DNAをアルキル化する直接発がん物質である。×
解:ジメチルニトロソアミンは,DNAをアルキル化する2次発がん性物質である。


問98  化学物質の毒性試験に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a 化学物質の無毒性量(NOAEL)は,急性毒性試験から求める。×
解:化学物質の無毒性量(NOAEL)は,慢性毒性試験から求める。
 b Ames試験では,Salmonella typhimuriumのトリプトファン要求性変異株が用いられる。×
解:Ames試験では,Salmonella typhimuriumのヒスチジン要求性変異株が用いられる。
 c Ames試験でラット肝ホモジネートの9,000×g上清を添加するのは,Salmonella typhimuriumの代謝酵素を活性化するためである。×
解:Ames試験でラット肝ホモジネートの9,000×g上清を添加するのは,化学物質の代謝による変異原性の出現や消失を検討するためである。
 d 催奇形性試験は,化学物質が胎仔期に作用して奇形を起こす性質の有無を調べる方法である。

問99  化学物質a~dの毒性の特徴ア~エについて,正しい組合せはどれか。
化学物質毒性
aカドミウム腎障害
b四塩化炭素肝障害
cベンゼン造血器系障害
d鉛(無機)ヘム合成阻害

問100  >「覚せい剤取締法」に指定されている覚せい剤及び覚せい剤原料に関する記述の正誤について,正しい組合せはどれか。
 a 日本で乱用されている覚せい剤は,主としてメタンフェタミンである。
 b 覚せい剤原料は,いずれも塩基性の化合物である。×
解:覚せい剤原料は,塩基性の化合物だけではない
 c アンフェタミンは,シモン(Simon)反応に陽性である。×
解:アンフェタミンは,シモン(Simon)反応に性である。
 d メタンフェタミンは,マオウに存在するアルカロイドである。×
解:エフェドリンは,マオウに存在するアルカロイドである。
(エフェドリン→(化学的合成)→メタンフェタミン)