衛生薬学
問61.母子間の免疫に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。a 母乳中の抗体は、たん白質分解酵素で消化されるので、乳児の消化管では機能しない。
b 母親は、胎児に対し免疫応答を起こさない。
c 母親が自己免疫疾患に罹患している場合、新生児に自己免疫疾患の症状が現れることがある。
d 生後1年間で、感染抵抗力が最も弱いのは4週末満の新生児期である。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
問62.下表に出生数・出生率・再生産率の年次推移を示す。次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 合計特殊出生率とは、15歳から49歳までの女子の年齢別出生率を合計したものである。
b 1950年から1995年にわたって、再生産年齢の女子1人が一生に産む男子の数は、女子の数よりも少ない。
c 1970年の出生率が高いのは、第一次ベビーブームと関連している。
d 1950年に比べ、1995年では母親の年齢になるまでの生存確率は増加している。
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(人口千対) |
出生率 |
産率 |
産率 | |
1950(昭25年) |
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1955( 30 ) |
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1960( 35 ) |
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1965( 40 ) |
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1970( 45 ) |
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1975( 50 ) |
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1980( 55 ) |
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1985( 60 ) |
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1990(平2 ) |
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1992( 4 ) |
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1994( 6 ) |
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1995( 7 ) |
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a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 正 正 誤
問63.保健統計に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 1985年以降の統計では、わが国における三大死因は、悪性新生物、心疾患、脳血管疾患である。
b 生後1年未満の死亡数をその年度の出生数1,000人当たりの数として表したものが、乳児死亡率である。
c PMI(proportional mortality indicator)とは、65歳以上の死亡数を全死亡数に対する百分率で示した値である。
a b c
1 正 正 正
2 正 正 誤
3 正 誤 正
4 誤 正 誤
5 誤 誤 正
問64.分析疫学に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 分析疫学では、発生要因について仮説を設定し、その立証を行う。
b 後ろ向き調査では、過去の記録をもとに、特定の事象について追跡する。
c 症例-対照研究(case-control study)は、分析疫学には入らない。
d 前向き調査では、あるリスク要因について将来にわたって追跡する。
a b c d
1 誤 正 正 誤
2 誤 正 誤 正
3 誤 誤 正 誤
4 正 正 誤 正
5 正 誤 正 正
問65.次の感染症のうち、病原体がウイルスであるものの正しい組合せはどれか。
a 狂牛病
b ラッサ熱
c 狂犬病
d オウム病
1 (a, b) 2 (a,c) 3 (a, d)
4 (b, c) 5 (b,d) 6 (c, d)
問66.生活習慣病に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 肥満は高血圧症のリスクファクターである。
b 脂肪の過剰摂取は、乳がんや大腸がんの発症と関係がある。
c エネルギー摂取比率で、炭水化物が50%を超えると、糖尿病が起こりやすくなる。
d 高値のHDLコレステロールは、虚血性心疾患のリスクファクターである。
1 (a, b) 2 (a,c) 3 (a, d)
4 (b, c) 5 (b,d) 6 (c, d)
問67.職業病に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a じん肺症の原因となる粉じんは、粒子径が大きいほど肺胞まで到達しやすい。
b パソコン作業従事者には、頸肩腕症候群が起こりやすい。
c トルエンの暴露は、尿中の馬尿酸によって確認できる。
a b c
1 誤 正 正
2 正 正 誤
3 正 誤 正
4 正 誤 誤
5 誤 正 誤
6 誤 誤 正
問68.脂質に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 食品中の脂質を構成する脂肪酸の炭素数は、主として偶数である。
b オレイン酸は、必須脂肪酸である。
c α-リノレン酸は、炭素-炭素間二重結合を2つ持つ。
d 脂質のAtwater係数は、1 g当たり9 kcalである。
1 (a, b) 2 (a,c) 3 (a, d)
4 (b, c) 5 (b,d) 6 (c, d)
問69.カルシウムに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a カルシウムの腸管からの吸収には、ビタミンD3が関与している。
b シュウ酸を多く含む食品の摂取は、カルシウムの吸収を高める。
c カルシウムの体内総重量は、ナトリウムの体内総重量より少ない。
a b c
1 正 正 正
2 正 誤 正
3 誤 正 正
4 正 誤 誤
5 誤 正 誤
問70.ビタミンに関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a ビタミンB6は、補酵素ピリドキサールリン酸となり、主としてアミノ酸代謝に関与している。
b ビタミンB12は、分子内に鉄を含み、悪性貧血に著効を示す。
c ビタミンB1は、補酵素チアミンピロリン酸としてコラーゲンの生合成に関与する。
d β-カロテンは、プロビタミンAとも呼ばれ、動物体内でビタミンAとなる。
a b c d
1 正 誤 誤 正
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 正
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 誤
問71.栄養素の消化・吸収に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 穀類や豆類などに含まれるフィチン酸は、カルシウムや鉄の吸収を阻害する。
b 無機鉄は、ヘム鉄より吸収がよい。
c 胆汁酸塩は、ミセル形成によって脂質の消化・吸収を促進する。
d 脂質は、ビタミンAやビタミンDの吸収を促進する。
a b c d
1 正 正 誤 正
2 正 誤 正 正
3 誤 正 誤 誤
4 誤 正 正 誤
5 正 誤 正 誤
問72.次の表は、ある食品の必須アミノ酸含量とアミノ酸評点パターンを示している。この食品のアミノ酸スコアとして最も近い値はどれか。
(窒素1g当たりのmg数) |
FA0/WH0(1973) | |
イソロイシン |
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ロイシン |
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リジン(リシン) |
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メチオニン +シスチン |
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フェニルアラニン +チロシン |
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トレオニン |
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トリプトファン |
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バリン |
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総量 |
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1 0.65 2 1.12 3 65 4 73 5 112
問73.最近5年間の日本人の栄養摂取状況に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 平均摂取エネルギーのうち、脂質に由来する部分は25%を超えている。
b 平均食塩摂取量は20 gを超えている。
c n-6系不飽和脂肪酸より、n-3系不飽和脂肪酸の摂取量が多い。
a b c
1 誤 正 正
2 正 正 誤
3 正 誤 正
4 誤 正 誤
5 正 誤 誤
問74.特定保健用食品に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 錠剤やカプセルの形態のものも許可されている。
b カゼインホスホペプチドを含む飲料には、カルシウムの吸収を促進する機能がある。
c 難消化性オリゴ糖を添加した飲料が含まれる。
a b c
1 正 正 誤
2 正 誤 正
3 正 誤 誤
4 誤 正 正
5 誤 誤 正
問75.食品の保存に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 一般にカビは、細菌よりも水分活性の低い環境で増殖できる。
b 真空包装により、ボツリヌス菌の増殖が阻止できる。
c ジャガイモの放射線照射は、腐敗防止が目的である。
d 紫外線は浸透性が高いので、食品の殺菌に適している。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 正
3 正 誤 誤 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 正 正 誤
6 誤 誤 正 正
問76.油脂の変敗に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a ヨウ素価が高い油脂は、低い油脂に比べて変敗しやすい。
b 油脂の変敗により、酸価は減少する。
c 油脂に含まれるトコフェロールは、ラジカルの連鎖反応を阻止する。
d 変敗により生じるヒドロペルオキシドは、ヨウ素(I2)を還元する。
1 (a, b) 2 (a,c) 3 (a, d)
4 (b, c) 5 (b,d) 6 (c, d)
問77.次の記述に該当する細菌はどれか。
グラム陰性菌で、イヌ、ウシ、ニワトリなどの腸管に高率に分布している。家庭ではペットの糞便を介した感染も報告されている。本菌による食中毒では、2~6日の潜伏期ののち、発熱、吐気、腹痛などに続き水様性下痢や血便が認められる。食品中では4℃以下でも長期間生存可能であるが、十分加熱調理すれば食中毒は予防できる。
1 Helicobacter pylori
2 Vibrio parahaemolyticus
3 Campylobacter jejuni
4 enterohemorrhagic Escherichia coli
5 Clostridium botulinum
問78.カビ毒に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a カビが生産する有毒物質を総称して、アフラトキシンという。
b フェオホルビドは、カビ毒の一種である。
c ニバレノールは、Fusarium属のカビが産生する毒素である。
d ステリグマトシスチンには、発がん性がある。
1 (a, b) 2 (a,c) 3 (a, d)
4 (b, c) 5 (b,d) 6 (c, d)
問79.放射性物質とそれによる汚染に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 骨に蓄積した90Srは、骨髄に影響を与え、白血病の原因となる。
b 137Csは、肝臓に特異的に蓄積する。
c 131Iは、壊変によりγ線のほかにβ線も放出する。
d β線はγ線よりも透過性が高い。
1 (a, b) 2 (a,c) 3 (a, d)
4 (b, c) 5 (b,d) 6 (c, d)
問80.食品添加物とその用途の関係のうち、正しいものの組合せはどれか。
a チアベンダゾール ------------------ 甘味料
b β-カロテン ---------------------- 発色剤
c エリソルビン酸 -------------------- 酸化防止剤
d 銅クロロフィリンナトリウム --------- 着色料
1 (a, b) 2 (a,c) 3 (a, d)
4 (b, c) 5 (b,d) 6 (c, d)
問81.食物連鎖に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 生物体に利用されるエネルギー量(生産力)は、食物連鎖の段階が増すごとに減少する。
b 栄養素は、食物連鎖では濃縮されない。
c 寄生生物も、食物連鎖を構成している。
d 生産者は消費者に比べて、一般にエネルギー同化率が低い。
a b c d
1 正 正 正 誤
2 誤 正 誤 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 誤 正
5 正 誤 正 正
問82.次のA群の記述a~dに最も関連の深いB群の字句ア~エの組合せとして、適切なものはどれか。
A群
a 砂浜をコンクリート護岸にかえたら、周辺の水質が低下した。
b ダイオキシンは、「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律」による規制の対象となっていない。
c パラチオンによる中毒で、神経障害が起こった。
d アルドリンで土壌が汚染された地域で、野鳥の数が減少した。
B群
ア 非意図的生成物 イ 食物連鎖 ウ 生物学的変換 エ 生分解
a b c d
1 イ ア エ ウ
2 エ ア ウ イ
3 ウ イ ア エ
4 エ イ ウ ア
5 ア ウ エ イ
6 ア エ イ ウ
問83.水道水に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 水道水質基準で、大腸菌群は「検出されないこと」と定められている。
b 水道水中のトリハロメタンは、オゾン処理により生じる。
c クリプトスポリジウムは、通常の塩素消毒で死滅する。
a b c
1 正 正 誤
2 正 誤 正
3 正 誤 誤
4 誤 正 正
5 誤 正 誤
6 誤 誤 正
問84.水環境に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 湖沼では、無機性窒素やリンを含む肥料の流入により、アオコが発生しやすい環境となる。
b 水道水の異臭の原因として、水源に大量発生した放線菌や藍藻類があげられる。
c アオコが産生する二次代謝産物として、サキシトキシンがある。
a b c
1 正 正 誤
2 正 誤 正
3 正 誤 誤
4 誤 正 正
5 誤 正 誤
6 誤 誤 正
問85.室内環境に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 建材から放出されるホルムアルデヒドは、健康障害の原因となる。
b 空調用冷却水中のレジオネラは、下痢性疾患の原因となる。
c ガスコンロの使用で、室内のN0χ濃度は上昇する。
a b c
1 正 正 誤
2 正 誤 正
3 正 誤 誤
4 誤 正 正
5 誤 正 誤
6 誤 誤 正
問86.外気のCO2濃度が0.3 L/m3、室内のCO2許容濃度が1.2 L/m3、室内で発生するCO2量が180 L/hであるとする。必要換気量(m3/h)として最も近い値はどれか。
1 2 2 20 3 150 4 200 5 600
問87.都市大気に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 逆転層が形成されると、地表に沿って大気汚染物質が拡散する。
b 都市大気中に発生したN0χは、都市に限局した酸性雨をもたらす。
c N0χは、オレフィン類などの炭化水素及び酸素と光化学反応して、オゾンを発生させる。
a b c
1 正 正 誤
2 正 誤 正
3 正 誤 誤
4 誤 正 正
5 誤 正 誤
6 誤 誤 正
問88.大気圏で起こる地球規模の環境変化に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 温室効果を持つガスは、赤外線を吸収する。
b オゾンホールは、主として対流圏のオゾンの分解によって生じる。
c オゾン層では、フロンガスが無くてもオゾンの分解は起こっている。
d オゾン層の破壊により、地上に到達する短波長の紫外線量が増加する。
a b c d
1 正 誤 正 正
2 正 正 誤 正
3 誤 正 正 誤
4 誤 正 誤 正
5 誤 誤 正 誤
6 正 正 誤 誤
問89.下水処理に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 活性汚泥は、静置した場合に水中に均一に分散しやすい性状のものが好ましい。
b 活性汚泥法では、第二(最終)沈殿池で得られた汚泥の一部は、活性汚泥として再利用される。
c 好気的処理ではメタンガスが大量に発生するので、燃料として利用することができる。
d 散水ろ床法では、ろ材の表面に嫌気性の微生物を主体とした生物膜が形成される。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 誤 誤 正 誤
3 誤 正 誤 誤
4 正 正 誤 誤
5 正 正 誤 正
問90.水質に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 汚水では微生物が生育しやすく、その結果DOは増加する。
b SSとは水中に浮遊する有機性、無機性物質をいい、その量は汚濁の指標となる。
c 水中の生物が生存しやすい状態になることを富栄養化といい、生活環境が良好に保たれていることを示す。
d 海水では、そのCOD値に一定の係数を乗じることによりBOD値が求められる。
a b c d
1 正 誤 正 誤
2 正 誤 正 正
3 正 正 誤 正
4 誤 誤 誤 正
5 誤 正 誤 誤
問91.薬物代謝に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a シトクロムP450は、解毒だけでなく代謝的活性化にも関与する。
b 異物のグルタチオン抱合体は、ほとんどそのまま尿中に排泄される。
c グルクロン酸転移酵素は、主に肝臓の可溶性画分に存在する。
d N-アセチル転移酵素には、遺伝的多型が見られる。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 誤 正 正
5 誤 正 正 誤
問92.ヒトの胎児及び胎盤に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a エタノールは、胎盤を通過する。
b 胎盤には、シトクロムP450は存在しない。
c 胎児には、シトクロムP450が存在する。
a b c
1 正 正 誤
2 正 誤 誤
3 誤 正 正
4 誤 正 誤
5 正 誤 正
問93.金属類の体内動態に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 無機ヒ素化合物は、ヒト体内でアルセノベタインに変換される。
b 無機水銀化合物は、生体内でメチル化後、排泄される。
c カドミウム塩は、肝臓や腎臓でメタロチオネインの合成を誘導する。
d 無機鉛化合物は、還元されて呼気中に排泄される。
a b c d
1 誤 正 誤 正
2 正 誤 誤 正
3 正 正 誤 誤
4 正 誤 正 正
5 誤 誤 正 誤
6 誤 正 正 誤
問94.金属とそれによる主な障害の関係の正誤について、正しい組合せはどれか。
a メチル水銀 -------------- 中枢神経障害
b クロム(6価)------------ 鼻中隔穿孔
c カドミウム -------------- 腎毒性
d 鉛 --------------------- 心毒性
a b c d
1 正 正 正 誤
2 正 誤 誤 正
3 誤 正 誤 正
4 正 誤 正 誤
5 誤 正 正 正
問95.Ames試験に関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 大腸菌を用いる。
b ヒスチジン要求性株を用いて復帰突然変異を調べる。
c 突然変異は、コロニー数の計測によって調べる。
d 化学物質の代謝活性化には、菌体のホモジネートを用いる。
1 (a, b) 2 (a,c) 3 (a, d)
4 (b, c) 5 (b,d) 6 (c, d)
問96.スーパーオキシドに関する次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a オゾンの3量体である。
b 活性酸素の一種である。
c スーパーオキシドジスムターゼで代謝される。
d 過酸化脂質の生成を防止する。
1 (a, b) 2 (a, c) 3 (a, d)
4 (b, c) 5 (b, d)
問97.1日許容摂取量(ADI)に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a ヒトが毎日連続して一生涯摂取しても危険がないと考えられる1日当たりの摂取量のことである。
b 動物実験で求めた最大無作用量と同じである。
c 農薬のADIは、生態系への影響を考慮して決められている。
d 食品添加物の使用基準は、ADIを考慮して決められる。
a b c d
1 正 正 誤 誤
2 正 誤 正 誤
3 正 誤 誤 正
4 誤 正 正 誤
5 誤 誤 正 正
問98.次の記述のうち、正しいものの組合せはどれか。
a 一酸化炭素のヘモグロビンに対する親和性は、酸素に比べて大きい。
b メトヘモグロビンは、ヘモグロビンを構成する鉄が3価から2価に還元されたものである。
c 無機鉛化合物は、ヘムの生合成を阻害して貧血を起こす。
d 植物中のクロロフィルはヘムと同様にポルフィリン環から構成されているが、配位している金属は銅である。
1 (a, b) 2 (a, c) 3 (a, d) 4 (b, d) 5 (c, d)
問99.覚せい剤の試験に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a 生体試料の分析では、加水分解後、酸性条件下で有機溶媒抽出して試験溶液を調製する。
b シモン(Simon)反応は、メタンフェタミンよりもアンフェタミンに特異性が高い。
c シモン反応による試験は、主として尿を用いて行う。
a b c
1 正 正 正
2 正 誤 誤
3 誤 正 誤
4 誤 正 正
5 誤 誤 正
問100.尿を試料として薬毒物の確認を行う場合に注意すべき事項に関する次の記述の正誤について、正しい組合せはどれか。
a グルクロン酸抱合体として排泄される場合には、有機溶媒による抽出に先立ち、β-グルクロニダーゼなどにより加水分解を行うことが必要である。
b 代謝産物は一般に脂溶性が高くなるので、n-ヘキサンなどの無極性溶媒で抽出を行った方がよい。
c コデインは一部モルヒネに代謝されて尿中に排泄される。
a b c
1 正 正 正
2 正 正 誤
3 正 誤 正
4 誤 正 誤
5 誤 誤 正